いよいよOBC姉妹の卒業日!
はじめに
この日は元々マチネの観劇予定はなく、メトロポリタン美術館に行く予定でした。しかし、諸事情によりその予定がなくなってしまい、それなら『FROZEN』を観に行こうと思って急遽当日券を購入。2月16日の18時30分公演をもってOBCのCaissie LevyとPatti Murinが卒業のため、当日券に並ぶ人がかなり多かったです。
とりあえずどこでもいいから最高の席で観たいと思い、「いくらでも払うので最高の席をください」と窓口のスタッフへ。驚かれて笑われましたけど、E列のセンターという当日券にしては最高すぎる席を提示されたので即購入。チケット代は175.5ドルで、日本円にすると約2万円です。向こうにいると金銭感覚がおかしくなるので要注意ですよ、マジで!
こうして、突発ではあったものの無事にCaissieとPattiのラスト2公演を見納めできることになりました。
総評
キャストに関してはもう言うことありません。やはり主役2人がこの公演から気合いをさらに入れてきていて、なんかもう至るところでCaissieとPattiの本気を観たような気がします。
また、座席に関してもE列は7列目ですがとても観やすかったですし、前にいたのが小さい人だったので本当に視界も良好でした。『FROZEN』に関してはどの公演も前が小さい人だったので、かなり幸運だったと思います。2回目の観劇時に起きた、近すぎることによる見切れというのもあまりなかったですし、座席位置的にはかなり最高だったのではないでしょうか。
そして気合いが入っているのはキャストだけではありません。観客もまた、CaissieとPattiのラストを見届けようと集まった人ばかりなので熱気も前回とは比べ物にならないほど凄かったです。全体的に熱気と愛に溢れた公演で、マジで当日券購入して良かったなと実感しました。
観劇の感想・考察
今回の観劇で感じたことなどをつらつらと書いていきたいと思います。
CaissieとPattiの登場時に拍手
これまでと異なる点はいくつかあるのですが、最初に起こったのは「Do You Want to Build a Snowman?」の曲中にアナとエルサが大人になり、PattiとCaissieが登場する瞬間。これまでの公演では特に何事もなく物語が進みましたが、今回の公演では2人の登場時にそれぞれ拍手が起こりました。
明らかに客席の温度感が高まっていましたし、主役2人に対する歓迎ムードが過去2公演よりも格段に上がっていました。こうした「千秋楽前のような雰囲気」を感じ取って、なんか謎の高揚感と若干の寂しさを感じずにはいられなかったです。
対話を試みるCaissieエルサの表情
「Danderous to Dream」で無事に魔法を発動することなく戴冠式を終えられたエルサは、安堵から自らアナに「hi」と声を掛けます。もちろん、アナもまさかエルサに声を掛けられるなんて思ってもいなかったので「hi, me?」と驚きの返事。ここは映画でも実際にあったシーンですけど、やはりこのときの姉妹は観ていてとてもほっこりします。
当然、Caissieエルサが登場してからこのシーンに至るまで一切笑顔は見せませんでした。しかしようやく戴冠式を終えると物凄く柔らかく笑うんですよ、Caissieエルサ。「Do You Want to Build a Snowman?」でヤングエルサが「I can’t laugh.」って言っていて、笑うことすらできなくなっていたのに。何年ぶりに笑ったんだろうって考えると凄く胸に来るものがありましたし、ぎこちなさがありつつも必死にアナとの対話を試みるCaissieエルサが凄く安心したような表情をしていて泣きそうになりました。
映画にもあった「You are beautiful.」という台詞も、アナと口を揃えて言う「Chocorate!」も、なんかここの姉妹の対話シーンは凄く泣けます。Pattiアナも凄くぎこちなさを醸し出したお芝居が上手なので、お互い必死な感じが凄く伝わってきました。それからどんどん打ち解けてきて、心の底から笑い合う姿もたまらないです。
ウェーゼルトン公爵が挨拶に来たときにぎこちなく取り繕うCaissieエルサの絶妙に引きつった笑顔も面白かったですし、Pattiアナがフォローを入れながら笑いを誘うお芝居も素敵でしたし、そんなPattiアナに腹の底から笑うCaissieエルサの笑い声がなんか愛しかったですし…。きっとこの関係性や空気感は2年近く一緒にやってきた2人だからこそ出せるものなのだと思いました。このシーンは観るたびに好きになりましたし、姉妹好きなら必見のシーンと言えます。
本気を出した「Let It Go」
3回目の観劇で一番衝撃を受けたのがCaissieエルサの「Let It Go」でした。もちろんこれまでの公演でも衝撃を受けまくってはいたのですが、今回ばかりはCaissieの本気度が違っていて。
これを言葉で説明しようと思っても伝えるのは非常に難しいですけど、要するにアレンジを加えて歌ってきたのでこれまでの2公演ともCDとも違う本気の「Let It Go」が聴けたんです。アレンジを加えた場所は、スリットが入った真っ青なドレスに早替えを済ませてからの大サビ。
「The perfect girl is gone!」の「gone」を「go↑ne↑」。「Here I stand in the light of day!」の「day」を「day↑」というように、CDで下げるところを上げて歌っていて、ハイトーンがひたすら鳴り響くっていう恐ろしいことをしていました。もちろんそのアレンジがただ単調なものではなく、めちゃ聴いていて痺れるようなものだったんです…。
これを聴いた一部の観客が悲鳴を上げてしまってもう大興奮。観客のボルテージが最高潮に達し、私のこれまでの200回を超える観劇の中でも類を見ないほどの熱気に溢れた舞台となりました。
