2021年1月1日マチネ 劇団四季『マンマ・ミーア!』@福岡




マンマ・ミーア!
この記事は約11分で読めます。
ゆうき
ゆうき

2021年の幕開けは岡村美南さん!

日時:2021年1月1日マチネ公演
場所:キャナルシティ劇場
座席:1階S席D列18番




はじめに

2021年の幕開けです!喪中のため新年のご挨拶ができずすみません…!さて、観劇初めはもちろん『マンマ・ミーア!』です。新年一発目から大好きな岡村美南さんのお芝居を堪能してきました。きっと最高の1年になるだろうなぁって思います。

そして同時に、千秋楽まで残り3公演。福岡マンマは今のところ公演中止にならず続いているので、どうか千秋楽まで無事に駆け抜けてほしいなって思います。私も客席から見届けていきます!

ということで、早速ですが2021年最初の岡村美南さんのお芝居、そしてマンマについてレポしていきますのでよろしくお願いいたします!

総評

全体の感想を書いていきます。

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

新年一発目ということもあり、千秋楽間近っていうこともあり、そして何より客席からの笑いがたくさん起こって凄く盛り上がっていたこともあり、俳優さんたちのお芝居も凄く熱があってとても良い公演でした。2021年の幕開けとしては最高だったと思います。

これはあとで詳しく書いていきますけど、ちょっとした小物のプチハプニングみたいのがたまにあってもそのミスをチャンスに変えてより良くアレンジしちゃう俳優さんたちの対応力も素晴らしいなと思った公演でした。前回、バグパイプが床に落ちてしまってそれを拾いながらお芝居を続けた阿久津陽一郎さんが素晴らしかったように、何かあったときに進行に違和感なく対応できるのがやっぱり皆さんプロだと思いました。そういうのも含めて、やっぱり生の舞台の醍醐味だと思います。とっても見応え充分でした。

そして座席は久しぶりのD列センター。やっぱり近いです…。マネマネとかS・O・Sとかでドナが真正面に来るから堪能しまくりな席でしたし、贅沢ですけど俳優さんたちの表情とか息遣いを近くで感じながら観られるって凄く楽しいなって再認識しました。カテコでは今回も岡村美南さんがしっかり見てくれて手を振っていただけました。なんだか毎回こんな贅沢をしてしまっていいのかなぁ…って幸せな気分です。

それに今回は至るところで笑ってくださるお客さんがいたおかげで、その笑い声につられてってわけではないと思うけど、笑いの連鎖のように凄くたくさんのお客さんが笑っていて、全体的に盛り上がっていました。千秋楽が近くなってくると基本的にオタクたちが集まるから、コミカルなシーンでも笑いが起きないことも少なくはないんですよね。でもこのご時世だからか、地元の方が多かったのかなぁ…。とてもアットホームな感じで温かく見守ってくださっていて、終始盛り上がっていました。それがとても嬉しかったです!

そういう客席の反応を受けて、俳優さんたちもテンションが高くなった部分もあると思います。特に増山さんとか高倉さんとかそのあたりの人たちがね(笑)本当に、2021年の幕開けとしては最高すぎる観劇になりました。福岡マンマ、本当に大好きです!

キャストの感想

気になるキャストの感想を書いていきます。

ドナ・シェリダン:岡村美南

新年一発目から絶好調だったと思います。全体的に声も出ていたし感情表現も歌声と表情でしっかりできていたしお芝居においても面白さと可愛さとかっこよさと切なさと、色んなものが詰まっていて見応えがありましたし。そして今回も1幕は子供っぽい仕草をたくさんしていて、本当にすっごく可愛かったです。一方の2幕は魅せるお芝居をしていて、ドナの母親としての実感がどんどん湧いているのが伝わってきました。1幕と2幕とでギャップがどんどん大きくなっていってるので、色んなドナの一面が垣間見えるようで面白かったです。

1幕のDQでは、グラサン準備のために後ろ向かうときに両手でガッツポーズしてたのがめちゃくちゃ可愛かったです。テンション高いんだね、可愛いねぇって思いながらいつも背中を見送っています(笑)そして今回はグラサンを下げて客席をチラ見するやつ復活していました。やっぱりテンションが高かったみたいです(笑)それに声も凄く出ていたし、かなりパワフルなDQでした。

2幕はドナにおいてはシリアスなお芝居が多いから、1幕でしっかりパワフルでかっこいい元気な一面を見せることで落差が生まれて、ドナが母親として悩んでいることや過去に負った傷に囚われ続けていることがより如実になっていたような印象です。特にソフィと上手くいかないギスギスした感じや温度差を感じられるシーンが序盤からあるだけに、あらゆることで苦悩する姿が見受けられてついつい感情移入してしまいます。

