2024年7月3日&5日&7日 劇団四季『ゴースト&レディ』




ゴースト&レディ
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ゆうき
ゆうき

初めての真瀬×萩原×瀧山×岡村でした!

日時:2024年7月3日マチネ公演、5日マチネ公演、7日マチネ公演
場所:四季劇場[秋]




はじめに

岡村さん初の3週連続出演!今週は大好きなドラマの最終回や念願の水樹奈々さんのライブがあったので正直観劇お休み週間にできたら…と思っていましたが、行かざるを得ませんでした。なんてたって、やっと真瀬さんフロー×岡村さんデオンが実現したんですもの…!(作中ほぼ絡みないんだけど!)

それでも今週は3回が限界…。仕事もあったので、無理のないバランスで楽しく観劇できた1週間でした。さっそく観劇レポ始めていきます!

総評

この1週間はとにかく真瀬さんフローに魅せられた1週間でした。前回、6月12日に観劇したときにも真瀬さんフローのお芝居には引き込まれたんですけど、そのとき以上に今回は真瀬さんフローに釘付けになりました。というのも、真瀬さんフローのお芝居はもちろんなんですが、萩原さんグレイとの掛け合いが物凄くしっくり来て、私が求めていたグレフロはこれだ……と腑に落ちたからでした。

もちろん大前提として志音ちゃんフロー×萩原さんグレイの組み合わせも大好きなので、どっちが優れているとか劣っているとかそういう話ではなくて、それぞれまったく解釈の違うグレフロとして、凄く好きになれたんです。

そもそも開幕2週目のときに真瀬さんフロー×萩原さんグレイは一度観ているんですけど、そのときはあんまり自分のなかでしっくり来なかったんです。というか、真瀬さんフローのデビュー週はなんとなくお芝居自体がなんとなく違和感もあって、自分的にうーん…となってしまったのが正直な感想でした。

だけど、6月12日に観たときにはデビュー週とは比べものにならないくらい真瀬さんフローのお芝居がとっても魅力的になっていて、直感的に好きだなと思ったんです。そして今週。さらに進化した真瀬さんフローは前回とは比べものにならないくらい、魅力が倍増していました。

正直、最初から最後まで全部好きだった。そして今回は真瀬さんフロー×萩原さんグレイがとてもしっくり来た。それは私自身が観劇回数を重ねたことで作品への理解度が深まったことや自分なりの解釈を持てるようになってきたことも関係しているかもしれません。真瀬さんフローの解釈が、私の好みに合致したからこそ、ここまで好きだと感じたんだと思います。

とにかくお芝居が細かい。表情にしろセリフの言い方にしろ立ち居振る舞いにしろ、すべてに抜かりがなくて、フローという人物の解像度が爆上がりしました。だから観ていて面白かったのかも。フローがいったい何を考えてそんな行動に出るのか…みたいな疑問が、真瀬さんフローのお芝居ではすべてクリアになって、フローの言動すべてに説得力が出て、観ている側もすとんと理解できたのが凄く良かったのかもしれないですね。

真瀬さんフローがとてもお茶目でがむしゃらで純粋な分、相対的に萩原さんグレイがとてもクールで大人びて見えるようになりました。志音ちゃんフローとの組み合わせのときよりも年齢差を感じます。でも、その分、がむしゃらに頑張るフローを優しく見守るグレイの構図ができあがって、個人的にはとてもしっくり来たんですね。萩原さんグレイの包容力と優しさをより引き出してくれるのが真瀬さんフローとでした。

1幕は特に、グレイがフローに振り回されているっていうのが非常に説得力を感じられる組み合わせでした。1幕では2人がまるで恋に落ちたかのように見つめ合う瞬間が何度か描かれますけど、真瀬さんフローはグレイに対して恋愛感情を抱いているように見えないのが逆に良くて。この人といると心地良いな…とか、何か違う特別な感情を感じてはいるものの、恋愛感情のそれではないのが好きです。一方、萩原さんグレイは割と早い段階でフローに心を乱されているのが好きですねぇ…。

