ブロードウェイ版『FROZEN』観劇レポ!【14-16 Feb,2020】

FROZEN
この記事は約26分で読めます。

突然ですが、2020年2月14日から2020年2月18日まで突発のブロードウェイ遠征をしておりました。というのもブロードウェイで行われているミュージカル『FROZEN』のオリジナルキャスト、エルサ役Caissie Levyとアナ役Patti Murinが2020年2月16日の18時半公演をもって卒業だったからです。


ついに劇団四季でも『アナと雪の女王』の上演が決定したこともあり、まず自分の目でしっかり観ておきたかったのと、あとはやっぱりオリジナルキャストを観ておきたいという気持ちがどうしても勝ってついにブロードウェイ行きを決意しました。

ということで、今回の記事ではざっくりとした『FROZEN』のレポをしていこうと思います。3日間で4公演観劇したので、それぞれの詳細なレポは後日投稿していきます。そのため、ここでは各公演に関してはあっさりめに触れていくので、よろしくお願いします!

チケットは公式サイト「Ticket Master」で購入

まずブロードウェイで観劇を決めるにあたって必要なのがチケット。ブロードウェイのチケット事情なんて全然知らなかったのですが、公式サイトから購入する方法もあればHISのような旅行代理店が手配してくれることもあれば「tkts」という当日券を格安で購入できるシステムを利用可能なこともあるそうです。

しかし、一番確実に希望の座席を選択して購入できたのが公式サイトの「Ticket Master」でした。

諸々の購入方法は省略しますが、発券方法は「Will call」と「Go mobile」の2種類が選べます。前者はいわゆるチケットボックスで窓口引き換え、後者はQRチケットが送られてくるシステムです。英語でやりとりするのアレだし…と思って後者を選ぼうとしたのですが、せっかくだし手元にチケット残しておきたいってことで「Will call」に変更。

一応言い訳をしておくと、元々チケットを押さえていたのは2月15日の昼公演と2月16日の夜公演の2公演のみです。なんで4公演観てるのって言ったら、当日券がゲットできたからでした。しかも日本とは違って、当日に劇場で当日券を買おうとしても前方席センターが普通に購入できるんですよ。その辺も文化の違いなのかなと思いますが、どちらにしてもすべて良席で観劇ができました!(その分チケット代も跳ね上がりました)

いざセント・ジェームズ劇場へ!

『FROZEN』が上演されているのはSt. James Theatre(セント・ジェームス劇場)です。

劇場入口はとにかく『FROZEN』一色。ファンとしてはテンション上がりまくりです。

ここの電光掲示板?は公演がないタイミングだと映像が切り替わる仕様になっていました。


劇場の外側にはCaissieエルサやPattiアナもいます。

もっと近づいてみました。

かっこいいCaissieエルサの看板もありましたよ。Monster仕様のパンツスタイルです。

ここが入場口で、入場の際には手荷物検査が行われます。ブロードウェイでは飲食物の持ち込みが禁止なので、それも込めての手荷物検査でしょうか。危険物がないかどうか、セキュリティゲートも通らされました。

そしてロビー入口前に当日のキャストが掲示されていました。劇団四季のように誰がどの役と詳しく書いてあるわけではないので、とりあえず「Caissie Levy」と「Patti Murin」の名前を探しました。

いやもうこの2人の名前を見つけた瞬間にはなんか込み上げるものがありました。この2人に会うために突発ブロードウェイ遠征を決めたくらいなので、本当に嬉しかったです。

番外編:ブロードウェイは『FROZEN』だらけ

劇場周辺はもちろんなのですが、ブロードウェイの至るところを歩いてみても『FROZEN』のポスターみたいのがたくさん貼られていました。

これはなに?ダストボックスか何かですかね。

Pattiアナが表面に来ているものもありました。

そしてタイムズスクエアに行ってみると、遠目にCaissieエルサの看板が見えました。なんかこうやって街一体が『FROZEN』とかミュージカル作品に染まっているのっていいですね。かなり興奮しました。

劇場内は『FROZEN』の世界観一色

チケットを読み込んでもらうとようやく劇場内へ入ることができます。

グッズ展開はそれなりに豊富で、もうどれも可愛くてコンプリートしたくなってしまいました。

一応私が購入したのは以下です。

パンフレット:20ドル(チケット購入時に同時購入)
オラフキーホルダー:パンフ同時購入特典
トートバッグ:10ドル
スノーフレークキーチェン:14ドル×2
エルサの戴冠式ピン:10ドル
リフィルつきドリンク:?ドル

