2019年8月17日ソワレ 劇団四季『ノートルダムの鐘』@京都




ノートルダムの鐘
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ゆうき
ゆうき

念願の達郎さんカジモド回で最前列センター!

日時:2019年8月17日ソワレ公演
場所:京都劇場
座席:1階S席D列12番




はじめに

元々こちらのソワレを取っていたので、マチネはせっかくだし…ということで前予で取った感じでした。
なんとか手に入れた達郎さん回の最前列センターチケット。
しかもエスメ堪能席である下手寄りだったので、最高でした…。

前回、ノートルダムのマチソワで胃もたれを起こしていた自分ですが、やっぱり素敵な作品だし好きな人が出ているので胃もたれだろうが何だろうがドントコイでした。
むしろ、全然物足りないくらい…もっともっと観たいくらい…最高のマチソワができました。

本当に京都に来て良かった…って改めて実感しております。

総評

全体の感想です。

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

キャストは文句言うことなしですね!
前回観てさらに好きになった達郎さんカジモドということで、凄く楽しめました。
やっぱりカジモドが変わるだけで全然作品の印象が変わりますね。
そして岡村美南さんが相変わらず素敵すぎて、死にかけました…。
近くで観る岡村美南さん、本当に顔が良すぎてたまらないです。

マチネがC席だっただけに、最前列センターの迫力の凄さを改めて実感。
やっぱり私は役者さんの表情とか観るのが好きなので、高いお金払ってでも前方席がいいですね…チケットが取れればの話だけど。
カテコもやや目の前ですし、しっかりと岡村美南さんを堪能することができました。
最高の席で観劇できて、凄く幸せです。

キャスト、座席すべてにおいて大満足です!
京都公演では色んな席から観劇することができて、そのたびに色んな発見があって凄く楽しかったです。
そんな中で、こうしていい席で観れるのは本当に幸せなこと…。
マチソワできて、本当に幸せだなと感じました!

キャストの感想

気になったキャストの感想を書いていきます。

カジモド:飯田達郎

マチネで初々しい寺元さんを観たあとだから、余計に達郎さんの完成されたカジモドを観て凄く感動しました。
達郎さん独自のカジモドをしっかり作り上げていて、そこからさらにどんどん役作りを追求しているのが観るたびに伝わってくるんですよね。
今回もまた新たな発見が色々あって、やっぱり達郎さんのカジモド凄い!ってなったし、余計に好きになりました。
まず、達郎さんカジモドが言語を取得するというか物事を理解する上で必要なのが身振りを使うこと。
達郎さんカジモドは至るところで話すたびにそれを身振りを交えて話されていて。
ああカジモドは物事を正しく理解するために、こうして身振りを使うんだなって、安直なんですけど理解ができて。
それがある意味障害を持った人間に見える、っていうと語弊なんですけど…。
そういうところがまた子供っぽさのあるカジモドで、正直私はこの達郎さんの身振りを交えた台詞の話し方が凄く好きだと感じました。
だからTop of the Worldでも「二人でいる」を身振りを交えてやったし、エスメ最期のシーンの「ここにいればいいよ、永遠に」も身振りをやるし…。
今回初めて気付きましたが、「僕が愛した人たちはみんな横たわっている」だったかな、そこのシーンでも自分の指を2本立ててそれぞれの指に触れながら言っていたし…。
なんかすべてにおいてこれらのジェスチャーがしっかり意味を持っていて、恐ろしいほどに感動してしまいました。
あと、前回も観たときに思ったんですけどTop of the Worldでエスメに手を差し出して「あっち行こう」ってやるシーンがあるんですけど。
で、エスメがその手を取ってついて行くと怖くて手を離しちゃうっていう…そのシーン。
そこのエスメに手を差し伸べる達郎さんカジモド、自分の差し出した手にもう片方の手でちょんちょんってして「ここに手を乗せて」ってエスメにやるんですよね。
その仕草がほんっとうに大好きで、他のカジモドはやらない仕草で、なんかこれを観るたびに達郎さんカジモドに凄く愛しさが募ります。
こうして全編においてジェスチャーをする達郎さんカジモドだからこそ、ここでもこうして自然にジェスチャーが出るんだなって納得しました。
そんなわけで、今回気付いた点として達郎さんカジモドって本当に物事を理解するのに凄く時間を要する人間なんだと思います。
手を使わないと物事が理解しづらかったり、頭の中だけでは理解や処理が追い付かなかったり。
だから、エスメの死に際もニコニコしてるし、「死」という概念が彼の中でまだ形成しきれてないんだと思いました。
ここの達郎さんカジモドの「死」の概念に関しては、初演時からずっと言ってますけども…。
フロローを手にかけて殺して、そこからの「僕が愛した人たちはみんな横たわっている」の台詞。
これが「死んでいる」じゃなくて「横たわっている」なのが、まさに「死」の概念を理解しきれていないというか、しっくり来ていないというか…。
それからのフィーバスに言う「死んだ」も、どこか自分の知っている世界とは別の世界の言葉のように発している印象があって。
なんだろうなぁ…達郎さんカジモド、本当に色々と一生懸命理解しようとしているんだけど、どうしても追いつかないときがあるし、どこかでそれを拒否している部分もあるんだと感じました。
観ていけばもっと達郎さんカジモドのことを理解できるんだと思うけど、あまりにも情報量が多すぎて私自身処理が追い付かないです(笑)
そんなわけで達郎さんカジモド、本当に凄く魅力に溢れているんだけどお芝居だけじゃなくて歌もやっぱり凄くて。
達郎さんはいつ観てもMade of Stoneが安定していて、今回も安心しながら観ることができました。
なんだろうね…あの太い安定した声でスコーンと抜けるようなかっこいい「こーこーろー」。
何度聴いても鳥肌が止まらないです。
こうして達郎さんのカジモドをじっくりと堪能できたのは、本当に幸せでした。
やっぱり達郎さんのカジモド、凄く好きです。
観れば観るほど好きになる、魅力に溢れたカジモドを再び観れて最高に幸せです。

