2016年9月11日マチネ 劇団四季『ウェストサイド物語』@金沢

ウェストサイド物語
この記事は約11分で読めます。
ゆうき
ゆうき

私にとって見納めとなるWSSでした。

日時:2016年9月11日マチネ公演
場所:北陸電力会館 本多の森ホール
座席:1階S席A列18番

はじめに

前回WSSを観劇したのは7月31日の宇都宮公演でした。
その時のアニタが岡村さんではなくカトクミさんで、違った印象で楽しむことが出来ました。
でもやっぱり見納めるなら岡村さんのアニタがいいなぁ…とは思っていて。
本当なら富山公演行きたかったんです。
でも仕事とかチケットのこととか色々と無理が生じてきて、断念せざるを得ませんでした。
さすがに金沢行くのもなぁ…とも考えたけど、ちゃんと考えてみると行かない理由もありませんでした。

だって大好きな岡村美南さんが舞台に出演されているんだもん。
もしかしたらそろそろ抜けてノートルダムの稽古に入っちゃうかもしれないし。
自分のWSS見納め以前に岡村さんアニタの見納めが出来なくなっちゃうかもしれない…。
って考えたらいてもたってもいられなくなり、急遽チケットを確保しました。

この会場は去年、ちょうどリハ見がある日で行きましたよ。
駅から遠いんだよなぁ(笑)

さて、いよいよ開演の時間です。

久しぶりに見た名前にほっと一安心すると同時に嬉しさが込み上げてきました。
あ~、また彼女のアニタが観れるんだ…と本当に嬉しかったです。

その他にも初めてのキャストの方もいたりして、ちょっとだけ新鮮でした。
ではまずキャストの感想をちらっと。

キャストの感想

気になったキャストの感想を書いています。

リフ:上川一哉

府中公演の時よりも宇都宮公演の時よりもさらに良くなっていました。
以前より落ち着きがあって、冷静なリフっていう印象が強かったです。
特に冒頭のトニーとのやりとりが以前よりも無理をしていない、自然な感じで良かったです。
それと髪の毛かなり固めたのか、ボリュームがなかったようにも思えました(笑)

トニー:神永東吾

観るたびに進化を続ける神永さんのトニー。
凄くマリアのことが大好きなのも仕草や表情から伝わってくるし、本当にトニーそのものです。
ハイトーンボイスも美しいし、それでいて凄く可愛らしくて。
まるでマリアの前では子犬のような。
だけどふとした時に見せる真剣な表情に男らしさを感じてグッと来たりもして。
最初は訛りも気になったのに今では凄く自然になっていて。
トニーがいなければ、と思うこともあるけどでも凄く憎めないんです…。
神永さんのトニーは凄く純粋なんだもん。
この方のトニーに愛されるマリアはとても幸せだろうなぁっていつも観ながら思っていました。

アクション:岩崎晋也

アクションは岩崎さんでしか観てないけど、本当になかなかめんどいやつ(笑)
すぐカッとなるし押さえるのが大変です。
でもそのどうしようもない問題児な感じが凄く滲み出ていて。
かと思えばたまに見せる真面目な表情とかには不覚にもドキッとしてしまって。
大人と子供の狭間を行き来しているような少年っぽさがありました。
アニタが好きな自分からするとアクションは凄く憎い人物なんだけど…なんだか、やっぱ憎めない。
サムホエアでチノと微笑み合う時のあの笑顔がもっと見れたら良かったのに…と思いました。
アクションも結局は被害者というか…大きな傷を心に負っているキャラクターだから。
憎みたいけど、でも愛情を注いであげないといけない…という凄く不思議な感情にさせられるキャラでした。
でもいつ観ても腕の感じが凄く男らしさを感じてキュンと来ていました。

ディーゼル:ツェザリ・モゼレフスキー

まさかの最後にしてツェザリさんのディーゼル観れるとは思わなかったです(笑)
今まで大森さんでしか観てなかったので、肌の白さと腕の細さにびっくりしました(笑)
やっぱりねぇ、この人はバレエの人なんだなぁと思わされるくらい凄くしなやかで美しいです。
ディーゼルみたいな大物男感が全然なくて、これ…ナルドが勝つのではって感じ。
サムホエアでもやっぱり凄くバレエになっていました。
サムホエアに関しては、大森さんだとソンダンっぽくなるけどツェザリさんだと凄くバレエになる。
俳優さんが変わるだけでこうも曲の印象が変わるんだと凄くびっくりした瞬間でした。
ちゃんと台詞もあったから…なんだか感動しちゃいましたよ…。

エニイボディズ:山中由貴

最後にして初の山中さんのエニイボディズ!
馬場さんよりも可愛らしさというか女の子らしさがありますがやんちゃなところは一緒です。
山中さんといえばキャッツのランペ?だけどどちらかというとシラバブのようなエニィボディズです。
例がわかりにくいね(笑)
凄くちっちゃくて好奇心旺盛なんだけど、でも守ってあげなきゃいけないような、そんな存在。
本当にシラバブみたいな感じがして凄く可愛らしかったです。

