キャストの感想
キャストの感想を書いていきます。
オペラ座の怪人:飯田洋輔
念願の洋輔さんファントム!洋輔さんを観るのはもしかしたら2015年の『人間になりたがった猫』宇都宮公演以来かもしれません…。なので相当久しぶりに観た気がしているんですけど、やっぱり洋輔さんの歌声とお芝居は重厚感あって最高でした。
繊細で感情の揺れ動きが激しい佐野正幸さんファントムとは全然違って、怪人らしさ?が目立つファントムという印象がありました。ずっしりと構えていて、非人間的…というのかな。佐野さんファントムは凄く人間的で、喜怒哀楽を緩急つけて表現していたのが印象深かったですが、洋輔さんファントムはあえて緩急をつけずにファントムの感情を表現していたように感じました。
だから正直1幕の時点では、個人的に佐野さんファントムをなぞりながら観てしまっていたこともあって「ちょっと自分の知っているファントムと解釈が違う…」と戸惑ったんですね。私自身が繊細なお芝居をする人大好きなので、佐野さんファントムがかなり好みだったのもあって。
だけど、2幕から洋輔さんファントムに対する印象が大きく変わったんです。クリスティーヌを拉致って地下室に連れてきてからのシーンは、凄く人間的になっていってお芝居にどんどん緩急がついてくるようになった気がしました。感情と感情が激しくぶつかり合うシーンなのもあって、クリスティーヌの感情が真っ直ぐファントムにぶつけられたことによって、洋輔さんファントムの心に変化が起きたのかもしれません。だから、あぁ…ファントムが怪物から人間になろうとしている…と思いました。
たった数回しか観劇していない人間なのであまり説得力もないし間違っているかもしれないですけど、今回凄く心にずっしりと来たものがあったので自分用メモとして自分なりの洋輔さんファントムの解釈を書いていきます…。
ファントムってずっと罵られて見下されて恐れられて…と誰からも正面から感情をぶつけられたことがないのかなと思います。捻じ曲がった感情ばかりをぶつけられてきて怪物扱いされて、そうしていくうちに洋輔さんファントムの心も石のように固まっていっちゃったのかなぁ…って。
今回の公演からは新演出になってファントムが感情を表に出すようになったというのが変更点らしいですが、佐野さんはまさに感情を表に出すタイプのファントムなんでしょうね。洋輔さんファントムも感情を表に出すことは出すけど、感情を覆う殻が厚すぎて完全に閉じこもっている印象でした。だから完全に身も心も怪物になってしまったような恐ろしさがありました。もう救いようがない感じ。
1幕ラストのAll I Ask of You(リプライズ)で「クリスティーヌ…」と名前を呼ぶところも、心が痛いと実感している様子は伝わるものの、怒りを爆発させる瞬間に雄叫びをするかのように感情を昂らせていて思わずおおっ…となりました。完全に悪魔に心を売って蝕まれている印象なんですよね。そんな感じなんです、1幕はずっと。
だから2幕の終盤、地下室にクリスティーヌを連れてくるシーンでの洋輔さんファントムはこれまでとお芝居の雰囲気が一気に変わって、不意打ちを食らいました。先述したように、ここで初めてクリスティーヌが憎しみの感情を真っ直ぐファントムに向けます。そしてファントムに触れてキスをします。
このキスが洋輔さんファントムを一気に人間に引き戻してくれた気がしました。人間の持つ温かさを久々に、いや、もしかしたら初めて感じたんだろうな…と。ためらうことなく自分に触れてくるクリスティーヌに戸惑い、彼女の背中に腕を回そうにもそれすらできず、ただただ衝撃を受けて茫然として。
ここからの洋輔さんファントムのお芝居の雰囲気が一気にガラッと変わっていきます。それまで石のように固まっていた心がどんどん溶かされていくみたいに、感情の揺れ動きが激しくなっていって、緩急をつけたお芝居をするようになっていました。人間味に溢れていて、ファントムが怪物という呪縛から解き放たれて自分が人間であることを思い出すみたいな…そういう変化を感じました。
