2020年2月14日ソワレ BW版『FROZEN』レポ

FROZEN
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ゆうき
ゆうき

ついに念願の初BW観劇です!

日時:2020年2月14日20時公演
場所:セント・ジェームズ劇場
座席:1階オーケストラ席H列110番

はじめに

さて、ついに来ましたブロードウェイ!

ずっと行きたいなとは思っていましたが、まさか本当に行くことになるとは…と自分自身驚いています。この日は元々観劇予定がなかったので、急遽劇場のチケットボックスで当日券を購入しての観劇となりました。

当日券でH列のセンターが取れるなんて思わなかったのですが、チケット代139.5ドル。日本円で約1万5,000円程度です。しかし念願の『FROZEN』なので惜しまず即購入。近すぎず遠すぎずという程よい距離で観劇することができました。

総評

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

今回は初代エルサ役のCaissie Levyと初代アナ役のPatti Murinの卒業まで残り5公演という回でした。もしかしたらその分いつもより熱気が高まっていたかもしれないのですが、私はそもそもブロードウェイが初めてということもありその辺は少し掴みにくかったです。

ただ、CaissieエルサとPattiアナをはじめ、キャストの実力は本当に素晴らしい。諸々を含めると劇団四季のほうが総合的なパフォーマンス力は高い気がしましたが、やはり特に主役の2人は圧巻でした。Caissieの歌声なんかもう聴くたびに全身鳥肌でしたし、Pattiのアナの演じ方も凄くキャラクターをしっかり分析したんだろうなっていうほどのフィット感。プリンシパルたちの実力の高さは随一でした。

また、座席に関してはH列とはいうもののA列の前に2列あるので実質10列目。全体が観やすい席だったので、初回でこれなら最高じゃんって感じでした。白人が多いので運が悪いと前に背が高い人が来てほぼ見えない…なんてこともあるそうですが、今回は前が小さい人だったのでとても観やすかったです。キャストの表情を観たいなら前方席がいいですけど、この作品はプロジェクションマッピングを天井にまで使うのでやや席は下がったほうが観やすいです。

そして作品全体の感想としては、初回で相当期待値が高まりすぎていたので結構拍子抜けしたっていうのが正直なところでした。物語のあっさりした感じは映画のときもそうでしたけど、ミュージカル版はあれからさらに諸々カットされているシーンがあるので余計にスピーディに感じてしまったんだと思います。「あれ…」っていうモヤモヤとしたものはありつつも、「Let It Go」をはじめとした楽曲の素晴らしさ、そしてキャラクターの掘り下げに感動していたのは間違いなくて…。上手く言えないですけど、期待以上だったのに期待に届かなかったというのが初回の印象でした。

ただ、そこを含めても念願のブロードウェイ、そして念願の『FROZEN』ということで興奮しまくりでしたし、日本と違う文化にただただ驚いて感動していました。本当に素晴らしいブロードウェイ初日になりました。

観劇の感想・考察

今回はキャストの感想を省略し、観劇の所感を書いていきます。

ヤング姉妹の可愛さに心を奪われる

1幕は、幕開けがヤングエルサとヤングアナの部屋から始まります。まだ魔法が恐ろしいものという概念を持っていなかった頃に仲良く遊んでいたヤング姉妹たちの姿が観られる貴重なシーンでもありますが、とにかくエルサに「魔法見せて見せて!」ってはしゃぐヤングアナがめちゃくちゃ可愛かったです。

この日のヤングアナはCarlie Tassoneという女の子で、そのベビーフェイスがとにかく可愛い。ちょっと滑舌が曖昧というか、子供特有のねちっとした喋り方が特徴で、アナの可愛らしさが数倍上がっていました。とにかく動き回るし、ちょっと喋るだけでも客席から笑いが起こるし、本当にアナそのもの。ちなみにヤングアナの子は2幕でトロールの子ども役も演じています。

そしてヤングエルサを演じていたのはAnna Rae Hallerという女の子。この子凄くお芝居上手だなって思ったし、アナを魔法で攻撃してしまったときの「Anna!? Mama! Papa!」とヘルプを呼ぶときの声が凄く迫真的で、聞いているだけで胸がえぐられるような感覚に陥りました。そしてエルサと言えば、魔法の発動演出も必見。手に紙吹雪を忍ばせていて、ステージ床からの風流でぶわっと紙吹雪が舞い上がる仕掛けだと思うんですけど、今回の10列目からは全然そういうのが見えなかったのでまさに魔法が発動したかのような感動がありました。

