2023年6月22日~25日 劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』レポまとめ(特別カテコあり)




クレイジー・フォー・ユー
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キャストの感想

キャストの感想です!

ボビー・チャイルド:萩原隆匡

4月の初週以来の萩原さんボビーでした。洋一郎さんボビーを経ての萩原さんボビーはやっぱりコメディもお芝居も上手いなと感じました。萩原さんボビーってこんなに面白いんだっけ!?となるくらい、たくさん笑っちゃいました。間の取り方や表情の作り方、動き、声の抑揚すべてが絶妙で、全身全霊でコメディをやるところもあれば、あえてガツガツいかずにコメディをやる部分もあって、そのメリハリのつけ方も面白くて好きでした。

萩原さんボビーってちょっと女々しい部分もあって、たとえばポリーとの出会いのシーンで「はじめまして…」って言いながら倒れちゃうところで起き上がりながら手を口元にやってハッとしてたり、2幕の階段落ちのところで最後の一段を降りようと足を踏み出してやっぱり怖いって足を引っ込めるときに手を口元にやったり、仕草が女々しいのが面白すぎて笑っちゃいました。

かと思えば、1幕の瓶キャッチで「俺にもくれ」って言うセリフは凄くイケボだし、Embraceable Youでポリーが「あなたを~」って歌ったときに「私!?」って言うセリフは凄く爆音だし、とにかく声色のバリエーションが豊富なのも凄いなと思いました。やっぱりさすがでした。

そして何よりお芝居が本当に上手で、They Can’t Take~での一気に引き締まるお芝居が良かったです。ずっとボビーの面白い一面ばかりが強調されていたしポリーに真っ直ぐなところもあったから、なんかボビーが真剣に現実を見据えてニューヨークに帰るという決断するということにギャップを感じて驚いてしまって、まさにポリーと同じように「行っちゃうの…?」という感情を抱きました。囁くように歌うのがまたとてもロマンチックで、同時に切なくて、ボビーのポリーへの真っ直ぐな想いがひしひしと伝わってとても良かったです。

ポリーへの想いを諦めるというよりは、思い出として大切にしまうっていう表現が正しいような萩原さんボビーのThey Can’t Take~。萌さんポリーも目を潤わせながら聞くのが納得でした。本当に美しくて切ない歌声でした。去っていく前に、こちらを振り返らないポリーを一瞥して、寂しそうに笑う姿も印象的でした。

ニューヨークに戻ってきてからも諦めきれずにいるのが凄く伝わってくるし、「ポリー!」って叫ぶ声にも凄く愛が感じられるし、とってもポリーへの愛に溢れたボビーで最高でした。なんだかふと、今はもう裏方に回ってしまった松島勇気さんのボビーを思い出してしまって、萩原さんもいつか裏方に回ってしまうのかなぁ…って考えたら、今こうしてボビーとして楽しく踊って歌ってお芝居している萩原さんを観られるのって凄く貴重なのかもしれないと思って、しっかりと目に焼き付けてきました。

ダイナミックで力強く踊る萩原さんのダンスも、良い声でしっかりと歌う萩原さんの歌も、ボビーの感情がたっぷり詰まった萩原さんの演技も、全部最高でした。萌さんポリーとの掛け合いもすっごく良かったし、観られて嬉しかったです。戻ってきてくださって、本当にありがとうございました!そして2週間の連投、お疲れ様でした!

ポリー・ベーカー:相原萌

今週も萌さんポリーに骨抜きにされまくりでした。とにかく可愛い…。可愛いというだけじゃ収まらないくらい、正真正銘のポリー・ベーカー。この先こんなに完璧なポリー・ベーカーは現れないんじゃないかって思うくらい、萌さんがポリーそのものすぎて本当に毎度驚かされていました。

萌さんポリーってマジで元気いっぱいで常に人生楽しそうで私なんかよりも他の人たちよりも人生100倍楽しく生きてそうですよね。ボビーに出会うまでは悩み事すらもなかったかのような、とにかく明るく太陽みたいな存在。どんな些細なことにも幸せを見出せるような、そんな前向きな人だなぁ…と強く実感しました。

あのデッドロックの環境で育っていく中でたくましくなっていったというよりは、もう根っからあの性格のような…。天性のものですわ。嫌なことがあっても翌日には忘れてそうな、能天気って言っちゃうと聞こえは悪いけど、何事もポジティブに考えられるような性格が本当に眩しくてたまりませんでした。

