2022年1月10日マチネ 劇団四季『オペラ座の怪人』千穐楽




オペラ座の怪人
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ゆうき
ゆうき

東京公演千穐楽を見届けてきました!

日時:2022年1月10日マチネ公演
場所:四季劇場[秋]
座席:S席1階6列13番




はじめに

『ロボット・イン・ザ・ガーデン』漬けの日々でしたが、今回は『オペラ座の怪人』東京公演千穐楽へ行ってきました!いやぁ、後ろ髪を引かれる思いで自由劇場を通り過ぎたときは胸が苦しくなりましたけども(笑)

でもこの『オペラ座の怪人』東京公演は私がオペラ座沼にハマるきっかけとなったので、とても思い入れがあって。昨年6月~9月頃に通い詰めたのもあったので、最後は見届けたいと思い、秋劇場へやってきました。

何だかんだあっという間ですねぇ。12時過ぎには開場していたのでスムーズに入れて良かったです。

千穐楽は満員御礼です。

2階にはタングもいましたので記念に撮影してきました!うわああ自由劇場行きたいってなりました(笑)

ということで千穐楽の激アツな公演を見届けてきましたので、しっかりレポしていきます。ぜひご覧くださいませ!

総評

全体の感想です!

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

千穐楽ということもあって俳優の皆さんの気合いの入り方が数ヶ月前とはまるで違っていました。初めましての岩城さんファントムもカンパニーを率いる立場として凄く気合いを入れながらお芝居しているのが感じられましたし、他の皆さんも熱量の高いお芝居をされていました。もうそれを肌で感じただけでも鳥肌が立ちそうなくらい凄かったです。

もうオーバーチュアが流れた瞬間に条件反射とでも言うように涙が込み上げて、一気に19世紀のパリ・オペラ座にタイムスリップ。皆さんの熱がビシバシと伝わってきて凄かったですし、初めての1階サイドからの観劇だったのでいつもと見え方が違ってどこを観よう…と悩んでしまうくらいでした。目が足りなかったです。

サイドと言っても通路横だったので前が開けていてとても観やすかったです。下手寄りなので、ファントムとクリスティーヌの地下室でのやりとりは目の前だったし、クリスティーヌが倒れ込んでも見切れることがなかったしで安心しました。いつもセンターからの観劇だったのでサイドからの景色は新鮮でした。

あと、ちょっと何度か咳しちゃって周りに座っていた方々すみません…。

では全体のレポ書いていきますが、何よりも岩城さんファントム!千穐楽にしてようやくお会いできて、これでようやく今期のファントムは全員制覇できました。岩城さんってちょっと声が高めというか細めというか、ファントムをやるにはちょっと声質が違うような…というのが観る前の印象でした。いったいどんなファントムなんだろうと想像もつかなくて、でも時々他の方のレポを読むと凄く泣けるファントムらしい…というのを知って凄く興味が湧いていました。

いざ観てみたらこれまで観てきたファントムとはガラリと印象が変わって面白かったです。とにかく粘着質でクリスティーヌのことが好きで仕方ないのが伝わってくるストーカー気質のファントムだったので、正直クリスティーヌのことを思うとファントムはマジでストーカー以外の何者でもないんですが、でも凄くクリスティーヌを愛しているのが伝わってくるから応援もしたくなってしまいました。

これまで観てきたどのファントムとも違う切なさがあって、凄く胸が苦しくなる感覚。とても感情的なファントムなので一気にオペラ座のドラマ性が強まった印象があります。クリスティーヌの歌声を愛していたんじゃなくて、クリスティーヌ自体を愛していたというのがすっごく感じられるから、完全にバチバチの三角関係でした。

特に引き込まれたのはクリスティーヌに指輪を返されてからのシーン。指輪を受け取ったままの手をずっとクリスティーヌに向けてかざしていて、彼女が去ってからもずーっと見つめていて。ようやく動けるようになって指輪をはめるときに「I love you…」と呟いて。それからヴェールを手繰り寄せて何度も何度も「I love you」と呟いていた岩城さんファントムに、涙が止まりませんでした。人ってこんなにボロボロと涙が溢れるものなのか…と我ながらビックリするくらいに涙が出てきて、凄く苦しかったです。

ここまでクリスティーヌへの愛がダダ洩れなファントムを観ると、どうしてファントムがクリスティーヌに執着するのかが鮮明になって色々と腑に落ちるポイントがありました。そういう意味でも私の中のオペラ座の作品イメージが大きく変わった公演となったと思います。だから最後の最後で岩城さんファントムを観られて本当に良かったです。

