2020年7月14日ソワレ 劇団四季『マンマ・ミーア!』初日@横浜




マンマ・ミーア!
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ゆうき
ゆうき

劇団四季再始動です!

日時:2020年7月14日夜公演
場所:KAAT神奈川芸術劇場
座席:3階B席B4列24番




はじめに

劇団四季創立67年の7月14日、ようやく劇団四季が再始動しました。

コロナの影響で2月下旬から公演中止を余儀なくされ、クラウドファンディングを始めるほどの窮地に陥ってしまった四季でしたが、ついにこの日がやってきました。通常の約半分の座席数で対策を万全にした状態での公演は、本当に非日常的すぎて「日常が戻ってきた」とは言い難かったです。

しかしこうして無事に幕が開き、『マンマ・ミーア!』の横浜公演初日を迎えられたことが本当に嬉しかったですし、そんな祝福すべき公演に立ち会えたことも幸せでした。こうして半年ぶりに観劇レポを書ける幸せを噛み締めつつ、今回はしっかりとレポートしていこうと思います。

今回のコロナ対策の中での公演の雰囲気や、劇場内の雰囲気も含め、自分が感じたことを素直に書き留めていきますのでどうか最後までお付き合いください。まずは何よりも、劇団四季再始動本当におめでとうございます!

マンマ仕様ということでドナベアに岡村美南さんバッジをつけました(笑)

自粛明けの劇場内の雰囲気

今回は何よりも、劇団四季が公演再開というだけあってメディアが凄くて至るところに取材陣のカメラがありました。多分私も撮られたので、どこかしらで放送される映像にちらっと映っている可能性があるかもしれません。それだけ劇団四季が公演を再開するという事態に、話題性があるわけですよね。下手に酷評されないことだけを祈りたいです。

さて、まず入場ですが入場用の通路が用意されていてそこしか通れないようになっていました。スタッフさんたちに見守られるようにしながら手指を消毒し、サーモグラフィーに向かって歩いていきます。特に検温器でおでこを測られることもありませんし、何もなければ声をかけられることはないでしょう。そして次は出口のところでコロナにかかった場合のLINE登録を求められました。その登録を終えると、ようやくエスカレーターで劇場まで向かうことができます。

続いていよいよQRチケットを提示しての入場ですが、いつも配られていた入場レシートの配布はありませんでした。そのため、各自で座席位置を確認していくことになります。

キャスボのすぐ下には取材・撮影が入っていますというお知らせが。まあ入場する前からそれは分かっていましたけど、でも色んなところで特集が組まれるのかなと思うと楽しみです。

グッズは入場ロビーの1つ上の階にあるので、お目当てのグッズがある方はお早めに向かうといいでしょう。ちなみにグッズ購入時も列を形成して、距離を保っての購入でした。正直これまでよりも人件費がかかるので大変だろうなぁ…と思います。

トイレもソーシャルディスタンス用の目印が用意されていて、本当にこれまでとは違うんだなぁ…という寂しい気持ちと、しっかり万全なコロナ対策をしようという意気込みが感じられて、私たちファンも気をつけないといけないなと戒めの気持ちを強く持つことができたと思います。

ちなみに…。

クラウドファンディングに関するお知らせのボードが入場口近くに置いてありました。目標額の1億円は超えたものの、四季の損失額はそれの300倍以上なんて話も聞いているのでもっと頑張りたいところですね…。

またホテルとのコラボメニューなんかもあるそうですし、興味がある方は行ってみてもいいかもしれませんね。こんな時期じゃなければいくらでも行ったんですけど、できるだけ劇場に足を運ぶときは行動範囲を広げすぎないようにしたいです。

もちろんスタッフさんたちはフェイスシールドをされていましたし、もう…本当にここまで厳重にしないと公演ができない状況っていうのが心苦しかったです。でもこうして無事に公演を再開できただけに、この努力を踏みにじまないようにしたいです。

と、劇場内の雰囲気はこんな感じでした。入場時はしっかりと検査をして、劇場内でもしっかり対策を取って…という風に相当神経をとがらせているのが伝わってきます。四季恒例の青山弥生さんの場内アナウンスでは、コロナに関するアナウンスもされていて、劇場内・ロビー問わず飲食はご遠慮くださいという旨や、ステージへのお声がけはご遠慮ください…といったような注意喚起も。

できるだけ感染リスクを減らすために四季がいかに努力しているのかをひしひしと感じましたし、同時に久しぶりに青山さんの劇場内アナウンスを聞けたことに懐かしさが蘇ってそれにすら泣きそうになりました。

これまで当たり前だったものが当たり前ではないという現実を思い知らされた直後の観劇は、やはり人一倍想いが強かったです。本当に始まる前から涙が込み上げましたし、いざ始まったらオープニングから涙が溢れました。

ということで、長くなりましたがようやく本編の感想に入っていきます!薄っぺらいですけどぜひお付き合いください!