そして、萌さんポリーって良いところも悪いところも含めて全部表に出しちゃう性格に見えるんです。リアクションも全部表に出ちゃうし一切嘘がないので、そういうすべてをさらけ出しちゃう性格がまたボビーには眩しくてキラキラしていたんだろうなって思いました。女性って化粧をするだけでも本当の自分とは違った自分になれちゃうし、そういう意味でもポリーの何一つ隠さずすべて正直でありのままな自然体の姿は、ボビーには新鮮に映っただろうし、凄く惹かれるものがあったんだろうなって思いました。まさに私もそんな萌さんポリーに惹かれているわけなので。

嘘偽りのない萌さんポリーがまあ子供みたいにはしゃぐわ、ふざけるわで可愛さ満点なんですけど、その一方で変に強がっちゃうところはとっても切なくて…。あれだけ元気いっぱいで正直に生きてきた女の子だからこそ、寂しさとか弱さを見せられないんだろうなって感じました。萌さんポリーって絶対誰にも弱いところ見せなさそうですもん。常に笑顔。そういうところがThey Can’t Take~からBut Not For Meにかけて全面に出てくるので、ギャップにやられちゃいます。

個人的に、But Not For Meでザングラーさんに「大丈夫かね?」って声をかけられたときに返事をする「ええ」の言い方がすっごく好きなんです。いったん俯いて泣きそうになるけど、それをサッと隠してカラッと返事するのが、ああ…強がってるな、でもそれを絶対に相手には悟られないようにしてるなぁ…って。そのあと、一人になった途端に表情が歪んじゃって泣きそうになる姿もたまらなく愛しくて好きでした。萌さんポリー、骨の髄までポリーすぎるんよ…。本当にたまらない。大好きです。

正直好きなポイントを挙げたらキリがないくらい萌さんポリーの全部が好きで、キャッキャしてるところも本当に可愛いし、マジで演技なのか素なのか分からないって凄いことですよね…。どこまでが萌さんなのか、どこからがポリーなのか…。この表裏一体すぎるキャスティング、観るたびに1000%感動しちゃいますもん。いやぁ、萌さんポリーが誕生した2023年、マジで奇跡ですわ。最高。

相手が萩原さんだろうと堂々としていて、そういうところもポリーの強さをしっかり表現されていてパワーバランスの良さも強調されていました。洋一郎さんボビーとの組み合わせもすっごく良いけど、萩原さんボビーとの組み合わせもたまらないくらい最高。なんなら、松島勇気さんボビーとの組み合わせも観たかったなぁ…と思うくらい、ベストキャストです。

カテコでもすっごく満面の笑みで迎えてくれて、あまりにも可愛すぎて軽率にガチ恋レベルです。萌さんポリーをたっぷり堪能できて嬉しかった最高の1週間でした。幸せなひとときをありがとうございました!

ランク・ホーキンス:脇坂真人

脇坂さんランクも観れば観るほどなんだか愛しさが芽生えてきますね(笑)渡久山さんランクはもう観るからにマヌケなところがあるけど、脇坂さんランクって一見凄く真面目そうなのにマヌケだからそのギャップが可愛く見えてきました。岡村さんアイリーンとの組み合わせも回数を重ねたらだんだん見慣れてきて、なんなら脇坂さんランクは岡村さんアイリーンのことをしっかり支えて守ってくれそうだなぁって感じるようになりました。

脇坂さんってとても穏やかなイメージがあるから、刺激的な日々を送るというよりは角が取れて丸くなった岡村さんアイリーンと穏やかに過ごしてそう(笑)渡久山さんランクは毎日ハチャメチャしてそうだけどね(笑)

脇坂さんランクは歴代のランクのイメージにも近しい部分があるし、しっくり来るっちゃ来るんですよね。渡久山さんランクが新しいタイプのランクだっただけで。脇坂さんランク、登場してきてすぐのエベレットとの言い合いのところはすげえ理屈っぽい感じがしてめんどくさそう~~~って毎回思いながら観てます。マジで理屈とか論理的な思考とかにこだわってそうで、めんどくさそう(笑)そういうところも含めて、脇坂さんランクの解像度が上がったこの1週間の観劇でした!

アイリーン・ロス:岡村美南

戻ってきた岡村さんアイリーン!お元気そうで本当に安心しました。お芝居は1ヶ月前から大きく変わってはいませんでしたけど、日によって間の取り方とか仕草とか変わったりすることもあったので、連日観劇することで見えてくるものも多く、目で追うのがとても楽しかったです。

個人的に岡村さんアイリーンの好きだなぁと思うポイントが、楽屋シーンでのランクとのやりとり。「ボビーを見かけなかった?」とランクに尋ねて、ランクが「ボビーって?」と聞いてくるのに対し、ヒソヒソするように「ザングラーよ」って言うんですけど、このときにシタリ顔するのが好きなんですわ。良いこと教えてあげるって企むような感じの顔してるから確信犯だな~って思って(笑)だいたい歴代のアイリーンって、このセリフはヤケになって言っちゃう印象があったので、岡村さんアイリーンの解釈とても好きだなと思いました。

