2016年5月16日マチネ 『美幸―アンコンディショナルラブ―』

演劇全般
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ゆうき
ゆうき

久しぶりに観劇してきました!

日時:2016年5月16日マチネ公演
場所:本多劇場
座席:F列22番

はじめに

最後に観劇したの3月27日ですからね~。
自分的にはかなり久しぶりの観劇となりました。
しかも劇団四季じゃなくて違う舞台(笑)
そろそろ岡村美南さんが恋しいです。

ま、今回観てきたのが大島優子と鈴木浩介の二人芝居。
元々AKBヲタをやっていた私ですので、ドルヲタやってた時に知り合った優子推しの友人に誘われ行きました。
ただチケットが完売だったので当日券に並びました。
12時前くらいに着いて先頭でした。
これが土日となるとかなり当日券に人気が集中して抽選販売となっちゃうみたいなんですけど。
さすがに平日の昼間だったので10人くらいしか並んでいなくて普通に買えました。
しかもこれが凄くて!!笑
全席ほぼ完売なので補助席になっちゃうんですね、当日券。
通路のところに補助席として用意されるんですけどそれがまさかの前から4列!
私は先頭だったので、最前列の通路の補助席取れたんです。
まず当日券で最前列なんてありえないでしょ(笑)
いくら補助席とはいえ太っ腹すぎてびっくりしちゃいました。

結局その席は、優子ファンの友人に譲り私は6列で観劇しました。
ファンの人が最前列で観た方が価値も全然違うだろうしね。
上手寄りの席でしたが全然見やすかったです。

一応、あらすじ書いておきますね。

学校で執拗ないじめにあい、ついには人間を信用することができなくなってしまった美幸。社会人となった美幸は、同じような境遇を過ごしてきたと感じる、元役者の雄星に出会い、彼に”アンコンディショナルラブ=無償の愛”をささげることを誓う。しかし、その愛情はやがてエスカレート。純愛は、雄星を悲しませる人をすべて排除するという過激な形へと変貌していくことになる。

ということで、まずはキャストの感想を。

キャストの感想

キャストの感想を書いています。

雄星:鈴木浩介

この人はテレビで何度か観たことがあります。
元々舞台出身の俳優さんだっけ?結構舞台のイメージが強いです。
それだけにやっぱり発声も違うし間合いも上手い。
5役を演じているんですけど、何役があったのか忘れちゃった。
裁判官(もしくは検察官)、先生、バイト先の先輩、会社の先輩、?…って感じかな。
絶妙に演技を変えてきているのが面白かったです。
ただ1つ気になったのが、所々台詞の切り方というか息継ぎのタイミング?
ちょっとテンポが崩れるような印象がややあったかもです。
まくし立てるような話し方は恐怖感を抱かせるようで、この作品には凄く合っていました。
色んな役を演じているんだけど、大島優子演じる美幸を追い込むような存在って感じがしました。
美幸の恐怖とか不安とか色んな負の感情が具現化した存在がまるで鈴木浩介の役そのもの。
それを印象付けるのが、美幸に付きまとうようにして大声で罵倒していくシーン。
あぁ、この人は美幸の恐怖・不安そのものなんだなって。
全然解釈違ってたら凄く恥ずかしいけど、私的にはそんな風に捉えることが出来ました。
とても素敵な役者さんだったとも思います。
優子がややぐらつきあった分、鈴木さんが安定したのでいいバランスで芝居が成立していました。

