2021年3月13日マチネ&ソワレ 劇団四季『マンマ・ミーア!』@京都




マンマ・ミーア!
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キャストの感想

キャストの感想を書いていきます。

ドナ・シェリダン:岡村美南

マチネもソワレも最高でした!回を重ねれば重ねるほどどんどん魅力が増していって、芝さんサムと組んだことで岡村さんのお芝居もちょっとずつ変化していって、新たなドナ像を生み出していっています。いやもう本当に素敵すぎて、観れば観るほどどんどん好きになっていってしまう…。

ただ1つ言いたいのが、前からずーーーーーーっと言ってるんですけど岡村さん髪の毛が顔にかかっても全然払ってくれないのがマジで困る(笑)マチネのママミアで髪の毛が顔にかかっちゃってそのまま払わずにお芝居続行してたのでそれが気になって気になって仕方なかったです。ライブのときはサッと払ってたんだけどなぁ…。多分本編ではそういうことをするとお芝居としての流れを途絶えさせてしまうとか色々考えてやってないんだろうなと思います。が、気になるから払ってくれ(笑)

マチネではチキチータのときにもシーツにくるまったときに前髪が打ち上げられたみたいになっちゃってボサボサの状態で、ご自身ではそれを払うこともなくそのままお芝居続行していたので、恒川さんターニャが慰めるときに一緒に前髪もしっかり直して整えてくれていました。優しい(笑)そういうところを面倒みられている岡村美南さんドナも本当に可愛いです。

んじゃ、早速細かい部分をマチソワ混合ではありますが書いていきたいと思います。

マネマネ。「いつか金持ちの男を捕まえて」はマチネは両手でセルフハグしながら左右にすりすりと体を動かしていて結構珍しいパターンを観れました。ソワレも両手でセルフハグ+右脚ピキーンと伸ばすやつでした。可愛かった~。下手寄りで観るマネマネはひたすら岡村美南さんドナのイケメンっぷりを正面から堪能できるので、もう情報量がえぐすぎて思考が止まりそうでした。本当に死ぬほどかっこいい…たまらんです…。

DQ。ソワレのときに、冒頭のサビ部分を歌い終えたターニャとロージーを見て「ううううう…」って泣きそうな声あげて俯いてた岡村さんドナがマジで可愛すぎて思考が停止しそうでした。泣き顔が可愛すぎるってもう罪ですよね…。あれで40歳っていう設定なんですよ、可愛すぎる。芝さんサムとの組み合わせで考えたときにやっぱりまだまだ子供じゃんってなる瞬間でもあるので、本当にここの泣き顔は注目ポイントだと思っています。くっそ可愛い。好き。

2番の「その気にさせた男の子」はマチネは客席指差し+グラサンチラ見で、ソワレは両手を上げてぐるぐるうぇいうぇいやっていました。テンション高くて可愛いですね。ここのDQは今のドナとしてじゃなくて昔のドナとして歌う瞬間でもあるので、やんちゃだった当時の頃の面影がしっかり残っているのも本当に可愛いです。バイタリティに溢れた一面がしっかり見えれば見えるほど、ドナがかつてロックバンドを組んでいたっていう過去に対する説得力も出ますから、岡村さんがドナを演じたのはマジで正解だったなぁ…ってここのシーンを観るたびに思っています。大好きなシーンです。

2幕冒頭の早朝のシーン。ソワレでの「こんなまやかしの結婚式…!」と口を滑らせるときの、この台詞の言い方がすっごく良いなと思いました。割といつも「まやかし」という言葉に力を入れる感じで強調しながら言うんですけど、ソワレでは本当にさらっと言い切ったんです。それが逆にポロッと本音をこぼしたように聞こえて、逆に個人的にはドナの本心が垣間見えた気がして好きでした。だからこそ、そのあとに続くまりえちゃんソフィの「まやかし…?」もより不信感を抱いたような印象を受けて、とても良い流れだなーって感動していました(笑)