フロロー:野中万寿夫

万寿夫さんフロロー、観るたびに以前のような優しさが所々出てきて安心しました…。
初演時の優しい万寿夫さんフロローを知っているからこそ、冷酷なフロローはちょっと胸が痛くて。
だから、少しでもカジモドに対して愛情が垣間見えるとなんか救われた気になります…。
そして今回は万寿夫さん、結構甘噛みが多かった印象。
万寿夫さん以前から早口で母音法なんて無視―な喋り方されるので、結構危ういところが多くて(笑)
今回も「おっおっ?」てなるようなところはいくつかありましたね(笑)
でもそれはあくまで感情的になったときの話で、2幕以降はゆったりと喋ることが多かったです。
それが逆に怖さを助長させていて、観ていてゾクッとしました。
あと、今回観ていて「おー」となったのが、牢獄のシーンでエスメに迫ろうとするところ。
「違うんだエスメラルダ!」っていう台詞だったと思いますけど、なんか、凄く子供っぽいって言ったら変ですけど、幼稚な印象を受けました。
フロローが初めてエスメラルダに対して気持ちをしっかりぶつけるのがこのシーンですよね。
一生懸命自分を理解してほしいっていう気持ちが全面に出ていて、まるで母親にごねる子供のように思えて。
フロローの幼少期とか全然知りませんけど、彼は正しく愛情を受けることを知らなかったのかななんて…。
この曲がった愛情のぶつけ方が、本当に童貞そのもので…だからこそここの叫び方が凄く幼稚に思えたんだと思います。
そんなわけで万寿夫さんフロロー、とにかく人間くさいのが魅力的なのでもっともっと人間くさくなってほしいなと感じました。
声色の使い分けとかもゾッとするし、なんか逆らったらいけない圧を感じさせるし。
本当にどんどん怪物に蝕まれていく感じが、観ていてたまらないです。

