濱田さんのデビュー20周年記念のコンサート!
はじめに
濱田さんを拝見するのは去年のサンセット大通り観劇以来です。
四季を退団されてから全然観る機会が減ってしまったのですが、やはり彼女は素敵だと思いました。
私が四季を好きになってから、濱田めぐみさんという女優さんを好きになったのは3年後でした。
ウィキッドのCDを聴いて衝撃を受け、なんて凄い人なんだろう…って。
そして初めて濱田さんを舞台で拝見した日、涙がとまりませんでした。
こんなに凄い人がいるんだ…と、新たに衝撃を受けてしまって。
本当に濱田さんの虜になってしまって、今以上に狂ったように毎日毎日濱田さんのことばっかりで…。
特にアイーダの濱田さんは今でも恐ろしいくらい印象に残っています。
濱田さんが四季に退団届けを出されたと言われる2010年12月31日。
その日は家族でマンマを観劇していて、まさに濱田さんがドナで出演されていました。
その後もドナで出演されていたので、退団届けを出されてからもしばらくは四季にいらっしゃったんですが…。
いつの間にか四季を退団されてしまった濱田さん。
それから数年、アイドルに夢中になってしまった私は濱田さんが四季以外の舞台に出演されていても観劇せず。
2014年に久しぶりに濱田さんを観たくなって、鹿賀丈史さんとのコンサートを観に行きました。
そしたらもうやっぱり舞台楽しい!ってなって…再び、舞台ファンに。
そんな感じで、私にとって濱田めぐみさんという舞台女優さんは特別な存在なんです。
まぁ、途中フラフラ~としてずっとファンで居続けたわけではないから説得力とか一切ないんだけど。
以前、岡村美南さんのことを書いた記事にもちょろっと濱田さんのことを書かせていただいてます。
今は岡村さんをご贔屓と呼んで精一杯応援させていただいてます。
ですが、私にとってご贔屓と呼べる初めての存在は濱田めぐみさんでした。
と、色々書いてるとぐだぐだ長くなるので、しっかりとコンサートのことを書いていきます。
観劇の感想・考察
まずは、セットリスト。
この日のゲストは沼尾みゆきさん。
もう四季ファンにとっては、濱田めぐみさん×沼尾みゆきさんは黄金コンビと言っても過言ではないでしょう。
やっぱりこの日集まったお客さんのほとんどが四季ファンだっただろうなぁ…って思うような盛り上がりでした。
ウィキッド日本初演オリジナルキャストの2人。
今となってはもう伝説のようなコンビでありながら、こうして再び拝見出来るのはとても嬉しかったです。
そのことについても後ほど詳しく書いていきたいと思います。
まずは曲ごとに感想を書いていきたいんだけど、正直知らない曲もいくつかありました…。
なので、知っている曲や自分が特に印象に残った曲について感想を書いていきます。
そして、ぐだぐだだったMCのこともしっかりと書いていきたいと思います。
わが家 (『美女と野獣』より)
濱田さんの「わが家」を聴けるとは思わなかったです…。
濱田さんの舞台女優人生が始まった、デビュー作の『美女と野獣』のベル役。
今となっちゃ、強い女性を演じることがほとんどだからベルのようなお姫様役って想像出来ないですよね。
昔のアルプやパンフには写真がいくつか載っていますが、まぁ可愛らしいです。
確かに濱田さんの力強い歌声には、少し違和感もあるっちゃありますが…いやでも素晴らしかった。
とにかく抑揚が凄くて、ベルの不安な気持ち…そして決意や葛藤がしっかりと表現されていた。
凄く綺麗な歌声で一瞬にして私たちをこの世界へ誘ってしまった。
そしてやはり濱田さんが歌うことで、女性の強さがしっかりと色濃く出てくるから、また違った解釈が出来ました。
コンサート用に歌っているので、もちろん本家とは世界観が全然違います。
でも、この「わが家」を一番始めに歌うことで、私たち観客を濱田さんの「わが家」である劇場へと誘ってくれる。
そんな意味が込められていたそうで、本当にこの曲を聴いて濱田さんの世界観へと入り込むことが出来ました。
とっても美しくて、まだ20年前初々しかったベルが大人になって色々経験して、わが家へと帰ってきたかのような…。
色々と感じることが出来る歌声でした。
MC
始めの2曲を歌い終えたら、MCがありました。
濱田さんが喋るの得意じゃないのは知ってたけど、やっぱり今回もぐだぐだでした(笑)