なぜかキーチェン2個買っていて、1個のつもりだったんですけどホテル帰ってから気付きました。まあこれもいい思い出として持っていることにしました。ちなみにドリンクは、外からの持ち込みは禁止ですけど劇場内で購入自体は可能で、劇場内で購入したものであれば飲食しながらの観劇はOKです。

そしていざ劇場の中へ入ると…。

ゴォォオオ…という音が劇場内に響き渡り、今にも凍り付きそうな気がするような効果音がしています。そしてこの幕に映し出されたオーロラが綺麗になびいていて、観ているだけで心臓がバクバクいっていました。

ちなみに『FROZEN』は開幕前、幕間、カーテンコール、終演後の場内撮影OK。とても芸術に対して寛容な国だなぁ…と改めて日本との文化の違いを思い知らされました。ということで私もバシバシ撮りまくりました。

ちなみにこれは2幕開始直前の様子です。日本ではなかなか劇場内の写真を撮れないことも多いので、とても貴重な体験ができました!こんな感じで、劇場の外でも中でも『FROZEN』の世界観に染まることができるので、ファンは絶対に行くべき劇場だなって感じましたよ!

キャストの感想

前述したように入口付近にキャストボードはあるのですが、劇場内で配られる「PLAYBILL」という簡易的なパンフレットには当日のキャストと配役が書かれた紙が挟まれています。この「PLAYBILL」はキャストのプロフィールだったりどの曲を誰が歌っているかだったり、そういった情報が書かれているのでそれを無料配布しているっていうのがなかなかの太っ腹…。

ということで「PLAYBILL」を確認してみたところ、私が観劇した4公演のキャストは以下のようになりました。

アナ Patti Murin
エルサ Caissie Levy
ハンス Joe Carroll
クリストフ Jacob Smith
スヴェン Andrew Pirozzi(14日・16日昼)
Adam Jepsen(15日・16日夜)
オラフ Chad Burris
ウェーゼルトン Robert Creighton
オーケン Jeff Pew
ヤングアナ Charlie Tassone(14日・16日夜)
Fiona Morgan Quinn(15日・16日昼)
ヤングエルサ Anna Rae Haller(14日・16日夜)
Suri Marrero(15日・16日昼)
アグナル Tyrone L. Robinson
イドゥナ Ann Sanders

クリストフやオーケンはアンダースタディの俳優さんが出演されていましたが、お目当ての姉妹はしっかりオリキャスだったので大歓喜です。そもそも海外事情に詳しくないので全然名前も知らない方ばかりでしたが、ウェーゼルトン侯爵の俳優さんがオリジナルキャストだったので観れて嬉しかったです。

そしてこれを見ていただければ分かるように、ヤングたちはもちろん、スヴェンも1公演ごとに交代しているようですね。確かにあの役はかなり負担も大きいでしょうし、四季でも交代制が採用されるのではないでしょうか。

ということで、4公演分のキャスト感想をざっくりと書いていきます。

アナ:Patti Murin


まずお目当ての一人だったオリジナルキャストのPatti Murin。YouTubeやインスタの動画でPattiのことを見ていると、凄くアナっぽい人だなぁって思っていたんですけど、実際舞台上で観るとまさにアナが画面から飛び出してきたように感じるくらいのハマり役でした。

実際に観るPattiは凄くチャーミングで本当に可愛くて、気付いたらつい目で追ってしまうくらいの存在感がありました。クシャっと笑う表情はとても愛嬌がありましたし、ところどころ変顔したり雄叫びを上げたりと体を張ったお芝居も魅力的でした。その場にいるだけで周りを幸せにしてしまうような人柄は本当にアナそのものです。

そしてアナには欠かせないユーモアさも抜群。Pattiが喋るたびに笑いが起こるくらい、凄くお芝居や動作が面白かったです。「Love Is An Open Door」直前でハンスと良い雰囲気になったときの変顔とか、雪山でクリストフと会うときの「凍っちゃう、凍っちゃう、凍っちゃう」のカチカチに凍ったドレスを身に纏ったときの動きとか…言い出すとキリがないくらい、Pattiには笑わされました。

