2023年9月7日&10日 劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』@多摩&宇都宮




クレイジー・フォー・ユー
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ゆうき
ゆうき

地元公演で20代最後の観劇でした!

日時:2023年9月7日ソワレ多摩公演、9月10日ソワレ宇都宮公演
場所:多摩公演(パルテノン多摩 大ホール)、宇都宮公演(宇都宮文化会館 大ホール)




はじめに

8月26日の全国ツアー幕開けから気付けばもう2週間以上が経ちました。待ちわびて嬉々として観劇した全国初日、常設のセットとの違いに衝撃を受けてしまってしばらく立ち直れなくなっちゃって、観劇ができずにいました。当時の自分の感想は8月26日のブログに全部書いてあるので、気になる方はそちらをご覧ください。

そんな中でも公演は続いていて、私だけはずっと立ち止まっている状態で。贔屓が関東の公演に出演してくれることがここ数年では珍しいレベルなので、本当なら行くべきだったのかもしれないんですけど、多分今の自分が行っても心から楽しめないかもしれない…という思いがあって、しばらく観劇をお休みしていました。

でもね、地元には贔屓が来てくれるし、家族全員でCFYを観劇するし、そのときには自分も楽しめるようになりたいと思っていたので、久々に多摩公演も観てきました。そんなわけで、今回は多摩公演と地元・宇都宮公演の2つのレポを書いていきます!ぜひ最後までご覧くださいませ!

総評

各公演の感想です!

9月7日(木)多摩公演(ソワレ)

A列センターでの観劇でした。前回の相模原公演でショックを受けてしまったこともあってか、開演前はいつになく冷や汗が止まりませんでした。久々に観ることの嬉しさと恐怖があって、もし今回も楽しめなかったらどうしよう…という心配も少なからずあったんです。

でも、いざ1幕が終わってみると「楽しい!」と心から思えている自分がいて、凄く安心しました。それって、単純に全国のセットがどのようなものかを分かっている状態で観ているからなんだと思います。8年前のCFY全国公演で確かに私はたくさん観劇していたはずなんですけど当時のセットに関する記憶はほぼなくて、この前の相模原公演はもはや初見状態でした。だから、横浜公演に通い続けたあとの全国公演での簡素すぎるセットにショックを受けてしまったわけですけど、ある意味2回目は衝撃がもうない状態なので、慣れたのかもしれません。

でも、じゃあ相模原公演の直後に2回目観て楽しめたかは分からないし、ちょっと気持ちを整理する時間は必要だったのかなと思います。なので、観よう!と思えたタイミングで心から楽しめたことが凄く嬉しくなりました。そして、自分自身観劇しないことで悔しさを感じることもなく、贔屓が今日も舞台に立ってくれているということが嬉しいと感じられるようになったので、なんか我ながら成長したな~と思いました(笑)

何より、全国初日に比べてカンパニー全体のお芝居がかなりブラッシュアップされていたのでコメディとしての面白さも倍増していたのが良かったです。やはり前回は一度横浜公演を経ているとはいえ、少し期間が空いての全国公演初日だったのもあってやや手探りなところがあったのかなと思います。なので、お芝居に遊びが出るようになったり色々変更になっていたりしたのは、再スタートで感覚を取り戻してきたことも大きいのかな~と感じました。

分かりやすく変わったのは、洋一郎さん偽ザングラーが、アイリーンに「だからそんなにくたびれた感じなのねぇ」と嫌味を言われたポリーを拍手でフォローするところで最後にダメ押しのもう1拍をパッてするようになったことです。最後の1拍の間が凄く面白くて、思わず笑っちゃいました(笑)あと、2幕の階段落ちのあとの階段降りでビビるところとかも動きが面白くなっていて、特に洋一郎さんボビーのコメディの面白さがパワーアップしていたのでビックリしました。もっと回数や年齢を重ねたらもっと面白くなりそうだな~と思います。

