2020年2月16日ソワレ BW版『FROZEN』OBC姉妹卒業公演レポ

FROZEN
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ゆうき
ゆうき

CaissieとPattiの卒業公演です!

日時:2020年2月16日18時30分公演
場所:セント・ジェームズ劇場
座席:1階オーケストラ席K列105番

はじめに

ブロードウェイに行くと決めてから、思い切って『FROZEN』のチケットを取ってから、ずっと待ち続けていた日がとうとうやってきてしまいました。オリジナルブロードウェイキャスト(OBC)のエルサ役Caissie Levyとアナ役Patti Murinの卒業公演。

この公演ではいつも以上に手荷物チェックが厳しく、劇場内のロビーは関係者が集まっていて、まさに「オリジナルキャストの卒業公演」らしさが漂っていました。こんな記念すべき公演に自分がいていいのかという気持ちもありながら、しっかり歴史的瞬間を見届けようという気持ちにもなれた気がします。

座席は事前に取っていたK列センター。私の2列前に初代クリストフ役のJelani Alladinが座っていましたし、幕間にはロペス夫妻らしき人たちも見かけました。そして私は見かけていませんが、Caissieのお母さんとかも来ていたそうで、なんだか本当にCaissieとPattiのラストを見届けようと集まった人ばかりで客席もロビーもオールスター状態。


こんな一体感と温かい空気感に包まれながら、ついにCaissieエルサとPattiアナの最後の公演が幕を開けました。

総評

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

今回卒業するのはCaissieとPatti、そしてハンス役のJoe Carrollとオラフ役のChad Burrisの4人。この4人はもちろんのこと、その他のキャストもこの公演をもってカンパニーを去る仲間の卒業公演を盛り上げるべく、いつも以上に気合いを入れて公演に挑んでいました。カンパニーの団結力は素晴らしかったですし、本当に何かが違っていた気がします。

加えて集まった観客たちの熱気も異常で、私は一生この公演を忘れられないだろうなって思うくらいの盛り上がりでした。鳴りやまない拍手と歓声。舞台がなかなか続行できないほどの盛り上がりで、本当にわけが分からなかったです。

座席位置はステージからやや離れていたものの、前に座っていたのが小さい子だったので視界良好。とても観やすかったですし、両隣の女性はCaissieとPattiのラストということもあって涙を流しながら観劇していて、こういった温かいお客さんたちに囲まれながらの観劇だったので余計に楽しめました。

もちろん、この卒業公演がただの卒業公演でないことは理解していたつもりでした。Caissie LevyとPatti Murinというブロードウェイにおける大物女優2人が、『FROZEN』のオリジナルキャストとして2年間演じ続けてきた姉妹役を卒業するわけです。分かりやすいところで例えるとすれば、『Endless SHOCK』で堂本光一くんが卒業するくらいの規模なんじゃないですかね(大げさかな)。

でも本当にそれくらい『FROZEN』という作品で愛され続けてきたCaissieとPattiが卒業するわけですから、やはり公演の最初から最後まで熱気と盛り上がりが凄かったです。こんな貴重な体験、一生できないと思いますし、日本にいたら一生こんな素敵な公演には巡り会えないだろうなって感じました。

とにかく言えることは、この日のためにブロードウェイ行きを決めて良かった。行動しないで後悔することはたくさんあっても、行動して後悔することって本当にないんですよね。マジで自分の行動力と決断力をこのときばかりは褒めたいです。

ナンバーと観劇の感想・考察

今回はどう感想をまとめようか悩んだのですが、ナンバーごとに感想をまとめたほうがスッキリすると思ったのでこのような形で記載していきます。かなり長くなるかもしれませんが、気長にお読みいただければ幸いです。

Vuelie/Let the Sun Shine On

今回の卒業公演では、開演と同時に大歓声と大きな拍手が起こりました。いよいよ彼女たちのラスト公演が始まってしまうのかと思うと込み上げるものがあり、オープニングから涙を流したのはいい思い出です。

このナンバーではヤング姉妹たちが手遊びをしたり内緒話をしたりしていて、幼少期の頃の仲が良い姉妹の姿を観ることができます。温かい太陽の下で、家族や街の人々に囲まれながら伸び伸びと暮らしていた幼少期。わずか数分ではありますが、のちに大人になって離れ離れになる彼女たちのことを思うと絶対に目に焼き付けておきたいシーンと言えるかもしれません。

ちなみに今回のヤングエルサは14日に観たAnna Rae Hallerで、この子アナを傷つけてしまったときのお芝居があまりにも上手で鳥肌が立ちました。「Anna!? Mama! Papa!」と叫ぶお芝居は大人顔負けで、一気にこちらの涙を誘います。アナに対する危機感や悲壮感が叫びとなって伝わってきて、子役と言えど卒業公演に対する気合いは人一倍強いことを実感。初っ端から目頭が熱くなりました。

 

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Do You Want to Build a Snowman?