1幕の真瀬さんフローと萩原さんグレイは温度差を感じるのがとても好きです。退屈そうにしている萩原さんグレイにちょっかいかけるように、真瀬さんフローがデッキブラシでグレイがいるところをわざわざゴシゴシして。一方、そんな真瀬さんフローをジトッと見つめながら絶対にどかない萩原さんグレイが、うぜーって顔をしながら歩いていったりして。そんなやりとりも可愛くて好きでした。

あと、「家族が待つ家(うち)へ、きっと帰れる元気で~」って歌っているときに、退屈そうな萩原さんグレイの目の前でわざわざガッツポーズしてみたりして。真瀬さんフローはどんなときでもグレイの存在を忘れずにいてくれて、でも萩原さんグレイはそんなフローに対してちょっと迷惑そうな顔しているのがまた可愛くて…。この温度差がたまらなく好きでした。張り切っているフローとは対照的に、グレイは来たくてこんなところに来たわけじゃないってのがこの温度差から伝わってきて、作品として非常に説得力がありましたね。

それと「俺も、そんな風に読み書きができたらな…」と呟くグレイに言う「お手紙書きたいんですか?」の真瀬さんフローの言い方も凄く好きでした。茶化すでも笑うでもなく、純粋に素朴な疑問として聞いている天然な感じが凄く伝わってきて、フローの穢れなき純粋さが感じられる瞬間でした。その後の「…芝居だ。100年毎日見てきたんだ。アイデアは……ここに詰まってる」の萩原さんグレイの言い方も本当に天才的で、凄く好きなんですね。真瀬さんフローと萩原さんグレイは間合いが天才。特にこのシーンの2人の掛け合いは、ボケとツッコミみたいなわちゃわちゃした雰囲気もありながら、しっとりとした空気感が流れていて、2人の関係性が少しずつ変化してるんだな…というのを感じられるシーンでした。

その後に言う真瀬さんフローの「見つけました。私があなたにできること」の言い方も好きなのよ…。特に「見つけました」の言い方。大発見した!とはしゃぐでもなく、静な感じで「見つけました…」って言うの。そのときの表情も、嬉しそうな感情を全面に出すというより、凄く真剣な感じの表情なのが良くて。フローがグレイのために何かしてあげたいと思う本気度が伝わる表情と言い方で、凄く些細なセリフなんだけど私的にめちゃくちゃ刺さりましたね。

このシーン、真瀬さんフローと萩原さんグレイのお芝居の緩急がしっかりついているので、見つめ合う直前の「俺はお前に、取り憑いてんだよ!」「そうでした!」のやりとりがより活きてくるな~とも思いましたね。お互いにあーだこーだ言いながらも凄く息ピッタリで、異質な空気感で凸凹な性格しているのに波長が合う…。お互いに居心地の良さを感じているっていうのが凄く伝わってくるシーンで、個人的にかなりお気に入りのシーンになりました。

その後、グレイがフローに「ランプ、持って行けよ」と言ってランプを手渡し、それを受け取ったときの真瀬さんフローの表情の変化も良かったです。受け取った瞬間に凄く柔らかい笑みを浮かべていて、まるで心が温かくなったような、ちょっとだけ背中を押してもらったような、小さな幸せを感じているような表情をしていて、自分のためにランプを見つけてきてくれたグレイの優しさを感じているんだろうな~って伝わってきました。ちなみにその後も何度かランプをグレイから受け取る瞬間はありますが、毎回のように真瀬さんフローはランプを受け取ると柔らかい笑みを浮かべています。真瀬さんフローにとって、ランプは「前に進む勇気をくれるアイテム=まるでグレイのような存在」なんだろうなという説得力がありました。

