2023年7月4日~8日 劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』観劇レポまとめ




クレイジー・フォー・ユー
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キャストの感想

キャストの感想です!

ボビー・チャイルド:斎藤洋一郎

洋一郎さんボビーはデビュー週から観てはいるものの、ここに来て洋一郎さんの魅力が大爆発したような気がしました。萌さんポリーと組んでいたときももちろん素晴らしかったんだけど、まちまりさんポリーと組んだことで洋一郎さんボビーのダンスの凄さを再認識したので、ボビーとしての説得力が非常に増してより一層感動してしまいました。

また、都会育ちらしいルックスやスタイルの良さも背の低いまちまりさんポリーと並ぶと凄く際立つし、ボビーってこんなにかっこよかったっけ!?と驚いてばかりの1週間でした。まちまりさんポリーと組む洋一郎さんボビーは、可愛さよりもかっこよさが目立ってドキドキしっぱなしでした。

なんだろうな、まちまりさんポリーが洋一郎さんボビーのお芝居を受けて演技することが凄く多いから洋一郎さんボビーの魅力がさらに増すのかなぁ…。本当に不思議な感覚でした。萩原さんボビーに比べるとお芝居の柔軟性はまだまだなところがありますけど、こんなにもポリーと呼吸が合ったお芝居になっているという驚きがあったので、お芝居が凄く上手なまちまりさんが洋一郎さんを引っ張っていってくれているのかもしれません。その辺のパワーバランスは本当に感覚的なものなので言語化するのはとても難しく、上手く伝えられないのですが、とにかく洋一郎さんボビーの魅力に改めて気付けたのですっごく楽しかったです。

どんな動きであれ軽やかで重力を感じさせない洋一郎さんボビーは、まさにボビーそのもの。常に空想の世界でふわふわと生きているようなボビーだなぁ…と思いました。それがまたボビーらしくて好き。でも、Nice Workで「ポリー!!」と叫ぶところで一気に現実世界に戻って力強さがグッと強調されるのがたまらなくて、洋一郎さんボビーのこの叫び本当に好きなので聞くたびに胸がギュッとなるんです。このお芝居の緩急が好きだなーと感じました。

いやぁ、洋一郎さんボビーの可能性を凄く感じられた1週間でした。もともと洋一郎さんボビー可愛いなと思っていたし好きではあったけど、さらに好きになれました。色んな組み合わせで観ることで魅力が引き出されるってこともあるんですね。本当に素晴らしかったです!

ポリー・ベーカー:町真理子

初週以来だったのでどんなふうにお芝居が変わっているのかとても楽しみでした。また、この間に萌さんポリーにクレイジーフォーユーしていた状態だったので、正直自分の中でまちまりさんポリーを観てどう感じるんだろうという不安も正直あったんですね。でもそんな心配は杞憂でした。まちまりさんらしく、逞しくて肝っ玉の据わったポリーに仕上がっていてとても良かったです。

まちまりさんポリーって昔から強かったわけじゃなくて、小さい頃は男の子たちにからかわれてよく泣いていたような女の子だったんじゃないかなぁって思いました。そのたびに「コンニャロー!」って悔しさからやり返してどんどん逞しくなっていったような、そんなイメージがあります。一方の萌さんポリーは、昔から負け知らず。ニコニコしながらみんなのこと負かして、悔しさとか涙を見せることとかが一切なかったようなポリーだろうなぁ…って。両者のポリーのイメージの違いは、個人的にこんな感じでした。

まちまりさんポリー、デビュー週のお芝居そこまでしっかり覚えていないんですけど、こんなに弱さを見せるポリーだったっけ?となったんです。随所で弱さが垣間見えるので、本当は凄く弱い女の子なんだろうなぁ…って思いました。感情表現が豊かなんだろうね。

特に、ボビーがニューヨークへ帰ろうとするときに「もうここにいてもしょうがない、だろ?」って言われて、悲しそうなのを隠すことなく「そうね…」って言ってしばらくボビーの顔を見れずにいるんですよね。こんなにも分かりやすいポリーって個人的に結構新鮮で、まちまりさんの解釈が面白いなーって思いました。もうそんなの「好き」って言ってるようなものじゃない…。まあ、ボビーも案外疎いから気付いてないだけなんだけど、いつも観るたびに新鮮だなぁ…って思ってます。

