2022年6月19日マチネ 劇団四季『ノートルダムの鐘』@横浜




ノートルダムの鐘
この記事は約6分で読めます。
ゆうき
ゆうき

通算200回目の岡村美南さん観劇です!

日時:2022年6月19日マチネ公演
場所:KAAT神奈川芸術劇場
座席:S席1階13列11番




はじめに

連日の観劇ですが、ついに今回で通算200回目の岡村美南さんとなりました。いやー、感慨深い…!この回数が多いのか少ないのかは知らないですがそんなの周りの評価ですし、私にとってこの200回という回数は岡村美南さんを応援してきた証でもあるので、誇りを持っていきたいです。それに200回なんて通過点にすぎませんから。これからも300回、500回、1000回…と見届けられるよう、ファンとして応援していきたいです。

そんな個人的に思い入れのある観劇ともなりつつ、今回できっと見納めだろう…という気持ちも込めて、しっかりと観てきました。まあ、2019年京都公演は開幕から数週間で抜けるだろう…と思って毎週末遠征していたら結果的に全然抜けなくて3ヶ月も連投してたやーん!ってことがありましたが(笑)

改めて、客席から応援できることの幸せを凄く噛み締めています。退団してしまったり裏方に回ってしまったりすると、客席から応援することができなくなってしまうからね。本当に幸せですよ、私。

では早速レポを始めていきます。最後までご覧くださいまし!

総評

全体の感想です!

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

とても熱量の高い公演でした!客席の熱気も凄くて、拍手の大きさがいつもの倍以上なのではと思うほどに熱かった。そしてキャストの皆さんの熱演も本当に素晴らしく、息を呑むほどのリアルな愛憎劇が繰り広げられていて、鳥肌が止まらなかったです。

今週何度か観て、泰潤さんカジモド×村さんフロローの組み合わせが凄く好きだなと実感しました。この2人の主従関係といいパワーバランスといい、あまりにもアニメ版の2人にそっくりです。やっぱり最後の、カジモドかフロローを投げ飛ばすシーンがこの2人だと本当にリアルというか緊迫感かやっっっばいのよ。必死に逃げ回る村さんフロローをありえんくらいの馬鹿力の腕力で抑え込んで、腕の中でもがき回る村さんフロローを足が地から離れるほどに持ち上げちゃうのが、もうお芝居に見えないくらいリアルなの。もはやノンフィクション。アニメをそのまま再現しているかのようでした。ここ観るだけでもチケット代払う価値があると思います。

ここはこれまでの主従関係としてフロローが絶対的な権力を持っていればいるほど、ギャップが大きく表れるシーンですね。泰潤さんカジモドと村さんフロローは、村さんフロローの冷淡で厳格な教育が泰潤さんカジモドの体にしっかり染み込まれてるから、精神的にカジモドがフロローには絶対に勝てないというのに説得力があります。この2人の関係性は、観ていると心を抉られるような感覚になりますね。でもだからこそ凄く好き。今週この組み合わせを3回観られたので、観るごとにどんどん沼に落ちていきそうでした。今期、キャストがあまりにも私好みすぎてヤバいです。

そんな2人の心を惑わす岡村さんエスメ。今回は座席がステージから少し離れていたのもあって、オペラグラスをガッツリ使って岡村さんエスメをじっくりと観ていました。ここ最近は表情のお芝居に注目しながら観劇していたけど、表情はもちろんのことセリフの言い方も凄く素敵だなと再認識。孤高のジプシーとして、あまりにも優秀で自然体でいかに魅力的なのかが、セリフの言い方でも伝わってくる。

同時に、カジモド、フロロー、フィーバスそれぞれに見せる一面も違う。凄く多面的で同じ人のはずなのにまるで別人。そういう雰囲気の出し方も上手いなと再認識しました。

そういえば、泰潤さんカジモド×岡村さんエスメも大好きですわ。この2人の心の通わせ方が凄く好きなの。好きなポイントがTOTWに集約されてるんだけど。エスメがのちにカジモドを「友達」と呼ぶことに凄く説得力を感じさせる関係性なのよね!この組み合わせ!