エスメラルダ:岡村美南

やっぱり近くで観る岡村美南さん、綺麗すぎてビビりますね…。
贔屓フィルターがかかってるのもあるだろうけど、あまりの美しさに失神しそうになりました。
というか、ちょっとアイライン全体的に引きまくってる…?笑
ま、それはいいとしてソワレの岡村さん、マチネの3倍くらい魅力が増していました。
正直歌に関しては、若干お疲れ気味な印象があって、音程が少し安定していなかった部分があります。
岡村さんにしては珍しいなぁ…って思いましたけど、でもそこまで気になるほどでもなく。
もちろん声が出てないわけじゃないし、しっかり歌い切るんだけど、絶好調のときに比べたらっていう感じですかね。
今週で3週目ですから、そろそろ交代の可能性もあるかもしれないですね。
でもお芝居に関してはマチネよりさらに素敵になっていて、私個人としてはあまりに素敵すぎて2時間半の中で何回かご臨終しました…。
まずGod Helpが始まる前なんですけど、瞑想するかのようにゆっくり目を閉じて…。
それから少ししてゆっくり目を開けて、十字架にいる神様に目を向けるんですね。
それからの「あなたは今そこにいるのですか」という歌詞で、神様に語りかけるように歌っていて。
あー、なんかただ歌ってるだけじゃないなっていうのが凄く伝わってくる回でした。
本当に単純な彼女自身の祈りを、神様に伝えているかのようで、凄く神聖な気持ちになりました。
こういった仕草があったことで、今回のGod Helpはいつもとだいぶ印象が変わって見えました。
それからのTop of the Worldですよ…。
なんかマチネに比べてかなり包容力が大爆発していて、私も脳内パニックを起こしてました。
ここの岡村さんエスメは、他のシーンでは一切見せないような無邪気な笑顔をとにかく見せてくれるんですけど。
それが年相応の可愛らしさを出しているし、凄く観ていて心が温かくなるんですよね。
カジモドも嬉しそうに色々ふざけるし、ここだけまるで別世界に切り取られたようで、本当に大好きなシーンです。
そして、何がどう包容力が爆発していたかって上手くは説明できないんですけど…でも、なんか凄かったんですよ。
なんでだろう…達郎さんカジモドだからそう感じたのかななんて思いました。
もちろん人によって演じ方を変えているわけではなくて、相手役の印象によって岡村さんエスメが全然違って見えるんです。
達郎さんが子供っぽいカジモドな分、より一層岡村さんエスメが大人びて見えるので包容力が爆発しているように見えているのかなと。
でもマチネと違ったのは、「二人でいる」のカジモドの身振りを、マチネで寺元さんがやったにも関わらず岡村さんは身振りを真似していなくて。
一方のソワレでは、達郎さんがやった身振りを岡村さんが真似していたことなんですよね。
なんでだろうって凄く気になってしまいました…。
マチネは単純に岡村さんが真似し忘れたのかなって考えましたけど、そんなわけないよなーって。
ちょっとここは引っ掛かったところですが、どちらにしても達郎さんカジモドがやった身振りを同じように真似した岡村さんエスメの優しそうな表情が本当に素敵でした。
やっぱり岡村さんの包容力は誰にも真似できないし、彼女の魅力だと思いました。
あとは、ラポンテのシーンで身体を動かしながらノリノリでリズムに乗っていたりとか、フィーバスと初めてキスをするときの唇の離し方がなんかえっちだったり…観ていてキュンとするようなことがとても多かったです。
それと個人的になんですけど、トプシー・ターヴィーで一番醜い人を決めるときの変顔披露合戦のところ。
ちょうど私の席の前に高舛さんが腰を下ろしたんですよね。
そしたら、ちょうど岡村さんエスメがブーイングするときとかに高舛さんのほうを見るので、なんか高舛さん越しに目が合ってるように思えてとても幸せでした(笑)
ブーイングしてるときの岡村さんめちゃくちゃ可愛くて大好きです。
そしてソワレもSomedayが凄く良かったですねぇ…。
岡村さん、左目に涙を浮かべた状態で脆さ全開で、それでもまだ毅然としていて。
そのギャップがたまらないんですよね…。
そこから怒涛の負の連鎖が続きますけど、信念を曲げようとしない真っ直ぐな瞳は何度観ていても美しいです。
火炙りの刑に処されるときですら、平良さんが松明を持ってきて火をつけようとするところまでは強い瞳で前を向いていて。
それからその火をフロローが奪うと、信じられないような表情をして一気に泣き顔に変わって…。
そこの一連の表情を観ていると、エスメについて色々と考えさせられます…。
多分フロローに殺されることが一番悔しかっただろうし、もちろん死ぬことも怖いだろうし。
色んな感情が混ざった上での叫びだったのかなって、そう考えたら凄く胸が苦しくなりました。
そしてフィナーレでの天国へ向かう岡村さんエスメ、振り向いた瞬間の聖母のような笑顔がまた印象的で忘れられません。
なんだか、このソワレだけでも岡村さんの丁寧なお芝居で色々と考えさせられることがあって。
凄く真摯に役と向き合っているし、凄く丁寧に演じられているし。
ただ顔が良いだけじゃない、実力がしっかり伴っている…そういうのを改めて実感して、凄く愛しさが募りました。
エスメラルダという役は岡村美南さんのためにあったんだなって感じさせられました。
やっぱり岡村美南さんは凄いです…。
こんな間近で大好きな岡村さんのエスメを堪能できて、心から幸せです。
もう…本当に幸せすぎてやばいです、ありがとうございました岡村さん…。