強がることを時に忘れてしまうくらい脆いポリーなので、それこそきっと静かに寄り添ってくれる洋一郎さんボビーは本当にお似合いだなと感じました。

あと、骨の髄までポリーな萌さんポリーを観た直後だからこそ、まちまりさんポリーのお芝居のアプローチがとてもまちまりさんらしくて良いなと思ったんですよね。オフマイクが多いのもそうだし芸が細かいのもそうだし。以前何かのインタビューで「関西人だからもっとコメディがやりたい」って仰っていたのを見かけて、もっとやればいいのに~!って思っていたんですが、回数重ねてくると結構自由に動けるようになったのか、かなり伸び伸びとしたポリーになっていました。

ポリーを面白キャラにしたいというわけではないけど、自然とそういうことができるっていうのはまちまりさんポリーの魅力だと思います。まちまりさん、本当にお芝居が細かいんですよね。ブライオニーで拝見したときも凄く感動していましたけど、改めてポリーで観たときの毎公演の細かさに驚いてばかりでした。自然体な萌さんポリーと同様に、まちまりさんポリーもベクトルは違えど自然体なんだなぁ…っていうのを感じられて、両者全然タイプは違うけどどちらもちゃんとポリーなので凄く好きでした。

何よりやっぱりまちまりさんは歌がめちゃくちゃに上手いわ…。表現力もさすがだし、ボビーが「君の歌を覚えていたい」って歌うのも頷けるくらい、本当に素敵な歌声だなぁ…と思いました。安心感と安定感があるね。ダンスは萌さんのほうが凄いなとは感じますが、まちまりさんもダンス上手ですし、両者それぞれの得意分野があるのいいですね。歌のまちまりさんポリーとダンスの萌さんポリー。いやー、本当にまちまりさんポリーのことをこんなに好きになれて良かったです。

今週はとにかくまちまりさんポリーに釘付けになった1週間でした。戻ってきてくださってありがとうございました!毎回楽しかったです!

アイリーン・ロス:岡村美南

今週もお芝居がブラッシュアップされていってどんどん変化していく様子を見届けられて幸せでした。アイリーンは出番も少ないしお芝居に遊びを取り入れることも難しいから、毎公演で新たな発見をするのはなかなか難しいのですが、岡村さんが楽しそうに演じられているのを観られるのが幸せなので本当に充実した1週間になりました。

何より、初週以来のまちまりさんポリーとの組み合わせなので、身長差や牽制しまくりなバチバチのバトルを観られたことも嬉しかったです。ふと、この2人は昨年までエイミーとブライオニーとして親友役を演じてたんだよな〜と思い返して、作品が変われば関係性も変わるし、お芝居の醍醐味を堪能できて楽しさが倍増してました。

ポリーとの初対面シーンは岡村さんアイリーンのお芝居がどんどん憎たらしいものになっていくのが面白かったです。一生懸命言葉を選んで理性を保ちながら皮肉的なことを言ってますが、隠しきれない悔しさや妬みのようなものが感じられる言い方がたまらなく好きです。まちまりさんポリーも結構攻撃的な言い方をするので岡村さんアイリーンも大きく出るようになって、凄くバチバチしていました。萌さんポリーのときはお互い穏やかな口調でニコニコしながらだったので、雰囲気がガラッと変わりましたね。

Naughty Babyは「おどき!」の間の取り方が定着したようで凄く面白くなったし、緩急のつけ方も絶妙で以前よりかなり面白くなった印象です。アイリーンって出番少ないけど笑いを取れるポイントが多いからやりがいありそうですよね。あと、音楽が鳴り出してコートを脱ぐ瞬間のぶるぶる〜って体を揺らす仕草といい表情といい、めちゃくちゃ暴れたくてうずうずしてる感じが伝わってきてかなり好きです(笑)

今週もたっぷり岡村さんのお芝居を堪能できて幸せでした。楽しそうに演じてる贔屓の姿は何よりの栄養です。本当にありがとうございました!