マリア:山本紗衣

マリアは結局紗衣さんでしか観てないですねぇ。
でも、神永さんと一緒で観るたびに進化していくんですよ紗衣さんも。
もう…紗衣さんのマリアは凄いとしか言いようがないです。
純粋な少女から悲劇の女性へと変化していくその過程だったり表情だったり…すべてが凄い。
私の語彙力では上手く伝えられないけど、凄いんです…。
トニーを失った時に叫ぶあの声に、すべてが詰まっています。
あの叫びを聞いた時の胸のざわめきと一気に溢れる涙がそれを感じています。
妹キャラのような可愛さがあって周りに愛されて育ってきた彼女が自立していく姿がしっかり表現されている。
きっと妹キャラのままだったらあんな叫びは絶対に出来ないですもん。
そして、今回の紗衣さんは今までの比じゃないくらいに素晴らしかったです。
ナルドを失ったアニタと歌でぶつかりあうシーン。
これまでだと強気でアニタに噛み付いてきてはいたけどどこかまだ幼さがありました。
いやいやあなたこそ恋したのつい先日でしょ?何言ってるの?っていうような。
でも、今回はそんなの微塵も感じさせませんでした。
完全に一夜にして大人の女性へと変化していたから。
アニタへ向ける歌、台詞すべてがトニーへの愛で詰まっていて。
あの岡村さんアニタの歌声をかき消してしまうくらいその強さが歌となって現れていました。
これ聞いた瞬間に涙溢れちゃって…紗衣さんだって涙流しながら歌ってるんですもん。
泣かずにはいられなかったです。
本当に凄かったです…めちゃくちゃ感動してしまいました。

アニタ:岡村美南

私が恋焦がれていた岡村さんのアニタ…。
前回カトクミさんで観たからこそ今回の岡村さんアニタには余計に胸が締め付けられそうになりました。
あぁ…この人はアニタやるために生まれてきたんじゃないかなぁって思わされるくらい。
そういえば一番最初に登場する時、あれ、いつもより髪短くなった?って思いました。
なぜか肩くらいの長さしかないように思えてちょっとだけ違和を感じましたが途中から長さが戻ってた(笑)
それと「帰ろっ♡」の時の衣装もいつになくおなかが見えていてちょっとドキッとしました。
あとはクインテットの時、席が席だったのでもう太ももにしか目が行かなくて(いつも)。
なんだかところどころドキッとしてしまうようなシーンが多くて心臓に悪いなと思いました。
そして、今回のAmericaはこれまで観てきた中で一番素敵でした。
力強い歌声に垣間見える楽しさやウキウキといった感情。
なんか上手くは言えないんだけど凄く訴えてくるものがありました。
全体を通して今回はこれまでに観たどの公演よりも歌がとにかく素晴らしくて。
喉の調子も良ければ声も凄く通るし声量半端ないし。
歌で表現する、というのに長けているのでアニタの感情が凄く伝わってきました。
ああ、彼女は今人生の最高潮なんだ…って。
久しぶりに観たせいなのかもだけど本当に岡村さんの表情がイキイキしていて素敵だったんです。
ダンスにおいてもそれは同じで、アニタがいかに今を楽しんでいるのかが分かって。
結末を知っているからこそ、今この瞬間の笑顔を忘れないようにしなきゃ…と思って。
だから余計にグッと来たんだと思います。
そしてやはり触れずにいられないアニタの結末。
立ち上がって逃げようとする時も小刻みに震えてじっとしていられない感じが出ていて。
ここの表現が凄くリアル。
カトクミさんの場合、ちょっとどこか冷静な部分もあったりしたんだけど。
もう怖さとかそういうのでいっぱいになっちゃって自分を制御しきれない感じが凄くリアルで。
細かな仕草でキャラクターの感情を表現するのも岡村さんの得意なところ。
アニタがどれだけ恐怖に支配された、決して強いわけでない少女だということを感じずにいられない場面でした。
本当に、もう本当に…岡村さんの演じるアニタは人間味溢れ魅力溢れとにかく素敵で。
贔屓目抜きにしてみても本当に一際存在感の放つ女優さんだったと思います。

コンスェーロ:秋山舞

コンスは八木さんが凄く好きだったんです。
なにかと面白くていかにもコンスっぽさがあって(笑)
でも秋山さんも観るたびにコンスっぽさが増して凄く好きになりました。
コンスのちょっとミーハーというか最先端を行こうとする感じがとても愛しくて(笑)
ただ可愛いだけの女の子じゃないところも魅力的です。
八木さんは結構オフマイクうるさいけど、秋山さんも結構多くて面白かったです。
最後、ぺぺに軽蔑の目を向けるところは八木さんのが感情こもってて好きかも!
両者ともそれぞれいいところがあって、凄く好きなキャラクターになりました。