また、アナは歌う曲も多いですしダンスもかなり激しめです。Pattiの温かみのある歌声は凄く伸びがよくて、芯の強さを感じさせました。アナのソロ曲「True Love」は新演出でなくなってしまうそうなので、実質Pattiアナのための曲となってしまいましたが、やはり見せ方が凄く上手。ハンスに裏切られて冷え切った部屋に一人閉じ込められたアナが歌うナンバーです。夢を見ていた自分に対する嘆きとか悲しみとか希望とか絶望とか、あらゆる感情が歌声と表情に乗っていて。歌い終わって力尽きるようにステージに横たわるのですが、そのときのPattiアナが悲しむのではなく微笑むように横たわっていたのが印象的でした。


あとは個人的に「Hygge」や「Fixer Upper」でめちゃくちゃ楽しそうに踊るPattiが最高に可愛くて大好きでしたし、ずっと観ていたかったです。死ぬほど可愛くて、あーこれはPattiに恋したかもって思えるくらいずっと観ていました。

 

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本当に書くとキリがないのですが、とにかくPattiのアナは太陽のように明るくて、観ているこっちが元気をもらえる、そんな存在でした。あとはエルサのことを凄く大切に想っているのが伝わってくるし、Caissieとの相性も抜群。だからこそ余計にこのオリキャス姉妹の素晴らしさを実感できたんだと思います。こうしてPattiのアナを観ることができて幸せでした。

エルサ:Caissie Levy


もう一人のお目当ては、オリジナルキャストのCaissie Levy。初めてYouTubeでCaissieが歌う「Let It Go」の動画を見たときに衝撃を受けてしまって、いつかこの人を観てみたいと思ったくらいのパワフルボイスの持ち主です。実際に観た4公演とも、恐ろしいほどの大迫力の歌声を聴かせてくれました。

とにかくCaissieの歌声は唯一無二で、スコーンと突き抜けるような高音が魅力です。「Let It Go」はもちろん、「Dangerous To Dream」や「Monster」といったソロ曲も安定した音程と歌声でしたし、歌でエルサの感情を表現するのがとても上手だなという印象を受けました。そしてラスト2公演では「Let It Go」でアレンジを加えながら歌っており、ただでさえハイトーンなのにさらに音程を上げて歌っていたんです。喉の強さだけでなく、観客を楽しませるパフォーマンス力もずば抜けているなと実感させられました。

そういったパワフルボイスの持ち主である点からなんとなく強めなイディナ寄りのエルサを想像していたのですが、実際お芝居を観てみるとかなり繊細な松たか子さん寄りのエルサだったのも驚きでした。かなり受け受けしいというか、凄く臆病で品があって優しさに溢れているエルサ。その歌声と佇まいとのギャップにやられっぱなしでしたし、とにかく可愛くて仕方なかったです。

特に戴冠式のシーンなんかは、Caissieの美しさが引き立っていて神々しさすら感じたほどでした。あー、エルサを演じるってこういうことなんだなぁって突きつけられました。本当に、Caissieのエルサは強さと弱さと可愛さと美しさと儚さが共存していて、なんかもう言葉で上手く表現ができないんですよ。「本物のエルサだった」としか言いようがありません。

そしてエルサっぽいと言えば、Caissieの身体能力の低さも外せなかったです…(笑)2幕終盤でエルサがハンスから逃げるために全力疾走するシーンがあるのですが、なんというか走り方が独特で鈍くさいんですよ。ちょっとダサいというか(笑)走り方に限らず、諸々の動きからも鈍くささが滲み出ていてとても愛しさを感じました。あー、そんなところもエルサらしいなってほっこりした瞬間です。

とまあ、自分が想像していたCaissieへの印象とはかなり異なっていたということを実感できたのは凄く大きな発見でした。こんなにも繊細で弱くて美しくて儚くて、そしてアナへの慈愛に満ちたエルサだったんだ…って凄く嬉しくなりましたし、期待以上のエルサでした。こうして「本物のエルサ」に出会うことができて凄く嬉しかったです。4公演とも出演してくれてありがとう、Caissie。

作品全体の感想

観劇した公演それぞれの感想について触れる前に、ざっくりとした作品全体の感想について書いていきたいと思います。ネタバレも多少含むので、ネタバレ嫌という方はここで引き返しましょう!