洋一郎さんボビーとまちまりさんポリーの関係性も本当に好きで、今回はStiff Upper Lipでボビポリが両サイドの椅子取りゲームに参加しようとして駆け寄ろうとするシーンで、上手側に走ってきた洋一郎さんボビーをまちまりさんポリーが思い切り突飛ばしたら、洋一郎さんボビーが下手側にすっ飛んでいったんですよ(笑)ボビーの弱々しさとポリーのたくましさが強調されるようなパワーバランスが感じられてとても好きでした。改めて観ても、この2人の相性はバッチリだなと思います。

荒川さんザングラーは、2幕でテスに「あなたなら、できるでしょ…?」と懇願されるところでテスを見つめながら「……できん」ってふにゃふにゃとした表情と声色で答えてて、めっちゃ好き~ってなりました。テスを目の前にするとぴえんな表情になっちゃう荒川さんザングラー、めちゃくちゃテスのこと好きなんだなって伝わってきて好きでした。

岡村さんアイリーンはこの日とにかく圧が強めで、怒りのお芝居が凄く面白かったです。偽ザングラーに対して言う「凄い高級ホテルがあるのねぇ。ガイドブックにもそう書いといてもらわなくちゃ」はわざわざ顔を見ながらニッコリして、最後に「ねえ…?」って念押ししたうえで、くるっと振り向きながら盛大に「はぁ…!」ってため息ついていたのがイライラしてるのがとても伝わってきて好きでした。怒りをボビーにぶつけてやるなよwwwと思いながら観てますけど、理不尽で面白いです(笑)

また、2幕でランクに「赤毛のバカ女なんです!」って言われたときは、ランクのセリフの途中でドンッと扉を閉めて、それからゆっくりと振り返ってスタスタスタと歩いていたのが、流れとして緩急ついたお芝居になっていてとても好きでした。岡村さんアイリーンの一挙一動にとても迫力が出るようになっていたので、ラストのトゲが一切ないアイリーンとのギャップもより濃くなるし、凄く観ていて楽しかったです。岡村さんアイリーンは言葉で説明するの難しいけど結構お芝居全体のニュアンスも変わっていたので、凄く新鮮な気持ちでお芝居を観られました。

何より、Naughty Babyで楽しそうに歌う岡村さんアイリーンの姿を観ていたらなんだかブワッと涙が込み上げてきちゃって、改めて岡村さんのこと大好きだなぁ…と実感していました。しばらく観劇はお休みすると決めたのは自分なんですけど、やっぱり会いたかったですし、久しぶりに岡村さんのお姿を観てすっごく愛しさでいっぱいになりました。舞台に立ち続けてくださって本当に感謝でした。

また、やっと佐藤友里江さんのベッツィを観られて嬉しかったです。8年前にベッツィで四季デビューされたらしく、私も当時何度も観ていたんですけどそこまで記憶に残っていなくて。今回はルイーズで出演されていたところ、全国で再びベッツィを演じると知ったときは凄く楽しみでした。横浜公演ではゆりたん(って呼んでます)のルイーズに何度も笑わされていたのでベッツィはどんな感じかな~ってワクワクしていたんですけど、ベッツィもめちゃくちゃ面白くて観るのが終始楽しかったです。

特に、2幕の銃撃戦にはベッツィも参加しているんですけど、バーカウンターのところに隠れるんですね。で、「あーっ!」って声を出すたびにバーカウンターからひょこっと顔を出して、めちゃくちゃ大きな口開けて叫ぶので、そのリアクションが毎度面白すぎてめっちゃ笑いました(笑)髙田直美さんのベッツィも死ぬほど好きですけど、ゆりたんのいるCFYってやっぱり凄く楽しいなと実感した観劇でした(笑)

