2020年11月21日ソワレ 劇団四季『マンマ・ミーア!』@福岡




マンマ・ミーア!
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ゆうき
ゆうき

秋のみなまり母娘ハグ祭り!

日時:2020年11月21日ソワレ公演
場所:キャナルシティ劇場
座席:1階S席D列14番




はじめに

あっという間のマチソワ。福岡マンマがこんなに楽しいと思わなくて、できることならずっと福岡にいたいです。キャナルシティは劇場周辺に飲食店が山のようにあるので、マチネ観劇後でもすぐに近くのお店でご飯食べてゆっくりしてソワレに向かえるのが嬉しいですね。

そんなわけで久しぶりのマンママチソワを楽しんできました!マチネはあっさりめのレポになってしまいましたが、その分ソワレでしっかりと全体的にレポしていきたいと思いますのでどうかお付き合いくださいませ。

総評

全体の感想を書いています。

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

キャストは変わり映えないんですけど、なんだかソワレになって一部の人たちがパワーアップしていたのでかなり熱気のこもった、そして気合いの入った公演になっていました。もちろん岡村美南さんも素晴らしくて、観れば観るほどドナに対するアプローチのリアルさに心を打たれてしまいます。なんかもうとにかく笑いましたし心を打たれまくりでしたし、すっごく良かったです。

座席も下手サイドの実質最前列みたいな場所で、ここってDQで岡村美南さんドナから爆レスをもらえる席なんですよね。爆レスをもらいたい…という下心が働いて、先行で押さえていた席でした。ありがたいことに指差してもらいつつチラッとグラサンを覗かせて見られて、ドッキドキでした。最高に幸せ…。そもそも下手はドナを堪能するには最高なのもあって、今回もガッツリと岡村さんドナを堪能できました。座席周辺の環境も良かったですし、客席も半分よりちょっと埋まっているくらいだったけど大盛り上がり!笑いも起こればライブは歓声も凄くて(本来はこの時期に声出すのはダメですけどね…)とにかく温かくて凄く楽しい時間を過ごせました。

福岡は本当に客席が温かいの。すっごくそれが心地よくて、演者さんとしても演じやすいだろうなって思います。私も1観客としてそれを実感することができました。本当に最高に楽しいソワレ観劇ができて大満足です!

キャストの感想

気になるキャストの感想について書いています。

ドナ・シェリダン:岡村美南

ソワレも非常に良かったです。この岡村さんのお芝居の変化は一体何が理由なのかとつい考えてしまうほど、ドナという人物への解釈が大きく変わっていて、とても魅了されました。ただかっこいい、ただ面白い、ただ可愛い、ただ美しい…そんな表面的なものでは表せないくらいに深みが増して、どんどん岡村美南さんの中にドナのキャラクター性も感情も染み込んでいるように感じました。

本当に何なんだろうな…子供いるのかな(笑)リアルに親にでもなったのかと思うくらい、ママみが増していて凄いんですよね。現役のロックバンドとして活躍していそうなファンキーな一面もありつつ、ちゃんと母親としての一面も色濃く浮かび上がっていて、多面性な女性として物語の中心にいました。多分、このお休みの間に今一度ドナという女性がどういう人物なのかを見つめ直して、自分のお芝居を見つめ直して、ブラッシュアップしていったんだろうなって思います。全体的にお芝居が凄く良い方向に変化しているので、相当色々試行錯誤して今の形になったんじゃないでしょうか。

最初こそドナを演じるには若いんじゃないかって言われていたし私だってそう思っていました。でも今はもう岡村美南さんにしか演じられないドナとしてお芝居も佇まいも定着しているし、若いからこその苦悩や魅力がすっごく出ていて大好きです。Slippingでの母親らしい佇まいはデビューのときとは比べ物になりません。確かに若いんだけど、ちゃんとソフィを産んだママであるという説得力がありました。それくらい、ちゃんとママになっていました。本当に凄いんですよ…。だって母親になろうとしたってすぐなれるものじゃないですし、経験を積み重ねて身につくものだと思うんです。でも、この3ヶ月で一体何があったのかと考えてしまうほどに、ちゃんと母親になっていて驚きました。