映画同様、この曲中にアナもエルサも子供から大人へと成長していきます。個人的には三輪車でステージをぐるぐる回りながらエルサに「Do you want to build a snowman?」って歌いかけるヤングアナが超絶可愛くて、いつもニヤニヤしていました。

またこの曲中にアグナル国王とイドゥナ王妃が他界。ここの両親他界の演出は初見だと非常に分かりにくかったですが、映画と異なる設定としてミュ版ではアナとエルサがまだ幼い頃に2人が亡くなっています。

そして、両親のお葬式が終わるといよいよ大人になったアナとエルサ、つまりPattiとCaissieの登場です。はじめにPattiアナが登場すると割れんばかりの拍手と歓声。そんな温かすぎる客席の反応に、Pattiはやや涙ぐんでいました。で、Pattiとしては拍手が止むのを待ってから「Elsa?」と問いかけて「Please, I know you’re in there」と歌い出そうとしていたんだと思うのですが、全然拍手が止まず…(笑)さすがのPattiもあまりに拍手が終わらないので笑っちゃってました。それからしばらく待っていると次第に拍手が収まったのでようやく歌い出していたのですが、まさか客席の反応が凄すぎて芝居が続行できないことなんてあるんだ…って衝撃を受けてしまいましたし、私もこれにはさすがに笑いました(笑)

そしてPattiアナが歌い終わると次はいよいよCaissieエルサの登場。大きな扉を隔てて、ステージが回転すると扉の向こうにいたCaissieエルサが出てくるという流れなのですが、ここでも拍手と歓声が鳴りやまず、Caissieがなかなか歌い出せない事態に。これいちいち観客の反応待ってたら芝居終わらねえなって思いましたけど、それくらい客席の熱量が高まっていたということですね。本当に凄かったです。

多分Pattiアナが登場して歌い出してからCaissieエルサが歌い終わるまで、通常なら30秒くらいで終わると思うのですが、今回は多分2分くらいかかったと思います。マジでPattiとCaissieの歓迎ムードが凄すぎて、公演に支障が出るレベルでした。

For the First Time in Forever

このナンバーはPattiアナがメインになって歌うこともあり、Pattiアナがところどころちょっとふざけたことをすると笑いがどっかんどっかん起こっていました。今回の公演ではPattiアナが絵画にかけられている布を半分だけ捲るところで、誤って全部捲った勢いで布が落ちてきてしまうというプチハプニングが起きたのですが、慌てることなく落ちた布をそのまま下手袖に投げていました。本来ならそのあと侍女がその布を回収するのですが、ちょっとしたハプニングだったので侍女役のアンサンブルさんも絵画の額を撫でるだけに終わっていて、まあこの辺は許容範囲。

そしてラストの「For the first time in forever」と繰り返し歌う大サビのところではPattiアナが大熱唱するため、観客の拍手と歓声が起こり…。曲が終わるとスタンディングオベーション!マジでこういうことってあるのか…と本場のミュージカル感を味わうことができて、ちょっと興奮しました。ただ先程と同じく、なかなか拍手も歓声もやまないのでしばらく次のシーンに移行できませんでしたけど…(笑)

Dangerous to Dream

エルサが戴冠式でたくさんの人の視線や注目を集めながら、「こんな夢を抱くのは危険かしら」と自分の願望を歌うナンバー。アナに対して秘かに抱き続けていたエルサの想いが歌われるので、姉妹好きにはたまらない1曲です。

Caissieエルサの切なくて儚い歌声が響くと同時に、Pattiaアナの満面の笑みがあまりにも眩しくて、その対比がたまらなくて泣きそうになりました。影に隠れながら生きてきた姉と、太陽の光を浴びながら育ってきた妹。こうした違いが彼女たちの歌声や表情から伝わってきましたし、Caissieってパワフルな歌声だけが魅力でなく、こういうバラード系の曲は感情的に切なく優しく甘く歌うんだなぁってその表現力に感動しました。

それから手袋を外して王笏と宝珠を受け取るときの「Conceal…don’t feel…」を繰り返す台詞は、エルサの緊張や不安・怯えといった感情の強調の意味も込めて気持ち強めで逸るように言っていました。それにより一気にこのシーンの緊張感が高まりましたし、その後無事に戴冠式を終えたCaissieエルサのホッとしたような表情にとても心を動かされました。何事もなく戴冠式を終えられたことで微笑みが抑えられないCaissieエルサが凄く愛しくて、また泣きそうになったのは言うまでもありません。そして曲の終わりにはまた拍手と歓声が沸き起こりました。(さすがに拍手が鳴り止まないということはこの曲ではありませんでした笑)