そして1人残ってクリスティーヌのヴェールを抱き寄せるときに、洋輔さん自身がボロボロに涙を流していて鼻水も垂れてて顔がべちょべちょになるくらい泣いてて、その姿を観て私も涙腺崩壊…。さっきまであんなに屈強な怪人だったのに、ここに来てまるで別人みたいに人間らしいファントムに変わったことがとても心にグサッと刺さりました。ずっと怪人らしさを強調するようなお芝居をしていたし人間らしさもあまり感じなかったのに、最後本当の意味で「愛すること」を知ってから一気に人間らしくなる…って、このギャップと変化ですよ。ずるい…。
洋輔さんファントムが最後クリスティーヌに「I love You」と伝えるときも優しく笑っていて、その表情を観て「あ、洋輔さんファントムもこうやって優しく笑えるんだ…」と思いました。最後の最後で人間らしい一面がどんどん見えるようになってくることで心を掴まれて、ついつい感情移入してしまいました。いやもう…この変化が本当に良かったです。
佐野さんはもう作品に30年以上も携わっていますしファントムに対して深い解釈も持たれているのでそれがお芝居にも活かされていますが、洋輔さんもファントムをもっと回数演じることでどんどん深みの出るお芝居になっていくんだろうなぁ…と思いますし、なんなら今時点での洋輔さんのファントムのお芝居もめっちゃ好きでした。だからまず、洋輔さんのファントムを観れたことが凄く嬉しかったです!
相変わらず歌超絶上手いしお芝居も素敵だし、洋輔さんの魅力をたっぷり感じられました。あとは歌声だけが劇場に響くシーンとかは、聴いているとやっぱり達郎さんのお兄さんなんだなって思うくらい声質似ていてちょっとほっこりしました(笑)いつか達郎さんもラウムに戻ってきて、兄弟でクリスティーヌを取り合ってくれないかなぁ…って思っちゃいます。チケ難必至でしょうけど。
ちょっと話脱線しましたが、とりあえず洋輔さん最高でした。紗衣さんクリスとのデュエットも圧巻でしたし、とにかく重厚感が凄かったです。凄く痺れました…!また洋輔さんファントム観に行きたいです!
クリスティーヌ・ダーエ:山本紗衣
いやもう紗衣さんクリス圧巻すぎました…。浄化されるような美しすぎる歌声聴いているとそりゃファントムも心酔するよなと納得してしまいます。本当に紗衣さんがいるだけで安心感半端ないですし、とにかくチケット代以上の価値を見出せるんですよね。キャスト変わっちゃう前にもう一度紗衣さんクリス観れてめっちゃ嬉しかったです…。
Think of MeもThe Phantom of the OperaもWishing You Were Somehow Here Againも声の伸びが凄く滑らかで声量も凄くて圧巻でした。オペラ座、曲名全然分からなくてパンフガン読みしながら書いてます…(小声)特に墓場のシーンは、あまりの歌声の美しさに天に召されそうになりました。今すぐ私がそのお墓の中に入りそうな勢いで浄化されそうでした…。やっぱり紗衣さんの持つ歌声の力って凄いです。
ちょっと話は変わりますが、私の中で紗衣さんって純白、純真、純粋といったまっさらなイメージがあるんです。『ウェストサイド物語』のマリアの印象が未だに強くて、アニタにお子様扱いされていたイメージがずっと残っていて…。だからクリスティーヌを演じる紗衣さんも汚れを知らない純白な女性っていう感じで、安心はするんですよ。でも、たとえば2幕のThe Point of No Returnでドン・ファンを誘惑しようとする紗衣さんクリスを観るとなんか心がざわざわするっていう…(笑)
