2016年6月25日マチネ 劇団四季『ウェストサイド物語』初日@府中




ウェストサイド物語
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ゆうき
ゆうき

ついにWSSの全国公演が開幕しました!

日時:2016年6月25日マチネ公演
場所:府中の森芸術劇場 どりーむホール
座席:1階S席1列22番




はじめに

久しぶりのWSS。
そして、久しぶりの岡村美南さん。

私にとって3月27日以来となりました。
この3ヶ月って私にとっては色々と忙しいもので、新社会人となって環境の変化とかに慣れるのに精一杯でした。
秋劇場で上演していた時も行こうと思えば行けたけど行きませんでした。
そしてこれだけ期間が空いてしまうとロスすらなくなるんです(笑)
でも、同時にこの3ヶ月の間に岡村さんにとっても私たちファンにとっても嬉しい出来事がありました。
ノートルダムのエスメラルダ役へのキャスティング。
ずっと我慢していたものがパッと弾けたように、やっぱり岡村さんに会いたくなってしまいました。
正直次いつ会えるんだろうなぁ…と分からずにいたけど、こんな早くに会えるとは。
11時30分頃に開幕キャストが発表され、岡村さんの名前があることを確認して急いでお手紙書きました。

そんなこんなで久しぶりの岡村さん、WSSを堪能してきました。
観たことないキャスティングもいくつかあったのでそれも色々と書いていきますね。

キャストの感想

気になったキャストの感想を書いています。

リフ:上川一哉

上川さん観るの久しぶりだなー。
ずっと松島さんで観てきたのもあってダンスはやや物足りないかな。
それでも凄く踊れていたようには見えたし、力強さも感じられました。
ただジャンプ力とかそういう軽やかさにおいては松島さんのがあるし、その点は全く別物のリフでした。
そして、上川さんリフは凄く真面目な性格。
松島さんのように時々ボビーが出てきそうなお気楽さとかお茶目さは全然ありませんでした。
常に真面目で大人ぶってるというよりか大人びている、でも時々年相応の表情も見せるような男の子。
あの甘い歌声なんかも封印して、低めに強めに歌っていました。
時々指鳴らすの失敗してたりしたけど(笑)
おちゃらけてない分、一見松島さんリフより頼りがいはありそうだけどどこか頼りなさげ。
統率力に欠けてそうな見栄っ張りのリーダーに見えました(笑)
もっと柔軟になってもいいかなーとも思ったけど、それは以前に観たのが松島さんだったから思うことなんだろうな。
それよりカテコで久しぶりに上川さんと岡村さんの並びを見て、なんだか懐かしくなりました。

トニー:神永東吾

東京公演初日以来の神永さんなんですけど、凄く良くてびっくりしました。
あれ、こんなに良かったっけ?って思っちゃった。
良かったというより、トニーのやばい感じが加速していて震えました。
完全にマリアのことしか頭にないイカれ男でした(笑)
マリアといる時の純粋でウブで幸せそうな表情が凄く愛しさを感じさせます。
で、それと同時に狂気も感じて恐ろしかったです。
ブライダルショップでのマリアとの結婚式ごっこの時かな。
マリアがマネキン?を戻している時の、神永さんトニーのマリアを見つめる表情。
それがもう無表情っていったら聞こえは悪いんだけど、笑っているでも悲しんでいるでもなく、無でした。
なんて怖い表情をしているんだろう…って思った。
でも、恐らくだけどあの時のトニーの心情的に、マリアへの愛情がかなり高ぶっていたと思います。
だから、男として、オスとしてマリアを欲していたんじゃないだろうか…と。
アニタが設定した15分?の時間が迫り、別れなくてはいけなくなったことへの寂しさもあるだろうけど。
離れたくない、今すぐ彼女が欲しい、とでもいうようなオスの表情を見せていました。
なんかね、本当にこんな風にトニーの狂気というか怖いと感じさせるような場面が多々ありました。
そういうのも踏まえて、神永さんのトニーは4ヶ月前とは比べ物にならないくらい良くなっています。
訛りに関してはどうすることも出来ないけど、全然良くなっていると思います。
優しい好青年なんだけど、内に秘めた欲求がたまに狂気となって現れるような思春期らしさも感じさせる。
非常に良かったと思います。