美幸:大島優子

最後に優子見たのはいつだったかなぁ…AKBのイベントか何かだったと思う。
ドラマも舞台も観ていなかったから、女優・大島優子を観るのは今回が初でした。
マジすか学園くらいしか見てないので優子の演技をよく知らないんです。
ただ、思った以上に凄く迫力があってとても良かったと思います。
色々と素敵なところも多かったけど、それを書く前にまずは気になったところをいくつか挙げます。
まずは滑舌かな。
四季の舞台ばかり観ているから気になっちゃうのだろうけど、やっぱり所々言葉が流れちゃう。
1音1音をはっきりと意識して発音するのってやっぱり大事なんだなって思いました。
早口になるところとかは特に流れちゃうし、しっかりと伝わらないところもありました。
友人曰く、優子は喉が弱いとのことなので声量とかも限界あるとは思うんだけどやっぱり気になりました。
鈴木さんが喉からではなくお腹から声出して喋っていたので余計に。
多分、もっと意識してお腹から声出すようにするだけで全然声の張りとか変わると思います。
それと最後に叫ぶというか、気持ちを訴えるシーンがあるんですね。
もうそのシーンで優子がボロボロに涙流しながら喋っていて、もう涙も叫びも本当にリアル。
演技のようには思えないくらいリアルで、だから逆に泣いてしまったがゆえに言葉が詰まってテンポが乱れる。
本当に凄い演技だったんですよ、それも鳥肌が立つくらい。
ただ、この演技はどちらかというと舞台よりはドラマ向きだなと感じました。
これがドラマであればどんなに言葉が詰まってテンポが乱れようが、その表情1つで視聴者の心を鷲掴み出来ます。
舞台ってそれが許されないんですよね、多分。
「いや、別にそんなことないよ」っていう人もいるとは思うんですけど、私はそう思ってます。
舞台は、テンポを乱すとそれが崩れちゃうんですよね、生だからこそ。
四季の俳優さんは涙をたくさん流していても、テンポを乱さずにしっかりと演技を続けることが出来る。
泣くのは悪いことじゃない、ただテンポを維持することも大切なんです。
それが出来たら、舞台において本当に素晴らしい女優だと思います。
あとは結構な回数で噛んでたこと。
噛むのは四季の俳優だって他の舞台俳優だって誰にだってあることです。
ただ、舞台に立つなら噛まない女優になれるようにすべきかな。
そんなの無理だって思うかもしれないけど、それこそ発声法とか色々変えるだけで全然違うと思う。
噛みやすい発声法なんだと思うから、そこをどう改善していくかは優子の課題かと思います。
と、散々なことを書いてきてしまいファンの方から批判されちゃうかも。
でも本当に素敵なところも多かったんです。
間合いや仕草が細かくて絶妙なのが素晴らしかったです。
華奢なので全身を大きく動かしてそのコンプレックスをカバーしていたのも凄く良かったです。
何より凄いなぁって感じたのは、狂気に満ちた演技。
美幸という女性はかなりヤバい性格しててマジでだんだん狂っていっちゃうんですね。
どんどんエスカレートしていくその過程がしっかり表現されていて、恐ろしさを感じずにはいられない。
第三者から見たら完全に恐ろしいことをしているのに、当人は凄く楽しそうにしてる。
相手に恐怖や不安を植え付けることに快感を覚えるっていう部分が優子のやんちゃな性格と笑顔で表現されてた。
少女が大人の女性へと変化していく中で、決して変わらない部分がその狂気の部分。
最初から最後まで、美幸の狂気を感じずにはいられなくて、その恐ろしさが凄いなと感じました。
あと、個人的に優子の演技いいなぁって思ったのが中学生の頃のシーン。
美幸が、川に入って川の絵を描いてる時に興奮してお漏らしをしてしまったんです。
それを同級生に写真撮られてしまって、その写真が廊下一面に何十枚も貼られていて。
見つけた美幸が一生懸命、べったりと貼り付けられた写真を剥がそうとするシーンでした。
一生懸命剥がそうとするけどなかなか剥がれない。
そして剥がそうと必死になったがゆえに傷だらけになってしまった手を見て落胆する美幸の心情を描き。
その時の台詞とかは忘れちゃったけど、その時の優子の、何とも言えない…諦めの演技というか。
絶望したような、そんな美幸の心情がたったその一言で凄く伝わってきたんです。
それにはびっくりしました…本当に凄かった。
と、随分長くなっちゃったけど優子は舞台女優としての可能性もたくさん秘めてると思います。
舞台ヲタとして観た時に発声法とか色々課題は多いけど、それは超えることが出来ると思うから。
場数を踏んでそれを克服出来ると思うから、そしたら本当に素敵な女優さんになるはずです。

観劇の感想・考察

舞台の構成に鳥肌立ったんですよね。

舞台の上部には書道の半紙がいくつかあって、そこには「愛情」とか「馬鹿」とか色んな文字が書かれてるんです。
これ何なんだろうって思ったけど、中学生の美幸が「ふくしゅうノート」に書いていた文字でした。
元々、当て字というか造語というか…それを考えたりするのが好きだったり文字の意味を考えるのが好きな少女だった美幸。
「がんばる」を「顔晴る」とか、「らくしょう」を「楽笑」とか…。
この、無造作に並べられたこれらの文字がこの作品において非常に大事な意味を持ってくるんです。

それと、物語の冒頭で鈴木浩介演じる裁判官…というか検察官?弁護士?が美幸を「被告」と呼びます。
で、「被告」の犯した罪や過去を話したあと、「ここまでは間違ってないね?」と美幸に確認をするんです。
その時に美幸が一度左の方を向いて少ししてから頷くんです、必ず。
どうしてその間があって、どうして左を向いてるんだろう…と凄く気になっていました。
他にも色々と観ていくうちに「ん?」と思うことが結構あったんです。
でもそれが最後に分かるんです。
物語の至るところに散りばめられたパズルのピースが、最後に回収されてパズルが完成していく。
こんな物語の構成、凄すぎて鳥肌しか立ちませんでした。
伏線張っても回収しない作品とかも色々あるしね。