そして男たちに襲われた直後、アレックスに色々と言われながら「僕が君を守るから~」って再び告白を受けているときのフローは志音ちゃんと真瀬さんとで違う印象を受けました。志音ちゃんフローはすでにグレイへの恋愛感情を抱いている感じがするので、アレックスに対する気持ちを踏まえて「やっぱり私はグレイが好き」と確信するような印象を受けたんです。真瀬さんフローはこれまでグレイへの恋愛感情が湧いていなかったのか自分自身で気付いていなかっただけかは分かりませんけど、ここで初めてグレイに対する強い信頼が愛情へと変わっていく様を感じられました。正直、どちらのフローのお芝居も好きです。

1幕だけでも好きなシーンはたくさんあるんですが、まず真瀬さんフローに関しては初登場のシーンからすでに引き込まれました。絶望しているというのがすぐに伝わる瞳に光がない表情。真瀬さんって闇を抱えたときのお芝居がめちゃくちゃ上手いんですよね。グリンダを観たときにも感じたけど。スタートラインがまず絶望しまくっているところから始まっているので、自分の使命を全うしているときのイキイキとした姿とのギャップが凄くあって好きです。

前回観たときに、真瀬さんフローは憑依型だという話をブログでしたのですが、改めて真瀬さんフローの「使命」に対する真っ直ぐな意志の強さは凄いなと感じました。何かに取り憑かれたようなお芝居が本当に凄くリアル。

「身も心もボロボロになったら~」ってグレイが歌うナンバーでも、グレイに「あんたを殺す、俺が主役だ~」って言われながら剣を振りかざされたときに真瀬さんフローは嬉々として「殺す…いつ…?」と剣に触れようとするんですよ。この死に魅せられた表情がマジで秀逸。あぁ、この人は本当に死にたいのかもしれない…と感じるんです。とにかくただただ凄い。表情の表現力がずば抜けていました。

同じナンバーで「絶望するんだ~」「絶望したときは~」と歌うところも、後ろからグレイに揺さぶられるようにしながらフローも体を揺らして歌いますが、このときの真瀬さんフローは歌い方と歌声が急に変わるの。急に甘美な歌声になります。なんというか、やっぱり何かに取り憑かれている感じ。でもグレイが離れた瞬間にハッと我に返って、逃げ出すような表情で「あなたの出番~」と歌うんです。グレイにピタッと密着された瞬間だけ、グレイに体を乗っ取られているような真瀬さんフローの表情や歌声の移り変わりがマジで好きでした。

そしてグレイと対峙しながら覚悟が決まった真瀬さんフローは、「挑戦します~」と歌うときに芝居がかったような表情とポーズを決めるんですよ。グレイには「どうせ失敗するさ」と言われてすぐにムッとした表情をしますけど(笑)このナンバーの真瀬さんフローと萩原さんグレイの掛け合いを観ていると、あ、この2人は今「契約」をしているんだ…というのがしっかり伝わってきました。そして、この2人は今「舞台に上がった主役2人」なんだな…というのも説得力を持って感じられたんです。グレイがこのナンバーで「さぁ2人で悲劇作り上げよう」「舞台に立つぞ」って歌うけど、まさにこのナンバーで2人が契約を交わしながら「舞台」に立とうとしているっていうのが凄く理解できたので、めっちゃワクワクしました。そっか、このナンバーってそういうナンバーなんだなとやっと理解しました…。とにかく、このナンバーの真瀬さんフローと萩原さんグレイの芝居がかった掛け合い最高でした。

あと、ちょっと前後するけど家族にクリミア行きを反対されるシーンで、家族から心無い言葉を浴びせられているときに真瀬さんフローがグサグサとダメージを受けるような表情をしていて、そのときの表情がまさに原作で読んだフローそのものですっごく感動しました。真瀬さんフローの原作へのリスペクトが感じられるお芝居も本当に大好きです。