ベイビー・ジョーン:松出直也

デビューの松出くんベビジョ!
本当にしなやかで身軽でまるで猫みたいに足音すら立てないような美しさ。
ジェットの中にいても全然男っぽさに染まらない、その美しいダンスが素敵でした。
松出くんに関してはクラプキナンバーで珍事件があったので、それは後ほど詳しく(笑)
でもベビジョにふさわしい子供っぽさと優しさを兼ね備えた表情や仕草が多々ありました。
恒川さんや横井さんのベビジョとは違ってやや大人っぽい一面もあったかな。
大人になりかけのまだまだ子供っていう感じがあどけなさを感じて凄く良かったです。
ダンスのしなやかさと軽やかさは本当に必見です。

グラジェラ:相馬杏奈

杏奈さんジェラが髪型変わってて色っぽくなってました。
以前よりも大人っぽい印象になってます。
相変わらずダンスが美しくてジェットの中でも一際目を引く存在です。
リフと踊るところではちょっとジェラのがリフをリードしているかのような感じ。
アニタを舐め回すように見る時の挑発的な表情も少し子供っぽさが出てて可愛かったです。
ちょっとね、久しぶりにパッツィー観たい!笑

エニイボディズ:馬場美根子

馬場さんもほんと素敵。
今回、エニイボディズについて思ったことがあって、馬場さんだけがやってることかもしれないんだけど…。
結構、服の裾を掴む仕草が多いなという印象でした。
例えば、ジェットたちが喧嘩しているのを見ている時とか、無意識になのか意図的になのか、その仕草をしています。
これが元々の馬場さんの癖なのかもしれないけど、この仕草が結構気になりました。
意味があるとしたら、エニイボディズが強がっているだけの本当はか弱い女の子だという象徴かな、と。
この子は自分のことが凄く嫌いなんだろうな、と思います。
男の子になりたいという願望が強いのと同時に、女であることをひたすら嫌っている。
だから結構前かがみというか猫背のように、腕が肩より前にあることが多いです。
女性の象徴でもある、胸の膨らみを無意識に隠しているのかなーと感じました。
喧嘩にも参加することが出来なくて、もどかしさのあまり裾をギュッと掴んでいるのかもしれないけど。
多分、女であることを否定する意味、そしてそれでも彼女はやっぱり女であるという現実を含んだ仕草なんだと思いました。
馬場さんしかやってないとしたら、これ全然解釈違うけどね!笑
でも久しぶりにちょっと女性らしい馬場さんも観たいです。

マリア:山本紗衣

少女を演じるのが凄く上手。
ブライダルショップのアニタとのシーンなんか、本当にちっちゃな女の子みたいだもん。
無邪気で恐れを知らないマリアの無垢を意味するような白いドレス。
それが2幕では真っ赤な衣装を着ていて、まるで血に染まったかのような印象もありますが。
それくらい、マリアは大きく成長…というか変化していくキャラクター。
トニーに恋をしていって少女から女性へと変化していく過程を表現するのが上手です。
ナルドに叱られて泣きそうになる表情も、好奇心からダンスに参加しようとしてヤジ飛ばされた時の膨れっ面も。
時々子供のように見えるのに、それが徐々に大人びていく。
本当に紗衣さんのそういう表現力が凄いなと感じました。
アニタをお姉さんのように慕っている姿が一番可愛いです、個人的に。