Love Is an Open Door

言わずもがなアナとハンスのバカップルデュエットソング。私が観た4公演では上記の動画と一部異なる演出が採用されている部分があって、ハンスにプロポーズされたあとにアナが「Yes!」と答えたあとの大サビの動きが大きく変わっていました。初期の演出(動画)だと、ハンスがアナを抱きかかえたまま歌っていますけど、現在ではハンスがアナを降ろして一緒に変な動きしたりしながら楽しく踊る振付に変更になっていました。

で、このナンバーで何よりも面白いのがPattiアナの表情。もっと具体的に言うと、ナンバーが始まるイントロが流れ出したタイミングでの表情。ハンスといい感じになってきたところで、この曲のイントロが流れ出すのですが、Pattiアナが「こっちのペースに持ち込んだぞ…!」みたいな顔をしていて(笑)ハンスといい感じになってきたぞっていう喜びと驚きを、強烈な変顔で表すんですよ。もう女優がそんな表情しちゃアカンだろってくらい凄い顔してて、客席大爆笑。私もめっちゃ笑いました(笑)まあでも、これPattiのオリジナル仕様かもしれませんね。他のアナはどうなんだろうって気になります。

あとはプロポーズを受けての「Yes」も、この動画なんか比べ物にならないくらい酷いです。もはや雄叫びです(笑)「い゛え゛え゛す゛!!!」みたいな感じで、マジで今回の公演のPattiアナ、気合いの入れどころがおかしすぎて腹筋死ぬかと思いました(笑)

 

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そういったPattiアナの素晴らしすぎるパフォーマンスもあり、やはりこの曲でも拍手と歓声が沸き起こります。この曲のあとには、映画にはないアナとハンスの濃厚なキスシーンが待っているのですが、そこでも客席から「ヒュー!」という声が上がっていて、もう本当にお祭り騒ぎでした。

What Do You Know About Love?

映画ではソリに乗りながらアナとクリストフが愛について言い争っていましたが、そのシーンに呼応するのがこのナンバー。最初はステージ上でアナとクリストフが歌い合うのですが、曲の途中からは吊り橋のセットが下りてきて、そこを渡りながら歌う流れになっています。で、このときのPattiアナが散歩に連れられる犬じゃないですけど、お腹にロープみたいのを引っかけられて、クリストフに引っ張られるように歩くのですが、それが本当に可愛くて毎回癒されていました。

すげえ雑ですけど、こんな感じでまるで犬のリードのようにクリストフに繋がれるんですよ。このときの嫌々そうながらもクリストフにしっかりついていくPattiアナがとても可愛いし、お互いマウント取り合う感じとかも凄く可愛いしで最高に好きなシーンでした。Pattiの高音の伸びが力強くて、それを聴くのも気持ち良かったです。やはりこの曲でも終わりには盛大な拍手と歓声。もうPattiとCaissieが歌えばそれだけで大盛り上がり状態でした。

Let It Go

マチネ公演でCaissieが本気を出してきたのでソワレはどうなるかと思ったのですが、まさかのマチネを超えてくるほどの「Let It Go」を披露…。この方の辞書に限界という文字はあるのだろうか…と思わせられるほど、抜群の歌唱力で魅了されてしまいました。Caissieがアレンジして歌うたびに歓声が沸き起こり、ついには大サビでスタンディングオベーション。曲の途中にスタンディングオベーションが起こるなんて本当にあるんだ…と謎の感動をしてしまうと同時に、あまりの素晴らしすぎる歌声に私も立たずにはいられなかったです。

アレンジの箇所としては、16日マチネと同じく主に大サビ。「That perfect girl is gone!」の「gone」を「go↑ne↑」と上げて歌い、「In the light of day」の「day」を「day↑」と上げて歌うのですが、「で↑え↑え↑い→」って感じでこぶしをつけるように歌い、「Let the storm rage on!」の「on」を「o↑o↑o↑o↓n↓」というようにここでもこぶしをつけて音程を上下させつつ高らかに歌うという、もうまさにモンスター級の歌唱力で観客全員を魅了していました。このアレンジが起こるたびに客席からはどよめきが起こって、ライブ会場のような熱気に包まれたのです。

Caissie Levyの本気が最後の最後で爆発した「Let It Go」。もちろん彼女自身も気合いが相当入っていたと思うのですが、観客のボルテージが上がれば上がるほどCaissieエルサもさらに高みを見せてくるという、相乗効果の表れのような「Let It Go」はきっと一生忘れることができないでしょう。正直、今CD音源を聴くと物足りなさを感じてしまうくらい。本当にそれほど、Caissieラストの「Let It Go」は彼女が本気を出して魔法を解き放ったような素晴らしいパフォーマンスで劇場全体が大盛り上がりでした!