One Of Us。マチネで歌い出しのタイミングがちょっと早かったですけど上手く誤魔化してたので良し(笑)あとはマチネで歌詞を聞きながら観ていたときに「遠いあなたをいつも見つめていた」っていう歌詞がなんかグサッと来ました。これも芝さんサムとの関係性の解釈を自分なりにしたときの前提で話していきますが、「存在を遠くに感じる」って年の差あるあるだと思うんですよ。大人の世界って子供からすると凄く遠くて近付けないように感じるし、もちろん周りの人たちも大人なので子供の自分って入り込めない世界です。芝さんサムに対しても、付き合っていた当時から自分は決して入れない大人の世界にいる彼を近くに感じられずにいて、寂しさを抱いていたんだろうなーって苦しくなりました。

なので、そういう意味でも芝さんサムと組む岡村さんドナのOne Of UsやS・O・SやThe Winnerは歌詞の意味合いがすっごく変わります。改めて岡村さんドナの若さが至るところで露呈するからこそ、より芝さんサムとの年の差ゆえの悩みが見えてくるので切なさが増してすっごく好きです。それを感じるたびに、年の差サムドナ美味しい~~~!!!って脳内で叫んでいました(笑)

Our Last Summer前の飯村和也さんハリーとのやりとり。ソワレでの「あなたここに何しに来たの?」の言い方がめっちゃ好きでした。疑うような言い方とかじゃなくて凄く柔らかい言い方していて、なんか優しさを感じたんです。ドナ、ハリーには基本とても優しいですよね(笑)そして「ありがとうって言ったはずよ?育ちのいいお嬢様らしく」はマチネは小切手をポイってやりながら言うパターン、ソワレはガウンの裾を広げて上品にお辞儀するパターンでした。

いやもう木曜日に観たときはこのまま飯村さんハリーと結ばれてくれればいいのに…と思っていたのに、今やもう芝さんサムとの組み合わせにゾッコンになっちゃっているので不思議なものですね(笑)でも相変わらず飯村さんハリーとの組み合わせは凄く甘ったるくてお似合いなので、ハリールートも全然アリだと思います。むしろハリールートも観てみたいです。

Slipping。んー、とても良かった…。特にソワレでの歌い方、とっても優しくて良かったです。こうして55回、56回目の岡村さんドナを観終えたわけですが、確実に横浜のときよりも福岡のときよりも母親になりました。何がどうっていうのは上手く伝えられなくて、ただひたすらにソフィを想う気持ちが本物になっていったこと、そしてその気持ちがとても温かくて優しくて寂しい母親としてのものだったっていうことが岡村さんドナの歌声と佇まいから感じられるんです。テクニックとかそういうものじゃなくて、経験を重ねたからこそ自然に生まれたものだと思っています。

それと今回観ていて改めて好きだなと感じたのが、ちょうどソフィにドレスを着せてあげているときに後ろでホックなどを止めてあげている瞬間の表情でした。ソフィが「私にはガッカリした?」と聞いたときには不思議そうな顔して見上げるんですけど、その次の「だって、みんながあなたのママはかっこいいわねって言うんだもの」と続けていくのを聞いているときにフッと笑顔になるんです。その笑顔の切り替わりがめっちゃ好きなんです…。

別にかっこよくなろうと思ってなったわけじゃなくて、ドナも言うように「そうするしかなかった」んですよね。本当は母親に勘当されたっていうことは元々ソフィに話すつもりなかったと思うんですけど、ソフィが「ママのようにかっこいい生き方ができなくて親不孝な娘でガッカリさせた」って後悔?自責?しているのを知って、ママもそうじゃないんだよっていうことを知ってもらうために自分の過去を話したんだと思っています。だからこそここで岡村さんドナが笑顔になるのって凄く印象的で、ソフィを安心させたいっていう想いと同時に、自分は決してそんな完璧な人間ではないっていう嘲笑に近しいものを感じました。

でも、嘲笑と言っても冷たいものではなくて、すっごく愛に溢れた優しくて温かい笑顔でした。別に自分と同じ道を歩まなくていい、自分だって道を踏み外してきた、あなたにはあなたの人生がある…ソフィへの色んな想いがその笑顔から感じられました。だから、すっごく好きなんですこの笑顔。もちろんそのあとの「本当に綺麗よ」も、ソフィへの愛で溢れていて大好きです。こういう表情の変化ってやっぱり公演を重ねていったことで見えてきた部分でもあります。だから、こうして自然と内側からちゃんとお母さんになった岡村美南さんドナのSlippingはすっごく素敵でした。

