2022年1月14日マチネ 劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』




ロボット・イン・ザ・ガーデン
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ゆうき
ゆうき

デビューから1週間!見届けてきました!

日時:2022年1月14日マチネ公演
場所:自由劇場
座席:S席1階4列15番




はじめに

帰って来たぞマイホーム!今週も岡村美南さん強化週間でございます。我慢ができなくて有休を取って観劇しに来てしまいました。年始からどんどん有休が溶けていきます。

ここ最近また感染者数が爆発的に増えてきており、演劇業界も公演中止が相次いでいます。この作品だって前回公演はコロナによって何度も公演中止となり、前期では千穐楽を迎えることもできませんでした。そういった悲しい過去があるので、正直怖いんですよね。またそうなってしまったらどうしよう…と。来週どころか今週、明日、もしくは今日公演が中止になってしまうかもしれない…。そう考えたら居ても立っても居られなくなりました。

ということで「今」を大事に今回もしっかり観劇してきましたのでレポ頑張ります。ぜひ最後までご覧くださいませ!

あ、そういえば何だかメディアの取材が入っていたみたいです。なんだろうね???

情熱大陸で岡村美南さんの特集でもやるのかな?????情報解禁を楽しみにしたいです!

総評

全体の感想です!

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

いやーーーデビュー組の進化が凄まじかったです。山下さんも岡村さんも、先週からさらにお芝居のディテールを追求するようになっていて人間味が増したなぁ…という印象でした。「あ、ここ変わってる」と思うポイントがたくさんあって、凄く新鮮な気持ちで観劇できました。というか、やっぱり岡村美南さんが可愛すぎて頭を抱えてしまう…。贔屓は尊いということを強く再認識した観劇でした。

デビュー初日から岡村さんのお芝居の説得力は凄いなと思ったのですが、どんどんエイミーのお芝居が一貫していくようになっていったのがとても良かったです。ブレがないというか…。途中でエイミーがベンに電話をかけて気にしている様子を見せるのも、ベンを忘れるために他の人と付き合ってみようとするのも、全部全部ベンが大好きだから…というのが一貫しているような気がしてニヤニヤが止まりませんでした。

山下さんベンもさ、ほっとけないような佇まいをしているわけですよ。デビュー初日に観たときよりも感情を表に出すようになっていましたけど、気弱で自分に自信がなさそうなところとか相変わらずわんこなところとか、思わず気にかけたくなるような庇護欲を掻き立てられるわけです。だから、チェンバーズ夫妻のバランスが凄く嚙み合っていてどんどん夫婦としての説得力が増しているように感じました。マジでさ、山下さんベンと岡村さんエイミーを組み合わせた人天才ですよ…。

絶対にこの2人じゃないとダメと思わせる雰囲気作りも最高です。観れば観るほどチェンバーズ夫妻の2人が好きになってしまうのですが、お芝居がブラッシュアップされていくからさらに魅力的になっていって、私のSUKIが完凸しまくりでした。可愛い…、マジで死ぬほど可愛い。

あ、そういえば休演中に前回公演のロボットのオフステの動画を見返していたのですが、その中でベン役の田邊真也さんが「この作品はベンとタングの視点から描かれている。だから旅先で出会う人たちはみんなベンとタングの視点から見た人たちだ」と言っていたのが今回の観劇に凄く活かされました。ベンとタングが旅先で出会う人たちを、ベンとタング以外の俳優さんたちが演じていらっしゃるわけですけど、その中にエイミーを演じる岡村美南さんもいるっていうのが凄く意味あるなぁ…って思ったんですよ。

ベンは知らずのうちにコルクと一緒に旅を続けていました。コルクはエイミーと出会ったときの思い出の品物。2幕ラストでエイミーに「こいつも一緒に旅をしたんだ」とベンが告げますよね。コルクと同じように、旅先で登場する岡村美南さんはエイミー役ではありませんけど、でもエイミーもベンの旅を見守ってくれていたんだなぁ…っていうのが感じられる演出だなって思ったんですよ。

まあ、当の本人である岡村美南さんはエイミー以外の出演シーンはやりたい放題ですけども(笑)でも、ベンの記憶にある旅先の人たちの中にエイミーに似た人物がいて、その人物もベンを遠くから見守っていて、最後にはベンと一緒にエイミーとして家に戻ってくるわけですよ…。だから、なんというか、あぁ、やっぱりこの2人が結ばれたのは運命だわ…って思いました(?)伝わります???

ロボットは演出がとにかくこだわっていて秀逸だと思うのですが、エイミーに焦点を当てて観ていくだけでも凄くこだわりを感じられることに気付いて感動が増大しました。でさ、エイミーがベンの旅を見守ってくれていたんじゃないか説を岡村美南さんのお芝居に当てはめていくとすっごく納得もいくわけです。だってミナミーは山下さんベンをずっと気にかけているんだもん。お母さんかよって思うくらいベンのことが気になって仕方なくて、正直未練たらたらなのよ…。そりゃ見守りたくなるよねって納得しちゃいました。

ベンに変わってほしいと思っていたのは誰よりもエイミーだったし、エイミーもそんなベンを変えてあげたいと思っていたし、ベンとずっとこれから先も同じ未来をたどっていたいと願っていたはずです。だから、ベンが出会う旅先の人たちの中にエイミーと似た人がいたっていうことはきっと何か大きな意味のある演出なんだろうなーって思いました。深読みのしすぎかもしれないけどね!受け取り手の解釈は自由ですから!