For the First Time in Forever(reprise)

CaissieエルサとPattiアナの、そしてミュージカル版『FROZEN』最後の「For the First Time in Forever(reprise)」。演出変更により二度とこの曲をミュ版で観ることはできないのもあって、今回の公演では2人のすれ違いや感情の起伏による表情の変化など諸々をしっかり堪能させてもらいました。

まず曲に入る前のオラフを交えたアナとエルサの対話シーン。オラフがやってきてエルサと初めて会うシーンでは、エルサはオラフが自分が生み出した存在でしかも生きているということに驚きつつも、オラフの目線に合うようにしゃがんで優しく話しかけるんです。そのときのCaissieエルサの驚きと慈愛に満ちた表情がとても素晴らしかったです。彼女はこんなに優しい顔ができるんだって。何度も言うように、Caissieエルサは凄く臆病で優しいんですよ、本当は。そしてそんなCaissieエルサを見たPattiアナが嬉しそうにエルサに話しかけるのですが、するとCaissieエルサはまた怯えるように表情が崩れていってしまうんですね…。その機敏な表情の変化に、エルサの心の揺れ動きを感じましたし、一方でPattiアナはそれでも笑顔を保ちながらエルサに歩み寄っていって。この「きっと分かり合えないアナとエルサの感情のすれ違い」がとても切なかったです。

そして個人的に好きだったのが曲中でのCaissieエルサの「Please go back home」の歌い方。「Please!…Go back home」という感じで、「Please!」って叫びながら歌に入るアレンジが凄く良かったです。そのまま歌に入るのではなく「Please!」と一歩踏み込むことによってエルサの想いがより強調されたような印象を受け、「帰ってほしい」とそう願わずにはいられない心情の高まりが表現されていたように感じました。

ちなみに、向こうだとアナが歌う「Arendelle’s in deep deep deep deep snow」で笑いが起きます。日本じゃ絶対に笑いは起きないでしょうし、驚きでした。確かにPattiアナの歌い方がやや冗談めかした歌い方なのもあって、客席の笑いを誘うのかなーなんて思いましたけど…。しかし、このアレンデールの事態を聞いてからのCaissieエルサは驚き怯え、何もかもシャットダウンしてシャウトするように歌い出し、再びアナを魔法で傷つけてしまいます。このときの取り乱したCaissieエルサの歌声のパワフルさと、それとは相反する弱っていく表情との対比がとても素敵でした。

そして曲が終わるとややおびただしいBGMが流れ、何重にも幕が下りてきてエルサはアナたちを宮殿から追放してしまいます。そしてエルサは暗闇に溶けるように消えていくんですけど、ここの暗転の演出もめちゃくちゃかっこいいんです。正直言葉では表現できないけど、『FROZEN2』における「Show Yourself」のラストのエルサみたいな感じ(?)かな。サッとしゃがむあの感じです。とにかく日本で上演され始めたらぜひ本物を観てください。ちなみにこの暗転でも拍手と歓声が起こっていました。そしてこのナンバーでのCaissieエルサとPattiアナの感情と歌声のぶつかり合い、とても良かったです。次回からは「I Can’t Lose You」ですね!

Fixer Upper

この曲もひたすらPattiアナが可愛くて、ずっとPattiばかり観ていました。見せ場としてはHidden Folksやクリストフがメインとなってくるナンバーですけど、なんか「Hygge」といい、Pattiアナを観ていると恋したかのような錯覚に陥ってしまうんですよね。あの愛嬌に溢れた屈託のない笑顔に凄く心を掴まれてしまいます。

で、このナンバーではHidden Folkの子ども(トロールの子ども)役にヤングアナを演じた子役が登場します。この子がまた物凄く可愛いんですよ。Pattiアナがその子と一緒に下手の奥側で座りながらHidden Folksのパフォーマンスを見ているシーンがあるのですが、そこのPattiアナとヤングちゃんのやりとりが毎公演実は違っていたというのにラスト公演で気付きました。まさかの日替わりわちゃわちゃ!いわゆるフリータイムです!