総評

キャスト:★★★★★
座席:★★★★
全体:★★★★★

本来の2020年3月28日開幕時のキャストとほぼ変わらないかな。5年ぶりの出演となる江畑晶慧さんや八重沢真美さん、6年ぶりの出演となる竹内一樹さんといった懐かしの面々もいれば、今回デビューとなった若奈まりえさんや萩原隆匡さんといったフレッシュな面々もいて、凄く見応え抜群でした!

キャストにおいてはマンマ経験者たちがたくさんいる中でのデビュー組…ではありましたが、デビュー組もいきなり完成度が高かったために全体的に一体感があったように思えます。特にベテランさんたちがデビュー組を引っ張っていくということもありませんでしたし、実力派の人たちが揃っているのもあって終始安心して観劇することができました。

個人的には、えばちゃんのドナが本当に大好きだったからこうしてまた観ることができて素直に嬉しかったです。もちろん、岡村美南さんのデビューも待ち望んではいますけれども、まずは5年前に通いまくった頃のマンマに出演されていた俳優さんたちにまた会えたことが嬉しかったですし、懐かしさが込み上げて感動しまくりでした。

座席に関しては3階席で舞台が遠かったんですけど、考えてみれば5年前はまだ自分も学生で秋劇場のバルコニー席でいつも学生料金で観ていたので俯瞰での観劇にも懐かしさがあって、なんか純粋に楽しかったです。もちろん前方席で観たい気持ちはありましたが、それ以上に劇場で観劇できたことの幸せを全身で噛み締めることができて本当に幸せでした。遠くからでも感動は伝わってきたし、迫力もちゃんとありましたし、どんな席にいても感動できる舞台は感動できるんだなと改めて実感できました。

ちなみに3階席に関係者の方々がいらっしゃって、その方々のライブ時のはしゃぎようが可愛くてとてもほっこりした…というちょっとお得な体験もできましたよ(笑)

5年ぶりのマンマは本当に色褪せることがなくて、めちゃくちゃ楽しかったです。マジで。もう大満足でしたし、本当に今日来て良かった。劇団四季が大好きだと改めて実感できたと共に、私にとって観劇という趣味は何よりかけがえのない宝物だと思えました。本当に最高に幸せです!

キャストの感想

初日ですし、プリンシパルはできるだけ触れていきたいと思います。

ドナ・シェリダン:江畑晶慧

私にとってもえばちゃんにとっても5年ぶりとなるドナ。5年前に東京リターン公演が上演されていたときはまだソフィを演じられていて、同公演でいきなりドナデビューも果たしたのを今でも鮮明に覚えています。当時はまだ若すぎて、確かにドナとして良かったんだけどやっぱり「母」としての一面がまだ弱いかな…というのがありました。

それから5年の月日が流れこうして再びドナを演じたえばちゃんは、ドナとしてとても成熟していて貫禄もついたし母としても説得力が増していて本当に素晴らしかったです。歌声に迫力があるのはもちろんのことですけど、より台詞も滑らかになっていて、時折滲み出る母のような優しい声色にグッと心を掴まれました。

席が遠くて表情はなかなか見えなかったですけど、その分声のトーンや喋り方から伝わってくるドナの心情や、仕草や動きから伝わってくるドナの喜怒哀楽が本当に観ていて分かりやすいし面白かったです。

個人的にえばちゃんドナの好きなシーンがあって、2幕の「手をすり抜けて(以下Slipping~)」からの「勝者がすべてを(以下The Winner~)」の流れは本当に見応え充分でした。ここは5年前もずっと好きだった流れなのですが、えばちゃんドナの感情の揺れ動きとそれに伴う歌声の爆発力が素晴らしいです。Slipping~は5年の時を経て「母」として成熟したえばちゃんドナならではの、涙が滲むような弱々しい歌声で娘の花嫁姿を見て感傷的になる姿がしっかりと表現されていました。ソフィに向けて言う「本当に綺麗よ」は上っ面のものには聞こえませんでした。台詞の1つ1つがリアルに発せられているように感じられるくらい、えばちゃんの中でドナという役が染み込んだのだと思います。