とにかく冒頭の15分くらいはヤングたちがたくさん登場してくれるので、凄く癒されましたし、あの事件が起こってからは胸が痛んだしで感情が激しく動くと思います。ヤング姉妹はとても可愛かったし、レベルも凄く高かったです。

クリストフがまさかの白人

ミュージカル版の『FROZEN』ではクリストフを黒人の方が演じているっていうのがかなりインパクトあって、だからこそその印象も強かったです。でも今回「For The First Time In Forever」でクリストフが登場したら、まさかの白人の俳優さんで「あれ、マジ」ってなりました。

というのも、本来クリストフを務めるNoah. J. RickettsではなくアンダースタディのJacob Smithが出演していたそうです。メインのNoah. J. Rickettsは黒人なので、順当に彼を観られたらイメージ通りのクリストフだったということですねー。でも日本で上演されるときはまさにクリストフはこんな感じなんだろうなって逆にイメージがつきやすくなりました。

かなり体格が大きな方だったので、力持ちな印象は抜群にありました。ただ何となく、CDを聴きすぎたのもあってアナ役のPatti Murinとの歌声の相性はそこまで良くはなかったかな。多分Jacobクリストフの歌声って他の人と調和しにくい独特の歌声なのかもしれません。四季でもたまにそういう方っていますし、まあでも聴いていて違和感があるわけではありませんでした。

アナ・ハンス・クリストフの出会い方について

初回時にかなり衝撃を受けたのが、アナとハンスとクリストフの出会い方でした。

映画では「For The First Time In Forever」の直後にアナがハンスの乗った馬にぶつかって飛ばされて、そこでアナとハンスが出会ってボートに押し倒されるみたいな…そんな感じの出会い方です。アナとクリストフはオーケンの家で出会いますし、ハンスとクリストフは映画だとラストに同じ空間にいるけど会話するわけでもなく…という設定でした。

しかしミュ版だと、映画と同じように曲終わりにアナとハンスが出会うのは変わらないんですけどその出会い方にかなり変更がありました。まず、クリストフがソリに氷の塊を乗せてアレンデール城にやってきているという描写があります。で、恐らくそのソリにぶつかったアナとハンスが2人して氷の上に投げ出され、アナがハンスを押し倒すっていう感じで出会いが描かれるんですよね。そしてそこにクリストフもいて…要するに3人が一度に出会うっていう設定でした。

ここのシーンはやや唐突すぎる印象があって、「え、なんでそうなるの!?」って頭がちょっと混乱しかけましたし、あまり初心者には優しくない演出かも。また、アナとクリストフはここで出会っているので雪山で再会するシーンも映画に比べてかなりコンパクトになっています。諸々の演出のカットがあるため、初回の観劇はかなり戸惑いました。この3人の出会い方も含め、何度も観て自分の中でこういう演出でこういう流れなんだって飲み込んだ上で観劇するのがオススメかもしれません。

オラフのハットキャッチミス

ミュ版ではオラフは1幕の時点で登場します。演じ方としては『ライオンキング』のティモンと同じようにパペットを動かすのが特徴です。オラフは体がバラバラになるので、首も伸びるし手足も離れた状態になっています。オラフ役のChad Burrisはメガネをかけながら舞台上に立っていましたが、なんかChad自身の人柄の良さが滲み出ていて凄く優しそうで、常にニコニコしていた印象でした。

そしてオラフのビッグナンバーである「In Summer」は舞台セットが夏仕様に早変わりで、観ているとかなりワクワクします。そんな中で、映画でもオラフがハットを被りながら歌って踊る演出がありましたが、ミュ版でもその演出は採用。上手寄りのほうで歌うオラフが、上手袖から投げ飛ばされたハットをキャッチしてパペットの頭に被せるっていう流れなのですが、この日はこのハットキャッチを失敗。

オラフのパペットを体に連動させているため、拾うこともできず…。結局ハットは被らない状態で続行していました。で、オラフが歌っている様子をアナとクリストフが上手の柱に寄りかかって見ているのですが、Jacobクリストフがハットを拾って袖に投げ返していました。ナイスフォロー!