2人で一緒にリズムに合わせて上下に体を弾ませたり、ヤングちゃんがやる動きをPattiアナも真似するんですけどそれが本当に可愛いの。一応物語の中で、アナはこの場に初めて来た(本人過去の記憶なし?)という設定なのもあって、他の人たちの動きに見よう見真似で合わせるんだけど全然揃わなくて一歩遅れるっていうのがリアリティがあったし(よく舞台だとその場に初めて来たくせになぜかすぐ周りのダンスについてこれるみたいなご都合主義演出も多いので)、そういうところも含めてPattiはリアリティのあるお芝居が上手だなと感じました。そして、このラスト公演ではここのフリータイムでPattiアナがヤングちゃんをぎゅーって抱き締めていました。確か私が観た3公演ではやっていなかったので、ラストだからこそなのかな…とも思ったり。Pattiは本当に子役を可愛がっているのが節々から伝わってくるのですが、ここでもそういった一面が観られたのでとてもほっこりしました。Pattiの人柄の良さが滲み出たナンバーでした。

Monster

Caissieエルサが本気を出したナンバー第2弾。「自分はモンスターなのか」と自問自答しながら、「モンスターにはなれない、モンスターにはならない」ともうこれ以上逃げないことを誓うナンバーです。エルサの心の揺れ動きが丁寧に描かれていて、キャラクターの深掘りとしては素晴らしいナンバーだと思います。加えて、パワフルな歌声で魅せるという歌唱面での迫力もあり、エルサ好きにはたまらない1曲。

「I can’t be a monster」と歌っておきながら、モンスター級の歌唱力を披露するCaissieは本当に凄いです。ラスト公演では「Let It Go」に続いて「Monster」でもアレンジを加えて歌っていて、またそれにより観客たちのボルテージが最高潮に達していました。

アレンジ箇所としては「Or only make it grow?」の「it grow」。ここのアレンジ凄すぎて上手く再現できないんですけど、こぶしによる音程の細かい上下変動がめちゃくちゃかっこよかったんですよ。なんていうか、ミュージカルらしくないロック調な歌い方?「it↑grow↑↓↓↓」って感じで音程が細かく段階を踏むような、「ぐ↑ろ↓ぅ↓ぅ↓ぅ↓」みたいな歌い方でした。伝わります…?これに客席も大興奮。Caissieはそのあともアーティスト寄りな歌唱テクニックを披露しながら歌われていて、そのアレンジの仕方がひたすらかっこよかったです。

だからこそラスト公演でこの曲を聴いたときに、「Monster」はCaissie Levyのために作られたのではないかと錯覚しました。完全に自分のものにした歌い方がマジで痺れるくらいかっこよくて、一気にCaissieに惚れました、はい。

当然この曲でも大歓声と鳴りやまない拍手、そしてスタンディングオベーション。確かに本当に素晴らしかったです。しかし大いに盛り上がるのはいいのですが、ここでもちょっとした舞台への弊害が…。

この曲の終わりと同時にエルサは両手を挙げた状態になるのですが、本来であればその後両手を降ろして「降参するわ」と無抵抗の意思を提示して、自分を追い詰めてきたハンスたちに白旗を掲げる流れになります。ですが、全然拍手も歓声も終わらないために、なかなか手を降ろすこともできなければ台詞を発することもできないCaissieエルサ。観客たちの様子を見ながら多分舞台を続行する意思を見せるために、少ししてCaissieは本来の流れ通りに一度両手を降ろすんです。しかし、それでも拍手が鳴りやまないという予想外の事態に…。

さすがのCaissieも逆に観客たちに白旗を掲げてしまい、一度降ろした両手を再び挙げ直すという衝撃の行動を取りました。普通舞台において、何かしらミスでもない限りそのシーンのやり直し(もしくは台詞の言い直し)なんて絶対にあり得ないことで。観客の反応が収まらないために演者が芝居を続行できず、止むを得ずそのシーンを繰り返すという場面に遭遇したのは初めてでした。大袈裟に言っていますが、実際Caissieエルサの取った行動は「一度降ろした両手を再び挙げ直す」という動作のやり直し。ほんの些細な仕草です。が、お芝居が進行したのではなく巻き戻されたわけです。ここまで盛り上がるのは嬉しい反面、ちょっとこれはさすがに役者さんも演じにくいだろうなぁ、と感じたのが正直なところでした。

一応、ちゃんとそのあと拍手が収まって舞台を続行できたので一件落着。ここまで観客の熱量が高すぎて舞台に支障が出てしまう事態には巡り合ったことがなかったので、ある意味貴重な体験ができたのかな…とも思います。