そしてThe Winner~はドナの感情爆発ソングとして、えばちゃんの持ち前の歌唱力が発揮されました。この曲に関しては樋口麻美ちゃんドナの感情が溢れ出てどうしようもない感じを観てきているので、えばちゃんももっと感情を歌に乗せるといいんだけどなぁ…とは思いましたが、単純にえばちゃんの歌声を聴くのがめちゃくちゃ気持ちいいので(笑)でももっとサムを責めて自分を責めて、葛藤する姿を見せてほしい気持ちはあります。えばちゃんドナはまだまださらに良くなる余地があるなと思いました。

でも全体的にえばちゃんドナは本当に凄くいい意味で変わらなかったし、よりドナに近い存在として立っていた気がします。とにかくチャーミングでちょっと真面目な感じは残りつつも、母としてソフィと対峙する姿はまさにドナそのものでした。10年前ソフィを演じていた頃から観ているのもあって、えばちゃんのドナは凄く感慨深いものがあります。きっとまたこれからたくさん演じられて、より素敵なドナになっていくんだろうなと思うと楽しみです。こうして5年ぶりにえばちゃんのドナを観ることができて幸せでした!

ソフィ・シェリダン:若奈まりえ

ソフィデビューのまりえちゃん!5年前はリサ役での出演だったので、ついにソフィかと感慨深いです。そしてデビューとは思えないくらいに完成度が高かったのではないかと思います。凄くチャーミングで素敵なソフィでした。

まず1幕冒頭の「もう忘れちゃった」とドナの真似をするまりえちゃんソフィですが、この言い方がえばちゃんの特徴を捉えていて凄く似ているんです。それを聴いて、あー母娘だわ…という説得力を提示してくれました。とはいえ、やはり樋口麻美ちゃんと岡本瑞恵さんのような母娘としての絆はまだ浅いので、こればかりは公演を重ねていくごとに深まっていくのかなと思います。

あとはちょっと歌唱にブレが生じる部分があって、緊張からなのか歌い慣れていないからなのかバラード系が苦手なのか…と課題が残る部分も多かった気がします。それとSlipping~での「愛してるわ、ママを」でしたっけ。そこの言い方もちょっと台詞をなぞっている印象があって凄く淡々としていたように受け取ってしまったため、若干えばちゃんドナとの温度差を感じてしまったようにも思えました。ここも公演を重ねることでもっと良くなるかなぁ…?と思います。

一方で、エネルギッシュな感じと若さとフレッシュさが爆発していて結婚式前日の花嫁っぽさ(?)が感じられてとても良かったです。特に「愛の全てを(Lay All Your Love On Me)」でスカイを誘惑するときの仕草とか声色とかがとても色っぽくて、小悪魔だなぁ…という印象を抱かせました。子供っぽい一面と大人になりかけている一面、この両面を上手に体現しているソフィでした。こういう部分も含めて、これまでのソフィとは違った可愛らしさと魅力を兼ね備えていて、とても良かったと思います。

繰り返しになりますが、初日ではありますが本当に完成度が高く、本当に素晴らしかったです。これからどんどん素敵なソフィになっていくと思うので、伸びしろに期待したいです。

ターニャ:八重沢真美

まさか八重沢さんのターニャをまた観ることができるなんて思わなかったのでとても嬉しかったです。5年前と変わらずお美しく、堂々としていて、なんなら若返ったのではと思うくらいエネルギッシュでした。凄く自然体でお芝居していることを感じさせないような佇まい。本当に以前と変わらないターニャがそこにいて、感動すら覚えてしまいました。

ターニャのコミカルさはやっぱり八重沢さんだから出せる良さであり、間合いとか佇まいとか台詞の口調とかそういう部分から伝わってくるんだと思います。ターニャのバックボーンが鮮明に見えてくるんですよ。

男を手玉に取って手の上で転がしてる感じがね、たまらないです。ペッパーを相手にしない感じとか大人の女性の余裕とか色気とか色んなものを纏っていて、親近感がありつつ簡単に近付いたら火傷してしまうような危なっかしさがあって、本当に魅力的でした。うん、上手く言葉で説明できません。

ロージー:秋本みな子

私にとって初めての秋本さんロージーでした。お歌も上手ですしお芝居も安定していますし、いい意味で若さがなくて貫禄があって、ターニャとの掛け合いも阿佐ヶ谷姉妹みたいな「おばちゃん」感があって本当に面白かったです。

でも逆にちょっとお上品な感じが先行していて、もっとビルに大して肉食的な部分が出るといいなぁ…なんて思いました。目をギラギラさせてターゲットをロックオンさせるような、肉食系ロージーだとなお嬉しいです。