何だかんだで横浜、福岡でも何度か最前列で見届けてきましたけど、やっぱり今回の観劇は感じ方が全然違いましたし、これまでの公演で観てきた岡村美南さんドナの姿が走馬灯のように駆け巡りました。成長したなぁ…お母さんになったなぁ…って嬉しかったです。

そしてThe Winner。良かった…ただただ良かった…マチソワどっちも良かった…。「残していった私だけを」と「バカだった愛を信じ夢を見たこの私」のちょうど間、そこでグッと表情を歪めたのがとても印象的でした。今にも泣きそうな顔していて、でもそれをグッとこらえて笑いながら「バカだった」と過去の自分を笑うんです。もうその表情の変化を観たときに胸が苦しくなってしまいました。

岡村さん、いつからThe Winnerもこんなに涙ぐみながら歌うようになったんだろう…。もちろんSlippingの次がこのナンバーなので流れ的に涙が込み上げやすくなってしまうのもあると思いますが、それだけじゃなく岡村さんの中でドナのサムへの想いがどんどん大きくなっているんだろうなって思いました。ちゃんとドナが憑依して、岡村さんを通してサムへの気持ちを歌っているんだなって感じます。

あとはソワレのときに冒頭の「触れないであの子には」だったと思うんですけど、そこで首を横に振りながら歌っていたのも印象的でした。ただ感情を込めて歌うだけじゃなくて、動作にまでドナの感情が染み込んだんだなぁ…って感じた瞬間です。演じていく中でどんどん岡村さんのお芝居が変化していって、今回はそれを至るところで感じられた公演でした。

とりあえず、芝さんサム相手に歌うThe Winnerはマジで切なすぎて本当にしんどいです。Slippingでもソフィに対して自分が未熟だったために不甲斐ない母親でごめんねっていう想いを抱いていたのに、The Winnerでもサムに対して自分が子供で未熟だったからあなたとは一緒になれなかったとい想いをぶつけていて、とことん自分が未熟であったことを悔やんでいるように感じました。だけど今更甘えることも頼ることもできなくて、一生懸命見栄を張って強がって噛み付いちゃうのがまた大人になりきれていなくて、若さが露呈しちゃう感じがマジで切なすぎました。

だから今週のThe Winner、本当に凄く良いです。芝さんサム相手に歌うThe Winnerの切なさマジでえぐいので観てほしいです。だからこそ、釣り合わないと思っていた年上のサムからプロポーズをされて、思わず固まってしまって、我に返って嬉しそうにプロポーズを受けちゃう乙女な岡村さんドナがマジで可愛いしすっごく報われた気になります。年の差サムドナの場合、なんかストーリーに矛盾点とか違和感が一切なくて個人的には凄く良いなって思い始めてきました。まさかこのタイミングでこんな自分好みのマンマが観られるとは…と我ながら驚いています(笑)

気付いたら岡村さんの感想だけで5,000文字近く書いてました…。長くなってしまい申し訳ないです…。書きたいことが多すぎて、これでもかなり端折ったほうなんですけどね(笑)贔屓のことはいくらでも書こうと思えば書けるので、どこを切り取って端的にレポしていくのかは私にとっての一生の課題になりそうです。でも今回もすっごく素敵なお芝居をされていたし、キラキラしていてかっこよかったです。無事に見届けられて幸せでした!

サム・カーマイケル:芝清道

芝さんサム本当に面白すぎてヤバいですね…。マチソワ混合にしたら余計に情報量多すぎてレポしきれないです。それくらいお芝居細かいのと、阿久津さん同様毎回お芝居変えてくるので毎回違ったサムを観られるんですよ…。楽しすぎる(笑)

1幕の初登場シーンでは、とにかく細かくホテルをチェックしていて手すりに掴まりながらセットにのぼったりもしていて凄く嬉しそうにしていたのが印象的でした。これがのちに出てくる「こういうホテル!いつか島に戻って建てようと思ってたんだ」「君は僕の夢を実現してくれた」という台詞への説得力に繋がるので、凄く建物大好き人間らしさが出ていて良かったです。