True Love

Pattiアナにとって、そして演出変更のためにミュージカル版『FROZEN』にとってもラストの披露となった「True Love」。ハンスに裏切られたアナが部屋に取り残され、「私が夢見ていたものはおとぎ話だったの?」と真実の愛について歌うナンバーです。

この曲に賭けるPattiの想いがひしひしと伝わってきた本公演。絶望に満ち、儚く寂しさを感じさせる心細い歌声でありながらも、そんな中に芽生えるPattiアナの芯の強さが時々歌声に乗って、様々な感情で満ち溢れ、弱さと強さが共存していた「True Love」でした。Pattiアナの裏声も美しいし、歌っているときの表情もたまらないんです。眉を下げながら歌っているのに、どこか諦めたように笑っていて。この矛盾した表情が本当に絶妙でした。ひたむきに愛を信じていた自分への嘲りもあるだろうし、ここから出られないことの絶望感もあるだろうし…。あらゆる感情でぐちゃぐちゃだったと思うのですが、アナの感情がPattiにそのまま憑依したようで、本当に圧巻でした。

そしてこの曲を歌い終えると、力尽きるようにステージに横たわるPattiアナ。そのとき、悲しむでもなく嘆くでもなく、微笑んで横たわるんですよ、彼女。凄くないですか…?死を目前に控えた人間が笑うってある意味鳥肌が立つんですけど、ラスト公演においてはこの曲を無事に歌い終えたことの達成感だとか感謝だとか、あらゆるものに対する感情が微笑みとなって表れたのかな…なんて深読みしています。Pattiにとってもこのナンバーはとても思い入れがあるみたいですし、この公演をもってお蔵入りとなってしまうのもあって余計に込み上げるものがあったのではないでしょうか。

これまでひたすらPattiアナはそのキャラクター性ゆえに可愛いとか面白いとかが先行していましたけど、「True Love」においては切なくて美しいPattiアナが観れて凄く幸せでした。さすがにここではスタンディングオベーションは起こらなかったのでホッとしましたけど、Pattiへの温かい拍手が劇場中に響いていて、本当に温かい空間が広がっていました。

Colder by the Minute

クリストフを求めるアナ、アナを探すクリストフ、ハンスから逃げるエルサ、エルサを探すハンス。この4人が吹雪の中を駆け回るナンバーですが、ここでお伝えしたいのはCaissieエルサの走り方です。前にもレポしたかもしれませんが、本当にね、Caissieは走り方が独特でちょっとダサいんですよ(笑)このシーンで全力疾走するエルサが観られるわけですけど、なんかねぇ…鈍くさい。それがまさにエルサっぽくて逆に好感持てたんですけどね(笑)

そして、アナが凍り付いてしまうときのCaissieエルサは本当に泣けました。アナの凍った手がハンスの剣を弾いた衝撃波により吹き飛ばされたCaissieエルサは上手の端っこに倒れ込み、起き上がるとアナが凍り付いたことに気付きます。すると上擦った声で「Anna…no…」と呟きながらPattiアナの頬に触れて「I’m sorry. I’m so sorry.」と歌うんです。震えるようにアナに触れて、力なく抱き締めるCaissieエルサの泣きそうになりながら歌う姿は本当に心に来るものがありました。

だから本当にね、Caissieエルサって凄く臆病なんですよ。凄く受け受しくて脆くて、そのまま雪と一緒に溶けてしまいそうな静寂さを漂わせるエルサ。あんなに歌声はパワフルなのに、本当にすぐ消えていなくなってしまいそうな脆さを持っているっていう、そのギャップですよ…。「ごめんなさいごめんなさい…」って縋りつくようにアナを抱き締めて泣くCaissieエルサの姿にやられました。Caissieは本当にお芝居が上手い…。

それからアナにまとわりついた氷が真実の愛で溶けて、アナはクリストフとキス。客席からは「ヒュー!」という歓声が沸き起こりました。そしてふらふらと立ち上がったハンスに盛大なパンチをお見舞いするPattiアナに、クリストフのキスよりも盛大な拍手が送られました(笑)さすがアナはこの物語のヒーローです。

Finale

そしてついにフィナーレを迎える『FROZEN』CaissieエルサとPattiアナの卒業公演。もうPattiはこのときすでに大号泣で、泣きながらも懸命に、そして健気に歌う姿がとても愛しかったです。一方のCaissieエルサはホッとしたようなやり尽くしたような、そんな達成感を感じさせる笑顔でラストまで美しく強い歌声を響かせていました。

