新演出版BB初観劇です!
はじめに
2022年10月23日に開幕した『美女と野獣』舞浜公演、2日目の観劇となります!初日は当然ながら外れましたが、先行でなんとか取ることができました。今回は以前の旧演出ではなく新演出とのことで、何がどう変わったのかも凄く楽しみにしていました。キャストも私にとっては初めての方しかいないので、その点もワクワクでした。
そして舞浜アンフィシアター自体も初めてだったから、すべてが初めてすぎて本当に新鮮でした。開演時間はマチネとはいえ12時半からだから、色々と準備も大変ですね。家9時前に出ましたよ(笑)さすがにお金ないんで今回は見送りですけど、終演後にディズニーで遊ぶこともできちゃうよなぁ…って思うと、立地は最高すぎますわ。いつか機会があればディズニーも満喫したいです。
劇場に行くまでの間、とにかくBBだらけでワクワク感がどんどん増していく往路。
舞浜アンフィシアターは初めて来たのですが、イクスピアリで迷子になりました。駅からは歩いて10分くらいかかるのかな。イクスピアリの中を通って行くんですけど、途中から自分がどこ歩いてるんだか分からなかったです。そんなこんなで無事たどり着いた舞浜アンフィシアター!
雲一つない快晴でした!絶好の観劇日和!
本当は岡村美南さんのお芝居で2022年観劇納めをするつもりだったんですけど、この先のBBのチケットは持っていないので今回を逃したらしばらく観れないかもな~と思い、仕事を何とか片付けて行くことができました。
劇場内にはベルが読んでいる本なども展示されていました。ここはフォトスポットですね。
あとはディズニーミュージカル専用のスクリーンもあって、とにかくディズニー尽くしです。そりゃそうか。
『ノートルダムの鐘』のPVは新しいものになっていたから岡村美南さんはほとんど映っていなかったです。そして、開幕したばかりなのもあってグッズ売り場がとにかくエグくて、開場中や休憩中は入場規制がかかってしまうほどでした。時間に余裕があるなら終演後に立ち寄ったほうが良さそうです。
そして上演時間は1幕が80分、2幕が45分の休憩を含めた計2時間25分。前回までの公演の上演時間を覚えていないので何ともですけど、2幕めっちゃ短いですね。こんなの体感5秒だよね。ドキドキワクワクが止まらない中、着席。
旧演出版は2010年の大井町公演、2015年の静岡公演で合計3回しか観ていないので結構うろ覚えでした。でもあの煌びやかな世界観は今でも思い出すだけで感動してしまうので、あの感動をもう一度…という気持ちでの今回の観劇です。新演出版の感想はもちろんのこと、舞浜アンフィシアターの見え方などについても私の席からの情報ですがお伝えしていこうと思います。
それでは、最後までぜひぜひご覧くださいまし!
総評
全体の感想です!
思った以上に記憶の中のBBと印象が結構変わっていて、正直なところ戸惑いがあった観劇ではありました。舞浜公演っていうだけに、良くも悪くもディズニーリゾートで上演するBBだなぁっていう感想でした。ディズニーリゾートで上演されているショーを、劇団四季の俳優さんたちが演じてるようなイメージっていうとなんとなく伝わる…?芸術作品としてのミュージカルというよりも、ショーに近いエンターテインメントステージっていう印象でした。そう感じるのは私が旧演出版を観ているからなのかもしれないけど、劇団四季のディズニーミュージカルっぽくないっていうのが率直な感想でもありました。
だから、旧演出版の豪華絢爛さや壮大さをイメージして観劇するとやや拍子抜けしてしまって、期待値が高すぎたかも…?では何がどう変わったのかというと、大きく変わったのはセットかな。専用劇場じゃないからってわけではないと思うんだけど、全体的に大掛かりなセットがありませんでした。野獣の城は可動式のゴンドラのようなセットを2つほど用意して、それを使って東の塔と西の塔を表現していました。だから、正直パッと見の視覚的情報として「ここが城だ!」とは分からないかも。
作中でベルが「働かせるのよ、イマジネーションを」ってガストンに向けて言うんですけど、まさに同じように観客もイマジネーションを働かせて観ていかないと空間情報を把握しにくいっていうのが今回の演出およびセットの難しさだと思います。この点がなんというかこれまでの豪華絢爛な劇団四季のディズニーミュージカルと大きく変わったなぁ…と感じたポイントでした。ガストンの酒場もかなり簡素化されているし、城の中の図書館も本の絵が散りばめられたアーチが下りてくるだけだし、セットに関しては本当に簡素です。そんな大してディズニーリゾートのショーは観てないけど、なんか『アラジン』や『アナと雪の女王』の豪華絢爛さが魅力の劇団四季っぽくないなぁ…って感じたのはこういうのも理由として挙げられます。絵で場面が表現されてるから、立体的じゃなくて平面的なの。本当に、イマジネーションを働かせて観ていくことが大切なBBでした。何、私ら観客はベルの気持ちになって観劇してねってことか!?
