2021年8月7日ソワレ 劇団四季『オペラ座の怪人』




オペラ座の怪人
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キャストの感想

キャストの感想です!

オペラ座の怪人:飯田洋輔

3週連続の洋輔さんファントムですが、観るたびに好きだなぁ…と実感するくらい好きなポイントがたくさんありました。さすがにそろそろ疲れも出てきたのかMOTNは高音の出し方がキツそうに感じる瞬間もあって、もしかしたらそろそろ交代かなとも思います。でも、全体的に声の掠れもブレもなく、厚みと迫力のある凄まじい歌声で劇場を轟かせていたのでさすがでした。

で、冒頭でも書いたんですけど今回興味深かったのが洋輔さんファントムというキャラクターへの印象が大きく変わったことなんです。洋輔さん自体はお芝居を変えてきたわけではないのに、クリスティーヌが変わるだけでこんなにもファントムのイメージって変わるんだなぁ…っていうのが今回の発見でした。

紗衣さんクリスと組む場合、より独りよがり感が半端ないんです。2人の間に強い結びつきはあるものの、それはあくまで「歌」という部分について。紗衣さんクリスの体を歌声によって一時的に乗っ取って、どんどん自分に引き寄せていくだけ。本当にそれだけ…。というような関係性に見えたんです。紗衣さんクリスは海沼さんクリスのように骨の髄までファントムに心酔している感じではなかったから、洋輔さんファントムが必死に繋ぎ止めようとしている感じが強調されていました。

だけどそれもまた切なくて、こんな自分を受け入れてくれたクリスティーヌを失いたくないという気持ちゆえの行動にも見えたし、孤独な自分をなんとかして誤魔化そうと強がっているだけにも見えたし、なんだか今回はひたすらファントムが弱者に感じられました。味方が誰一人いない孤立状態。海沼さんクリスが相手だったときは、彼女が何よりの味方だし理解者だなと思えたし救いがあった感じだったんですけど、紗衣さんクリスが相手だとひたすらファントムが救いようなくて切ない…。同じ人がファントムを演じているのにこんなにも感じ方が変わるものかと我ながら驚きました。

紗衣さんクリスがとてもメンタル強そうなのもあって、そんな紗衣さんクリスにすがるように弱さを見せていく洋輔さんファントムが凄く愛しかったです。特にクリスティーヌが仮面をはぎ取って、ステージに這いつくばりながらじりじりと迫っていくシーン。クリスティーヌの目の前まで来て「あぁ…クリスティーヌ…」と言うときに、泣き笑いのような表情をしていたのが印象的でした。

怒りと憎しみが込み上げているのに、クリスティーヌへの愛しさも止まらず、胸をギュッと潰されるような苦しさを感じて俯いてしまうみたいな…。洋輔さんファントムはクリスティーヌのことを凄く愛しく感じているのが伝わってくるので、このシーンの洋輔さんの表情は観ていてグッと来るものがありました。クリスティーヌに対して同情を求めているのではなく、愛しさを抱いたからこそ思わず背を向けてしまったのかなぁ…なんて考えてしまいました。洋輔さんファントム、マジしんどい。

そして2幕も前回とは違った印象を抱きながらも切なさは変わらず。どんどん自分の欲望をクリスティーヌに押し付ける形で暴走し出すけど、きっとファントムもそれを心から望んではいないんだろうな…と思うくらいに自棄になっていて、それでも自分で自分を止められない感じが観ていてとても痛々しかったです。誰かが手を差し伸べてあげれば、誰かが愛してくれていれば、きっとこんな自分で自分を傷つけずにいられただろうに…と思わずにはいられませんでした。

だからこそ、最後クリスティーヌに無償の愛を伝えたときの洋輔さんファントムは凄く人間らしくて愛しかったです。自業自得感は確かにあったし、仕方ないよ…と思いつつも、やっぱり洋輔さんファントムは置いていかれた子供のような寂しさも纏っていてついつい母性をくすぐられました。そもそも私が洋輔さんファントム超絶好きなので、どんな洋輔さんファントムも愛しくてたまらないんだなと気付けた観劇にもなりました。

組み合わせ変わるだけで印象もガラッと変わったけど、とにかく洋輔さんファントムがめちゃくちゃ好きでした。こんなに人間くさくて愛くるしいファントムなので、姿を消したあとにどうかどこかで幸せに暮らしていてほしいです。今回も色んな発見があって楽しかったし、大好きな洋輔さんファントムをまた観られて幸せでした!