展開がスピーディー

まず実感したのが、物語の展開のスピーディーさでした。たとえばアグナルとイドゥナが突然亡くなっていたり、唐突にアナがハンスを押し倒していたり、あとは逃亡したエルサを探しに出かけたアナがクリストフと雪山で再会するシーンとかも…。アナとハンスの出会いシーンなんかどうしてそうなった!?ってなるような展開の早さなので、ちょっと理解しにくい点が多々あるかもしれません。

1幕は結構普通に観られた部分もありますが、2幕は本当に展開が早かった印象ですね。エルサが「Monster」の歌唱後あっさりと降参を認めたり、あとはアナが凍ってエルサが抱き締めたときに魔法が溶けるシーンだったり(これは映画も同じでしたが…)。上演時間が約2時間だそうなので、曲によって物語が進んでいくことが多く、余計に体感的に早く感じた部分もあるでしょう。

なので、映画をすでに観ていて話の流れを理解している前提でミュージカル版を観ないと「???」となってしまうシーンもかなり多いと思います。映画の補完をミュージカル版が、ミュージカル版の補完を映画がしている印象でした。『FROZEN』を観劇するのであれば、映画をしっかり観て話の流れを理解しておいたほうがいいかもしれません。

キャラクターの心情の深堀りがかなり良い

『FROZEN』のCDが届いて曲を聴くようになったときから感じていたことではありましたが、ミュージカル版はとにかくキャラクターの心情を深掘りしたナンバーが多いのでめちゃくちゃ観ていて楽しかったです。アナやエルサ、クリストフといったキャラクターたちがどんなことを思っているのかが曲によって描かれているんです。

アナであれば2幕の「True Love」、エルサであれば「Dangerous To Dream」や「Monster」、クリストフは「Kristoff Lullaby」というようにそれぞれのソロ曲がミュージカル版では追加されていました。単に映画を観ていただけでは伝わってこないキャラクターの心情が丁寧に歌われているので、そのシーンを観るだけで凄く胸が切なくなりました。

個人的にはエルサが戴冠式のシーンで歌う「Dangerous To Dream」が最高に好きでした。遅れてやってきたアナに語り掛けるように、「戴冠式が終わればあなたと2人きりになれる」と夢見るように歌うCaissieエルサの表情が最高に慈愛に満ちてて好きだったんです。演出も凄く美しくて切なくて、このシーンが追加されただけでも『FROZEN』を観る価値があったと思いました。

映画の改変シーンが良い

前項とも繋がるところですが、映画にはなかった演出がミュージカル版では多々ありました。逆になくなってしまったシーンもたくさんあったので、そこは物足りなさを感じた部分ですけど、追加されたシーンに関してはほぼほぼ好きなものばかりでした。

まず幼少期のエルサとアナの手遊びとかひそひそ話とか。本当に仲が良いんだなっていうのが伝わってきましたし、当然ながら当時はエルサも素手でアナと触れ合えたんだなっていうのが分かるシーンですし、その後の姉妹の末路を考えると余計にこの幼少期のわちゃわちゃが泣けてきました。

続いて「Love Is An Open Door」後のアナとハンスのキスシーン。まさかキスしちゃうのかって驚きでしたし結構長めなキスシーンでしたけど、個人的にはかなり好きでした。この既成事実作っちゃいました系なアナとハンスの軽率な行為が余計に2人らしいというか…。単純にこのときの脱力したPattiアナが超絶可愛かったので、普通にお気に入りのシーンになりました。

そして一番しっくり来たのが、氷の宮殿にやってきたアナがエルサと対話するシーン。映画では「あなたのこと傷つけたくないの」と理由も言わずにただただアナを遠ざけようとするエルサが印象的でした。しかしミュージカル版では「あなたの髪にその印が残ってる」「これは生まれつきよ」「違うわ、私が傷つけたの」みたいなやりとりをしていて、エルサが自分の魔法でアナを殺しかけてしまったことを打ち明けます。これによってエルサが自分を遠ざけるのかをアナも理解できますし、そのあとの「For The First Time In Forever(Reprise)」で「I will help you」というアナの台詞が追加されたのもあるのかなーなんて。

アナとエルサが必死に対話を試みて、お互いのことを理解しようとする姿がとても切なくて、この改変は凄くいいなぁ…って個人的に感じました。だからこそ、このあとまたエルサがアナを傷つけてしまうことへのショックもより一層感じられますし、なんか本当に胸が痛くなるシーンも多々あって観れば観るほど深みが増す作品だなぁ…って実感しました。

エルサの魔法の表現方法に感動!