Thank You。飯村さんハリーがギターを弾き出すと「フゥー」と声をあげる芝さんサム。それから飯村さんハリーが「ドナが好きだった歌だ」と言うのを聞いて、マチネでは肩をすくめながら両手をあげて「さっぱり…」みたいな仕草をしていて、ソワレはジャカジャカとギターを激しく弾く仕草をしていました。また、ソワレでは「二度と顔を見たくないって言われたんだ」という台詞を言うときのドナの真似が凄く激しめで笑いました(笑)相当きつく「二度と顔を見たくない!」って言われたんだろうなーっていうのが伝わってきて、とても良かったです。

でもその後の「もう何年も前の話でしょ」というソフィの台詞の直後に「どうして?」と1テンポ早いタイミングで台詞言っちゃって、「私はここにいてほしいの」とソフィが言ったら改めて正しいタイミングで言い直すっていうミスはありました。惜しい…!笑

ソフィからキーを受け取ったあとの動きもソワレは特に面白くて、動揺してキーを上手側の舞台袖に投げるつもりで手を振りかざしたんですがそれを坂本さんビルに止められたので、坂本さんビルにキーを押し付けようとして拒否されて、回れ右して飯村さんハリーにキーを押し付けようとして拒否されて、テーブルにちょこんと座って頭を抱えていました(笑)ここも色んなパターンで演じてくださるので、観るの凄く楽しいです。

直後のドナとの再会シーン。ソワレでの「はぁい」が面白すぎて思わず笑っちゃったんですけど、軽めの感じでちょっと声高めにして言ってたんです(笑)あまりにもそれが外国人の挨拶みたいな感じで面白すぎて、そりゃドナも「あなたー!!」って怒り出すわって納得でした。最高に面白かったです(笑)

2幕One Of Us直後のバグパイプ関連。ソワレで成田さんエディが置いたバグパイプがテーブルから落ちてしまって、もちろん岡村さんドナはそれを拾わないので放置なんですけど、芝さんサムが「僕のバグパイプ…!」と言うときにテーブルの下を覗き込みながら言っていたのがさすがでした。このハプニングって前にも福岡で1回あったんですけど、そのときは阿久津さんサムが拾い上げながらお芝居していて、その対応もさすがでした。ベテランさんの対応力本当に素晴らしいです。

結婚式。ソワレでI DOで「生きていこうよ2人で誓い合い」とプロポーズして固まってしまったドナを指差しながら自信なさげに男性陣の元へ向かう芝さんサムがとても可愛かったですし、腰をうねらせてガッツポーズして気合いを入れ直すのもまた芝さんサムらしくて笑いました。

そしてお姫様抱っこですが、マチネでは岡村さんドナをお姫様抱っこしたらそのままさらにひょいっひょいっと持ち上げてて、芝さんの腕力の凄さにただただ驚きました(笑)岡村さんも軽すぎです(笑)ソワレはお姫様抱っこしたらその勢いで左右にぐるぐるしそうになってて、ようやく下ろされたときに岡村さんドナが芝さんサムの肩周辺を叩きながら「ちょっと~」だか「やめて~」だか言いながら笑っていました。今回のマチソワだけでも色んなお姫様抱っこを観られて最高に幸せです…。

で、これまたソワレですがラストのI Have A Dreamでまりえちゃんソフィを見送る際に抱き締めたらそのまままりえちゃんソフィをひょいっと持ち上げる形で抱っこしてて、パパ―!ってなりました。まりえちゃんソフィも思わず「わっ」て声あげてて、そういうのがとても親子のリアルさを出していて良かったです。芝さんサム、ドナのこともソフィのことも溺愛してくれそうな良いパパになりそうだなーって思いました。

とにかく芝さんサムは本当にお芝居が細かいし、カンパニー全体の士気も高めてくれるムードメーカー的な存在だなと再認識できたマチソワでした。本当に芝さん来てからの今週のマンマ、ちょっと雰囲気変わりましたもん。阿久津さんサムのときとはまた違った魅力でマンマカンパニーを盛り上げてくださっていて、芝さんの凄さを実感できました。観れば観るほど芝さんサムにハマりそうです。今回もたくさん笑わせてくださってありがとうございました!

>>次のページからはみなまり+芝さんの面白カテコレポなど!

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