鐘再開!そして贔屓エスメに再会!
はじめに
先週、悲しきかなコロナによって公演中止となってしまった『ノートルダムの鐘』でしたが、無事に27日公演再開となりました。この第7波の勢いはとどまることを知らず、再び演劇界は公演中止を余儀なくされてしまい、連日悲しいニュースで溢れています。こんなにも胸が痛むことはないってくらい、本当に毎日毎日各所で公演中止となっていて、やるせない気持ちでいっぱいでした。
そんな中での公演再開のニュースは希望でもありました。岡村美南さんは本来7月23日の『ロボット・イン・ザ・ガーデン』奈良公演からエイミー役で出演予定だったのですがノートルダムの公演中止に伴い抜けられてしまい、こちらに戻ってきました。まあ予想はしていたからそうだよねって気持ちでしたけど、いざ再びエスメラルダとして名前が載るのを見ると凄く胸が熱くなります。
おかげさまで無事にチケットも譲っていただけたので、なんとか見届けることができました。本来出演予定がなかったであろう飯田達郎さんや光田健一さんもお名前があったから、ある意味凄く貴重すぎるキャストです。
ということで久しぶりに戻ってきた横浜ノートルダム!
しっかりと見届けてきましたので、キャストの感想をメインに書いていきます。ぜひ最後までご覧ください!
総評
全体の感想です!
各所から集められたキャストもいれば久々のキャストもいればデビューさんもいて、本当に貴重すぎるくらい貴重な公演でした。おかげさまで前回の観劇とはガラッと印象が変わって、色んなことを再認識したり発見したりと収穫の多い観劇となりました。
特にフロロー、フィーバス、クロパンは前回のキャストとも違うし新鮮さと懐かしさとでいっぱいでしたね。泰潤さんと岡村さんはまた会えたねって感じだったけど(?)、この2人のカジエスメはバランス良いしで大好きです。泰潤さんカジはまた観たかったから嬉しいし、泰潤さんカジと万寿夫さんフロロー、泰潤さんカジと光田さんフィーバス、岡村さんエスメと光田さんフィーバス…色んなキャストの組み合わせはとても刺激的で村さんや神永さんと大きく違う点がたくさんあったので面白かったです。
今回は11列センターの上手寄りで、フィーバスと向き合うときの岡村さんエスメの表情を堪能できたりと下手からはあまり観られないような表情を観られたのが収穫でした。光田さんフィーバスが本当に大きかったので、上目遣いの岡村さんエスメを観られたのが嬉しすぎてキュンキュンしちゃいましたわ…。11列は前列との段差も大きいのですっごく観やすくて、視界良好だったのがとにかく最高。ただこの数週間で私の視力相当落ちたみたいで、コンタクトつけてはいるものの結構ぼやけてました。おかげでオペラグラス使いまくりでした(笑)
で、今回に関してはちょこちょこトラブルというかハプニングのようなものもあってヒヤッとする瞬間がありました。1幕はTOTW終わりにテンション上がって鐘を鳴らしまくる泰潤さんカジの頭についてたマイクが外れちゃって宙ぶらりん状態に。ちゃんと声は拾ってたので良かったんですけど、思わずヒィィィ…となりました。その後一旦捌けて戻ってきたときにはマイク直ってたので良かったです。
あとは2幕ラストでカジがフロローを捕まえて投げ飛ばすシーン。逃げ回る万寿夫さんフロローの黒いマントを掴む泰潤さんカジ、勢いが良すぎて万寿夫さんの肩からマントが外れちゃいそうになっていました。これもヒヤヒヤしたんですけどそのままお芝居を続行していて、最後泰潤さんが両手を振りかざしてフロローの肩を掴むときにそっとマントを直してあげていました(笑)ほんの一瞬優しさを見せたと思ったらそのまま投げ飛ばされちゃうんだから、緩急凄すぎてフッ…てなっちゃいましたよね(笑)
トラブルというよりは本気のお芝居ゆえに起こったハプニングみたいなものなので、泰潤さんカジがもう本当にカジモドとして全力に生きているのが伝わってきて凄く良かったです。泰潤さんカジは今回も全身全霊のお芝居をしていたので、あらゆるシーンでとても胸打たれました。お芝居の解釈も本当に好き。カジモドとしての説得力があるから、周りのキャラクターにもそれが影響して、より物語性を深めているような気がします。