やっぱり何が一番気になるってエルサの雪の魔法の表現方法なんですよね。「Let It Go」でプロジェクションマッピングが使用されることは知っていましたが、全部が全部そうではありませんでした。

まず幼少期のエルサが魔法を何度か発動するんですけど、どこから出したのかすっかり分からない紙吹雪が突然ひらひらと舞い降りるんです。近くで観ると少しだけ仕掛けが分かりやすいですが、遠くから観ているとまさに魔法を発動しているかのように美しく感じました。

そして戴冠式後のパーティーで魔法を発動してしまうシーン。ここはかなり古典的というか、あーそう表現しますかぁ…って感じでした。迫力はあるけどちょっとやっぱり演出が古いかな(笑)でもインパクトはかなりあるので、こういった表現の変化をつけてくるのはかなり面白かったです。


パーティーから逃げ出したエルサがプロセニアムアーチに触れると、アーチも舞台の幕も凍り付くプロジェクションマッピングの演出は圧巻でした。やっぱりプロジェクションマッピングは凄いです…。めちゃくちゃ迫力がありますし、観ていて美しいです。ここは拍手が起こっていました。また「Let It Go」のプロジェクションマッピングも死ぬほど美しいので、動画を見てください!

一番気になっていたラストのアナが凍るシーンはどうかというと、私個人的にかなりこの演出好きでした。あえて何も舞台美術を使わずに凍ったことを表現するなんて…って。このときアナは後ろを向いていましたが、その後ろ姿で凍り付いたっていうことがしっかり視覚的に伝わる演出でした。ある意味挑戦的だなとも感じたんですよ。だってプロジェクションマッピングを使ってアナの全身を真っ青にしてしまっても良かったわけですし(投影させるためにバミリをしっかり組まないとダメですけど…)。だからこそ、アンサンブルを含め大勢の人たちでアナが凍ったことを表現したこの演出はとても素晴らしかったです。舞台ならではの見せ方だなあ…って感動しました。

とりあえずこういった演出含め、作品自体はかなり完成度が高いと思いました。ただ四季のファンからウケる作品かどうかはちょっと不明です。間違いなくメディア受けはばっちりだと思うのですが、舞台ファンからすると物語の深みに物足りなさを感じやすいのが懸念されるかもしれません。映画を観たことがある人が多いだけに、期待値も相当高まっているでしょうし。リピーターは俳優ファンでもない限り、ちょっと増えにくいかなぁ。でも私は観れば観るほど演出も好きになったので、要はその人次第ってところですかね。とにかく『FROZEN』はぜひ一度観てほしいです。音楽、演出、美術含めめっちゃくちゃ素敵な作品でした。

観劇した公演の感想

ここで、観劇した4公演についてさらっと感想を書いていきたいと思います。それぞれの詳細なレポは後日投稿していくので、とりあえずここは本当に軽いまとめ程度の認識でお願いいたします。

Friday, February 14, 2020 -8:00pm

元々観劇予定になかったこの日の公演は、ホテルに着いたのが思った以上に早かったので突発で当日券を購入して観劇しました。座席は「1階オーケストラ席(ORCHC)H110」で10列目のセンター。チケット代は139.5ドルです。

ついに念願の初ブロードウェイ観劇、初『FROZEN』観劇ということでかなり興奮していました。せっかくなので調子に乗ってリフィルつきドリンクを持ち込んで観劇しましたが、やっぱり飲食しながら観劇って凄く不思議な感覚です。

そして当然全編英語ですし、観客の話し声もすべて英語。もう何を喋っているかなんて乏しい英語力では聞き取れませんでしたが、雰囲気だけでもかなり楽しめました。あー、こういう始まり方なんだとか映画のあのシーンは舞台だとこう表現されるのかとか、とにかく驚きが多かったです。

何より、主役のCaissieとPattiが登場した瞬間の胸の高鳴りは今でも忘れられません。彼女たちが実際にステージに立っていて、歌ってお芝居をしている。その事実だけでも嬉しすぎましたし、お馴染みの楽曲たちを生で聴けてただただ感動しかありませんでした。