似つかわしくないわけじゃないし色気がないわけでもないんだけど、ずっと子供だと思っていた人が急に大人びて純白じゃなくなることに対する危機感?喪失感?なんか上手く言葉にできないんだけど、すっごく不思議な感情が芽生えるんですよ、あのシーン。私は紗衣さん(の演じる役)に対して処女性を求めているのか…と今回観劇しながら葛藤していました(笑)
でもきっとファントムもクリスティーヌに対して感じていた愛情ってこれに近いのかな…なんて。他の男に染まらない自分だけのクリスティーヌでいてほしい、穢れを知らずに真っ白なままでいてほしい、みたいな。だからいざ自分を選んでキスまでしてきたときにファントムが戸惑ったのもあるんだと思います。自分がクリスティーヌを穢してしまった…みたいな後悔もあったかもしれないですけど。
紗衣さん自身がベビーフェイスなのもあるでしょうし、これまで演じてきた役がそういう系統多いのもあるからかもしれませんが、その穢れなき真っ白さはまさにファントムの求めるクリス像そのものなのかなと感じました。だから、本当に紗衣さんクリスを観ていると不思議な気持ちになるんですよね…。心が浄化された気持ちになるのも、紗衣さんクリスに対して聖母のような存在でいてほしいと無意識に感じているからなのかもしれません。いやぁ、不思議…。
だから2幕のドン・ファンのシーンはマジで心がざわついたし、2幕ラストでファントムに対して憎しみの感情を真っ直ぐ向ける紗衣さんクリスには泣かされました。あんなに真っ白な感情でいっぱいだった彼女が、黒く濁った感情を表に出すようになるっていうのが、凄くグッと来ました。キッとファントムを睨みつけるときの紗衣さんクリスの表情も良かったです。
今回も紗衣さんクリスの表情にはやられたし歌声には包まれた気分になったし、洋輔さんファントムとの組み合わせも観れて嬉しかったです。紗衣さんクリスもラストは泣きながら悲痛に訴えていて、感情と感情がぶつかり合うシーンのリアルさは言葉では表せませんでした。本当に素敵でした…。もう、紗衣さんクリス大好きです~!
ラウル・シャニュイ子爵:光田健一
初めましての光田さんラウル!いやもう背があまりに高すぎてバグかと思いました…。相手役が紗衣さんだからっていうのもあるかもしれないですけど、身長差ヤバいですね。オフステで紗衣さんが自分はクリスティーヌの中でも背が高いほうだから~みたいなことを言っていましたが、それじゃ他のクリスティーヌとだと身長差さらにやべえのかってビックリしました…(笑)
声の感じは凄く誠実さが伝わってくるくらい真っ直ぐで綺麗だなぁと思うんですけど、喋り出すと途端に色気を醸し出すのはなんなんだ!?かなりナチュラルに喋られてはいますが時々訛るなぁ…とは思いましたけど、それが逆に色っぽさを出すんですよ。このラウルは男前すぎて他の女の子も落としてきてるんじゃないかってくらい色男でした(笑)
洋輔さんファントムが凄く頑固で不器用だから、その対比として光田さんラウルの柔軟で器用そうなかっこよさが凄く引き立っていて良かったです。結果的にこの色男とクリスティーヌが結ばれるのか…と思うと、なんだか『ノートルダムの鐘』のカジモドに同情した感覚と同じでファントムに対する同情というか愛情がつい芽生えてしまいますね。
あとは前にオペラ座を観劇していた妹が、「首に縄をかけられたラウルがファントムとクリスティーヌのキスを目の当たりにしてから目を逸らすときの顔の角度が色っぽい」って言ってて、その瞬間の光田さんラウルを思わず観てしまったんですけど確かに色っぽかったです(笑)なんかスタイルもいいから全部が絵になるのずるいですね。
まだまだ私の中でラウルというキャラクターへの理解が足りないので、どういう解釈で~とか全然書けないんですけど、でも凄く素敵でした。カテコで紗衣さんの手を取って甲にキスしていたのも素敵でしたし、終始かっこよかったです。ずっと気になっていたのでようやく観れて良かった!