印象的だったのは、ボブが瀕死状態のシーン。フローが「毛布をもっと持ってきて!」と次々看護婦たちに指示を出していきますが、マザー・ムーアはフローが指示を出す前からボブの手足をさすっていたんですね。指示を出されてマザー・ムーアはいったんその場を離れますが、一方でエイミーはただ立ち尽くしていて。真瀬さんフローが見かねて「手の空いてる人は手足をさすって!」とエイミーに指示を出して、ようやくエイミーが動けたっていうこの一連の流れに凄くハッとなりました。

瞬時に的確な指示を出すことができるフローと、指示を出されずとも何をすべきかを理解してすぐに行動できたマザー・ムーア、そして指示を出されないと何もできないエイミーの対比。エグイなあ…と思いました。エイミーがいかに野戦病院という場所での看護に適性がないかを凄く実感してしまったシーンでした。平時であれば、何をすべきかを丁寧に教えてもらいながらエイミーも動けたかもしれないけど、野戦病院では一分一秒を争うから、指示を待っている暇なんてないんでしょうね。そりゃ周りがみんな出来る人ばかりだとエイミーも心折れるだろうな~というのが感じられて、凄く切なくなりました。エイミーに残されたのは、やっぱり結婚しかなかったんだなぁ…。

あと、エイミーのソロナンバーでみんなスローで優雅に踊っているなか、一人だけみんなの目を盗んでどさくさに紛れるように酒を飲むきららさん看護婦を見つけてしまってダメでした(笑)

かなり長くなりましたが、続いて2幕!

ヴィクトリア女王のシーン、真瀬さんフローの泣きそうになりながらも畏れ多いと感じているような表情がとても印象的でした。真瀬さんフロー、周りからの評価に対してあまり腑に落ちていないというか戸惑っている表情をするのが凄く多くて。たとえば、ハーバート戦時大臣に「彼女は英雄だ」と言われたときも、ラッセルに「あなたの献身的な仕事ぶり、すぐに記事にしますよ」と言われたときも、エイミーに「あなたが眩しすぎて~」と気持ちをぶつけられたときも、凄く複雑な顔をするんです。

「使命」を全うする真瀬さんフローにとって、自分の行いは別に英雄になりたいとか褒められたいとかそういう名誉のためにやっているわけじゃないんだな…というのが感じられて。ただ自分は使命を果たしているだけなのに、という思いからそのような表情になるのだとしたら、凄くフローらしいなと思いました。本当に真瀬さんフローのお芝居が細かくて、こちらも色々と考察できるので楽しいですね。

ちょっと飛びますが、デオンの剣に倒れたフローをグレイが霊気を使って回復させるシーン。「二度と離れないで」とグレイに懇願する真瀬さんフローのお芝居が以前よりかなりナチュラルになっていました。以前は顔を上げるようにしてギャン泣きしていたんですけど、今週は俯きながら必死に涙をこらえるようにして泣いていて、個人的に凄く良かったです。子供みたいにギャン泣きするフローも可愛かったけどちょっと子供じみてるし若干オーバーかな~と感じていたので、ちゃんと年相応な泣き方になっていて安心しました(笑)

でもそのあとグレイが「待つさ、絶望する日まで」と優しく言うのを見て、真瀬さんフローが嬉しそうにふふって笑って、そしたら萩原さんグレイもつられて笑ったんですよ…!もう、もうグレフロが尊すぎて…!!!そりゃもうハッピーニューイヤーですわ!!!こういうことなんですよね…キャストが変わればお芝居も変わるってのはさ。萩原さんグレイがここで笑うのなんて初めて観ましたよ。そもそもね、1幕であんなにちぐはぐだった2人がこんなにも心を通い合わせているわけ…。真瀬さんフローは相変わらず振り回してくるし絶望しないけど、萩原さんグレイが凄く優しく穏やかな口調になっているわけよ…。真瀬さんフロー相手だと、1幕であれだけクールだった萩原さんグレイの態度がどんどん軟化していくのが凄く分かりやすくてたまらないです。