お芝居でどうこうできるものではなく、演技力でカバーしようにもできない「母親」としての佇まい。元々包容力に溢れる人ではありましたが、他作品ではその包容力ってママというよりお姉さんっていう感じだったので、なんか本当になんでこんな変わったのか私にも分からなくて正直今でもビックリしています。でもそれだけお芝居の幅が広がって表現力が高まって、ドナを演じるのがとても自然になったことは凄く素敵なことだと思いました。まだデビューして数ヶ月なのにこれだけの伸びしろを見せるんだから、今後に期待せざるを得ませんよね。さすが岡村美南さんです。

で、ちょこちょこお芝居に変化があった中でも個人的に凄く好きだった変化は元カレ3人と再会したときのリアクションです。横浜のときはハリーの登場までは素直に驚きつつ喜んでいたのにサムが現れてめっちゃ怒るっていう感じでした。でも福岡では、ビルが現れて「え、ちょっと待って…」と嬉しそうなリアクション。からのハリーが現れて「ハリー!…あー…」とちょっと引きつった笑顔でハリーとビルを交互に見ていました。同時に元カレが2人現れて気まずかったのでしょう。そして極めつけはサム。もう完全に固まって「あなた!!」って怒るようになりました。この段階を踏んでドナが固まっていく感じ、めちゃくちゃ好きです!

以前のバージョンも嫌いじゃなかったですけど、1人なら許せたけど2人に増えてちょっと気まずくなって3人に増えてもう思考停止…みたいなね。多分反応としては自然だと思うし、よりドナの感情がリアルになって良かったと思います。こういう、お芝居やリアクションのリアリティが追求されていって凄くドナがイキイキしているのでかなり引き込まれました。

で、Slippingは前回や前々回でもかなり書いた部分なのでできるだけ割愛しますけど、やっぱり凄かったです。切なさと悲しさと寂しさが前面に出た歌声で、目の前に娘がいるはずなのにどこか遠くを見ているかのようでした。モノローグ的な感じなのかな、イメージとしては。遠い記憶をたどりつつ、あの頃の幸せだった自分たちが今こうして向き合って別れを惜しむ…っていう。この過去と今の交差による切なさともどかしさが、岡村さんドナの歌声と表情とで強調されている気がしました。マジで凄いです…。聴くたびに心がえぐられそうになるくらい、飾ることなく素直に歌われていました。

そしてその直後にThe Winnerがあるのもあって、Slippingの感情を引きずったまま歌うからもうぐじゅぐじゅなんですよ。休符のところで鼻啜って、込み上げてくるであろう涙や悔しさを抑えるようにキッとサムを睨みつつ、それでもとめどなく溢れる寂しさを隠すこともできずに歌い上げるんです。ボロッボロ…完全に敗者の佇まいです。すっごく素敵…。ビシビシとドナの感情が伝わってくる歌声でした。ロングトーンのパワフルさも素晴らしかったです。

本編はとにかく最高に素晴らしいお芝居をされていてカテコではお茶目な一面も垣間見えて、とにかく可愛すぎました。今回はカテコが4回だったので3回目で幕が下りるのに合わせてしゃがんでバイバイしてたんですけど、4回目も同じように幕に合わせて自分も一緒にしゃがんでバイバイしてました。しかもそれを私の席の目の前でやっていたのでガッツリ堪能できて最高に可愛かったです。目の前で立ち止まって…というのもドキドキでしたし、幕が下りる瞬間とかもこっち見つつ手を振っていただけて思考と心臓が破裂しそうでした。福岡の岡村さん、マジで神対応すぎて訳わからん…。めっちゃ可愛すぎるお姿、そして素敵な笑顔とレスをありがとうございました…。

そんなわけでソワレも素晴らしかったです!本当にね、色んな一面を見せてくれます。だから一言で表せないです。ここまでお芝居に幅を持たせながら演じることってなかなかないでしょうし、ちゃんとそれら一つ一つに対して誠実に向き合って大切に演じられているのも凄く好感を持てました。演じるたびに彼女の中でドナが染み込んでいくから、観るたびにどんどんお芝居にリアリティさが加わって凄く魅力的になっていきます。やっぱり岡村美南さんのお芝居や役への向き合い方が好きだなと感じられた公演でした。本当に私のご贔屓は凄い人です。