クリスティーヌ・ダーエ:山本紗衣

約2ヶ月ぶりの紗衣さんクリスティーヌ!この間に久保佳那子さんと海沼千明さんのクリスティーヌを観たので、今一度紗衣さんクリス観たいなと思っていて、戻ってきてくださって嬉しかったです。前回観たときはまだオペラ座のこと理解できていなかったし、そもそもクリスティーヌを紗衣さん以外で観てなかったから紗衣さんクリスってどういう人なのかもいまいち分かっていませんでした。でも色んなキャストで観たうえで改めて紗衣さんクリスを観てみると、色んな気付きがあって面白かったです。

以前は紗衣さんクリスは聖母みたいな神聖さがあるって思っていたんですけど、自分の思っていた以上に人間的なところがたくさんあって驚きでした。海沼さんクリスも久保さんクリスも感情的なお芝居をするので2人に比べると紗衣さんクリスは控えめな感じがありますけど、紗衣さんクリスって多分憑依型なんだろうな~って思うくらいオンオフがハッキリしていました。だからふとしたときに凄く等身大の女の子らしさを取り戻すけど、基本的にずっと自分の世界を持っていてそこには誰も踏み込めなくて、そういう意味でも神に産み落とされたんじゃないかなって思っちゃうくらい神聖さがあるわけです。

ファントムですらラウルですら入り込めない。簡単に手が届く場所にいるのになぜか手が届かない、そんな存在。そういう意味でも紗衣さんクリスティーヌは最初から頭一つ抜けていて、周りの子たちと全然違うと思わせてくる女の子でした。海沼さんクリスも久保さんクリスも、こんなどこにでもいそうな普通の女の子が!?っていうギャップがあるんだけど、紗衣さんクリスは元から不思議な魅力を発揮していて、いざ抜擢されてみたらやっぱり…!という説得力がありました。

私は紗衣さんクリスのTOMが大好きマンなのですが、歌い出しの怯えて声が出ないところから徐々に声に芯が通って自信に満ち溢れ、誰もを魅了していくこの冒頭の部分だけでも本当に心を掴まれてしまうくらい凄く魅力的なクリスティーヌでした。有無を言わせないほどのスター性。そりゃその場にいたみんなの反応が変わるよなと思うくらい、圧巻の歌声でした。

そして楽屋前での五所さんメグとのやりとり。オフマイクで五所さんメグが「素晴らしかったわ」と言ったら、紗衣さんクリスが「実はね…」と言っていました。前回観たときは海沼さんクリスが「あのね…」と言いかけていたので、この辺のオフマイクも人によって違うんだな~というの知れて嬉しかったです。

そして1幕地下室。ファントムに導かれながら歌い切った紗衣さんクリスが、自分に一体何が起こったのか分からないような表情で自分の喉元に手を当てていました。その後も少しずつ法悦な表情を見せることはあったんですけど、でも骨の髄まで彼に心酔しているわけではなくて、本当に彼の歌声によって体が勝手に動いちゃうだけ…というように見えて…。それが憑依型なんだと感じた理由です。紗衣さんクリス本人の意思で動いているわけじゃなくて、姿の見えない何かに突き動かされて自分の体は媒体として存在しているような、そんなイメージ。

だからその魔法が解けた瞬間、たとえばファントムの仮面を外そうとするところは紗衣さんクリスの好奇心旺盛さが前面に出ていて悪戯っ子な顔をしていたし、仮面を外してしまい怒り狂ったファントムに迫られたときは声を上げて泣きじゃくるようにして怯えていたし、凄くオンオフが激しかったんです。彼の前では自分が自分じゃなくなる、そういう感じでした。

地下室から戻ってきてからもどこかふわふわしていて、彼の怖さよりも弱さを知って、心が突き動かされている感じもAIAOYで伝わってきました。以前観たときはこういう感情的な部分をかなり見落としていたのもあって、今回そんなに不思議ちゃんでもないんだなと気付けたのは良かったです(笑)

2幕においては墓場やPONRなど紗衣さんクリスの歌声で聴くのが大好きなナンバーがたくさんあるんですけど、いずれにおいても圧巻で素晴らしかったです。まず墓場。ここで聴く紗衣さんクリスの歌声は、聴いていると凄く浄化された気持ちになります。本当に神聖なものに感じるくらい、澄んでいて美しい歌声。心に響くというよりも、凄く心が浄化されていくイメージです。天国のパパに届くんじゃないかと思うほど、美しい歌声は本当に圧巻でした。

でもこれもエンジェルによってもたらされたもので、紗衣さんクリスの歌声がこんなに神聖に感じるのってもちろん紗衣さんの声質が100%なわけなんですけど、作品になぞらえて考えたときにエンジェル=天国のパパが遣わした天使によって引き出された歌声ということで凄く説得力があって良かったです。

そして私がめちゃくちゃ好きなのが紗衣さんクリスのPONR。紗衣さんに対して神聖な印象を抱いているだけに、このナンバーを聴くと凄く背徳感でいっぱいになってゾクゾクするんですよね…。純潔な紗衣さんクリスがあんなにも煽情的に歌うということが、なんだかいけないものを観ているようで、ファントムと同じくぞわぞわとしました。