でもそれだけクリスティーヌに執着していることに説得力のあるファントムだったので、ファントムVSの構図が凄く浮き立った印象がありました。マダムがあれだけ必死に暴走するラウルたちを止めようとするのもすっごく分かります。やっぱりね、大人なファントムも悪くはないけどちょっとどこか幼稚なファントムであればあるほど私的には好きだなーと思いました。

千穐楽ということもあって本当に気合いが入ったお芝居を皆さんしていたから、本当にこのバトルが熱くて凄いものを観られて感動でした。この東京公演で演出が大きく変わってファントムやクリスティーヌの感情が露わになるようになったそうなので、初心者にも凄く分かりやすくて、私がハマるきっかけとなった部分でもあります。だからこうやって白熱したお芝居はこの新演出だからこそできた部分でもあるでしょうし、今期オペラ座に出逢えて良かったなーと改めて思いました。

私は旧演出のものは一度観ただけでほぼ内容覚えていない人間なので新演出版が私にとってのオペラ座のすべてです。旧演出の、感情が読み取りにくいオペラ座はきっとハマっていなかったと思う。と考えたら、運命的なものだったのかもしれません。岩城さんや迪さん、木村さんなど激アツなお芝居を繰り広げられるキャストさんが今期でデビューして、千穐楽を飾られたということも凄いことだなと思いました。だから本当にこの『オペラ座の怪人』東京公演千穐楽を見届けられて良かったです。

客席にはオペラ座を愛しているファンの方々が集まっていたでしょうし、満席の劇場で鳴り止まない拍手がステージに贈られていた様子には胸を打たれました。このご時世で感染者数も増え続けていて各所で公演中止も相次いでいる中、無事に千穐楽を迎えられて本当に本当に良かったです!

カーテンコールではいつもならボロボロのシャツを着て登場するラウル役の迪さんが、今回はしっかりスーツを着られて登場し、カンパニーを代表して挨拶していました。とても落ち着いてお話しされているなぁ…と思いましたが、考えてみれば『キャッツ』でよくご挨拶されていたような…。だからか、凄く聞き取りやすく、心のこもった挨拶をされていたのが印象的でした。

それからプリマドンナのイントロが流れ出したと思ったら、カルロッタ役の河村さんが歌い出して、続いてマネージャー役の増田さん&平良さんとピアンジ役の山口さんが歌い、続いてメグ役の松尾さん、マダム役の木村さんと河村さん?とが1フレーズ歌い、次にクリスティーヌ役の紗衣さんとラウル役の迪さんが1フレーズ歌い、次にファントム役の岩城さんが歌い、最後は全員で「あなたのために幕が開く~さあプリマドンナぜ~~ひ~~~」と大熱唱。

特別仕様のプリマドンナに大興奮でした。本編では紗衣さんや岩城さんは歌われませんから、とても貴重なものを観ることができました。そして何よりここで選ぶのがプリマドンナっていうのが粋ですよね。「あなたのために幕が開く」っていう歌詞が凄く刺さって、私たち観客1人1人に向けて贈られたメッセージのように受け取れました。「お客さんたちがいるから幕を開けられるんですよ」って言ってくださっているようで、あーやっぱり劇団四季っていいなぁ…となりました。

特別カテコが終わると通常カテコに戻り、鳴り止まない拍手に何度も登場してくださいました。もう岩城さんがすっごく嬉しそうにカンパニーの皆さんを見ながら、けん引するように走ってステージ前方に来てくださってお辞儀をしていた姿が印象的でした。もう皆さんの表情が本当に良かったのよ。感無量、やり遂げた!とでもいうように満面の笑みを浮かべていて、もうその姿を観ただけでもグッとくるものがありました。

最後のほうは迪さんがまず出てきてお辞儀をして、続いて紗衣さんが出てきてお辞儀をして、最後に岩城さんが出てきてお辞儀をして、3人でお辞儀をするというカテコも。この3人バージョンは初めて観たので凄く感動しました。

あまりにも拍手が鳴りやまないので最終的には規制退場アナウンスで強制終了となりましたが、本当に凄く温かいカテコでこの作品が愛されているんだなというのを感じられた時間でした。この場に私もいられたことがとても嬉しかったです。

そんな感じで、とにかく素敵な千穐楽だったので大満足です。最後の最後で観たかったキャストも観られたし、悔いはありません。1年3ヶ月という長いようで短い間でしたが、最高の公演をありがとうございました!

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