ちなみに悪夢から目覚めたソフィの元に駆け寄って「掛け算ができなかったときも」と夢遊病にかかったときのことをソフィに伝えながら抱き締めようとして、ソフィにかわされてしまうときの岡村さんドナの表情が実は好きだったりします。ドナにとってはまだソフィが子供のように思える瞬間もあって、可愛くて仕方ないんでしょうね。抱き締めようとするときにソフィのほっぺを両手でむぎゅって摘まんでいて、ちょっと子供扱いしちゃうところも岡村さんドナのソフィへの愛情が感じられます。そして抱き締めようとしたらソフィが拒絶して、だから笑顔のまま凍り付くというか、なんか取り残されたような顔してるんです。あれ…?って表情。

それからソフィに「私赤ちゃんじゃないのよ!」と言われてムキに「分かってるわよ!」と答えるのも好きで、図星をつかれたのかなぁ…って思いました。ソフィのことを分かってあげたいのに分かってあげられない自分への苛立ちもあるし、母親としての未熟さが見えるし、ここの岡村さんの表情が凄くいいなぁ…といつも思っています。ちゃんと母親になりきれていない感じが本当にいいんです、岡村さんドナ…。デビューしたての頃の母親になろうと必死にもがいていた頃と違って、今はしっかりドナというキャラクターを理解しながら演じているから、ドナが未熟ながらもちゃんとした母親になろうとして頑張るけどなかなかなれないもどかしさが凄く全面に出ています。今だからこそ演じられるドナのお芝居だなって思いました。

こういう母親になろうともがく姿が表現されているからこそ、Slippingに活きてきて凄く良かったです。今回もSlippingとThe Winnerは特に良かったし、聴かせるだけでなく魅せるようにもなっていて、惹き込まれました。そしてThe Winnerはどんどん自然な歌い方になっています。デビューしてすぐの頃はなんだかクセのある歌い方でちょっと不自然だったんですよね。んー、コレジャナイ感…みたいなところがあって、だから余計にドナの感情があまり歌声に滲んでこなかった部分もあったんだと思います。でも今回はかなりナチュラルな歌い方に変わっていて、凄く耳に入ってきました。多分歴代ドナの人たちの歌い方に寄ったのが、聴き馴染みがあってすんなり入ってきたのかも。特にラストの「悲しかったわ」の部分がね、初めの頃は結構クセあったけど、今回はクセがまったくなくなっていました。

そういう変化もあって、岡村さんの歌声にドナの感情がビシバシ乗ってきて良かったです。キッとサムを睨んで戦う姿勢を見せるけどふとしたときに眉毛が下がって泣きそうな顔して強がっているだけなのが丸わかりで、そういう姿も愛しいですね…。強がっているし弱さも見せるけど、それでも覚悟を決めて向き合う母としてのドナ・シェリダンの逞しさがしっかり表現されていて、凄く魅せられました。日に日に良くなっているので、今後もかなり期待できそうです。

今回はこんな感じかな。さすがに毎日観劇しているといつも同じところで胸打たれて同じことしか書けなくなっちゃうので、ちょっと控えめに。あ、でもずっとデビューの頃から感じているのが、岡村さんって相手のアクションを待ってから動く癖?があるなぁ…って(笑)お芝居が丁寧なのは確かなんだけど、たとえばターニャがダイナモスのポスターを見せてきたときにそれを奪って破るシーンとかはそれを凄く感じます。相手が言い終わるのを待ってからじゃなくて、前のめりになってポスター奪い取って破っちゃえ!って毎回思っていたりします(笑)それくらいドナには心の余裕もなかっただろうし、当時のことに凄く敏感になっているだろうし…。こういう部分はもっと前のめりなお芝居すると良くなるんじゃないかなぁ…なんて個人的に思ってはいるので、演じていく中でどんどんドナに寄り添っていってもっとナチュラルになっていったらいいなって期待したいです。

そういう部分も含めてまだまだ伸びしろがあると思っていますし、間違いなくどんどん深化していくと思うので今後も楽しみです。何はともあれ、今回も絶好調でかっこよくて可愛い岡村さんドナを観ることができて幸せでした。2021年の幕開けを岡村美南さんと過ごせて嬉しかったです!

ターニャ:高倉恵美/ロージー:増山美保

千秋楽が近付いているのもあってか、高倉さんターニャと増山さんロージーのテンションが毎回高くてやかましくて笑ってしまいます。ドナがシリアスなシーン多いだけに、本当にこの2人のシーンは箸休めみたいになっていて笑いました。

今回はベッド争奪戦のコイントスのキャッチを増山さんロージーが失敗してしまって、コインが床を転がってしまったんです。で、転がったコインを2人で目で追いながら、床を這いずり回る虫を潰すみたいに増山さんロージーが足でドンッてコインを踏み止めていて、そのまま「裏!」「表!」のやりとりに入っていました。で、足をどかして増山さんロージーがコインを覗いて自分が当たりだと分かっていつものごとくベッドへダイブ。床に残されたコインを高倉さんターニャがジーッと覗き込むようにして睨み、コインを拾って増山さんロージーに投げつけていました。

もうこれがナチュラルな対応の仕方で凄く面白かったですし、私もですけど客席から相当笑いが起こっていました。やっぱりプロの対応力ですね、こういうピンチをチャンスに変えちゃうあたりさすがでした。

あとは「原野を駆け回る野生児ってとこね」のオフマイク。「あ~~~?え…好きだったの?」って高倉さんターニャがすっごくやかましいリアクションをしていて増山さんロージーとわちゃわちゃしていたのが、岡村さんドナとの落差があって良かったです。やっぱり高倉さんと増山さんは横浜からずっと組んできただけあって息がピッタリだし、ちょこちょこやることが面白くていいなって思いました。

ターニャとロージーがやかましければやかましいほど、ドナのシリアスなお芝居が活きてくるので本当に高倉さんと増山さんの組み合わせのバランスは最高です。年齢的にも岡村さんと近いし、エネルギッシュなダイナモスで大好きだなと再認識できた観劇になりました!