と言いつつも、以前岡村美南さんと一緒にラジオに出演したときにパーソナリティの方に「色気がないね」と言われていた紗衣さんなので、色っぽさはそんななry…ですけど、でもPONRは純潔な紗衣さんクリスが穢されていくような謎の背徳感があるんですよね。加えて歌声も攻め攻めな感じだからこれまでとは色も違うし、個人的に「一つになる」の「な」の地声を出すときの歌声が凄く好きです。攻め攻め紗衣さんクリス、めちゃくちゃ強くて好きでした。

そして2幕ラスト。ひたすらに嫌悪感丸出しでファントムに対する慈悲もなく、ここでも強気の紗衣さんクリスが観られるのが好きです。だから心が揺れ動くことも少ないし海沼さんクリスほど葛藤もしてはいないんだけど、決意してからは真っ直ぐな感じが凄くかっこよくて、ファントムへのキスもためらいが一切なくて凄く絵になっていました。(経験の差かは知らんけど、紗衣さんキスシーンはお手のもの感あって最高)

しかし取り乱したファントムがロウソクを持ってラウルに近づくから、ラウルが殺されるんじゃないかと思わず目を伏せて震えていたのも凄くお芝居が細かくて、紗衣さんクリスのときは今まで上手でしかこのシーン観ていなかったので新発見でした。でも振り返ったらラウルが生きていたから信じられないとでもいうような表情を浮かべて慌てて駆け寄っていって、ここで初めて紗衣さんクリスがファントムに対して憎しみという感情をなくしたんだな…というのも感じました。

凄く戸惑うような表情をしながらファントムを見ていて、立ち去るときも戸惑っていて、ずっと憎しみを抱くようにファントムを睨みつけていたはずなのに心に迷いができて…。でも彼の気持ちに応えることはできなくて…。と、最後になって葛藤し出して、自分の気持ちに整理がつかないままラウルに連れられ彼の元から離れていって…。指輪を返しに行くときも、最初は戸惑いの表情のままだったのにファントムに愛を告げられてから急に顔を歪め出して彼への気持ちに応えられなことを苦しく思うようになって…と、この迷いと葛藤への変化が凄く伝わってきて良かったです。

今までずっと紗衣さんクリスってふわふわしてる不思議な人だな~って思っていたんですけど、改めて観てみたら決してそういうことではなくて、彼女なりに凄く悩み抜いてああいう決断をしたんだなっていうのが伝わってくるお芝居で、とても素敵でした。海沼さんクリスみたいに初心者にも優しいお芝居ではないけど、だからこそじわじわ来るタイプです。凄く不思議な魅力が詰まっていてとても愛しかったし、紗衣さん自身の魅力もたくさん詰め込まれていてとても良かったです。改めて観ることができて幸せでした!

ラウル・シャニュイ子爵:加藤迪

2ヶ月ぶりくらいの迪さんラウル、洋輔さんファントムとの組み合わせで観たかったので帰ってきてくださって嬉しかったです。2回続けて光田さんラウルを観たあとだから迪さんラウルの印象も以前と結構変わったし、今までは気づけなかったポイントにも気付けるようになって、色んな発見がありました。

まず冒頭のオークション。迪さんラウルはかなり声をしわがれさせて年老いた感じを表現していて、歌い終えると息苦しそうに何度も呼吸をしていて凄くお芝居が細かったです。声の美しさとかハリはさすがにごまかせないですけど(笑)ここも光田さんラウルとお芝居のアプローチが全然違うんだなぁ…って再認識できました。

そして迪さんラウルは目元をクシャっとして笑うことが多くて、柔らかい雰囲気を持ったお兄さんだなぁ…とも思いました。距離感としては親戚のお兄ちゃんっていう感じですかね。でも紗衣さんクリスと並ぶと年齢差とかはあまり感じず、大人同士の恋愛を観ているようで凄く良かったです。多分海沼さんクリスとの組み合わせだと年齢差のあるカップルなんだろうな~って感じがしそうですけど、紗衣さんクリスはちゃんと大人だから見た目的にも精神的にも釣り合っていて、ビッグカップル感満載でした(笑)

そんな迪さんラウルのめちゃ紳士な振る舞いに今回初めて気づいたポイントがあって、それがAIAOYの冒頭でした。上手側でクリスティーヌと向かい合って歌う場面で、どうしても身長差のせいで照明がラウルに遮られてクリスティーヌの顔に当たらない…というのが以前気になっていたんです。せっかくの素敵なシーンなのにクリスティーヌの表情が暗くて見えないのもったいないなーって。