ホールからの手紙を受けてクリミアへ行く決心をするシーン。看護婦やボブたちが一緒についていくとやってきてくれたときに、真瀬さんフローが泣きそうな顔をしていたんです。きっと、アレックスに言われた「大丈夫、君は一人でも」という言葉がずっと深い傷となっていたんだろうなと思いました。それでも、誰に何を言われても自分の信じた道を突き進むフローに対して、ついてきてくれる仲間がいる。その事実が嬉しかったし、心強かったんだろうな…と真瀬さんフローを観ていて凄く感じました。自分は一人じゃない、仲間がいるということが、真瀬さんフローにとって自信にもつながったんでしょうね。

そしてクリミアへ到着後、「ロンドンに帰ったらもう一度芝居が観てえな」と言うグレイに対してフローが「私は残ります」と言い、グレイが「しばらく芝居はお預けか」とぼやきます。そんなグレイを横目で見ながら、嬉しそうに微笑むんですよ、真瀬さんフロー。グレイが離れないでそばにいてくれることへの嬉しさを噛み締めているようで、本当に可愛すぎてキュンとなりました。

こうして仲間がいることやグレイがそばにいてくれることが自信に繋がっていった真瀬さんフローの羅針盤は最高でした。志音ちゃんフローのように圧倒的な歌唱力で魅せるというより、これまで積み上げてきた真瀬さんフローのお芝居によって羅針盤のフローの強さが活きるという印象を受けて、めちゃくちゃ感動したんです。

「すべてを捧げて私が信じたこの道を~」のところは、ホールに対して微笑むようにしながら歌っていたんです。きっとついてきてくれた仲間や自分を信じてくれたグレイ、そして未来の看護学生たちを思い浮かべていたんだろうな…と感じられました。みんながいるからこそ、真瀬さんフローはこうしてホールにも立ち向かえたんだという説得力があった羅針盤でしたね。いやもう志音ちゃんフローとはアプローチが全然違うわけだけど、両者とも好きだなと思いました。本当に良かった…!

そして、グレイとの別れのラストシーン。「俺は行けねえんだ」と告げるグレイに対して、「そしたら、また会えるわよね?」と寂しさを全開にしながら言う真瀬さんフローにグッと引き込まれました。「忘れないでくれ~離れていたって~」と明確な返事をしないまま歌い続ける萩原さんグレイに対して、真瀬さんフローが首を横に振って離れたくないというのを全面に出していたのも良かったです。

真瀬さんフローがどれだけグレイのそばにいたいのかを痛感した直後にグレイから手渡されるランプ。先述したように、真瀬さんフローはランプを受け取るときに優しく微笑むんですけど、ここでも直前まで泣きそうな顔していたのに、ランプを受け取った瞬間はやっぱり微笑んでいました。グレイともう会えないと分かっていながらも、ランプが寄り添ってくれることへの安堵というか…。どんなときでもランプは自分の心を灯してくれるグレイのような存在なんだなぁ…というのがヒシヒシと伝わる瞬間でした。

そしてそんな真瀬さんフローを見つめる萩原さんグレイのとびきり優しい表情も本当にたまりませんでした。1幕あんなにクールだったのに……。もうフローへの愛で溢れてる。萩原さんグレイ、マジで沼すぎんのよ。おてんばな真瀬さんフローをなんだかんだ言いつつ最後まで守ってくれて、そばにいてくれて、愛してくれた。大人のグレイならではの包容力も感じさせて、改めて真瀬さんフローとの組み合わせによって見えてきた萩原さんグレイの新たな魅力に取り憑かれた1週間でもありました。

そんで真瀬さんフローと萩原さんグレイはカテコでも可愛くて…。2人が手を繋いで登場するとき、真瀬さんフローがずっと萩原さんグレイのことを見つめながら歩いてくるんです。もうそれが本当に可愛くて…。グレイのことしか見えてないの本当に可愛い…。萩原さんグレイも時々真瀬さんフローのほうを見て、2人でニコッとするのが可愛くて、萩原さんグレイが見てくれると真瀬さんフローが嬉しそうに微笑むのもマジでヤバい…。