でね、まぁどうして美幸が左を向いてから頷いたかっていうと、美幸は難聴なんですね。
難聴というか完全に聴力喪失なのかな?
だから多分、左側に手話をする人でもいたのかなーと思っています。
これ違ってたらごめんなさいね(´;ω;`)

いじめを受けて好きだった人に裏切られ聴力を失い…もう美幸の人生は絶望です。
そんな美幸が社会人となって、会社の先輩の雄星という男を好きになります。
雄星を愛するがゆえに、雄星を邪魔する人に嫌がらせをしたりするようになっていき。
雄星のためにこんなに頑張っているのに雄星は見向きもしてくれず、愛する妻に愛情を注ぐ。
そのことに嫉妬した美幸が取った行動は、雄星が不在の時に雄星の家に行き妻を脅そうとしたこと。
妻をロープに縛り付け、刺青を入れるためのドライバーみたいなものを妻のお腹に近づけていくんです。
しかも妻は妊娠9ヶ月でお腹も大きく膨れている状態。
あと少しで刃がお腹に当たるというところで雄星が帰ってきて、美幸を取り押さえて何度も殴りつけるんです。
どうしてこんなタイミングで雄星が帰ってきたのか。
それは「助けて」というメールを受信したから。
誰からのメールだったのか…それが妻じゃなかったんです。
妻の携帯を使ったのか分からないけど、それを打ったのは多分美幸だったんです。

この「助けて」という文字に、どれだけの思いが込められていたんだろう…と考えて胸が熱くなりました。
もう戻れないところまで来てしまった自分を止めて欲しかったのか。
そしてね、どうしてこんな行動を美幸が取ったのかということもさらに明らかになるんです。
やってることは凄く怖いんですよ。
でも、美幸の気持ちを考えると切なくもありました。

そんな美幸が「人間には2種類いる。期待していい人間と、期待してはいけない人間」って叫ぶんです。
「自分は、期待してはいけない人間なんだ」って泣きながら叫ぶんです。
確かにその通りなのかもしれない。
人生は不公平だし努力だって必ずしも報われるものではないし。
この美幸が叫ぶ言葉って凄く重くて深い意味があって、彼女が発するから余計に心に響いてくるんです。
ここが私が言った「ドラマ向きな演技」だったんですけど、本当に凄かったの。
もう胸にズドーンと響いてきて、もしこれが四季の俳優だったらまた違った印象になったんだろうけど。
優子のあまりにもリアルな叫びと涙が深く突き刺さりました。

あまりにも重いテーマだったため、やっぱり終演後は色々と考えさせられました。
改めて自分って、期待していい人間なのかそれとも期待してはいけない人間なのか…と考えました。
でもその答えって今の時点じゃ分からないです。
それは、自分の人生を大きく振り返れる時にきっと分かるんだと思います。

まとめ

今回は普段舞台を観ないような方が客席を埋めていたと思うんですね。
だから舞台のマナーとか知らない方も結構多いと思うんだけど。
舞台を観るなら、絶対にマナーは守ってください。
ファンの方がマナーを守らないと、それが結局その応援している人の評価を下げることになります。
今回、帽子を被って観劇している人が多くてびっくりしました。
帽子を被って観劇なんてまず論外です。
ニット帽被っている人もいて、さすがに呆れました。
自分はいいかもしれないけどその後ろに座っている人はどうでしょう。
自分が良ければいいやっていう行動は絶対に周りに迷惑をかけることになります。
どうか、今後舞台を観る時は周りの方への配慮もお願いします。
帽子を脱ぐのはもちろん、携帯の電源を切るもしくはマナー・機内モード。
今回、ビニールを破る音も聞こえました。
多分アメを舐めるために袋を開けた音だと思います。
絶対それも禁止です。
アメを舐めるのもまずダメですが、どうしてもって時には予め袋から出しておいてください。
舞台って案外僅かな音も凄く響くんです。
舞台のマナーって意外と暗黙の了解みたいなところあって、全部を言ってはくれないんですよね。
でも、最低限のことは絶対に守ってくださいね。

それと友人から聞いたんですけど、優子が前に出演した舞台にAKBのTシャツを着ていった人がいたそうですね。
まぁ舞台はこれを着ていかなくちゃいけないっていう決まりはないですよ。
ただ、応援している人が今「女優・大島優子」として舞台に立っているということを考えるべきじゃないかな?
また、カーテンコールで名前を呼ぶのもやめましょうね。

でも、久しぶりに素敵な作品に出会えました。
とてもいい観劇になったと思います!

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