フィーバス:清水大星

清水さんフィーバス、今回はSomedayの表情でやられましたねぇ…。
いやいつも清水さんのSomedayは素晴らしすぎて大好きなんですけど、今回はまた最高に良かったです…。
いや、牢屋に入れられたシーンから最高なんですけども…。
「兵隊だって君ほど勇敢なやつはいない」ってエスメに言うところから、もう清水さん泣きそうになってるんですよ。
涙浮かべるの早いよぉぉ…マジでエスメのが勇敢じゃないかって感じさせるくらい、ここの清水さんフィーバスは脆くて。
なんなんだろう…単純にエスメとの別れが悲しいのか、それとも死に怯えてるのか…。
彼が以前の仕事にトラウマを感じているのもありますし、多分「死」という概念を一番理解しているのってフィーバスなんだと思います。
だから死への恐怖があるのは当然だと思うんですけど、それ以上に何か彼の心を揺さぶるものがあるのかなって。
まあそれが目の前にいるエスメであって、彼女との別れはもちろん、彼女が死を目前にしても毅然としていることが彼には眩しいだろうし、彼女には死なないでほしいんだろうなって。
勇敢なエスメだからこそフィーバスもここまで好きになったんだろうし、一緒に未来の平和を祈ろうとしたんだと思います。
そういった色んなバックヤードがあっての、ここのフィーバスの弱さの表現があるのかな…なんて色々深読みをしてしまうのですが。
単純に、今にも消えていなくなりそうな弱々しい台詞の数々や涙を浮かべる表情。
それらを観ているだけで、凄く胸が締め付けられますし、勇敢な兵隊としての姿があったからこのギャップに凄く心を掴まれました。
マジで清水さんフィーバス、勇敢でかっこよくて…岡村さんエスメが惚れてしまうのも頷けますね…ええ…。

観劇の感想・考察

気になった箇所の感想などを書いていきます。

相変わらず仲が良い高舛さんと吉田絢香さん

今回もこの2人のやりとりについつい注目してしまいました…。
ソワレはトプシー・タ―ヴィ―で吉田さんが高舛さんのところに来たら、身体を大きく斜め45度くらいに傾けて「ねーっ」みたいにやってて。
高舛さんもそれを真似するように一緒に身体を傾けて「ねーっ」ってやってました(笑)
え、何これ可愛いってなりましたしついつい笑ってしまいましたよ(笑)
ここのシーンの高舛さんと吉田さん、仲が良い設定なのか仲が悪い設定なのか謎ですけど…。
でも力関係としては吉田さんのほうが上らしいですね(笑)

カテコで意地でも目を合わせようとしてくれない岡村美南さん

ノートルダムに入ってから、全然目を合わせてくれないことに(私の中で)定評のある岡村美南さん。
以前からカテコは塩対応で一部のファンの間で有名でしたけど、ほんっとに今回は一度も目を合わせようとしてくれなくて心折れました(笑)
なんなら隣にいる達郎さんがこっち見て笑顔で手振ってくれて…(笑)
岡村さんには顔を認識されてるのかどうなのか、まあはっきりしたところは分かりませんけど…。
あからさまな避けられ方でマジで心が折れました(´;ω;`)笑
ほんとなー、岡村さんマジで塩対応だからなーっていう話をよくファンの方としています…はい…。
媚びないのがいいところでもあるけどね!

まとめ

めちゃくちゃ楽しみにしていたのに気付いたらもう終わってしまったマチソワでした…。
特にソワレはこんな最高の席で観ることができて、本当に楽しかったです。

あまりに楽しすぎて、日曜は観劇できないという寂しさもあって、終演後にホテルに戻りながら涙が溢れました。
劇中でも泣かなかったのに、なんで今更って感じですけど…。
それくらい凄く充実したマチソワを過ごせたし、本当に本当に楽しくて仕方がなかったんです。
何より最後に観たの2週間前だけど、私には耐えられないくらい長く感じて…。
会いたくて会いたくてたまらなかった岡村美南さんのお芝居をこうして観れたことが本当に幸せで…。
だから、観劇できないことが悔しかったし、そういう色んな理由や感情があって涙が溢れたって感じです。

正直、楽しすぎて、そして悔しすぎて泣くってかなり久しぶりの経験で。
それくらい今、自分の中で岡村美南さんの存在が大きくなっているんだなって実感しました。
次また会いに行けばいいじゃんって思うかもしれないですけど、基本的にいつでも岡村さんのお芝居が観れるとは思っていなくて。
こうして会いに行けること自体が奇跡だと思っています。

だからこそ、もしかしたらこれが最後になるかもしれないし。
悔いのないように観ようとしたって、悔いが残らないわけないんですよね。
できることなら何度だって観ていたいんですもん…。
そういう心構えで毎回観劇しているので、だから凄く楽しい時間を過ごすことができました。

本当なら前予成功させて日曜も観劇のつもりだったんですけどね!
自分は観劇中なので妹に頼んだら、見事に前予失敗で…。
あまりにも悔しかったので、代わりに大阪のリトルマーメイドを観に行くことにしました(え)。

でも、今回はマジで突発遠征でもあったので、こうして観ることができて本当に良かったです!
岡村美南さんのエスメラルダ、マジで最高だなって思いました。
やっぱり私のご贔屓さまは、世界一素敵なご贔屓さまです。

素敵な思い出をありがとうございました!

次は来れたら…岡村さんがいれば来月の9月19日かも…!

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