ベルナルド:萩原隆匡

ベルナルドは萩原さんしか知らないし以前の演出でのベルナルドも知らないです。
だから本当はもっとベルナルドは優しかったとかそういう感想をちらほら見たりもするのですが…。
ものすごく短気だけど情熱的な愛をしっかり持っていて優しさも兼ねている。
不器用だから優しさも愛情もすべて裏返しの暴言として出て行ってしまうのが切なかったりして。
そういう怒るというか怒鳴る演技が凄く上手で、「こわぁい」って思わず言いたくなっちゃいました。
そんな萩原さんナルドを扱えるのはやっぱり強いアニタだけ。
大人の色気も持ちつつどこか子供っぽい性格で不思議な魅力を放っていて。
凄く難しい役どころだとは思いますが、萩原さんのナルドは本当に素敵だったと思います。
歌をもっと聞きたかったな。

まとめ

席が最前列センターの一番下手で、なにかとアニタが目の前で…。
もうあまりに堪能出来すぎて死ぬんじゃないかと思いました。
最後の見納めでこんな最良の席に座れたなんて、とっても幸せです。

今年の2月14日の開幕からもう半年以上が過ぎ…。
何回観てもこの作品は衝撃的で、いっつも色々と考えさせられました。
正直観るのが怖くて逃げてしまった時だってありました。
でも今思えば、もっと観ておけば良かったなぁって思っています。

だけど、今回は観る回数が少なかったからこそたくさん考えることが出来たもしています。
この作品から学ぶことはたくさんあって。
特にアニタという女性から学ぶことが本当にたくさんありました。

包容力の塊のようなアニタ。
同性から見ても凄く頼りになってかっこいい女性。
きっと誰もが憧れてしまうような大人の女性。
「大人たち」を除いたキャラクターの中では一番大人びたキャラクターだと思います。
それだけに他のキャラよりも一歩後ろから物事を全体的に把握して行動することの出来るキャラ。
愛することをやめずに、それはナルドに対してもマリアに対してもロザリアたちに対しても。
仲間を大切にするだけでなく敵をも受け入れようとする。
時には牙を向けることもあるけど、彼女は誰に対しても壁を作らずに受け入れてきました。
「許す」ことの出来る彼女だから、どんなつらいことがあって逃げたくなっても、最後には必ず許して。
手を差し伸べてくれる存在でした。
自らを「アメリカ娘」と名乗り、アメリカへの憧れに胸を躍らせて人種の壁を取っ払おうとしていた彼女。
だけど最後には自分がこれまでしてきたことがすべてマイナスの要素となって自分に返ってくる。
この皮肉さと残酷さといったら…もう言葉に出来ないです。
許してきたのに、許してもらえず。
愛してきたのに、愛してもらえず。
手を差し伸べてきたのに、手を差し伸べてもらえず。
アメリカへの憧れは、すべて闇となって彼女に降りかかってくる。
本来なら「幸せ」という形で報われていいはずなのに、こんな報いはないです…。
だからこそ、アニタという女性がより一層魅力的なんですよね。
でも本当にこんな魅力的なアニタを演じられるのは岡村さんだけだと思います。
茜さんは観てないから分からないけど…。
少なくとも、カトクミさんには演じられなかったアニタ像です。
本当にこんな素敵なアニタを作り上げてしまう岡村美南さんの演技力と表現力に拍手です。

とっても素敵でした。

そして帰りは念願の北陸新幹線に乗って東京へ!
全席コンセントつきでとても快適でした。
金沢から乗ったために富山にもとまって、ちょっとだけ富山の景色も見れて幸せでした。

本当にあっという間でした。
もうこれが自分の中では見納めのつもりなので、何も悔いはないです。
岡村さんもこの週に抜けてしまったので…。
多分もうアニタを演じることはないんだろうなって思ってます。
だから、最後のカテコで見せたあのやりきった笑顔は凄く印象に残っています。
あんな岡村さんの笑顔かなり久しぶりに観たもん。
今年はWSSばかりだから、少なくともWSSではあんな笑顔は観ること出来なかったです。
きっと富山のがアットホーム感はあっただろうけど、金沢の雰囲気も凄く温かかったです。

凄く素敵な笑顔をしていました。
そして、まぁ…自惚れではありますけど手を振っていただけました。
最後の最後でこちらを見ていただけたのは奇跡だったと思います。
本当に一生忘れられないカテコです。
あの岡村さんの悔いのないような清々しい笑顔はずっと脳裏に焼き付いています。
もしこれが岡村さんにとってアニタを演じる最後の公演だったとしたら本当にいい納めだったと思います。
しっかり見届けることが出来ました。

金沢まで来た甲斐がありました。
本当に本当に、たくさんの素敵な感動と思い出をありがとうございました!
やっぱり岡村美南さんのいる舞台は世界一楽しいや!

0

コメント

タイトルとURLをコピーしました