あとはカットされたナンバーやシーンが多いのも、ちょっと寂しさを感じてしまったポイントですかね。これはさ、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の再演で数々の演出変更があってショックを受けた経験がある方には分かってもらえる点かなと思うけど、今回もそれに似たものを感じました。言うて過去のBBは片手で数えられる回数しか観てないから細かくは覚えてないけど、結構削られたシーンはあったと思います。
1幕はベルとモリースが歌う「二人で」というナンバーがまるまるカットでした。ここは親子の仲の良さが微笑ましくて、ベルがパパを想う気持ちが凄く伝わってくるから好きなシーンだったんだけどね。また「ひとりよがり」というナンバーでガストンにプロポーズされたあとの曲終わりの「プロポーズありがとう」もカットされてました。
2幕は晩餐シーンでスープを行儀悪く飲もうとするビーストが、スプーンを使ってお行儀良く飲むベルの美しい所作を見て真似するようにスプーンを使って飲もうとする仕草とかがカットされてたかな。ちなみに、ベルとビーストが座る長テーブルも結構短くなっていたように思います。あとはムッシュ・ダルク(ヤブ医者?)の登場シーンおよびムッシュ・ダルクにガストンが計画を持ちかけるナンバーはまるまるカット。いきなりムッシュ・ダルクが登場してくるから、初見だと「こいつ誰?!」ってなるんじゃないかしら。
そしてガストン率いる村人たちがお城で決闘するシーンもまるまるカットでした。ガストンたちがお城に向かい出し、お城のシーンになったら落ち込んでいるビーストのもとにガストンがいきなり現れていました。いやー、このわちゃわちゃ乱闘シーンのまるまるカットは悲しすぎる…!ディズニーらしくコミカルに描かれていたシーンでもあったから、観るの凄く楽しくて大好きだったんだけど、残念。
たくさんカットされた分、2幕ではベルの新ナンバー「チェンジ・イン・ミー」が追加されるようになっていました。お城から帰ってきたベルが、自分の心境の変化に気付いて歌うナンバーで、自分の中で何かが変わった…っていうベルの気持ちを深掘りしていました。だから、この曲が追加されたことでベルにとってビーストがどれほど大切な存在になっているのかが凄く伝わってくるようになったかも。周りから「変わり者」と呼ばれて周りの目を気にしていたベルが、そんなことも気にすることなく夢の世界に憧れを抱くことも止めて、自分の気持ちに正直になって生きようとする。ベルの成長が感じられるナンバーだったと思います。
そういえば、キャスボで1番に名前が載るのはビーストじゃなくてベルなんですよね。旧演出版ではビーストが1番目だったけど、新演出版でベルが1番目になっているのは、物語の軸がベルになっているっていうことなんだと思います。だから、今回「チェンジ・イン・ミー」が追加されてベルの心情が深掘りされたのは凄く良いな~と感じたポイントでした。
新演出によって色々となくなってしまったシーンやナンバーはあったけど、追加されたことによって分かりやすくなった部分もあったので、個人的には一長一短って感じかな。いや、正直なところ期待値が高すぎたっていうのはありますけど…。
以前はセットにしても豪華絢爛~!!って感じで、とにかく壮大で映画の世界をそのまま表現していたような大掛かりなセットが本当に素敵だったんだけど、今回はまるでツアー版かのような簡単なセットだったからその点がやっぱり世界観の表現的にもうーん…となったポイントです。『美女と野獣』の世界観としてはあっさりしすぎている印象があったので、ここは私個人としては慣れるまでに時間かかりそうです。
「ビー・アワ・ゲスト」も以前に比べるとかなり簡素にはなりましたが、観ていて楽しい気分になれたのでその点は安心でした。最後はちゃんと火花のシャワーも出たし、凄くワクワクする瞬間でした。何だかんだでエンターテインメント性は失われていなかったから、本当に良かった。
セットなどの視覚的な世界観はかなり薄れてしまいましたけど、キャストの皆さんのキャラクターの再現度は本当に高かったのが凄かったです。まるで映画からそのまま飛び出してきたかのようでした。新演出によってチップも子役ちゃんを起用するようになったから、サイズ感もミニマムになって凄く可愛かったです…。この点はさすが劇団四季です。本当に素晴らしかったな…。
あとはベルが読んでいる本が「豆の木と怖い鬼の話」から「鐘撞き男の話」みたいな感じに変更になっていたのも面白いポイントでした。これは四季だからそういうお遊び的な変更になったというわけではないみたいですけど、今ならそれを聞けばカジモド~!ってなりますもんね。密かな楽しみポイントが増えたのは嬉しかったです。
あと、座席の見え方なんですけど私が今回座ったのはHブロックの一番端っこの席でした。初日を観劇された方々がサイドはおすすめできないっていうのを揃って言っていたから今回の席はどうかな~と思いましたが、Hブロックは問題なく観れました。見切れもなかったです。
11列はちょうど通路上だったので前の人の頭も気になることなく、視界的には良好でした。ただ、通路を挟む分結構距離は感じたかも。それとも私の視力が下がっただけなのかな?