でも、ここでのMCでは凄く印象的なことを話されていました。
この20周年記念コンサートをやるにあたって、これまで演じてきたキャラクターたちを連れてこようとして。
「今日はよろしくね。歌ってね」と、キャラクターたちに声をかけたそうです。
だけど久しぶりだからなかなか出てきてくれないキャラクターもいたらしく、「元気だった?」と声をかけたり…。
そんな風にして、このコンサートでは数々のキャラクターたちを呼び寄せたという濱田さん。
この話を聞いて、彼女にとって自分が演じてきたキャラクターたちがただの役ではなく友達という大切な存在なんだ…と。
作品の中で生きているだけでなく、濱田めぐみさんという女優の中にもしっかり生きているんだなと感じました。
こうやって自分が演じたキャラクターを大切にしているということを知れただけでも、凄く嬉しかったです。
それこそベルなんか、一番最初に演じたキャラクターだし出てきてくれなかったんじゃないかな?笑
でも、20年という時間を経てきた今があるからこそ、再びキャラクターを演じるということに大きな意味があると思いました。
ぐだぐだなMCではありましたが、こうやって女優として役にどう向き合っているのかを聞けたのは本当に感動しました。
星のさだめ (『アイーダ』より)
濱田さんの「星のさだめ」を聴くのってもしかして6年ぶりかしら…。
今回はラダメスがいないので、アレンジでソロヴァージョンで披露していました。
でも凄いんですよ…1人で歌っているのに、まるで目の前にラダメスがいるかのようでした。
恐ろしいです、濱田さんの表現力。
この曲って、アイーダとラダメスの愛が許されないもので、それを嘆き、別れを告げようとしている2人が愛を確かめ合うもの。
そんな感じの曲だったと思うんだけど…1人で歌っていることにもまた別の意味を生み出しているようでした。
本来情熱的に歌われる曲だけど、1人で歌うことでより美しさが増してバラード感が増していて。
本当に美しかったんです、見えない相手を愛し求めている、でも相手の幸せを切に願っているような…。
凄く切なかったけど美しい愛の形が、濱田さんの歌声にしっかりと乗っていました。
愚かな愛 (『デスノート The Musical』より)
レムの落としたデスノートの持ち主となったミサミサを想って歌う曲ですね。
人間のことを助けるのはルール違反である死神でありながら、ミサミサのことを助けてやりたいと葛藤する内容だったかな。
凄く母性というか…包容力に溢れた非常に切ない曲です。
これを実際にデスノート観劇した時に、とても心に響いたんだけど改めて聴いても素晴らしかったなぁ…。
ここまで母性に溢れた曲って、なかなかないし…濱田さんの迫力ある歌声に包容力って、結構感じるのが難しいところです。
だけど本当にミサミサへの愛が、凄くもどかしいところでじわっと伝わってくるというか…。
上手く説明出来ないんだけど、力強い歌声の中にほんのりと温かさが浸透してくるんです。
この力強さで何もかもを跳ね返してきたのに、そこにほんの僅かの隙間を与えて温かさを補給しているような。
なんか例えがめちゃくちゃ意味不明なんですけど…それこそこの年齢になったからこそ出せる温かさだと思うんです。
母親とも違うし恋人とも違う…だけど凄く大切な存在を思いやるっていう、かなり難しい役どころだったと思います。
でもこんなコンサートでも、しっかりと相手のことを思いやるような温かさを感じさせながら力強く歌われていました。
凄く感動しちゃいました、素晴らしかったです。
MC
ここで2回目のMCが入りました。
人外を演じることが多くて、やっぱり普通の人間を演じるよりも印象に残りやすいとのことでした。
「あのネコ科のやつね」とか伏せていたのに最終的に「ライオンとかさ」って、バラしちゃう濱田さんでした(笑)
確かにナラやジェリロ、レムなど…人外も結構多いかな?
イカれた帽子屋 (『アリス・イン・ワンダーランド』より)
私、この曲知らなかったんだけどかなり印象的でして…。
めっちゃ力強くて、凄くかっこよくてドスの効いた歌声に痺れました。
役どころも知らないので全然分からなかったんだけど、歌聴いたらかなりキツイ性格のキャラクターなんだろうなって思いました。
多分人を見下すようなキャラクターなのかな?