カルロッタ・ジュディチェルリ:河村彩
安心安定の河村さんカーラ!もうそこにいるだけで華があるし存在感も凄いし、憎めない可愛さすら感じるようになってきましたし、河村さんにしかできないカーラだなぁ…と改めてその凄さを再認識しました。
それこそ河村さんも長年カルロッタを演じ続けているのもあって、もはや色々考えながらお芝居せずとも自然とそういった風貌になっていってるのでは…とさえ思うくらいのナチュラルな佇まいでした。狙って嫌味ったらしく振る舞っているわけではなく、純粋にカーラの思うままに生きていたらこうなりました、みたいな。そしてそのカリスマ性と華やかさゆえに周りの人たちもついていきたくなる、みたいな。だからナチュラルボーン・カーラですよね…。そりゃお芝居の説得力も凄いですわ。
支配人ズにチヤホヤされてついニッコリしちゃうチョロさも可愛いですし、2幕でクリスティーヌに主役をやってほしいとみんなが懇願するのを外から心配そうに少し寂しそうに見つめているのもなんだか切ないですし、表情もかなり細かいので本当に見飽きることがなかったです。
最初は散々自分が主役じゃないと嫌って駄々をこねていたのに、ドン・ファンの舞台では主役じゃなくても堂々とお芝居を全うしていて、一見プライドめちゃくちゃ高いけどオペラを愛している気持ちは人一倍強い人なんだなぁ…って思って、カーラに対する愛しさもより一層芽生えました。正直カルロッタは不憫ですけど、だからこそ輝くものがあって素敵なキャラクターだなと河村さんのお芝居を観ながら再認識できました。
全観客を惹きつけるようなパワフルボイスの河村さんカーラは、圧倒的美しい歌声で天使が囁くように歌う紗衣さんクリスとは対照的で、実力も声量も完全に互角でありながら相対する特徴の歌声っていうのが凄くバランス良くて観るのも楽しかったです。河村さんも抜けそうな雰囲気だったのでまた観れて幸せでした!
メグ・ジリー:五所真理子
今回のお目当ての1人・五所さん!もしかしたら洋輔さんと同じ2015年の『人間になりたがった猫』以来かもしれません…。凄く大好きな俳優さんの1人だったので、メグデビューしたら絶対観に行きたいと思っていました。
五所さんメグ、もうとにかく笑顔が可愛くてキュンキュンしまくりでした…。ひたすら可愛い…。心優しそうな感じが伝わってくるしちょっと思春期で反抗期なところもチラッと見えるし、等身大の女の子らしさが出ていて可愛かったです。紗衣さんクリスと仲良く談笑しているのも微笑ましかったし、友人として仲間としてクリスの支えになりたいと思って行動するのも愛しさしかありませんでした。
特に2幕のドン・ファンのリハシーンで、不安げな紗衣さんクリスを見て座席は1個飛ばしなのにわざわざ紗衣さんクリスのほうに手を差し伸べて、紗衣さんが伸ばした手をしっかりと握ってあげていたのがあまりにも優しくてエモくて尊くてワイ氏大悶え…。ここに式場を建てよう…。今までこんなにメグに注目してこなかったので、クリメグの尊さにやられましたよね。まさかオペラ座でもこんな尊い組み合わせがあったとは…大歓喜です。
1幕のクリスの楽屋のシーンも紗衣さんクリスとの声の重なりがとても綺麗でしたし、五所さんのただ綺麗に歌うだけじゃなくて包み込むような優しい歌い方するのが大好きなんです。お姉さんみたいな包容力もありながら等身大の女の子らしい可愛さも兼ね備えていて、もうメグ最高でした…。
カテコで隣が平良さんだったので手を上げてお辞儀するときに、平良さんの腕の高さに合わせて手を上げる五所さんが囚われの宇宙人みたいになってたのがめちゃくちゃ可愛すぎてキュンとなりました。今回はお目当てが多すぎてガッツリとは観れなかったので次回またチャンスがあればしっかり観たいですが、五所さんの可愛らしさをたっぷり堪能できたのでようやく観れて良かったです!