とはいえ、この前まで『パリのアメリカ人』でマダムを演じられていましたし、お上品な淑女からいわゆる普通のおばちゃんっぽい役を拝見してその振れ幅の大きさに驚きました。実力派な女優さんだけあってお芝居での迫力とリアリティが素晴らしかったです。

サム・カーマイケル:萩原隆匡

今回デビューの萩原さんサムですが、正直一番の収穫と言ってもいいくらいめちゃくちゃ良かったです。サムに関してはマンマ30回くらい観ていてすべて阿久津さんだったので、阿久津さん以外のサム自体が新鮮でした。そんな中での萩原さんのサムは、なんというか…阿久津さんのサムとはまったく違ったタイプで凄くサムについて考えさせられることが多かったように思います。

そもそも阿久津さんのサムって濃いですし、少し圧があるなぁ…という印象が個人的にありました。ドナを大切に想っていた気持ちは当然あっただろうけど、そこが表面から伝わりにくい感じがしていて、いわゆるポーカーフェイスみたいで…。一方の萩原さんサムは分かりやすいくらいに分かりやすくて、「21年間ずっと君を愛していた」という台詞に説得力があるくらいドナを愛していたのが伝わってきました。

もちろん家庭があったし子供たちを愛してはいただろうけど、どこかにドナへの想いが残っていてずっと忘れられずにいたような、そういったバックボーンを感じさせるサムでした。とにかく優しくて紳士的で温かくて、決めるところは決めるけどドナに対して頭が上がらない感じもあって…尻に敷かれるタイプだけどカッコよさも共存しているっていう、とにかく「ずるい」サムでした。あれはきっと観たら誰だって惚れてしまいます…。

そして歌声も素敵で、ただ歌っているだけでなく歌に感情を乗せて歌われているので、時々優しく時々儚く時々力強く…とサムの感情がとても分かりやすかったです。ある意味凄く人間くさいサムで、だからこそ共感してしまうし好きになってしまうんだなと思いました。

何より、「アイ・ドゥ、アイ・ドゥ(I Do×5)」でドナからプロポーズの返事をもらったらまさかのドナを軽々と抱き上げてお姫様抱っこをしたんですよ!確か以前この演出ってなかった気がしたのでめちゃくちゃ衝撃を受けましたし、男らしい一面にキュンとしてしまいました。いやもう萩原さんサムはずるいです…マジであれは惚れます。デビューでこの完成度は本当に驚きましたし、これで回数を重ねていったらもっと良くなってしまうのか…って思うと恐ろしいです。とても素敵なサムに出会うことができて、本当に幸せです!

ハリー・ブライト:飯村和也

飯村さんのハリーも今回がデビューですよね。めちゃくちゃハリーにピッタリで凄く良かったです。もう私の中で明戸さんのハリーが印象強すぎて、飯村さんハリーを観た瞬間に凄くスマートで歌えるハリーだ!と思って感動してしまいました(笑)

凄く優しさに溢れていて、知的で純粋な感じが伝わってきましたし、若かった頃は好青年だったんだろうなぁ…と想像を掻き立てられるようなハリーでした。本当に紳士的で、ドナと若かりし頃に恋に落ちた様子がしっかりと感じ取れました。明戸さんはね、ちょっとね、やっぱり色々とアレでしたので…(笑)本当に飯村さんのハリーはドンピシャでいいと思います。

ただ、「音楽をありがとう(Thank You For The Music)」でギターを弾くところはちょっと演奏が甘いかな。コードが合ってるのかいまいち分かりませんけど、もっとスムーズにコードを弾けるとかっこいいなぁ…なんて思いました。以前、堀米さんで拝見したときにめちゃくちゃ上手に弾かれていて衝撃を受けたので、なかなか自分の中でこの演奏シーンはハードルが高いです。どんどん上達してよりかっこいいハリーになることを期待したいです…!

スカイ:竹内一樹

2014年ぶり?なんですかね…まさかの竹内くんスカイが観れると思わなかったのでめちゃくちゃ嬉しかったです。実は私今回が竹内くんスカイ観るの初めてで、正直玉城さんとか岸さんとかのスカイの記憶しかないので凄く爽やかで若い王子様みたいなスカイに感動しました…(笑)

胡散臭さもないし、本当にひたすら今を楽しむ好青年って感じで、まりえちゃんソフィとの組み合わせもお似合いだったし良かったです。当然ながらお歌も上手ですし、ド直球にソフィへの愛を謳っている姿も誘惑する姿も色っぽくて、目の保養でした、はい。