ラストのカテコで2人が残ると、真瀬さんフローが萩原さんグレイの腕を掴んでツンツンってして、それから両手を広げて首をかしげながらハグしましょ~!って感じの仕草をするんです。あざとい、可愛い。そしたら萩原さんグレイも真似して両手を広げて、真瀬さんフローが萩原さんグレイの腕の中に飛び込んでいって、盛大なハグをしていました。その後、スタスタと去っていく萩原さんグレイの背中に向かって投げキッスを飛ばし、ハッとした表情で客席を見て捌けて行く真瀬さんフロー、本当にどこまでもお茶目で最高でした…。

久しぶりの真瀬さんフロー×萩原さんグレイにここまで狂わされるとは…。今週は3回観れたので細部とかもしっかりと観察できて、自分なりの解釈も深まって、凄く楽しかったです。

そして、ここからは岡村美南さんデオンについてなのですが………長くてすみませんね(笑)

岡村さんデオンもやっぱりお芝居がちょこちょこ変わってきていて、よりデオンの強さが強調されるお芝居になってきているのが感じられました。たとえば、グレイに腕を斬られる瞬間、以前は剣を突き出した瞬間にうりゃあああ!みたいな声をあげていたんですけど、声をあげなくなりました。以前はもっと決闘に一生懸命な印象があったんだけど、今週はスマートに闘うようになっていて、強キャラ感が増していいですね。

その後、短剣がフローに刺さったのを見て「バカな女だ…」と言いながら一瞬ニヤッとしたんですけど、以前はこんなに明確に笑っていた印象がなかったので驚きでした。フローが死んじゃったらこんな呆気なく最期を迎えてしまうけど大丈夫か!?とも思いますが(笑)それはそれとして岡村さんデオンは生前グレイにトドメを刺すときもニヤッとしていて、狂気っぷりがどんどん増しているんですよね。人を殺すことに快感を得ているというよりは、自分の実力が証明されることへの喜びみたいなものを感じていそう。だって、あれほど名誉にこだわるデオンだから、自分の実力に酔いしれてんだろうな~と思っています。マジで狂気だね、最高です。

そんな岡村さんデオン、やっぱり萩原さんグレイとの殺陣アクションの迫力が凄まじくて好きでしたねぇ…。作中だと剣の腕前はグレイよりデオンのほうが上に描かれていますが、実際2人が決闘するときって生前だとジャックがシャーロットに裏切られた直後でヤケクソになっていたから実力を発揮できていないし、ゴーストになってからはグレイが霊気を使いまくっているせいで実力を発揮できていないので、本当の実力にどれほどの差があるのかよく分からないんですよね。

でも、きっと本当は両者とも互角なんだろうなと思っています。だけど作中ではデオンのが上でなければならない。それを演出だけに頼らないで、役者の技量で見せるっていうのが改めて凄いなと感じました。萩原さんグレイと岡村さんデオンの殺陣アクションを観ていると、やっぱり岡村さんデオンの強さが絶妙に表現されていますもんね。萩原さんグレイが手を抜いているわけじゃなくてさ。

そして、生前は「期待外れだったなぁ…」とグレイを踏みつけにしながら言いますが、ゴーストになってからはボロボロになっても諦めずに何度も食らいついてきて、最終的に自分の心臓を剣で貫いたグレイに対して「悪くない」というデオンがさ…。100年以上続いた因縁の対決に決着がつき、自分は念願だった美しい最期を迎えることはできなかったわけだけどさ…。「悪くない」って言うのがいいですよね。「悪くない」って、デオンなりのグレイへの称賛なのかもしれませんね。生前のジャックを知っているだけに、女のためにここまで強くなって何度も自分に立ち向かってきた彼に対する…。このセリフも、萩原×岡村だからこそ余計に説得力があって、凄く良かったです、マジで…。