さっきまでのほほんとMCやっていたのにこの曲で一気に雰囲気が変わって驚きました。
いやぁ、かっこよかったです。
プライド強い女性かのような、トゲトゲしさを感じさせる歌い方。
恐ろしくかっこよかった…。
自由を求めて (『ウィキッド』より)
はい、きましたー。
もうこれを聴きに来たと言ってもいいくらい、一番楽しみにしていた濱田さんのDG。
2年前の鹿賀さんとのコンサートでも歌われていましたけど、地上に立って歌っていると安定感半端ない…。
やっぱり濱田さんというとこの曲のイメージが一番強いんじゃないでしょうか…。
本当に圧巻でした、高音もしっかり出ていれば力強さも半端なかったし。
非常に難易度の高い曲だけに見事に歌い切ると恐ろしいくらいに感動してしまいますねぇ。
どの曲もそうだけど、作品の中であるべき時に歌われるからこうやってコンサートで単体として披露するとやっぱり違う感あるけど。
それにしてもやっぱりこの曲では一気に濱田さんがエルファバになっていました。
照明が緑になっていたのもあるけど(笑)
それと、あまりに高ぶりすぎてか歌詞を一部間違えてしまった濱田さん。
しかしそれすらも超えるくらいの素晴らしいパフォーマンス。
地声で張るからこそ感じられるエネルギーってあるけど、それが凝縮されていました。
やっぱりだからこそこの曲を聴くと、濱田さんだ!っていう印象が強いんだなぁ。
いやぁ本当に素晴らしかった!来て良かった!
MC
歌い切って、「何歌った…?邪魔などさせないって言ってなかったよね?」とDGでの歌詞ミスを自らいじる濱田さん(笑)
でも、エルファバのような長年演じていた役や特に自分の体に深く入り込んだ役って、お腹から声が出ちゃうそうです。
お腹から声が出ちゃう…?なんか気持ちが頭を通さずそのまま口から出ちゃう?
つい最近演じた『スコット&ゼルダ』では、台本にないことを感情的になりすぎて?アドリブで言いまくってしまったそう。
そんな感じで、役が入りすぎてその役になりきりすぎてしまって、思わぬことを言ってしまったりしてしまうようです。
で、さっきのDGの歌詞ミスもそういうことよ…と話していました(笑)
でもこんな風に笑って話していた濱田さんも素敵でした(笑)
そして、ここでウィキッド繋がりでこの日のゲスト・沼尾みゆきさんが登場しました!
もう沼尾さんと濱田さんの掛け合いがぐっだぐだで面白かったです(笑)
最初から沼尾さんが噛み噛みで、濱田さんが「あーゆーふろーむ?」って言ったりしてて(笑)
でも、やっぱり一緒に舞台に立っていた時間が長かったのもあるし、色々と大変な思いをした仲だし…。
そういうのもあって、凄く絆が深くなっていったんだなぁ…と思いました。
濱田さんが、「彼女はすべてのことにおいて味方をしてくれたんです」と言っていました。
もちろん日本のオリジナルキャストに選ばれたことのプレッシャーもあるだろうし、その他も色々あると思います。
濱田さんがどういう意味でそれを言ったのか、すべては分かりません。
でも確かに当時、色々と批判や比較…本当に凄かった部分もあったのはファン目線でも知っていました。
そういう部分でも、沼尾さんが味方となって支えてくれていたんじゃないかな…って。
(当時から沼尾さんが濱田さんのことかなーり大好きなのは知っていたから…笑)
そんな感じで、この2人にしか分かり合えない部分があって、それゆえに絆も一層強いんだなと感じました。
そして、話がコロコロ変わるB型の濱田さん。
沼尾さんは「B型の濱田めぐみを上手に取り扱える技術を持つA型」に認定されているそうです(笑)
濱田さん曰く、「はまめぐトリセツは1冊の本だよ」ってくらいかなり扱いが大変だそうです。
友達にしたくないタイプって自虐してました(笑)
あと、沼尾さんには「社長」って呼ばれている濱田さん。
ウィキッドカンパニーの社長だからって沼尾さんが言うと、濱田さんが笑っていました。
またウィキッドの話に戻るんですが、やっぱりエルファバを演じているとカンパニーのみんなが敵に見えたそうです。
本編のGood Newsで、グリンダがシャボン玉に乗って登場しますね。
で、その時濱田さんはシズ大学の制服を着て上手の方で椅子に座りながらステージを見ているんですって。
だけど、この曲ってみんながエルファバの悪口を言うわけじゃないですか。
だんだん聞いてると悲しくなっちゃって、本編じゃなくてもカンパニーのみんなが優しくしてくれても裏があるように見えちゃうらしく。
そんな中で、作中グリンダが心を開いてくれる瞬間があって、その時に救われた気持ちになるそうです。
そういうのもあって、やっぱりエルファバにとってグリンダって凄く大切な存在で味方なんですね。
そんな感じで、色々とウィキッドの裏話など色々と聞くことが出来ました。
めっちゃ貴重だった…楽しかったです。
ただね、仲良すぎて観客完全に置いてきぼりでした(笑)
あなたを忘れない (『ウィキッド』より)
濱田さんと沼尾みゆきさんのデュエット曲です。