カーテンコールも岡村さんがほぼ目の前で、久々に近くで贔屓を観て幸せな気持ちでいっぱいでした。正直、やっぱりセットに対する違和感はまだ拭えませんでしたけど、それ以上にCFY全国公演を楽しめたことが嬉しかったです。何より、カンパニーのレベルが凄く上がっていたのでこのあとの宇都宮公演への期待値も高まって、非常に大満足でした。

このまま殻に閉じこもっているのではなく、思い切って観に行って良かったと感じられた観劇でした。パルテノン多摩は音響も凄く良かったので全体的に音が響き渡っていて、ストレスなく観られて楽しかったです。まあ着信音はどこかのタイミングで鳴ったのは残念でしたけど、笑い声も多くて盛り上がりも凄かったので相乗効果で私も凄く楽しめたので最高の観劇ができて嬉しかったです。

9月10日(日)宇都宮公演(ソワレ)

地元・栃木の宇都宮公演で、家族と一緒の観劇でした。1階2列センターで、家族はサイドブロックだったので連番というわけではなかったんですけど、楽しんでもらえたみたいで良かったです。何より、私が岡村さんを好きになって9年経つんですけど両親に岡村さんのお芝居を観てもらうのは初めてなんです。なので、好きな人を家族に紹介する感覚ってこういう感じなんだろうな~って思って、なぜだか緊張していました(笑)

宇都宮公演っていつも栃木県総合文化センターという会場で公演するんですけど、今回はなぜか宇都宮文化会館という別の会場でして…。ここってアクセスあまり良くなくて、日曜日なのでソワレ公演だから終演後のバスもないっぽくて臨時でバスは2本だけ出ていたらしいんですけど、それでも終電に間に合うかギリギリの感じなので、地元民以外は大変だろうな~って思ってました。

で、宇都宮文化会館のステージはちょっと特殊なのか一番手前の舞台袖が潰されていたらしくて、キャストはひとつ後ろの舞台袖から出入りすることが多くて、それの関係かセット自体もかなり奥のほうに設置されていたような印象がありました。なので、全体的にステージから距離があるように感じて、少し迫力が足りなかったんですよねぇ。2列目で前に男性が座っていたので結構視界が遮られちゃっていて、2列目でこれかぁ…って少し落ち込みました。

また、手前の袖が潰されているせいでちょっと動線も変わるので、楽屋シーンでカウボーイたちが下手側に走っていくところで渡邉さんワイアットが後ろを振り向いてパッツィに投げキッスをするときに、袖の位置を間違えてぶつかりそうになっていました。カーテンコールも両サイドから登場する皆さんは真っ直ぐ登場できないから大変そうでしたわ。えー、なんで文化会館だったんだろうなぁ。総合文化センターのほうがアクセスも良いし設備的にもやりやすいと思うんだろうけどなぁ…と、観ながら感じていた地元民です(笑)

あと、やっぱり全国公演こそ事前にスマホの電源落とすかマナーモードにするかのアナウンスをちゃんとしたほうがいいと思うんですよね。私が観てきた全国3公演すべてで着信音が鳴ったので、アナウンスはちゃんとしたほうがいいと思いました。特に、シリアスなシーンで鳴る着信音はマジで悪です。観劇に集中できなくなっちゃうし、俳優さんにも失礼なので、本当にここだけは徹底してほしいです。

それはいったん置いといて、栃木の人たちってもっと笑うイメージがあったんですけど結構落ち着いてたなぁ。笑いは起こってたけど、8年前のほうがもっとどっかんどっかん笑ってた印象がありました。なので、こんなだったっけ~?ってなってました。前のほうが初見さん多かったのかもしれませんね~。

でも、8年前のCFY宇都宮公演では岡村美南さんがポリーとして出演されていたのですが、今回はアイリーンとして戻ってきてくれたのが嬉しかったです。やっぱり地元に贔屓が来てくれるのはめちゃくちゃ嬉しいことですね。私は岡村さんを初めて拝見したのが13年前の『55steps』栃木公演なので、栃木で岡村さんを観るということが私にとっては凄く特別なことだったりもします。だから、個人的には「おかえりなさい」という気持ちでした。