でも今回観ていたら、該当シーンで迪さんラウルが一歩舞台奥側に立ったことでちゃんとクリスティーヌに照明が当たってクリスティーヌの表情が隠れなかったんですよ。これ、すっごくさりげないけど素敵だなって思いました。多分迪さんも意識してこの位置に立ったんだろうし、もうこの紳士すぎる気遣いに好感度爆上がりでしたわ…。凄く素敵…。さすが迪さんです。

一方、2幕でマダム・ジリーにファントムのことを問い詰めるシーンで、「喋りすぎてしまいましたわ」と言って去っていくマダムに声をかける迪さんラウルが甘噛みしてしまって「待ってくらッさい!」みたいな言い方になっちゃってたのが迪さんにしては珍しいミスでした(笑)

なので今回は色んな意味であらゆる迪さんのお姿を観られて、個人的にはとても充実した観劇ができました。迪さんラウルは包容力が凄いしやることなすことがスマートでかっこいいので、本当に紳士で素敵。改めて迪さんラウルのかっこよさに気付けた観劇となりました!

マダム・ジリー:戸田愛子

前回も思ったんですけど、戸田さんマダムってめちゃくちゃ温かい人ですね。今期オペラ座見始めの頃はそもそもマダム・ジリーって何者かもよく知らなかったので「なんだこの厳しい人は…」って思ったんですけど、こうして回数重ねていくと全然見え方が違ってきて、戸田さんマダムの人柄の良さが凄く滲み出ていることに気付けました。

歴代のマダム・ジリーをよく知らないので、戸田さんタイプか木村智秋さんタイプかどちらが一般的なマダムの印象なのかは分からないんですけど、戸田さんマダムは凄く心強い存在だなと思うし安心感があったんです。バレエの講師としては厳しい一面もあるけど、決して冷たい人ではない。愛情を持って生徒たちと接していて、その中でもクリスティーヌのことを凄く気にかけているのが伝わってきました。

だから凄く雰囲気が柔らかくて温かさもあって、まるでクリスティーヌの母親代わりのような存在にも感じられて、この人のことは信じていいんだ・頼っていいんだと思わせてくれる…不思議な魅力がありました。厳格だけど包容力もあるし、観れば観るほど戸田さんマダムめっちゃ好みだなと思ってます。

そんな戸田さんマダムですが、今回は2幕のマネージャーシーンでめちゃくちゃ熱量の高いお芝居をされていて、声の出し方が前回観たときより激しくなっていたのが印象的でした。だからラウルたちを必死に止めようとする感じもダイレクトに伝わってきて、この人がいかにファントムの怖さを知っているのか、いかにクリスティーヌを守ろうとしているのかも感じられて良かったです。

合わせて気品さもあって澄ました顔がとてもミステリアスで美しくて、そんなマダムがクリスティーヌに向かってちょっと微笑んだり何もしてあげられないことに対して胸を痛めたりする姿はギャップがあってグッと来ました。戸田さんマダム、私の好きな要素がたくさん詰まっててヤバいですね。めちゃ素敵なマダムだなぁ…ってほっこりしました。観られて良かったです!

まとめ

今回も何だかんだで長くなりましたが最後までご覧いただきありがとうございました。毎度10,000文字超えのレポ書いてると、自分で何書いてるかだんだん分からなくなってくるんですけど、ちゃんと日本語として成立したレポ書けてますかね…?読みやすい・読みにくいあると思うんですが、まずは自分の興奮度合いが伝わってくれたら嬉しいです…。

まさか自分がここまでオペラ座にハマると思っていなかったので、こんなにレポ書けるようになってくるほど通ってるのがちょっと不思議で仕方ないんですわ。自分なりに好みのキャストを見つけたのもあるし作品そのものへの理解が深まっていったのもあるし、色んな要因があって今に繋がっているんだなと思います。

とにかく兄のファントムがめちゃくちゃ好みだということに気付いてからは沼底に足を取られてずっと抜け出せない状態です。それに毎週激熱キャストが揃うから、ホイホイ釣られちゃいました(笑)でも観劇後は観に行って良かったと心から思えるし、何一つ悔いもないしで大満足です。今回もさらにオペラ座のことを好きになれた観劇ができました。

ちなみに今回は開演前に客席からステージの撮影がOKだったので、撮影してきました。

念のためTwitterの埋め込みで載せときます。オペラ座のステージは絶対に写真に収めたいと思っていたので嬉しかったですが、せっかく撮るならもう少し引きで撮りたいですね(笑)

何はともあれ、東京で公演をやっているのはあと5ヶ月。きっとあっという間なので、悔いのないように観られるときは観に行きたいなと思います。できるならこのトライアングルでもう一度…!本当に最高の激熱トライアングルでした!

ということで改めて最後までご覧いただき、ありがとうございました!次は9日です!(え)

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