ベラ・ザングラー:荒川務

本当に荒川さんザングラーのお芝居好きです。ザングラーってだらしないところもあるけど、ショービジネスにおいて本当に凄い人なので、荒川さんザングラーの実力が備わったような佇まいや雰囲気がピッタリで改めてザングラーにハマってるなぁと思いました。

久々に宮田さんテスとの組み合わせも観れましたが、熟年夫婦感があっていいですね。宮田さんテスとの掛け合いの中で生まれる間がとても絶妙なので、コメディシーンはさらに面白くなるし、真面目なシーンはさらに深みが出るし、とても濃い存在感を出していました。

あと、テスの腕から首にかけてキスするところは「やめてよ」って言ってくるテスに首を横に振ってキスを続けたり、ポリーに「ショービジネスの世界じゃ、すぐ次が出てくる」と言いながら笑ったりというように、お芝居に余白があって細部にまでこだわってお芝居されているのが伝わってきてとても素敵でした。荒川さんならではのザングラーの解釈なんでしょうけど、大人の余裕と色気を感じてドキドキしちゃいます。

本当に観れば観るほど荒川さんザングラーの良さがどんどん深く染み込んできて、作品そのものにも深みが出るのが良いなーと思いました。今週も荒川さんザングラーのお芝居をたくさん拝見できて嬉しかったです。

テス:宮田愛

久々の宮田さんテスはやっぱりさすがだな~と思いました。もちろん間辺さんテスも大好きだったしお芝居素敵だなと感じていましたが、宮田さんテスを改めて観ると、もうテスとしての説得力や貫禄が凄まじいな…となりました。大人の女性としての魅力や落ち着きも兼ね備えつつ、ダンスディレクターとしての気質も持っていて、優しさの中にも厳しさがしっかりあるのが良いです。

表現力が本当に凄いなと感じるのは、宮田さんの色んな役を経験したものによるものだと思います。セリフの言い方ひとつにしても、ザングラーに言う「あなたといても楽しくないの。退屈だし、全然ときめかない」もただ言うだけでなく、「退屈だし………全っ然ときめかない」って緩急をつけて言うので、面白さとテスの呆れ具合が感じ取れるので、お芝居の見せ方が上手いな~と思いました。

ダンスもキレッキレだし、ドンッと構える存在感もあって、オーラがありました。宮田さんの凄さを再認識できたし、何よりテスというキャラクターが宮田さんにドハマりしているからこんなに魅力が爆発するんだなと思います。約1ヶ月ぶりに戻られましたけど、お元気そうで安心しましたし、久しぶりに素敵な宮田さんテスを堪能できて幸せでした!

まとめ

今週は色々あってバタバタした1週間でしたが、楽しく観劇できて良かったです。先週のうちにリハビリと整体に行って体をとことん整えてもらったので、今週は以前より体の痛みを感じながら観劇することがなくて安心しました。やっぱり健康第一です。

今期は色んな組み合わせで観られるので、観劇するたびに感じることや気付きが増えていって、本当に充実した観劇ができました。同時にCFYという作品をどんどん好きになっていけているので、凄く楽しかったです。自分なりの解釈ですけど、この作品に対する理解度や解像度がどんどん上がっているので、観るたびにさらにこの作品への好きが増していきました。いやー、いいなぁ。Wキャストってこんなに楽しいんですね。2015年度はボビポリテス以外ほぼシングルだったのでとても新鮮です。

そろそろ横浜公演がラストの人もいるでしょうし、今週もアンサンブルさんも含めてたっぷり堪能できて幸せでした。どうか残り2週間、無事に駆け抜けられますように。

岡村さんも今週もありがとうございました!どんどんブラッシュアップされていく岡村さんのお芝居、そして楽しそうに演じている姿にたくさん元気と感動と幸せをもらいました。来週もいてくれるかな…。今週がラストかな。また会えたら、そのときはたっぷり観に行きたいと思います。

そんなわけで今週は終わり!皆さんも最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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