アニタ:岡村美南

岡村さんが舞台上にいる瞬間、ありえないくらい心臓ばくばく言ってました。
本当にこれ、岡村さんがいる時だけなんですよねー。
気持ち悪いですよねー、恋してんのかなーってくらいドキドキしちゃいました。
もう舞台上にいると岡村さんしか見えなくなっちゃうんですよねー。
いつもそうなんだけど、舞台上に彼女がいる時は岡村美南さんではなくそのキャラクターに恋してます。
3ヶ月ぶりの岡村さんアニタは相変わらず美しくて逞しくて優しい情熱的なお姉さんでした。
マリアに対してはとことん優しさを見せてお姉さんになるし。
ナルドに対してはとことん情熱的になって同時に逞しさも色っぽさも見せて乙女になるし。
仕草や表情ひとつひとつが魅力的。
やっぱり間合いが上手で、今回も岡村さんが結構笑いを取っていた印象がありました。
アニタは感情を剥き出しにする女性なので、顔に出ちゃうんですよね。
ナルドが怒鳴ってるのを見て凄く不機嫌になってる時の顔も凄いし(笑)
まぁでも、どんなにナルドが怒鳴ってばかりでも岡村さんアニタはかなり逞しいので喧嘩で負けたりもしなさそう。
アニタに口喧嘩では勝てないなーって思わせるほど強いですからね。
それくらい、萩原さんの怒声にも匹敵するような迫力があります。
本当に1幕の岡村さんアニタはナルドよりも逞しすぎて、もはや女性じゃないのではと感じるくらい(笑)
Americaでの力強い歌とダンス、ちょっとロザリアをバカにするようなお茶目さも年相応で可愛いけど。
あまりにも他のキャラクターよりも大人びていて、包容力に溢れすぎていて。
怒ってるナルドを宥めるのも泣きそうなマリアを宥めるのも上手で、誰かを「守る」のが当たり前のようになってる。
どうしても、彼女を「守らなくちゃ」と思わされるような仕草とかがないんですよね(笑)
それがちょっと岡村さんアニタの弱点?
サバサバしてるし逞しすぎて、ちょっと姉御感が半端ないんですね。
私にはそれがたまらなくて好きですけど。
それにしてもクインテットの歌い終わったあとの髪や脚を触る仕草どうにかしてください。
結構刺激が強かったです。
本当に逞しすぎて色気に欠けてるんだけど、もう贔屓フィルターでどの仕草も愛しくてたまらないので…。
そうそう、岡村さんのアニタはしなやかさとかそういう女性らしさより力強さとか逞しさという男性らしさが強い。
それは台詞を喋る点においてもダンスを踊っている点においても基本何をするにしても。
決してしなやかではないんだけど、でもしっかりと女性の美しさはある。
もうなんて言ったらいいのかなー、とりあえず岡村さんの元々の魅力が全部詰まっちゃってるの。
「例の決闘が終わったら………ナルドと♡」の台詞は結構甘ったるかったかな。
ナルドのいないところでは人一倍乙女になっちゃうのがより可愛い。
どんなに感情的にぶつかっても、結局ナルドのことが好きでたまらないのがしっかり伝わってくる。
でももうちょっと守られるようなか弱さもあるといいかな(笑)
久しぶりの岡村さん、あまりに素敵すぎて昇天しました。

ロザリア:門田奈菜

初めましての門田さんロザリア。
この作品が初舞台だそうだけど、凄く安定感もあるし素敵でした。
同じ役にキャスティングされているだけあって、歌声とか凄く若奈さんにそっくり。
声だけ聴いてると普通に若奈さんと間違えちゃいそう。
ちょっと賢そうなロザリアって印象かな。

ベルナルド:萩原隆匡

上川さん相手だと圧倒的にナルドのが強く見えちゃう不思議。
大人の色気バリバリでやっぱり素敵でした。
とにかく怒鳴る。
だからこそ時々見せる寂しそうな表情にグッときちゃいます。
理解者が欲しかったんだろうなって思わせるような、やっぱり子供なんだっていうような表情。
そこもアニタはちゃんと分かってくれていて、ラテンらしく激しく喧嘩もするしぶつかることもあって。
そうやって気持ちを爆発させながらも愛情を注ぐことを忘れない萩原さんナルドが本当に素敵です。
岡村さんをより色っぽく見せることの出来る俳優さんのひとりだと思ってます←

シュランク:荒井孝

荒井さんって東京公演の時も出てましたっけ?
ずっと志村さんで観ていたのでかなり新鮮でした。
志村さんは嫌味なシュランクだけど、荒井さんは凄く厳しいシュランク。
ヘラヘラもしないし一切の隙を見せない厳格さがありました。
クラプキの頭が上がらないのも頷けます。

グラッド・ハンド:中村伝

キャストしっかり観てなかったから登場した時伝さんでびっくりしました。
でもワイスさんとはまた違って、凄く面白かったです。
ワイスさんがやってたのかすっかり忘れたけど、細かく動作を入れてきていました。
中性的な感じはなかったけど、オネエっぽさはややありました。
伝さん本当いい俳優さんだと思いました。

まとめ

今回はミスやハプニングがめっちゃ多かったです。

マンボでナルドがアニタを肩に乗せて回る時に、アニタの衣装の糸がほつれてナルドの髪についたんです。
で、アニタをおろしてもその糸がナルドに繋がったままで糸が凄く伸びちゃったんです。
まぁ力入れたのかぶちんと切れたんだけど、あれは観ていてヒヤヒヤしました。