この「Finale」で好きなのが、エルサが女王陛下としてアレンデールに戻ってきて、ウェーゼルトン公爵や、町の人々、クリストフ、オラフ、そしてアナが頭を下げてエルサを陛下として敬うシーン。ちなみにミュ版ではウェーゼルトン公爵は追放されず、なぜかアレンデールと仲良くやっています。話を元に戻すのですが、アナが他のみんなと同じように跪くのを見て「そんなことしないで」とでもいうように近付いて、アナを立たせるエルサが凄く好きだなって思ったんです。アナの前では「女王陛下のエルサ」ではなく「ただのエルサ」であろうとする彼女がとても愛しくて、なんかこの姉妹のやりとりに凄くグッと来るものがありました。

そしてみんなで大熱唱。本当に終わりが近付いてくるのを感じて、私も一気に涙が込み上げました。アナとエルサが舞台の中央へ、その周りを囲むようにクリストフやオラフ、ウェーゼルトンといった人たちが立ち、舞台セットが迫り上がってきます。すると客席からは大きな拍手が沸き起こり、客席総立ちのスタンディングオベーション。最後の「Let It Go」の歌詞で強く強く抱き合ったCaissieエルサとPattiアナに温かい拍手と歓声が送られ、無事に2人の卒業公演は幕を閉じました!

 

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カーテンコールの模様

大声援の中幕を閉じた『FROZEN』。カーテンコールでは卒業するエルサ役Caissie Levy、アナ役Patti Murin、ハンス役Joe Carroll、オラフ役Chad Burrisの4人を中心にしながら挨拶が行われました。進行役はウェーゼルトン役のRobert Creighton。なんとサプライズでロペス夫妻も登場です!

映像自体はかなりブレブレなのですが、雰囲気だけでもお楽しみいただければと思います。とりあえず写真も併せて紹介していくので、枚数えげつないですがよろしければお付き合いください。

カーテンコールで登場したCaissieとPatti。大歓声と拍手で温かく迎えられます。

客席に向かってちゅっちゅしまくる笑顔のCaissieと涙を拭うPatti。写真だけ見ると同じようなことしてるように思えますが、その表情は全然異なるものっていうのがまた素敵です。

Pattiは毎公演、ヤングアナの頭を撫でてあげて可愛がっていました。Patti、実生活で今度子供生まれるみたいですしいいお母さんになりそうですね。

そして卒業するCaissie、Patti、Joe、Chadの4人が中央に集まって肩を組んでいます。みんないい笑顔です。

まーた最前列にいるちっちゃい子を見つけてデレデレのCaissieとPatti。本当に子供好きですね、この2人。

そしてウェーゼルトン役のRobertが挨拶を始めると笑いが起き、2人もこの反応です。何言ってるかは英語全然聞き取れませんでした。

笑いながら見つめ合うCaissieとPatti。可愛い。尊い。

Robertの挨拶を聞く卒業キャストたち。

そして抱き合うCaissieとPatti。可愛い。尊い。

メザニン席(2階席)など上階の人たちに手を振っていましたが、誰かいたのかな?

まず最初に見送られたのはオラフ役のChad Burris。彼は2019年12月17日にオラフ役でデビューしたそうで、というのも元々オラフを務めていたRyann Redmondが一時的に離脱することになり、その代役という形でのデビューだったそうです。ある意味貴重なオラフを観ることができたわけで、本当にChadオラフにはたくさん癒やされました。素晴らしい俳優さんです。

続いて、ハンス役のJoe Carroll。2019年2月19日にハンス役としてデビューし、約1年にわたり演じ続けてきました。なかなか憎らしくて、ラストのエルサを追い詰めるシーンで言う「Because of You」はとても嫌らしさが漂っていたねちねち系ハンスでとても良かったです。

そして『FROZEN』初演からずっと演じ続けてきた、エルサ役のCaissie Levyとアナ役のPatti Murin。本当にレジェンドな2人です。そしてこの構図よ…。めっちゃエルアナすぎてキュンとしました。

からの照れ隠しなのかちょっとおふざけしちゃうCaissieとPatti。可愛いです。

本当に姉妹のような2人です。

そしてすかさずCaissieが手を差し出し、Pattiがその手を取って握り合い、さらにCaissieがPattiの腕に自身の腕を絡めました。情報量が多い!Pattiアナのことが大好きなCaissieエルサ、とっても可愛いです。

Robertの挨拶に笑顔が絶えない2人。相変わらず何言ってるのか英語が全然聞き取れない。

Robertが彼女たちを大きく讃えました(何言ってるのかは理解できなかった)。

そしてサプライズでロペス夫妻が登場し、Caissie&Pattiと抱き合います。

3年前、ブロードウェイのアナとエルサを誰に決めるかを考えたときに、その条件に当てはまったのがCaissieとPattiだったというエピソードを話していました。

ロペス夫妻からの温かい言葉に、Pattiも思わず涙ぐんでしまいます。Patti、ずっと泣きっぱなしで子供みたい。可愛いです。

こんな感じで、CaissieとPattiからの挨拶はありませんでしたが、ロペス夫妻たちやカンパニー、そして温かいファンたちに見送られながら無事2人は卒業を迎えました。