マダム・ジリー:木村智秋
今回のお目当て・木村さんマダム!年上美人が大好きなので木村さんのマダムは絶対に観たいと思っていたし観たら絶対好きになるって前々から分かっていたんですけど、案の定木村さんマダムの美しさにやられましたよね…。戸田愛子さんのマダムとは全然タイプが違くて、結構感情的なマダムでした。
戸田さんのマダムは厳格な印象ですが、木村さんのマダムはやや冷酷な印象。冷酷って言い方すると悪い人みたいに思えるかもしれないですけど、それも感情を表に出しやすい木村さんマダムの愛情の裏返しなのかなとも思います。あとは単純に木村さんの日本語の発し方的にそう聞こえちゃうのかもしれませんね。でも光田さんのところでも書きましたけど、逆に訛った瞬間に色気が出るのが不思議です…(笑)木村さん、元々艶っぽい声していますし、マダムに色気を感じてしまうくらい雰囲気も喋り方もとても妖艶でした。
で、感情的なマダムっていうのも凄く声を荒げることが多いなと思ったからなんです。ブケーが面白おかしく怪人の話をしているときに歌うナンバーでの「地獄の手が迫る」の歌詞のところとか、どんどんクレッシェンドしていくような歌い方をして警鐘を鳴らそうとしていて、いかにマダムにとって怪人が恐ろしい存在なのかが伝わってきました。他にも声を荒げて歌う瞬間あった気がします…。
だからミステリアスではありますけど、凄く感情豊かで人間味溢れたマダムでした。怖い一面もあるけど、ドン・ファンのリハシーンでは紗衣さんクリスが不安そうに木村さんマダムを見たときに、木村さんマダムが「大丈夫」とでも言うように微笑みながら頷いていたのも印象深かったです。もうね…こういうギャップがね、ヤバいですよね。凄く厳しい人がふと見せる優しさはずるいですわ。木村さんマダム、アメとムチの使い分けがとても上手でした。
あと、歌っているときに凄く歌詞が聞き取りやすかったのも印象的でした。私が普段オペラを聴かないから耳が鳴れていないだけだと思いますが、オペラ座のナンバーも正直何歌っているのか分からないものが多いので、そんな中で木村さんマダムの発音は凄く聴きとりやすくて情報がしっかり伝わってきたのが良いなと思いました。そしてカテコでは笑顔を見せるのも素敵でした。これは戸田さんもそうでしたけど、本編で厳しい役柄を演じる方ほどカテコで見せる笑顔の安心感は半端ないです。
案の定木村さんマダムにべた惚れでしたが、五所さんと同じくお目当てさんが多すぎてガッツリは観られなかったのでまた次回しっかりと木村さんマダムを堪能したいと思います。ずっと観たかったキャスティングだったので、ようやく観れて嬉しかったです!
ムッシュ・アンドレ:北澤裕輔
初めましての北澤さんアンドレ!北澤さんも観るの2015年の『ジーザス~』ヘロデ王以来じゃないかしら…。かなりお久しぶりな感じがしたので、ようやく観ることができて嬉しかったです。
私の中で北澤さんってもっとカッチリした真面目なイメージがあったのですが、アンドレのお芝居は全然真逆でめっちゃ新鮮でした(笑)陽気なヘラヘラ面白おじさんって感じで、個人的に凄く好きでした。北澤さんの優しい人柄がそのままお芝居に反映されていて、アンドレのちょっと気弱で優しい感じもしっかり滲み出ていたので説得力も抜群。
紳士で女性のエスコートや身のこなしもスムーズではあるんだけど、どこか頼りない…そういった塩梅も絶妙でした。平良交一さんフィルマンとの掛け合いも面白かったですし声の重なりも凄く一体感あって聴き心地も良かったです。
まだまだ細かい部分までは観られていないので全体のざっくりした感想になりましたが、ふわっとした雰囲気も含めて凄く素敵だなと思いました。お髭とメガネの下に隠れた甘いマスクも健在でしたし、もう今回のオペラ座はイケメン揃いでイケメンが大渋滞でしたね…。目が癒やされました(笑)
まとめ
久しぶりのオペラ座でしたが、凄く有意義な観劇ができました。ずっと観たいキャストが揃ったのでようやく行くきっかけができましたが、ちょっと思った以上に良すぎてこのタイミングで観劇した自分を褒めたいです。
冒頭でも書きましたけど、元々オペラ座は私的にピンと来ない作品だったんです。だけどこうしてこのタイミングでグサッと刺さったので、運命的な出会いって本当に突然来るものなんだなと思いました。きっともっと早く観ていてもダメだし遅くてもダメだっただろうし、この瞬間に出会ったからこそ好きになったんだと感じます。
いやぁ…良かった。しみじみ。
とはいえ精神的にずっしりと来る作品なのでリピートするにしてもマンマみたいにホイホイ行けるものではないですが、この余韻はしばらく観劇しなくてもずっと浸っていられますよね。それくらいの重厚感です。私もしばらくはこの余韻に浸っていたいと思います。
兄…最高でした。素敵なファントムが誕生しましたね…。良かったです。
ということで、オペラ座近いうちにまた観に行きます!拙いレポでしたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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