観劇の感想・考察

気になったポイントについて書いていきます。

バカップルな岡村美南さんドナと阿久津陽一郎さんサム

岡村さんドナと阿久津さんサムが公演を重ねていくごとに距離近くなってきているのが感じられるんですけど、今回は「ウォータールー」で可愛らしいやりとりを観測できたので簡単にレポ。

ダディーズがファンキーな衣装に身を纏って登場するときに、阿久津さんサムが岡村さんドナと向き合う瞬間があるんですけど、そこで岡村さんドナの長い髪を意識してなのか手でなびく仕草を見せていたんですよね。岡村さんには笑われていましたけど、ここお互い指差しだったり公演によってやることちょっと違ったりすることもあったので、多分?新しいパターンかも。

で、前のほうにやってきて2人で背中をくっつけて歌うところがあるのですが、ここではいつも岡村さんって阿久津さんに寄りかかるようにして完全に背中を預けているんです。で、今回は別に阿久津さんに押されたわけでもないのにバランス崩しかけて右足を踏み出してバランス取ってました(笑)岡村さん自身も驚いたみたいでハッとした表情していて、何やってんの~~~ってなっちゃいました。前にもここは阿久津さんに押されて岡村さんがバランス崩して、岡村さんが阿久津さんを睨むようにして阿久津さんがごめんごめんみたいなやりとりを横浜のときにしていたので、ほっこりできる範囲だけど一応気をつけてねって思っちゃいます(笑)

そして、アンサンブルさんたちを含め何グループかに分かれて前のほうに出てきてお辞儀をするときに岡村さんとか阿久津さんとかは上下サイドのほうで待機していて、自分たちの番が来るってなったら舞台中央奥のほうに行くんですね。そのときにまたダディーズ登場のときと同じく岡村さんと阿久津さんが向き合う瞬間があるんですけど、今度は岡村さんがさっき阿久津さんがやっていた「岡村さんの真似」の真似をするようにご自身の髪を手でなびいていました(笑)バカップルか…(笑)お互いがお互いの真似しているのがとても可愛くて、仲良いなぁ…ってほっこりしました。

本編ではギスギスしていてぶつかり合うシーンも多いだけに、結婚式のシーンやライブなどで仲睦まじい姿を観られると嬉しくなっちゃいますね。岡村さんは今のところ阿久津さんサムとしか組んでいないので、今後別のサムの俳優さんと絡んだらどんな感じになるんだろうっていうのも気になることは気になりますが…でもだんだん阿久津さんとの息もピッタリになってきたから、これはこれでこの2人のサムドナ夫婦を観続けていきたいなぁ…とも思います。どっちにしても、阿久津さんは岡村さんがドナデビューのときからずっと支えてくれてフォローしてくれていた俳優さんの1人なので、感謝しかありません…。残り2公演でも仲睦まじいやりとりが観れたらいいなって思いました!

まとめ

ということで今回の公演も凄く面白かったです。客席も盛り上がっていたおかげで俳優さんたちのお芝居もノッていたし、全体的にボルテージの高い公演だったんじゃないかなって思います。新年からこんなに楽しくてハッピーになれる作品を、大好きな岡村美南さんのお芝居を堪能しながら観られて最高でした。

毎回言ってますけど、福岡に来てから一気にドナのお芝居に深みが増すようになって色々と実感が湧くようになりました。福岡公演は残り2公演ですけど、毎週のように見届けてきて良かったなって思います。今のご時世っていうのもあれば劇団四季の制度もあって、いつ退団してもおかしくなくて、だからこそ「いつか」を待っているのって凄く怖いことだったりもします。なので、こうして無事に幕が開くことも、ステージで輝く岡村美南さんの姿を観られることも幸せなことだなと思いました。

このまま京都も出るだろって思っていますけど、えばちゃんみたいに次回公演も出ると思ったらキャスティングから外れている…なんてこともゼロではありません。そうなると、やっぱり岡村美南さんが舞台に出てくれている今を大事にしないといけないなって思いました。だからこそ、こうやって年末年始を福岡で過ごそうと決めて良かったです。本当に毎公演、すっごく素敵なお芝居を観られてファンとしても嬉しいです。

では残り2公演、次回はいよいよ前楽です。しっかり見届けてきます!

2

コメント

タイトルとURLをコピーしました