やっぱり長年共演しているだけあって、本当に息がピッタリだし、互いに信頼し合っているからこそアクションも芝居も本気でぶつかり合えるんだろうなと思いました。それがグレイとデオンの殺陣のスピード感や迫力に繋がっているんでしょうし、改めて見事なキャスティングだな~と思いましたよ。

なんかね、谷原×萩原×岡村って全員が同じパワーバランスだし、同じような空気感を持ってるの。だからめちゃくちゃバランス良いなと思うんですよ。でも、真瀬×萩原×岡村になると、そのパワーバランスが若干崩れるの。やっぱり真瀬さんフローが凄く異質なんですよ。本当に真瀬さんフローだけ浮世離れしているというか、別次元の存在というか…。上手く言葉で説明できない。

でも、萩原×岡村が物凄くパワーバランス良くて息もピッタリなのに、一生分かり合うことができず対立する存在で。グレイとデオンは昔からの因縁がある2人なんだな…っていうのが感じられる一方で、真瀬×萩原は凸凹でちぐはぐな関係なのに、共鳴するものを感じるし、互いに大切にしたいと感じさせる絆の深さがある…っていうこの関係性の違いがとても絶妙で好きでした。

真瀬さんフローと岡村さんデオンが全然タイプが違うだけに、グレイがデオンを嫌ってフローを好きになるっていうのも凄く分かりやすい三角関係になっていましたね。今回の組み合わせは、フロー、グレイ、デオンの関係性をより面白くしていて、とっても良かったです。

開幕2ヶ月にしてやっと実現した真瀬×萩原×岡村がまさかこんなに自分に刺さると思わなかったので、自分が一番ビックリしています。でもたくさん観られて本当に良かった…。すっごく素敵な組み合わせでした。また3人が揃ったときは、全通する勢いで通いたいと思います!

7月3日(水)マチネ公演

1階最前列センター上手寄りからの観劇でした。上手寄りの最前列座るのは初めてなので、いつもと全然見え方が違いましたね~。秋劇場はステージと席の距離が近いので、センターでも通路寄りのほうだと結構下手側が遠く感じるんです。そして角度的にセンターに対して2人が向き合う構図になると、下手側にいる人が上手側の人の体で隠れちゃって見えない…みたいなことが結構ありました。

たとえば、デオンナンバーで「僕にふさわしい~とても美しい~」とデオンが歌っているとき、ちょうどグレイと向かい合っている状態なので私の席からはグレイでデオンが隠れちゃって、表情があまり見えませんでした。ここの岡村さんデオンの表情とても好きなので、観たかったです。

でも生前デオンがほぼ目の前だったので眼福でした。岡村さんデオン、マジでかっけえ~~~。その後の上手のバルコニーに現れるダミーデオンはまちまりさんだったことにようやく気付きました。ちょうど顔がガッツリと見える席だったので、まちまりさんのお顔だとハッキリわかりました。これで疑問が一つ解決されました。

この日は珍しく真瀬さんが一度セリフを嚙んじゃいましたが、他に大きなミスやハプニングもなく。開幕2週目ぶりの真瀬さんフロー×萩原さんグレイがめちゃくちゃ良くて大興奮していた観劇でしたね。当時はしっくり来なくても、時間が経ってみると俳優さんのお芝居にも変化が現れるし、凄くしっくり来ていたので良かったですよ。あまりピンと来ない状態で通っても苦しいだけですしね。むしろ大大大好きになれて良かったです!