普段はエスメ優位な関係性ではありますが、TOTWではそれが逆転して泰潤さんカジが岡村さんエスメを導いてあげるのよね。それが他のカジにはないポイントで、めっちゃ好きです。ただエスメに身を任せるんじゃなくて、自分自身でエスメを自分だけが知る世界へと誘うんです。それがまさにTOTWラスト、エスメが柵から手を放す瞬間の泰潤さんカジの振る舞いに表れています。エスメが先に手を放すのを待つんじゃなく、「ほら、放してごらん。大丈夫だよ」とでも言うように、カジのほうが先に手を放して待ってるんだよね、泰潤さんカジ。何度観てもここが死ぬほど好きすぎて、毎回咽び泣きそうになるほど心の中で叫んでいます。

だから岡村さんエスメもカジを信じて思い切って手を放して、2人で微笑みながら両手を広げて天を仰ぐの。エスメラルダって、心から人を信じたことってきっとないと思うんですよ。ジプシーという身分で人から蔑まれて疎まれて生きてきたから、自分のことは自分で守らなきゃいけないし。だからフロローやフィーバスと対峙するときもサッと腰に装着してるナイフに手をやりますよね。常に警戒状態。誰のことも多分信じてないし、信じたこともない。

そんな彼女が、TOTWのラスト、この瞬間初めて誰かを心の底から信じたんじゃないかなって思いました。カジが先に道を切り拓いてくれるからついていく。誰かについていくなんてことをしたことがないであろう岡村さんエスメが、ここで初めて彼に続いて手を放すんですよ。「高いとこダメなの!」って言ってた彼女が…!危険を顧みず…!

そう考えると、泰潤さんカジのTOTWでの振る舞いは本当にしっくり来るし、なんなら泣けるんです。これは今期だと泰潤さんカジでしか観られないものなので、私の解釈としては最高にピッタリでした。そして初めて誰かを信じた岡村さんエスメが、彼を「友達」と呼ぶことにも凄くしっくり来ました。ただただ世界の頂上でわーきゃーしたから友達って呼ぶんじゃなくて、初めて自分が信用してもいいと思えた人であり、自分を知らない世界にいざなってくれた人だから、エスメにとっての「友達」は普通の人以上に大きな意味を持つんだなって思いました。

そして「二人でいる」のところ、泰潤さんカジはいつもジェスチャーしないんですけど、今回はちょっとさりげなく手を持ち上げてそっと柵に置いたんですよね。感情が溢れたのか凄く自然にふわっと手が持ち上がったみたいで、それがまたピュアだなって思いました。そんな泰潤さんカジの真似を、岡村さんエスメもやってくれました。本当にさりげなく、手を柵にトンと置いたんです。同時に凄く柔らかくて優しい笑顔をカジに向けていて、あまりの温かさにオペグラ越しに泣きそうになりました。光に包まれたような温かくて優しい世界。まさにそれを表現したような今回のTOTWは本当に素晴らしくて、私の中で歴代トップ5に入るんじゃないかってくらい好きでした。

正直他にも挙げたらキリがないくらい、好きだなと思うポイントはたくさんあって。そんな中で今回は登場人物たちの関係性について今一度考えさせられることが多く、改めてこの作品の面白さを実感した観劇でした。

あとは武藤さんフレデリックがとても良かったな。バスティーユでフィーバスに「夜明けにまた来ます」と言うときに、そっとフィーバスの手に自身の手を添えたのが凄く良かったです。フィーバスへの忠誠心が感じられた瞬間で、正義感も強いフレデリックなので、フロローの悪事に対しても凄く自分の意思を見せるのが好き。キャスボには名前が載らないけど、ちゃんと役として自我を確立したフレデリックだなと思って、印象に強く残りました。

今回は全体を俯瞰で観つつ、岡村さんエスメを中心にガッツリと観てきたのですが、今改めて気付くことも多くて凄く楽しい観劇でした。観るたびに新たな発見があり、作品の解像度が上がっていくのが凄く楽しいなって思います、今期は。

まあ今回に関しては自分自身岡村さんを観るのが200回目ってこともあって凄く気合いを入れて観劇に臨んだわけなんだけど、そういうの抜きにしても凄く良い公演を観たなって思いました。とっても良かったです、マジで。大好きなキャストの組み合わせだったし、大満足でした。今回も観に行けて良かったです!

NEXT>>キャストの感想です!

1

コメント

タイトルとURLをコピーしました