しかし正直な感想を言うと、結構期待していた以上にあっさり終わってしまったなっていう逆の意味での驚きもありまして…。ちょっと拍子抜けしてしまった部分があるのは否めませんでした。四季でウケるのかなぁ…とか色々感じることも多かったですし、自分が思った以上になんかしっくり来ない感覚があったんです。

でも感動したし…っていうかなり複雑な心境になりつつも、興奮していた自分の感情がいまいち分からなかったのが本音的な意味での1回目の観劇の感想です。

Saturday, February 15, 2020 – 2:00pm

事前にチケットを購入していた本公演。座席は1階オーケストラ席(ORCHC)C107で、前から5列目のほぼドセン。チケット代は227.5ドルです。めちゃくちゃ近くて大興奮でした。

前日の違和感があったのでどうだろう…っていう不安もあったのですが、今回は席が近かったこともあってキャストの表情がしっかり観れて、そういう部分での情報量がとても多くて凄く楽しめました。とにかく迫力が凄まじくて、特に1幕のエルサがパーティーの最中に逃げ出してアレンデールのフィヨルドを凍らせてしまうシーンなんかは視界いっぱいプロジェクションマッピングが映し出されて大感動。

ある意味初回時の違和感は2回目以降そんなに気になりませんでした。元々映画もあっさりしたものでしたし、展開のスピーディーさが際立つ一方でキャラクターの心情がしっかり深掘りされているので、エルサやアナといったキャラクターが好きな自分としては逆にこの舞台大好きかもしれないと思えてきたほどです。

やっぱりこの日もCaissieとPattiのお芝居と歌が素晴らしくて、残り数回なのに彼女たちはこうして変わらずに舞台に立ち続けてくれているということへの感動というか切なさというか、なんか上手く言葉にできない感情が襲ってきました。この日のカーテンコールではCaissieとPattiが最前列にいた女の子にデレデレで、そんな珍しい一面を観れたのが一番の収穫だったかもしれません。

Sunday, February 16, 2020 – 1:00pm

いよいよCaissieとPattiのラスト公演当日。急遽午前中の予定がなくなってしまったので、マチネも観劇しようと思い当日券を購入。座席は1階オーケストラ席(ORCHC)E112でした。チケット代は175.5ドル。窓口のスタッフさんに「いくらまで払える?」と聞かれたので「何円でも出しますよ。最高の席をください」って言ったら驚かれました(笑)

さすが主役2人の前楽ということだけあって、客席の熱量もかなり高くなっていた気がします。1幕でPattiが登場すると拍手、Caissieが登場すると拍手…というように過去2公演では起こらなかったことが多々起こりました。そういった客席の反応に、ついにラストが近付いているんだなぁ…と実感。

そしてこの日一番の驚きは、1幕ラストのCaissieの「Let It Go」でした。正直これまでの2公演はかなり控えめな歌い方をしていて、CDであげて歌っているところを下げて歌っていたりとやや物足りなさがあったのが正直なところでした。しかし、この日は違ったんです。前日とはまるで違う「Let It Go」でした。アレンジを加えて歌ってきたCaissieエルサに、客席で発狂してしまう人が出るほど。さすがに舞台を観てその場で発狂する人は私も初めて出会いましたけどね(笑)

とにかくCaissieの気合いの入れ方が全然違くて、もう正直私も鳥肌が止まらなかったです。Caissieが本気を出すとこんなに凄いのか…ってビックリさせられましたし、もうそれを聴いた観客たちは全員Crazyになってしまったのではないでしょうか。

やはりラストが近付いているということもあり、マチネ公演は何かが違いました。突発で当日券購入を決意しましたけど、本当に観劇して良かったです。

Sunday, February 16, 2020 – 6:30pm

いよいよオリジナルキャスト、エルサ役Caissie Levyとアナ役Patti Murinのラスト公演。座席は1階オーケストラ席(ORCHC)K105でした。チケット代は227.5ドルです。ちなみに私の2列前に初代クリストフ役のJelani Alladinが座っていました。

もうこの日の公演は一生忘れられないと思います。それくらい、熱気とCaissie&Pattiへの愛に溢れた公演でした。とにかく至るところで拍手と歓声が起こり、Pattiアナ登場の瞬間なんかは拍手が鳴りやまず、Pattiも「Elsa?」という台詞を発さなきゃいけないのに全然発することができなくてつい笑っていました。その後のCaissieエルサ登場時も同じく、なかなか歌い出せないという事態に。