あとね、もうこれは某茶柱さんの影響ですけど「なんてこった」とか「どうして言わなかったんだ」っていうスカイの台詞がすべてネタに聞こえてしまうという病気にかかっているんですけど、竹内くんのスカイは喋り方にもクセがなかったので純粋に聞き取ることができて凄く集中できました。いやもう竹内くんのスカイは素晴らしいです。また観たいなと思いました。

観劇の感想・考察

気になった点や演出の変更点などをつらつらと書いていきます。

演出変更箇所について

演出変更はそれなりにあったのですが、まずドナやソフィの髪型が変わりましたね。現代感を出すためなのかは分かりませんが、とてもナチュラルな感じです。ウェディングドレスとかもかなりシンプルになりましたし、全体的に衣装が現代寄りになった印象を受けました。

舞台セットもかなり簡素な作りになっていて、2幕ラストの象徴的な桟橋も上がりませんでした。これはKAATで四季の専用劇場じゃないからかな…とは思いますが、ちょっと残念です。

あとはキスシーン。今までは客席から観ても唇と唇がくっつくのがしっかり見えるように正面からキスをしていましたが、すべて客席からは見えない感じの(巷では宝塚っぽい感じと言われていました…)キスの仕方でした。これはもう完全にコロナ対策ですよねぇ…。仕方ないっちゃ仕方ないですけど、こうやってコロナを意識しながらのお芝居って本当に大変だなぁって思いました。

拍手での盛り上がり方

コロナ対策を万全にした状態での公演ですから、客席は半分以下ですし声を出すこともできません。その状態での公演ってどうなんだろうと思ったのですが、やはり誰もが再開を待ち望んでいてようやく観劇できて、ということで想いは一緒だったんだと思います。1曲ごとの拍手が大きく劇場内に響いて、なかなか鳴りやみませんでした。

初日はマネマネで初めて拍手が起こったのですが、拍手が全然鳴りやまなくて…。それを聴くだけで涙が溢れました。声を出さなくとも、こうして舞台に感動の気持ちを伝えることってできるんだな…と思いましたし、こういうステージと客席のキャッチボールができるのってやっぱり生ならではの良さです。改めて舞台っていいなと感じることができましたし、きっと誰もが舞台に対する熱い想いを拍手という形でステージに届けてくれるでしょう。

ただし、カーテンコールはちょっと長すぎました。7回くらいあったそうですけど、長けりゃいいというものでもないですし、登場してきてもらうために拍手を伸ばすっていうのはちょっと違うかなと…。拍手がどんどん手拍子に変わる瞬間が一番苦手でして、これを機にコロナ対策としてカテコを1回までなどと決めたほうがいいんじゃないかなぁ…とは思いました。

もちろん、素晴らしいからこその拍手ではあるんですけど使い方は間違えないようにしたいですね!でも本当に熱気溢れる最高の公演となりましたし、この日の感動はきっと一生忘れることがないと思いました。初日を観劇することができて嬉しかったです。

まとめ

こうして観劇レポが書けるということにすら幸せを感じています。改めて、劇団四季が大好きだなと感じられましたし、舞台が大好きだなと感じることができました。公演再開後1発目が『マンマ・ミーア!』で本当に良かったです。たくさんの元気と幸せと感動をもらえました。

やっぱり誰もが幸せになれるハッピーエンドって最高ですね。カーテンコールのライブも含め、全力で盛り上がることができました。声が出せない代わりに惜しみない拍手を送り続けた観客の人たちももちろん、全力で演じ切った俳優さんたちももちろん、みんながこの日を待ちわびていたような一体感で凄く楽しい場を作り上げることができたんじゃないかなと思います。

この幸せを束の間で終わらせないために。そしていつか劇場を満員のお客さんで埋めるために。これからもコロナと向き合っていかないといけません。いつか来るであろう日常のために、今私たちができることを頑張っていきましょうね。

そして私もまた舞台オタクとして活動できるようになったので、対策を万全にしつつも観劇という趣味を当たり前と思わずに毎回毎回噛み締めながら楽しみたいと思います。次はいつになるかまだ未定ですが、岡村さんがデビューされる前にもう一度観に行きたいです。


そしてこの『マンマ・ミーア!』開幕はなんと世界的にニュースになっていました。世界各国の演劇業界の希望の光として注目されていることでしょう。素直に嬉しいですね。ブロードウェイをはじめ、なかなか公演を再開できない国も多いですから、全世界でまた演劇業界、そして劇場の光が灯る日を祈りたいと思います。


ということでまた、歌って、踊って元気になりたいです!ありがとう『マンマ・ミーア!』。そしておめでとう劇団四季!これからも全力で大好きです!応援していきます!!

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