これは完全に私の妄想ですけど、アイリーンはボビーのことを愛してはいるけど傷つけたくはないと思うんですね。だから、ポリーにも本当のことを打ち明けずに黙っていてあげているわけですけど、ランクにだけは言っちゃうわけで。でも確信犯の岡村さんアイリーンは、ボビーをハメてやろうって考えているわけではなく、ランクにボビーの秘密を大勢の前で暴露してもらうことで、ポリーがボビーをこっぴどく振り、ボビーがポリーへの想いを諦めることを期待したかったんじゃないかなって。そうすれば自分のもとに来てくれるって信じてたのかもなぁ…って思いました。

まあでもランクがマヌケなので残念ながら思い通りにはいかないし、なんならランクがトンチンカンなこと言うから眉毛を八の字にして本気で呆れちゃってて、何事も思い通りにいかない岡村さんアイリーンが不憫すぎてあまりにも可愛すぎました(笑)

岡村さんアイリーン、こんなに不憫なのが似合うの可愛すぎる…。今週は小道具にもよく遊ばれてたし、本当に不憫で可愛いね…。ボビーのことを一途に想っているのに全然振り向いてもらえなくて「ばかばかばかぁ!」って泣きべそかいちゃうのも可愛いしね…。全部可愛い。最高でした。

かと思えば、Naughty Babyの岡村美南覚醒ソングよ…!一気にガラッと雰囲気が変わるのいいですね。相変わらず歌は上手いし声のバリエーションも豊富だし、恒川さんアイリーンを観たあとだと妖艶さや色っぽさよりも可愛さが勝るNaughty Babyだなっていう印象がありますけど、それも岡村さんアイリーンならでは。年齢的にも若いアイリーンだから、幼さもところどころあって本当に可愛いです。ヤバいね、今回もう可愛いしか言えない、ウケる。

上品でガツガツいくタイプではないけど、岡村さんの良さが全面に出たおしとやかなアイリーンは観るたびに新鮮さでいっぱいになって、可愛いなぁ…って思いました。萌さんポリーとのバランスも良いんだよね。萌さんポリーがとにかく元気いっぱいで明るいから、岡村さんアイリーンの落ち着きのある佇まいが両者の女性の違った魅力をそれぞれ引き出していて。

「だからそんなにくたびれた感じなのねぇ…」ってポリーに言うセリフはかなり憎たらしい言い方になってきたし、萌さんポリーとのニコニコの牽制し合いも2人ならではの温度感があるし、ポリーとアイリーンの目に見えない穏やかなバチバチ感はさらに強くなっていて眼福でした。

特別カテコでの腰使いも妖艶なダンスも凄く素敵だったし、やっぱり岡村さんのダンス好きだなってなりました。もっと踊ってほしいのよ…。踊ってくれよ…。本編では観れない岡村さんの素敵なダンスを観られた特別カテコ、本当に嬉しかったです。しっかりと目に焼き付けてきました。

ひとまず、元気にお芝居されている姿を観られたことが何よりも嬉しかったです。そして久しぶりに萩原さんボビーとの掛け合いも観られて幸せでした。萌さんポリーと組んだ今では、萩原さんボビーと岡村さんアイリーンの可能性を感じることはほぼなくなって、萌さんポリーに軍配があがるなと納得しましたが、それでもボビーとアイリーンが「古くからの友人」として通じ合う部分があって、2人の関係性の強さを実感できた観劇にもなりました。萩原さんと岡村さんの組み合わせは俳優としても好きなので、たっぷり堪能できて幸せでした。

今は萌さんポリーに夢中になっちゃっているんだけど、私の中で岡村さんはもう不動というか安心して観ていられる存在なんですね。萌さんポリーに対する感情が恋なら、岡村さんに対する感情は愛(凄く気持ち悪い発言)。大好きな人が元気にお芝居をしているっていうことに安心して観ていられるって最高に幸せだなあと思いました。だから嬉しかったです。本当に、戻ってきてくれてありがとうございました。私にとって岡村さんは本当に大切な贔屓だなと再認識できた1週間でした!