それで言うと、同じくオフステでボリンジャー役の野中万寿夫さんが「ベンのパパとボリンジャーが同じ俳優っていうのは、この2人がどこか根底は似ているからなのかもしれない」みたいなことを言っていたのも興味深かったです。そうなのよね、ベンのパパとボリンジャーが同じ俳優って凄いことだよなぁ…って。尺としてはボリンジャーのほうが圧倒的に出番長いのに、最後にカーテンコールで登場するのはベンのパパとして…っていうのがまたね。

だから旅先で出会う人たちの配役も凄く意味があるんだろうし、最後にベンとタングを囲む人たちはこれまでベンを温かく見守ってくれた人たちだっていうのがたまらないんですよ。ベンの敵であるボリンジャーとしてではなく、ベンのパパとして登場してベンとベンの新しい家族たちを見守ってくれている。なんか、本当に温かくて優しい作品だなぁ…と思いました。もう演出の話をし出すとキリがないのでいったんこの辺にします。

あ、そういえば小道具もこだわりがあるなぁ…と思ったのですが、ホテル・カリフォルニアのシーンで店番を担当しているマダム役の原田真理さんが雑誌を読んでいたんですよ。ファッション雑誌なのか芸能雑誌なのか分かりませんが、写真がふんだんに使われていて、どんな雑誌読んでいるんだろうなぁ…とオペグラ使って観てみたのですが、なんかカンパニーの楽屋裏の様子…?っぽい写真がちらほら見えたような気がしました。もしかして、雑誌のためにわざわざ写真撮り下ろしていたりする?ディテールよく見えなかったので次回しっかり確認してこようと思うのですが、もしカンパニーの撮り下ろし写真を掲載したオリジナル雑誌だとしたらめちゃくちゃ見たいです(笑)

いやさぁ、このご時世だから難しいけどバックステージツアーやってほしいですよね。小道具とか舞台セットとか、近くで観たいものがたくさんあるんですよ。ちなみにエイミーの部屋に置いてあるベンとエイミーの写真は、前回公演から変わっていません。なので出演しているのが山下さん&岡村さんペアだとしても、小道具として使われている写真は田邊さん&ゆきみさんのものでした。

あと、今回ついに本城裕二さんではなく安斎さんがバイプレイヤー2枠でデビュー!これまでずーっと本城さんが演じてきた役ですし、ラブダイバーのシンガーだったりパラオの陽気なおじさん(?)だったり、本城さんがとにかく凄く存在感を残していたじゃないですか。だから本城さんがいないロボットって不思議な感覚でした。いやぁぁぁ…なんかね、正直なことを言うと物足りなかった(笑)本城さんのパンチの効いた歌声や、クセが強すぎるお芝居が濃すぎたんだなって思うくらい、安斎さんのお芝居や歌い方は正統派。クセがあまりなくてすんなりしていたので、逆に物足りなくてんんんん~~!!ってなっていました(笑)

まあでもデビュー初日ですし、ここからどんどんお芝居がブラッシュアップされていくのかもしれませんね。これにてついに全キャストデビューかな?個人的にまだ観れていない人たちもたくさんいますが、新生ロボットカンパニーがようやく出揃ったというか全員でスタートを切れた感じですね。どんどん良くなっていってほしいし、愛されていってほしいです。もちろんミナミーもね!

デビュー組はもちろんですけど、オリキャスもどんどんお芝居がブラッシュアップしていくから凄いです。特にリジー役の相原萌さんのお芝居が今までとガラッと変わったなーと思いました。皆さんどんどんキャラクターの解釈が深まっていって、それをお芝居に反映させているのがすっごく伝わってきて、めちゃくちゃ面白かったです。ちゃんとキャラクターたちが人生を歩んできたんだなっていうのがすげえ伝わってきたのよ。

ロボットはさ、先述もしたけどベンとタング以外は1人の俳優さんが何役も掛け持ちで演じるわけじゃないですか。ただでさえお芝居を切り替えるのも大変だと思うんですけど、本役のお芝居になったときの深みが凄いのよ。萌さんも唯くんも万寿夫さんもまちまりさんも。なんか全体的にドラマ性が強まっていって、とても見応えのある公演でした。ちゃんと全員が全員、それぞれのキャラクターの人生を歩んでいました。「生きている」のを強く感じられるお芝居が繰り広げられていて、めっちゃグッと来ちゃいましたね。

だからこそ、ベンとタングが生きる希望を見出していくっていうストーリーに説得力が出た気がします。出会う人たちの人生が強く感じられるようになったから、ベンとタングも前を向いていけるようになったんだなって。観れば観るほどこの作品の魅力に気付かされてどんどん沼化していきますね。たまらんです…。

今回は久々のセンター前方席だったので表情を観たりしながらも全体を分析するように観ていくことをしていたので、いつもとはちょっと違った観劇ができて楽しかったです。本当にディテールにこだわった作品なので、どうしてここでこんなことが起きるのかな…とか、この配色なのかな…とか、色々考えていました。今回感じたことはいったん寝かせておいて、また次回以降観劇した際に答えが見いだせたら書きたいと思います。

とりあえず今回も素敵な観劇ができたので大満足です。岡村美南さんのお芝居もどんどん進化していっているし、たった1週間会えないだけでロスが酷かったので会えて満たされました。今はもう世界一幸せな気持ちです。何だかんだであと1週間ちょいで千穐楽なので、悔いのないように引き続き見届けていきたいなと思います!

NEXT>>キャストの感想です!

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