これを聴くと改めてこの2人の関係性の良さを感じます。
凄くハモリが綺麗だし、お互いがお互いを信頼しているのが伝わってきました。
沼尾さんの力強い歌声に濱田さんの包み込むような優しい歌声。
それぞれベクトルの違う歌声なのに凄く相性が良くて。
お互い体を向き合って笑顔を浮かべながら歌う姿にも感動しました。
最後は本編同様、抱き合っていました。
久しぶりに聴くことが出来て嬉しかったです。
ポピュラー (『ウィキッド』より)
沼尾みゆきさんによるパフォーマンスでした。
鹿賀さんと濱田さんのコンサートにゲスト出演した時にもポピュラー歌われていました。
が、全然四季時代から歌声も可愛さも変わってなくてびっくりですよ。
沼尾さんのグリンダ様は一度しか観ること出来ませんでしたが、オーラが半端なくて。
めちゃくちゃキラキラしていたのを覚えています。
今回はロングドレスを着ていらっしゃったので激しい踊りは出来ませんでしたが、ちゃんと振りも付けていて。
いちいち仕草が可愛いし、声色の変化も凄く可愛らしいです。
濱田さんは捌けちゃってるから1人でパフォーマンスしてるんですけど、まるでそこにエルファバがいるかのよう。
コミカルだしとにかく可愛いし、嫌味が全然ない。
なんかおバカっぽさ全開なんだけど可愛くて憎めない…そんなポピュラーでした。
本当に沼尾さんのポピュラーは何度聴いても飽きないです。
久しぶりに聴くことが出来て幸せでした。
Someone to Watch over Me (『クレイジー・フォー・ユー』より)
ここ最近一番聴いてる曲ですね(笑)
某Mフェアで以前四季が特集されてたんですけど、その時のポリーは濱田さんでした。
正直、ポリーのかつら…というか金髪が致命的に似合っていなかったんですけどね。
まぁそれは置いておいて、今回はがっつりジャズというかクラシックというか…凄くゆったりとしたアレンジでした。
岡村さんの歌声で聴きすぎたのもあるから凄く新鮮だったし、アプローチの仕方も全然違ったし。
ポリーの、恋に夢見て憧れて…っていう乙女な部分っていうのは濱田さんの厚い歌声だと凄く表現が難しいと思います。
でも、抑揚っていうのかな…普段力強いからこそ時々優しさを含む歌声になると凄くキュンとします。
Mフェアで歌われていた時よりも包容力があって、凄く温かみを感じました。
濱田さん、MCではこの曲をミュージカルの曲としてではなくガーシュウィンの曲として紹介していました。
だから、ポリーとして歌うのではなくどちらかというとアーティストとして歌っていたんだと思います。
凄く美しかったし、ゆったりしたアレンジだからより優しく滑らかになっていて美しかったです。
手をすり抜けて (『マンマ・ミーア!』より)
母親・ドナが結婚し他の男の元へ旅立ってしまう娘・ソフィーを思いながら歌う曲。
6年前、濱田さんが広島公演?でドナデビューして、それからの東京公演で拝見することが出来ました。
まだデビューしたてっていうのもあったし、強い女性っていうキャラクターは合っていたけど母親っていうのは正直ピンと来なかった。
その日ソフィーを演じていた江畑さんとのデュエットは凄く力強かったのは覚えているけど(笑)
やっぱり、娘を見送る母親っていうのがどうしても弱くて…。
だからあんまり強く印象に残る役ではありませんでした。
でも、6年が経ち結婚もされ四季も退団され…濱田さんにとって色々環境が変わったと思います。
そんな中で今回デビュー20年ということでこれまでの舞台女優人生を振り返るコンサート。
自分がこれまで演じてきた大切なキャラクターたちを呼び戻したコンサート。
この曲の前にMCで、自分の演じてきたキャラクターたちのことを「子供だから」と語っていました。
友達であり子供である大切なキャラクターのことを何度も懐かしそうに話していた濱田さん。
そんな彼女のキャラクターに対する想いを聞いての、このSlipping~は凄くグッと来たものがありました。
まるでドナのように、我が子を愛おしく思う姿は本当の母親のようで。
こうした機会に再会出来た子供たちのことを懐かしく思い、そしてまた前を向いて歩こうとする故の子供たちとの再びの別れ。
それを寂しく思いながらも、「きっと帰ってきてねお願い」という歌詞のようにまた再会出来ることを願うかのような優しい歌声。
6年前に聴いたSlipping~とは格段に違っていて、凄く愛しさと温かさに包まれていました。
本当に今回のコンサートで聴いてて思うけど、抑揚と緩急がしっかりついているから表現力が凄いんです。
きっと6年前には出せなかったであろう母親の雰囲気がしっかりと出ていて、慈愛を感じました。
正直このコンサートで色々聴いてきた中でもこの曲が一番印象に残りました。
As If We Never Said Good (『サンセット大通り』より)
昔の大女優だったノーマが、再び映画撮影所へ赴き、色々と思い出し感動し緊張し震えていることを歌った曲かな?