ベラ・ザングラー:荒川務

荒川さんも萩原さんと同じく4月の初週以来でした。特別カテコがあるこの週に荒川さんがいるCFYを観られるってなんて奇跡的なことなんでしょうね。私は一度だけ荒川さんボビーを拝見しているので、より一層深みを感じるといいますか…。17年前私が観たボビーが、今こうしてザングラーとして同じステージに立ち続けているっていう凄い瞬間を目撃しているんだなと再認識しました。

荒川さんが挨拶をされることで、やっぱりメッセージの深みがありますよね。そして、特別カテコだからこそそれぞれ自由に踊れて荒川さんがバリバリにタップ踊ってるのも観られて、いやぁすげえなー!って思っちゃいましたもん(笑)さすがダンスのスペシャリストです。ザングラーさん踊らないのもったいなすぎますわ。

そんな荒川さんザングラーの本編の感想ですが、やっぱり荒川さんザングラーだと大物プロデューサー感ありますなぁ。自身もかつて表舞台に立って活躍していた過去があるかのような、説得力のあるプロデューサー。But Not For Meでポリーに声をかけるところでの「ショービジネスの世界じゃ、すぐ次が出てくる」のセリフの言い方、本当に好きなんですよね。ショービジネスを全部知っている人だなって感じさせる言い方というか…。軽く言ってるのにうわべだけで言ってる感じに思えないのが、それを言えるようになるまでに積み重ねてきたものがあるんだろうなと感じさせる佇まいをしているからなんでしょうね。

私が荒川さんに対してボビーのときから知っているからという先入観も少なからず入っているでしょうけど、それにしてもやっぱり大物プロデューサーとして培ってきた年月を感じさせる説得力があるっていうのはザングラーさんを演じるうえでとても重要なことなんだろうなと学びました。だから安心感が凄いですよね。

だらしなさの面はやっぱり志村さんザングラーのがしっくりくる部分もあり。でも萩原さんボビーとシンクロするところは荒川さんザングラーが本当に凄くて、ここまで息ピッタリなのって凄いなと再認識しました。萩原さんボビーが荒川さんザングラーに寄せようとするだけではなく、実際に役として萩原さんボビーが荒川さんザングラーの背中を追いかけてショービジネスの世界に没頭していったんだろうなと感じさせるようなエッセンスが含まれているので、そりゃボビーはしっかりザングラーさんの特徴掴んでいるなぁ…と納得しました。

コメディにおいても間の取り方も本当に上手で、ポリーが「私が愛してるのはザングラーよ!」って言った直後の「わしかね?」の間合いが本当に絶妙なんです。これ毎回笑っちゃって(笑)もう何から何まで最高でした。

久々に荒川さんザングラーが観られた嬉しさもあり、タップも拝見できて感無量でした!

テス:間辺朋美

間辺さんテスも宮田さんテスと同じく凄くしっかり者のお姉さんなので、観れば観るほど好きだなーと感じました。個人的に、Slap That  Bassの古森さんパッツィとハモる「飛んでけ悲劇〜」が凄く声の一体感が綺麗で好きです。歌もめちゃくちゃ上手いし声も綺麗なので、ずっと聴いていたいなと思ったくらいです。

間辺さんテス、どんどん声が大きくなっていくのも面白くて、今週はオフマイクでもたくさん笑わせてもらいました。声がよく通るからすっごく聞き取りやすいし響くし、逆にその爆音っぷりが面白かったりもしました(笑)あと、ミーティングシーンでパッツィが「お手洗いに行ってもいいかしら」って言って、それに対して呆れるように言う「どうぞ」の言い方も好きなんですよね。意外とコメディ上手なので、観ていて安心感があります。

どんどんテスとしての貫禄もついてきて、割と辛辣でバッサリしているところもあって意外とサバサバした雰囲気なのも好きだなと思いました。今週はたっぷり間辺さんテスを観られたので、とても解像度が上がりました。萩原さんボビーとも仲良さそうな雰囲気なのがボビーとテスの信頼関係をしっかり表していたし、荒川さんザングラーとの掛け合いも凄く良いし、素敵なポイントをたくさん見つけられて嬉しかったです。

まとめ

5公演通ったからなのか特別カテコがあったからなのか分かりませんが、めちゃくちゃ長くなってしまいました。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。今週のはぎもえみなみ、本当に大満足でした。

そして、2000回という節目の公演も無事に見届けられて感無量。特別カテコも本当に可愛らしくて、今回だけなのがもったいないくらいでした。2000回公演の記事も置いておきます。

これから定期的に上演して3000回、4000回、5000回と重ねていってほしいな。私もその場に立ち会えるように、しっかり健康管理して丈夫な体にしておきます。

そして、大好きな岡村美南さんアイリーン。たくさん見届けられて嬉しかったし、何より戻ってきてくれて本当に嬉しかった。私にとって永遠に大好きな人です。

そして、私が今期もっとも狂っている萌さんポリー。萩原さんボビーとの組み合わせも観られて嬉しかったです。

はぎもえの解像度上がったから、またいつかカトウとリジーとしても観られたら嬉しいな。今週はもう私得なキャストが揃って大満足でした。本当にありがとうございました!

そして、こんなクソ長いブログを最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!

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