また、舞浜アンフィシアターは円形の作りをしているので円形にせり出していて、その円形を活かしながら俳優さんがその沿いを歩いていくのが凄く良かったです。せり出している分、俳優さんが近く感じました。いつかチケット取りやすくなったら前方センターで観たいなぁ…とは思います。またいつか…。
あ、あとはキスシーンも解禁になってましたね!座席の位置的に正面からは観れなかったけど、久々にリアルなキスシーンを観れたのでうひょーってなっちゃいました(笑)徐々に以前の日常が戻ってきているみたいで安心でした。
とまあ色々書いてきましたが、やっぱりどうしても旧演出を頭の中でなぞりながら観てしまう部分があったから、今回の新演出をまっさらな状態で観られなかったところはありました。これは我ながら反省です。でも久々にBBを観劇できたことは凄く嬉しかったです。本当に素敵な世界観だし素敵な作品だし、キャストの皆さんのお芝居は凄いし、圧巻でした。私自身も久しぶりに観劇できて、新演出版も無事に見届けられたので大満足でした。
今回は色々と書いてしまいましたけど、全部私個人の感想なので悪しからず。ぜひ皆さんそれぞれのファーストインプレッションを大切に観劇していただけたらと思います!
………。
というのが、パンフレットを読む前の私の率直な感想です。私も自分のファーストインプレッションを大切にしたいのでこのまま書き残しておきます。で、ここからはパンフレットに記載されていた演出変更の意図についてちょっとネタバレします。嫌な方は回れ右してね。
家に帰ってパソコンでブログを執筆しながら買ってきたパンフを眺めていたんですけど、パンフレットには今回の新演出に関する意図やテーマが書かれていました。もっと早く読んでいれば良かった~!と思うくらい、とても大切なことが書かれていて、これはもう一度ちゃんと観たいと思わされたほどです。
今回の新演出のテーマは「外見にとらわれず、人の心の中まで見通す」なんだそうです。だから、これまでの重厚で壮大なセットはなくなって、奥が見通せて透かしが入っているような軽やかなセットが採用されていると記載がありました。これを読んで、とても納得がいってしまいまして…。
ビーストの外見ではなく内面の優しさや温かさを見通せたベルに通じるものがあるな、と。新演出によってベルのナンバーが追加されたこともそのテーマに大きく関わっているだろうし、これまで野獣だけだったBBのイメージデザインにベルが加わるようになったのもそのことが関係していると思います。ベルを通して、ありのままの自分を受け入れる・ありのままの相手を受け入れるといったことを伝えたかったんだろうな…と納得しました。だからベルが主役なのね。ベルの物語なんだわ…。深いな。
だから、今回セットが簡素化されて視覚的情報が分かりづらくなったと嘆いている私は、見た目にとらわれている側の人間なんですよね、多分(笑)イマジネーションを働かせることが求められるっていうのもそこにつながるだろうし、なんか色々と腑に落ちました。
いやね、いや…セットは壮大なもののほうがBBの世界観としては私的に好きなんだけども…!こればかりは好みだから仕方ないんですが、でもまあそういう意図でこのセットになったのであれば理解も納得もできました。なので、この意図を踏まえてもう一度観劇したいなって思います。あれね、パンフレットってちゃんと読むべきですね。今回の大きな学びです、はい。
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