これも実際にサンセット大通りを観劇した時に凄く感動したんです。
ただ力強く歌うだけじゃなくて、再び映画を撮影することへの嬉しさとか緊張とかも同時に表現しなければならない。
舞台上の役者さん、観客、そして照明…すべての視線が彼女に注がれることの緊張感と感動。
過去の栄光に縋って今の自分を逃避していたノーマが、久しぶりに多くの人の注目を浴びて素直に喜びを感じる。
ノーマのそういう心の葛藤とか、色々踏まえた上で歌わなければならない曲だと思うんです。
もちろんサンセットを観劇した時にもその凄さを感じたけど、やっぱり今回もそれを感じることが出来ました。
今回、同じようにすべての視線が濱田さんに注がれていて…本当にノーマが憑依していたなぁとも思いました。
凄く素敵で、しっかりとノーマを呼び戻していたなぁと感じました。
愛した日々に悔いはない (『コーラスライン』より)
最後にこれを持ってきたの良かったなぁ…と感じました。
濱田さんが20年間、舞台という空間の中で生き続けたこと、それを一切悔いてないように感じられました。
MCの中で、「私はこの舞台の板でしかいられない」みたいなことを言っていて。
濱田めぐみは、役になりきっている時は自分であって自分でない…でも自分が演じているということを舞台の上で実感するそうです。
やはり、そうして楽しいことばかりでなくつらいこと苦しいことも含め、生きてきた愛すべき日々を悔いずにいられた。
そんなことが感じられた、優しさに溢れた歌声でした。
アレンジも美しかったし、濱田さんがここで歌うことに凄く意味のあった曲だったと思います。
まとめ
セットリストの組み方が凄く上手だなぁ…と感じました。
MCはぐだぐだだったけど、次の曲への誘い方が凄く上手だった。
そして凄く充実していたし、色んな曲を歌っていたけどそのどれもが濱田さんであって濱田さんでなかった。
しっかりとキャラクターを連れてきて、歌ってくれていました。
約2時間の中で濱田めぐみという舞台女優が歩んできた人生を堪能することが出来ました。
やっぱり改めて濱田さんって凄い人だなぁ…って感じました。
もう、なんていうのかな…上手とか凄いとかそんな言葉じゃ表現しきれないと思う。
この人は舞台というものに出会うために生まれてきたんだな…と。
舞台の神様に選ばれ、そして見守られているような、そんな存在なんだなと思います。
濱田さんの歌声から感じられるエネルギーって凄いもので、表現力も色々と超越していて。
特にアイーダやエルファバといった、代表的なキャラクターに出会った時の力は凄い。
降臨するんですよね…役が、神様が。
美しいしかっこいいし。
本当に私の稚拙な文章力では表現出来ないです。
だけど、それくらい濱田さんの魅力は凄くて、今回コンサートに行けたことは大きな財産になったと確信しました。
私が数年前に恋していたこの人は、変わらず舞台上で輝いていて…。
あぁ…やっぱり好きだなと感じました。
今回は特に四季時代からの仲間である沼尾さんがゲストであり、色々とウィキッドの裏話も聞けたし。
何より、濱田さんの舞台に対する思い、キャラクターに対する思いが聞けたのは凄く嬉しかったです。
お金では買えない価値ある時間を過ごすことが出来ました。
本当に行って良かった…。
改めて、濱田めぐみさん、デビュー20周年おめでとうございます。
本人も言っていましたが、また10年後…こんな風にお祝いが出来るように。
その時は「劇場こそ、我が人生」と言えるように…。
変わらず舞台の上で輝いていてください。
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