7月5日(金)マチネ公演

1階最前列センター下手寄りからの観劇でした。前回上手寄りだったのでほぼ真逆位置からで見え方も全然変わって楽しかったです。いや~、この日の公演とても良かったな。今週は私が観た日どれも素晴らしかったけど、この日は一番良かったです、個人的に。

ただ、前方センターの下手寄りってやっぱりデオンがグレイに被って見えない瞬間が結構あるわけですよ。たとえば、生前デオンが名乗ってグレイを蹴とばすところは、下手寄りからだとグレイに被っちゃって見えないんですね。クリミアでの最終決闘時の「受けて立とう…」もちょうどグレイに被りました。

あと、ラストシーンはどうしても前方センターの通路近くよりもドセン付近のほうが綺麗に見えるので、今回はフローがほぼ背中しか見えず表情を見られなかったのがもどかしかったな~。そんな贅沢を言っている場合ではないですね、今回も間近で迫力ある舞台をたっぷり満喫できて嬉しかったです。

カテコの盛り上がりも凄くて、歓声が凄かったのでブロードウェイかと思いました(笑)

7月7日(日)マチネ公演

1階6列センターからの観劇でした。久々に前予で良い席取れたので安心。七夕ということもあって、大好きな人に会える観劇で最高にハッピーでした。

この日の公演も凄く良かったです。萩原さんと岡村さんは歌に関してはまったく無問題でしたけど、お芝居のほうが若干疲れもあるかな~というのは感じていました。3週間続投だしね、グレイもデオンもアクションあるし、本当にハードだったと思います。お疲れ様でした!

でもこの日の萩原さんグレイと岡村さんデオンの殺陣、マジでいつになくスピード感が凄すぎてビックリしちゃったんですよ。いつもこんなに速かったっけ!?と驚いてしまうくらい速くて、迫力が凄かったです。ラストデーだったからいつもより気合い入れたとか…?そんなことないか。とにかく2人のアクションは息がピッタリで、いつ観ても気持ちいい~!となっていました。この日はもちろん、他の日も素晴らしかったです!

今回も下手寄りではありましたが、6列になるとラストのグレフロの別れのシーンは見やすくなりました。この日、真瀬さんフローの「そしたら、また会えるわよね?」を聞いた瞬間に、これまでグレイと離れ離れになったときに言っていた「二度と離れないで」や「もう会えないかと思った」がフラッシュバックしたんです。フローがどれだけグレイにそばにいてほしかったのか、孤独がどれほど耐えられなかったのかがヒシヒシと伝わってきてしまって、一気に涙腺死にました。

真瀬さんフローはさぁ、お芝居にストーリーがあるんだよなぁ…。点と点が線になったように、ある瞬間にお芝居の説得力が一気に高まる印象があって、とても引き込まれます。本当に素晴らしいお芝居でした。

この日のカテコでは、グレフロが手を繋いで登場してくるときに、真瀬さんがずっと見てくるのを萩原さんももう分かっているので、真瀬さんのほうを見たらやっぱりこちらをずっと見てきていたので思わず萩原さんが吹き出しちゃって、そしたら真瀬さんがさらにニッコリ笑いながら萩原さんのことずっと見ていてあまりにも可愛すぎて泣いちゃいました(笑)ほんっとに可愛かった。こんな幸せな七夕を過ごして良かったんですか…。もう最高でした、ありがとうございました!

まとめ

まさかこのタイミングで真瀬さんフローに落ちるとは…。これまでに2回観てはいたけど、こんなにも自分のなかでしっくり来たのは萩原さんグレイとの組み合わせがとても良かったからというのもありますね。真瀬×萩原×岡村の組み合わせがこんなにも自分の好みにドンピシャにハマるとは思っていなかったので、正直とてもビックリしています。

でもおかげで凄く楽しい1週間を過ごせました。またこの組み合わせが実現したらたくさん観に行きたいな。観るたびにお気に入りのキャストや組み合わせが増えていくのって最高ですね。

連投されていた萩原さん、岡村さん、町島さん、本当にお疲れ様でした。どうかゆっくりお休みください。また皆さんに会える日を楽しみにしています!

ということで、今回も長くなりましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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