それにしてもオラフを動かした状態で舞台袖から投げられたハットをキャッチするってかなり難易度高いなって観ていて思いましたし、逆に成功した残り3回は観ていて凄いなーって感動しました。とにかくオラフは映画版でもミュ版でも癒やしキャラで、凄く可愛かったです。

圧巻の「Let It Go」

やはり一番の楽しみはCaissieエルサの「Let It Go」が聴けることでした。いやもう、手袋やマントが飛んでいく演出も素晴らしかったですし、プロジェクションマッピングも非常に美しかったです。エルサの一瞬の早替えも何度観ても凄すぎましたし、本当にこの1曲だけで客席にいる全員がエルサの魔法にかかったような感覚を味わったのではないでしょうか。

そして何よりCaissie Levyの歌声は欠かせません。本当に「喉からCD音源」を体現したような、抜群の歌唱力。エルサを彷彿とさせる美しくて強さのある佇まい。気持ちよさそうに歌う表情。どれをとっても、Caissieのパフォーマンスは圧巻でした。

ただ、ラスト2公演を経て改めて1日目の「Let It Go」を思い返してみるとかなり省エネな歌い方だったなという気がしています。CDで音程あげて歌っていたところを映画と同じく下げて歌っていたり、ラストの「Anyway」が最後の最後まで伸び切らなかったり…というのはありました。いやもうそれでも充分凄い歌唱力だったので、めちゃくちゃ感動したんですけどね。まさか当時はこのあとラスト2公演でCaissieエルサの本気を観ることになるとは予想もしていなかったので、とりあえずCaissieすげえ!っていう高揚感を抑えられませんでした。

「Hygge」が葉っぱ隊だった件

2幕の始まりはオーケンの家のシーン。オーケンのビッグナンバー「Hygge」は約7分近いパフォーマンスが行われますが、個人的には全然退屈しませんでした。オーケンといえば家にサウナがあるので、サウナに入って体を温めている人たちが出て来たりマグや葉っぱを使って踊ったりと、かなり箸休め的なナンバーとなっています。

ちなみにオーケン役のJeff Pewはスウィングキャストで、凄く優しそうな表情が特徴的な俳優さんでした。背も高いですし、Jeffオーケンが喋ると客席から笑いが起こるし、とても和ませ役として素晴らしかったです。

で、この見出しにもなっている葉っぱ隊の件ですが…「Hygge」のラストでアナとクリストフとオラフが旅の続きに出ていってしまったあとの演出を指しています。サウナに入って体を温めていた人たちが、要するに裸の状態で出てくるわけです。大事なところを葉っぱで隠しながら歌って踊るんですけど、なんかもう視覚的にクレイジーすぎてめちゃおかしかったし、日本人ウケを狙った演出なのかと思えるくらい見覚えがありました(笑)

葉っぱ隊を知っている人なら、凄く既視感を覚えるでしょう。でもなんか凄くミュージカルらしい、明るくてキラキラした演出で視覚的に楽しませてもらいました。

思った以上にアナログだったアナが凍る演出

気になっていた、ラストのアナが凍り付く演出。どんな風に表現されるのかなって楽しみにしていたのですが、「Colder by the Minuter」の曲中何度かアナは衣装がわずかに変化していくんですよね。最初は服の裾が凍り付くように白く染まった衣装、そして凍る直前はもう体全体が白い雪に包まれたような衣装。こういった視覚的な衣装の変化で、アナが凍り付いてきていることを表現していました。

そして吹雪は白い衣装を身に纏ったアンサンブルたちによって表現されます。アンサンブルの群像を掻き分けるようにしてアナやエルサ、ハンスたちが走り回ることで、映画と同じようにそれぞれのキャラクターが吹雪の中を駆け抜けることを表現していました。これは舞台ならではの演出でとても面白かったです。

で、いよいよアナが凍り付いてしまう瞬間。どのように表現されるのかなと観ていたら、Pattiアナが客席に向かって背中を向け、アナに続くようにアンサンブルたちが雪崩れる形で佇むんですよ。要するに、プロジェクションマッピングや特殊な舞台美術・セットを使って表現しなかった、アナログの演出でした。まさかそうやってアナの凍り付いた姿を表すのかぁ…って衝撃を受けたし、もっとガッツリやるものだと思ったので拍子抜けしたっていうのが初回の正直な印象でした。