何より、Caissieが本気を出すとこんなに凄いのかっていうことに衝撃を受けましたし、むしろ過去2公演の「Let It Go」はまだ本気を出していなかったのか…って驚いてしまいました。とことんCaissieの凄さを目の当たりにし、しばらく立ち上がれなかったです。歌で魅せるってこういうことなんだなって、ミュージカルの凄さ、ブロードウェイの凄さ、Caissie Levyという女優の凄さを体感しました。
アナに無理やり指輪をはめるハンス
エルサの魔法を受けてしまったアナが、お城に戻ってきてハンスにキスを求めるシーン。キスをしようとしてサッと離れてしまうハンスはアナに「I lied.」と真実を打ち明けます。この「嘘をついた」っていう台詞は映画になかったので、ミュ版での改変です。暖炉の火を消して、抵抗できないアナの左手を取って薬指に無理やり指輪をはめます。
そしてハンスは鍵をかけて部屋を出ていってしまい、アナは部屋に独りぼっち。この流れでアナのソロ曲「True Love」を歌唱…となるのですが、この無理やり指輪をはめる演出にゾッとしました。今のアナとプロポーズを口約束でしただけの関係性ではハンスが国王になることはできないから、指輪をはめて2人が事実上の夫婦として結ばれることでハンスが国王になれる…つくづく計画性のある男です。
こうした演出って映画では描かれていませんし、この改変も凄く個人的にいいなと感じました。とことんアナを痛めつけるハンスが悪役として振り切る瞬間がゾクゾクしましたし、本当にずる賢くて憎めないです。動作としては本当に一瞬なので、ぜひ観るときは見逃さないようにしてほしいです。嫌がるアナに無理やり指輪をはめるっていう、その卑劣さもたまらないですし、その後のアナの嫌悪に満ちた表情も要チェック。ここのアナとハンスのやりとりは個人的に映画以上に好きでした。
カーテンコールの模様
今回は比較的綺麗に撮影することができました。白飛びした部分はあるのですが、ズームでぼやけることはほとんどなかったので一安心です。デジカメの使い方をいまいち分かっていなかったので、次回以降はちゃんと操作方法を理解した上で使いたいですね。
今回はCaissieとPattiをかなり近い距離で撮影できたので、2人の素敵な表情もぜひ観てくださいー!
いい笑顔です。
ぎゅっって口を閉じてるPattiも可愛いし、素敵な笑顔ではにかむCaissieも美しいです。
もう笑顔が似すぎてて本物の姉妹みたい。
ヤングアナの頭に手を乗せて可愛がる姿も素敵です、Patti。
Caissieって手を振るときの手の動きがとても独特で、こうやってぱっくんぱっくんさせるような感じになるの可愛いです。
奥のほうへ向かうと距離を詰めて抱き合いながら手を振るCaissieとPatti姉妹。
そして幕が閉まる直前、客席に手を振るCaissieをガン見しながら手を振るPatti。え、なにこの尊すぎる構図。エルサのことばっかり見てるアナって、もうまんま公式すぎて愛しさが芽生えました。
2人の前楽とは言え、やはりカーテンコールは1回ですんなり終わって気持ち良かったです。日本だったら前楽になると7~8回がデフォになってきますし、やっぱり日本ってそういうとこばかり無駄に長いなって感じますね。
ステージドアの模様
せっかくなのでこの日もステージドアへ。今回出てきてくれたのは以下の方々です。
ヤングエルサ役:Suri Marrero
ハンス役:Joe Carroll
オラフ役:Chad Burris
ウェーゼルトン役:Robert Creighton
オーケン役:Jeff Pew
CaissieとPattiも出てくるかなーって少し期待したのですが、今回は残念ながら。14日の面々に加えてハンス役のJoe Carrollが出てきて、そのイケメンさに痺れました。
めちゃくちゃかっこいいですよね…これはアナが惚れても仕方ないと思います。
ウェーゼルトン公爵役のRobert Creighton。お芝居ではユーモア溢れるちょい悪役ですけど、ステージドアでの対応はとても良くて凄く気さくな方でした。
オーケン役のJeff Pewも大人気。凄く優しそうな人柄と実際の丁寧な対応で、私も凄く彼のことが好きになりました。
今回は男性陣がメインのステージドアでしたが、とても楽しかったです。本当にこういうところに出てきてくれる人たちってファンとの交流を凄く大切にしてくれてて、なんかそういう部分でも温かみを感じてしまいました。
まとめ
突発でチケットを購入して、あっという間に過ぎ去ってしまったマチネ公演。しかしこんな熱い舞台を観ることができるなんて全然予想していなかったので、マジで震えるほど胸が熱くなりましたし、突発観劇を決めて良かったです。
日本でも千秋楽の直前になってくるとキャストも観客も温度感がさらに高まって、熱気に溢れた公演になりますけど、ブロードウェイはそれがより顕著。今回Caissieが本気を出してきたように、それに呼応して客席のボルテージも最高潮に達していました。
こんなに素晴らしい公演を観れたことへの嬉しさと、これでまだ残り1公演あるのかっていう期待と、でももう残り1公演なのかっていう寂しさと…。終演後はいろんな感情が押し寄せました。
始まりがあれば終わりも必ず来ます。こうして歴史に残るであろう素敵な時間を共有できること、そしてCaissieとPattiのラストを見届けるべくブロードウェイまでやってきたこと、様々なことに感謝しながらいよいよラスト公演へと想いを馳せました!
レポも残り1公演となります。まずはここまでお付き合いくださった皆様、ありがとうございます。そしてぜひラスト公演のレポも読んでいただけたら嬉しいです!
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