そして、Americaが終わって次のシーンに転換する時の暗転。
ここは暗転して次のシーンへ繋がっていくんです。
でも、なぜか暗くならずに何度か照明が切り替わって暗くなったり明るくなっちゃったり…。
なのでシャークガールズたちが捌けるのもバリバリ見えちゃってました。
これは完全にミスですねぇ…。
照明に関しては2幕でも何度か色を切り替えるようなことがありました。
お願いだから裏方さんのこういったハプニングはリハまでにしてー(;´Д`)

これはあまりミスでもハプニングでもないけど…。
Americaでロザリアが踊ってるアニタの足を掴んで、アニタがバランスを崩すっていう瞬間があるんだけど。
残念ながらロザリアちゃんアニタ姐さんの足掴めなかった(笑)

そして最も面白かったハプニング(笑)
2幕のクラプキナンバーでの松出くんがまぁ最高でしたwww
布かバンダナみたいなものを使っておばさんになる小芝居っぽいのがあるんですけど。
その布を上手く広げられずに、被っても目が隠れるわ顔が隠れるわでまるで泥棒(笑)
最後までちゃんと被れなかったんですよー。
これには客席もキャストさんも笑っちゃっててwww
私ですらこのインパクトがでかすぎて、この曲に関してはここしか覚えてないです(笑)

あとは、上川さんの指が時々鳴らなくてスカってたことかな(笑)

まぁ全国だと色々と予想も出来ないハプニングとかも多いからね。
今回のは危険とかが伴うようなハプニングではなかったので良かったです。

オフマイクも面白かったなー。
ナルドとアニタが口喧嘩してた時のシャークガールズも面白かった。
ナルドがアニタに「エトセトラ…エトセトラ…」って言ってる時。
コンスが「エトセトラって何?」←おばか
フランシスカが「置いてかれてるwwww」←ばかにしすぎ
もう面白すぎでした。

そして、改めてアニタのレイプシーンについて書きます。
今回がWSS観劇4回目。
それなのに、もうこのシーンを見慣れてしまっていました。
自分でもびっくりしました。
席は最前列とはいえセンターブロックの一番下手だったので、このシーンはかなり遠かったです。
だからしっかりとは見えなかったけど、ジェットが退いた時のアニタのスカートの捲れようとか…。
そういうのはしっかりと見えて、なんて悲劇だと思いました。
それと同時に、東京公演の時に感じた「怖い」という感情がなくなってました。
そのことに凄くショックを受けています。
観るのは凄くつらいんだけど、観るのも嫌だと思わされるほどの嫌悪感がなくなっていることに衝撃を受けました。
でもやっぱり、ここのアニタはあまりにも可哀想すぎる。
この作品において最も理解ある者が、他者からの理解を得られなかったという事実。
ナルドの女だというだけで、肌が黒いからというだけで…どうしてこんなことをされなくてはいけなかったのか。
理不尽だと思います、とても。
岡村さんがインタビューで仰っていました、「お客様がアニタに共感してくれるから、心が痛むシーンになる」と。
「気高いだけの鼻につくような女性なら、こんな目に遭っても仕方ないと思われてしまう」と。
だから、このシーンがどういうシーンになるのかはアニタを演じる役者さんによって変わってくるんだろうな。
嫌味なアニタなら、心はここまで痛まないでしょう。
岡村さんのアニタは凄く人間味溢れた女性。
こんなにも魅力を放ったアニタだから、こんなにも胸が心が痛むんです。
逞しいです、岡村さんアニタは。
だからこそ、彼女が崩壊した時に誰かがそばにいてあげないといけない。
強いからこそ守ってあげなければいけない存在なんだと思います。
本当に凄い女優さんです、岡村美南さんは。

今回、下手寄りだったのでブライダルショップのシーンとか目の前でした。
岡村さんをこんな間近で堪能したのは久しぶり。
もう幸せに満ちてました。
行けて良かったー。

最後にグッズの紹介です。
トートバッグがあるんですけど、以前のニコ生で俳優さんたちが正しいグッズの使い方を披露していました。

ほんと…このふたりは(笑)
一方でナルドは…。

久しぶりに岡村さんのお芝居観れて幸せでした!
なにげにこの公演は岡村美南さん20代最後の公演でした。
次の29日の京都公演には、岡村さんついに30歳となります。
素敵な1年となりますように。

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