2人が歌うたびに拍手と歓声が凄くて、いちいち舞台が中断してしまうんですよね。「Let It Go」や「Monster」では曲の途中でスタンディングオベーションするほど…。それはそれでどうなのって感じなんですけど、日本にいたらこんな体験絶対にできません。それくらい観客はCrazyになっていたし、CaissieとPattiへの愛に溢れていました。

同じく、PattiもCaissieも気合いの入れ方が全然違っていました。Pattiのお芝居面での気合いの入れ方は本当に分かりやすくて、とにかくユーモアさ全開。一方のCaissieは「Let It Go」に加えて「Monster」までアレンジして歌っていました。これが彼女たちの本気なのか…って泣きそうになったのは言うまでもありません。

そして「Finale」ではPattiアナも大号泣。あっという間に幕が閉じてしまい、彼女たちのラスト公演が終演となりました。カーテンコールではロペス夫妻が登場するなど、大きな盛り上がりを見せたのも印象深いです。とにかく最初から最後まで熱い公演で、この公演のためにブロードウェイまでやってきて本当に良かったという実感しかありませんでした。こんな貴重な体験、きっともうなかなかできるものではありませんし、歴史に残るような公演をその場で観られたことが何よりの幸せでした。

終演後はステージドアへ!

ブロードウェイでは終演後に出演者と触れ合える機会があると教わりました。劇場を出てすぐ右手にステージドア(楽屋口)があるので、サインをもらいたい人たちはそこで待機しています。

こんな感じで柵が用意されるのでそこに大勢のファンがぎゅうぎゅう詰めになりながら待機していました。ラスト公演のときに行ってみたらもう待機人数がえげつなすぎて、一切近付くことができませんでした…(笑)

ラスト公演のときに出てきて一人ひとり丁寧にサインしていくPatti。遠目から写真を撮るので精一杯でした。Pattiが登場すると「Patti!Patti!」とコールが起こっていました。そして…。

最後の最後に出てきたのがCaissie Levyでした。もうCaissieが登場すると大混乱というかみんな大興奮しちゃって、物凄い熱気に満ちていました。大スターのCaissieはなかなかステージドアに出てくることがないそうなので、それも相まってかなり貴重な機会だったのかもしれません。同じく「Caissie!Caissie!」とコールが起こっていました。

こういったブロードウェイならではの光景も目の当たりにできたので、ひとまず大満足…。本当にブロードウェイは芸術がとても身近にあるんだなぁと実感しましたし、日本と諸々違う文化に触れて凄く感動しまくりでした。

『FROZEN』が私を変えました


ということでかなり長くなってしまいましたが、初ブロードウェイ遠征での『FROZEN』のざっくりとしたレポでした。ざっくりと言いつつ10,000文字を超えているのでかなり読みにくかったと思います、すみません…。

とりあえず私が楽しんでたっていうことだけでも伝わっていれば幸いです。

そして、この『FROZEN』観劇は私を大きく変えました。私が舞台の魅力に憑りつかれてから約14年。何度か「ブロードウェイに行ってみたい」と思いはしたものの、正直そこまで行くつもりもありませんでした。英語も苦手だったし。そんな私が今回こうしてついにブロードウェイ行きを決めたのは『FROZEN』がきっかけです。

冒頭でもお伝えしたように、今回初代エルサとアナを演じていたCaissie LevyとPatti Murinが卒業ということで行かねばという使命感にとらわれ、本当に実際行ってしまいました。おたくの行動力と決断力はすさまじいです。

劇団四季での上演が決まった2020年、私は自分のやりたいことを叶えたい1年にしたいと思っていました。だからこそ思い切ることができましたし、『FROZEN』をこうしてミュージカルの本場で観られたことで自分の「舞台」に対する価値観やブロードウェイへの印象が大きく変わりました。

『FROZEN』が私を大きく変えてくれました。本当に、これから先も一生私にとって大切な作品になると思っていますし、私をブロードウェイに連れて行ってくれて素敵な思い出をくれたCaissie LevyとPatti Murinのことをこれからも応援していきたいと思います。


ぜひまだ『FROZEN』を観ていないファンの方には観ていただきたいですし、劇団四季での上演を楽しみにしている方々にも日本公演版を観てほしいです。私も微力ながら、これからもブログで『FROZEN』の魅力を発信していければと思います。

ということで、本当に長くなりましたが最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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