今回は前回と違い、感情が表に出やすい万寿夫さんフロローと感情が表に出にくい(というより落ち着きのある)光田さんフィーバスが揃ったので、そんな2人と泰潤さんカジの絡みも観てて面白かったです。
人間何が怖いって、何考えてるのか分からない人が一番怖いよな…と今回の観劇で改めて思ったんですよ。万寿夫さんフロローは語気に勢いもあるし気性が荒いし冷酷な性格してるしで確かに怖いけど、一方で凄く分かりやすいから「相手は今こんなこと思ってるな」と分かればそれに応じて接することができるじゃないですか。だから前回までの村さんフロローみたいに、何考えてるのかよく分からない人のほうがどこに地雷を隠しているのか分からなくて怖いなーって思いました。
人間には心=感情があるからね。心を動かして感情を出せる人は凄く人間的だなって思います。怪物っていうのは、たとえどんなことがあっても心が動かないような人のことを言うんだろうなって。そういう人も世の中にはたくさんいますからね。心に痛みを伴わない人は、本当に悪魔に心を売った怪物そのものだと思います。そういう意味では、万寿夫さんフロローは怪物というよりも、普通に怖い人間って感じかな。でも心の弱さは凄く感じられたので、情に訴えてくる感じがとても卑怯で良いなーと再認識しました。
毎度のことながら俳優さんによってお芝居が全然違うから役のイメージもガラリと変わります。プリンシパルはもちろんのこと、アンサンブルさんもね。男性アンサンブル7枠の松下さんが演じたジェアンはこれまで観てきたジェアンとはタイプが違っていて、凄く熱い男だな~って思いました。一番グッと来たのは、赤ん坊のカジをクロードに託したときにクロードが「だがジプシーの子だ!」と言ったのに対して間髪入れずに「俺の子だ!」と返したことです。我が子に対する愛情がしっかり感じられたジェアンで、とっても良かったです。
数週間ぶりのノートルダムでしたけど、キャストがガラッと変わったことで本当に凄く新鮮で面白かったです。同時に自分の好みとかも色々分かったし、観れば観るほど、色んな俳優さんに出会えれば出会うほど、解釈が深まっていくのとっても楽しいと感じました。再開後初の公演ってこともあってか俳優さんたちの気合いも凄く感じられたし、凄く素敵な公演だったと思います。
で、カテコに関しては以前みたいに拍手が続けばすぐ俳優さんたちが出てくる…って感じじゃなくなりました。しばらく拍手が続いてようやく出てくる、みたいな感じになっていたので、なんだろうね?どうせオタクたちは拍手やめないから強制終了するならしちゃってもいいとは思うんですけど、まあ四季ちゃんなのでその辺は仕方ないですなー。
そんなカテコですが、今回は情報量が多くて脳内パニック。下手側に捌ける光田さんが客席のほうをずっと向いたまま下手に向かっていて、そしたら舞台袖にあった黒いセットみたいなものにぶつかってしまって笑いながら袖に引っ込んでいきました(笑)それからは下手に捌ける際、ちゃんと位置確認しながら捌けていってたので凄く可愛かったです。本当に可愛い(笑)
光田さんがセットにぶつかっている一方で、ちょうどそのときカジフロエスメの3人は舞台中央奥に捌けていく流れだったんですけど、光田さんに気を取られて舞台奥に視線戻したらいつの間にか泰潤さんと岡村さんが手を繋いでいて「!?!?!?!」ってなりました。多分泰潤さんから岡村さんの手を握っていた気がするんだけど、いったい何がどうしてそうなったの…。いや、可愛かったから良かったんだけど、なんで手を握っていたんだい…???????もうそれ観て可愛すぎて発狂しちゃいそうになりました。
岡村さんも終始ニコニコ手振ってたし、元気そうなお姿を観られて安心ですよ。このご時世だからね、健康でいてくれたら何よりなんですわ…。本当に観られて嬉しかったです。
公演自体も凄く熱気のあるものでとても良かったし、メンタルがどんよりしているときに観るのは結構しんどいものですけど、改めて作品の素晴らしさを痛感した観劇になりました。再開、おめでとうございます!そして無事に千穐楽まで駆け抜けられますように…!
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