この演出は観劇の回数を重ねるごとに好きになっていったのですが、期待しすぎてしまうと「あれ…」となってしまう人も少なからずいるかも。やはり映画と違って人の変化を表現するって凄く難しくて、舞台の限界を感じてしまう部分でもありますし、でも限られた中で表現するのが舞台の魅力でもあって。このシーンはその舞台ならではのメリットとデメリットを兼ね備えた演出がされていると感じました。これを素晴らしいと感じるか物足りないと感じるかはその人次第。とりあえずぜひ一度その目で観てみてほしいです。

カーテンコールの模様

ブロードウェイではカーテンコールの撮影がOKなので、デジカメを使って撮影してきました。

しかしながら、ズームしたらぼやけまくってめちゃくちゃひどい有り様です…。一番肝心なCaissieエルサとPattiアナの登場シーンで一気にぼやけたので、私も正直泣きたくて仕方ないですが、とりあえず雰囲気だけでもお楽しみください。

日本といえばカーテンコールが長いことでお馴染みですけど、ブロードウェイではきっぱり1回で終わるのも素敵でした。本来こうあるべきだよなぁ…って実感しましたし、やはりそういう意味でも日本におけるミュージカルの考え方とか文化の違いとかって遅れてるし特殊だなと感じました。

何はともあれ、可愛いCaissieとPatiiの様子を少しでもお楽しみください。

カテコは主役も悪役も全員がニッコニコなので、なんかすっきりした気持ちになれますね。

おててふりふりCaissieとPatti。

映像を残せて良かったです!

ステージドアの模様

ブロードウェイの名物、ステージドアでの俳優さんとのサイン会。すぐに多くの人が集まって、俳優さんとの交流を楽しんでいました。だいたいの人が当日もらえるPLAY BILLにサインをもらうのですが、サインペンは俳優さんたちが各自用意してくれてて、もう本当にこういう文化が当たり前の国なんだなーって感動しました。

この日、ステージドアに出てくれたのは以下の方々。

ヤングアナ役:Charlie Tassone
ヤングエルサ役:Anna Rae Haller
ウェーゼルトン役:Robert Creighton
オラフ役:Chad Burris
オーケン役:Jeff Pew
アナ役:Patti Murin

ちゃんと舞台を観ていれば、誰がどの役を演じていたかはすぐ理解できました。でもやはり英語が喋れないので話すのは無理でしたし、とりあえずこうして近くで交流ができるという機会が毎度あるっていうのは楽しいだろうなって感じました。日本だと出待ち禁止がほとんどですからね。

PLAY BILLやパンフレットにサインをしていくPatti Murin。

一人ひとり気さくに声をかけたりしながら楽しく交流していました。

間近で見てもPattiめちゃくちゃ明るいし可愛いし、アナそのものです。忙しいだろうに出てきてくれてありがとう、Patti。

どれが誰のサインか全然分からないけど、一番下のぐちゃぐちゃのがCharlieヤングアナ、その上のpとmらしきものが見えるやつがPattiアナのサインです。貴重な体験をさせてもらえました!一生の宝物にしたいと思います。

まとめ

念願のブロードウェイ初観劇、そして『FROZEN』初観劇。もう大満足でした。

ブロードウェイの雰囲気を楽しむこともできましたし、ずっと観たかったCaissieエルサとPattiアナにも会えたし、ようやく『FROZEN』という作品を知ることもできましたし…。思い切って遠征に踏み切って良かったなと実感しています。

本来であれば2月15日のマチネ公演が初回だったのですが、こうして開演1時間前に突発観劇を決められたのもよくやったな自分って自画自賛したいです(笑)英語喋れないくせに行動力だけは凄く自信があるので、マジで観劇できて良かったです。

ただ、実はこのあとエピソードがあって…ホテルに帰ったらカードキーが反応しなくて全然部屋に入れないという事態に陥りました。フロントに声をかけてカードキーを替えてもらったりもしたんですけど全然反応しなくて、1時間くらい部屋とフロントとを行き来するっていうことしてました。いやもう本当にあれはしんどかったです…(笑)

何はともあれブロードウェイの初日は色んなことがありながらも観劇を満喫できたので、幸先よいスタートが切れたなと実感しています!

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