もう泣きっぱなしのPattiと、終始笑顔が絶えなかったCaissie。この2人のラストを見届けられたことは、本当に私の人生における宝物だと思います。

ステージドアの模様

終演後、ステージドアに向かってみたらもう人がえげつなくて全然近付くことができませんでした…。あまりにも混雑しすぎて規制がかかってしまい、前方にいる人たちだけが交流可能とのこと。ちょっと近付けなさ過ぎて無理そうだったので、近くの人にPLAY BILLを託しました。

今回、ステージドアに出てきてくれたのはこの方々。

ウェーゼルトン役:Robert Creighton
オラフ役:Chad Burris
ハンス役:Joe Carroll
アナ役:Patti Murin
エルサ役:Caissie Levy

最後の最後で、ついにCaissieがステージドアに登場してくれました…!ステージドアに待機していた全員がCaissieとPattiを待っていて、2人が登場するとケイシーコールとパティコールが起こるほどの大歓声。Caissieが登場するまで約30分近くかかっており、Caissieの登場を待ちわびて「Let It Go」を大熱唱する人たちも出てきました(笑)

前にも載せた画像ですけど、まずはPatti。一人ひとり笑顔でサイン対応していました。

そしてCaissie。まさか出てきてくれると思わなかったので大興奮。

Caissieには元々近くの人に頼んでいたPLAY BILLにサインをもらったのですが、せっかくだし自分でも直接手渡しでもらいたい…と思い再チャレンジ。少しして人が捌けたタイミングで前方に行って、なんとか遠くからパンフレットを差し出してみたらCaissieが私に気付いて受け取ってくれて、直接サインしてもらうことができました。優しすぎて泣きそうになったし、遠くからだったからCaissieが一生懸命手を伸ばして私にパンフレットを渡してくれて、その姿にも泣きそうになりました。ありがとう、Caissie…。

嬉しいよ~~~。一生の宝物です。

ということで、PLAY BILLにはCaissie、Patti、Joe、あと誰か分からないサインが、そしてパンフレットにはCaissieのサインが刻まれました。本当に大大大感謝です…!最後の最後に、こんな嬉しすぎる宝物を手に入れられて凄く幸せでした。

まとめ

あっという間だったCaissieとPattiの卒業公演。ブロードウェイ行きを決めて、チケットを手配して、旅行の準備をして…。まだまだだろうなって思っていたのに、気付いたらもう卒業公演から1週間以上が経っています。

本当に楽しいときは過ぎるのがあっという間。そしてたった4回という観劇回数ではありますが、Caissie LevyとPatti Murinのエルサ&アナ姉妹を観ることができて幸せでした。元々『FROZEN』に行きまくっていたわけでもなかったし、そもそも彼女たちに思い入れがあったわけでもなかったのですが、単純な好奇心から「卒業前に2人を観たい!」と思い始めて、こうして追いかけていくうちに凄く2人の存在が日に日に自分の中で大きくなっていきました

そして本当に彼女たちに会いに行ってしまったわけですが、結果行って良かったです。『FROZEN』という素敵な作品に出会えたことも、Caissieのエルサ、Pattiのアナを観れたことも、私の人生における大きな誇りです。

上記の卒業後のインタビューの中で、2人は「後悔はありません」と言っていました。かっこいいですね。また、PattiはCaissieのことを「She’s my sister for life.」、CaissieはPattiを「I love her a lot.」と言っていて、お互いがお互いを大好きで尊敬できる存在なんだなっていうのが伝わってきました。公演を重ねていって、本物の姉妹のように仲良くなっていたCaissieとPatti。本当にこの2人に出会うことができて幸せです。

 

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そしてCaissieやPattiはもちろん、JoeハンスやChadオラフが観られたことも嬉しかったです。ブロードウェイなんてなかなか行けるものではありませんですし、まさに一期一会の出会いですね。凄く素敵なキャストで『FROZEN』を観劇できて幸せでした。

 

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thank you forever xxxxx

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本当に素敵な思い出をありがとう、CaissieとPatti。

 

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The magic ones are you @caissielevy and @pattimurin.

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The magic ones are you!!!

めちゃくちゃ長くて読みにくいレポだったと思いますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!!

 

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I have been changed.
For good!

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