今回の岡村さんアイリーンのNaughty Babyはめちゃくちゃ糖分多めの甘ったるい歌い方で、ドスをあまり効かせないタイプだったのでめちゃくちゃドキドキしちゃいました。多摩公演のときよりもそこまで圧は強めではなかったので、多摩公演のときの圧の強さは一体何だったんだろうなって思います(笑)

あと、めちゃ細かいですけどランクに「ナイフやフォークは、汚れてたわ」と文句を言うシーンで、いつもはお皿を一切見ないでランクを見ながらセリフを言っていたんですけど、今回はチラッとお皿を見ていたので「おっ」と個人的に思いました。「ほら、見てよ」とでも言うような感じで、個人的にはとても好きでした。岡村さんも日によってちょこちょこお芝居が変わるので、毎回色んな発見があって楽しいです。

荒川さんザングラーは、テスに「あなたなら、分かるでしょ…?」と言われたら「うん……ぁ、ううん!できん!」とまず「うん」って言っちゃってました(笑)テスによわよわ甘々な荒川さんザングラー、ここのリアクションがバリエーション豊富で観るの楽しかったです。

あと、ボビーがニューヨークに帰ると言ってからのまちまりさんポリーのお芝居がとにかく素敵でした。まちまりさんポリー、全国でさらに良くなっていて感情を必死に隠そうとする感じがとても切なくて胸が苦しくなっちゃうんです。泣き虫なところもあるけど一生懸命涙をこらえている姿が健気でたまらないですし、そんなまちまりさんポリーにそっと寄り添ってくれる荒川さんザングラーの優しさにもグッと来てしまいます。今期は本当にどのキャラクターも良いキャスティングしているなぁ…と思いました。改めてとてもレベルの高いCFYで、大満足でした。

そしてカテコは下手側の席だったので岡村さんの立ち位置からは結構離れていたんですけど、なんかこっちをじーっと見て手振ってくれた気がして、私信か…?となりました(笑)いつもお手紙には栃木県の住所を書いているので、もしかしたら地元の公演ってことで気付いてくれたのかな~なんて勝手に想像してます。勝手に想像するだけならタダなので(笑)でも嬉しかったです。ありがとうございました!

岡村さんの印象について、母は「貫禄がある。歌も上手いしね~」って言ってました(笑)妹も「貫禄が凄い」って言っててなんなのって感じですが、確かに貫禄というかオーラがあるんですよね。もっと出番のある役も観てほしいなという気持ちがありますけど、とにかくやっと観てもらえて嬉しかったです。

終演後はすぐに親に車で駅まで送ってもらっちゃったので余韻に浸る余裕も家族で感想を話し合う余裕もなかったのがちょっと心残り。また栃木に帰ってくるときがあれば改めて感想聴きたいなと思います。何はともあれば、無事に宇都宮公演が終了して良かったです!

私にとってもこの宇都宮公演が20代最後の観劇となるので、岡村美南さんのお芝居を堪能できて本当に幸せでした。

まとめ

大好きな作品だからこそ、自分が観ながら違和感を抱くということが非常に怖くて観るのをためらっていましたが、思い切って観て良かったと実感した2公演でした。やっぱりCFYが大好きでしたし、今期のCFYカンパニーもやっぱり大好きでした。本当に観て良かったです。

そして、宇都宮公演で通算249回目の岡村美南さん観劇でした。次回観るときは250回目、そして私にとって30代初の岡村美南さんになります。次はいつ会えるかなぁ…。それまでに健康維持を頑張りつつ、また会える日を心から楽しみに待ちたいと思います。

改めて、地元に来てくださってありがとうございました!嬉しかったです。

今回も簡単なレポになっちゃいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!

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