ソフィ・シェリダン:若奈まりえ

なんだかマチソワとまりえちゃんがすっごく完成度高くて調子も良くて、めっちゃ素敵でした。やっぱりどうしても三平果歩ちゃんのソフィが印象強すぎてまりえちゃんソフィですら大人しく見えちゃうんですけど、それでも凄く太陽みたいに明るくて可愛らしくて所々面白くて…と、そういう部分がちゃんと岡村さんドナの娘らしさを醸し出していて愛しさを感じました。

今回に関してはとにかく歌声が抜群に安定していて良かったです。本当にまったくブレなくて、かなり聞いていて気持ち良かったです。もちろんお芝居もね、岡村さん同様、横浜のときから良い方向にブラッシュアップされていて素敵でした。

まりえちゃんソフィはメリハリが凄くついていて、ふざけるときはふざける、真剣なお芝居は真剣にやるってかっちりしているので結構真面目な印象を受けます。でもお酒が入るとめちゃくちゃハメを外すタイプ。今回もスパトゥルの直前にお酒を一気飲みしながら、なんとか飲み干して「危なかった~」と言っていて、あまりお酒には飲み慣れていない感じがしました。でもそのあと凄く陽気になって、自分のおでこをペチンッと叩いて「なんてこった!」と言い出す…これを何度も繰り返していて、オリジナルの一発芸を取得して相当気に入っていたみたいです。奇想天外なことをし出すことが徐々に増えてきたので、もっとハラハラさせてほしいなって思いました(笑)

レイオールも竹内くんが結構遊ぶタイプだからまりえちゃんももっと遊んでもいいかなと思いつつ、まりえちゃんなりに上手く対応していた箇所もあって楽しませてもらいました。竹内くんスカイが「昔はやきもちを焼くことはなかったんだ」でまりえちゃんソフィの目の前にひざまずきながら手を取ってキスをしようとしたら、まりえちゃんソフィが直前でパッと手を離すものだから竹内くんスカイがバランスを崩す…なんていう一場面もありました。ずっとイチャイチャし続けるだけじゃなくて、こうやっておふざけをする2人も観れるの嬉しいので今後ももっとやってほしいです(笑)

あとはやっぱりSlippingかなぁ…。ここのまりえちゃんソフィのお芝居がとても好きです。「誇りに思っているわ、ママを」の毅然としたような…というと語弊ですが、心の底から感じているものを感情を高ぶらせるわけでもなくしっかりと伝えるまりえちゃんソフィの言い方が凄く心に響くんです。ぺーちゃんソフィはここ、凄く嬉しそうにニコニコしながら言うから両者で結構印象変わるんですよね。どっちも大好きですが、まりえちゃんソフィはここで一気に大人の階段を駆け上がってドナを追い越していきそうなほどに成長を見せるので大好きです。一方で岡村さんドナが取り残されたような寂しさを見せるから、ここのソフィとドナの表情や心情の違いも注目ポイント。

回を重ねていくごとにまりえちゃんソフィもレベルアップしていくので、横浜でデビューしたとは思えないくらいの落ち着きと安定感を感じられました。観ていくほどにどんどん岡村さんドナの娘として認識できるようになっていくのも不思議なものです。ぜひもっともっと美南ママを愛してあげてくださいませ!

ターニャ:高倉恵美/ロージー:増山美保

今回はまとめての感想になりますが、もう高倉さんターニャと増山さんロージーが横浜公演の比じゃないくらいやかましさがパワーアップしていて腹筋死にそうでした(笑)2人ともエネルギッシュすぎるし、オフマイクがうるさいんですよね…。よりによってドナが本気で悩んでいるときにあそこまでやかましくするから、そりゃドナに怒られて当然だわって感じで、ドナとターニャ&ロージーの対比も観ていて面白かったです。

ドナの部屋から昔のバンドの衣装を発掘した2人が「ねえ、今夜のパーティーで1曲やろうよ」と言い出して、増山さんロージーが「じゃあ縫い目を少しほどかなきゃ」って言うんですけど、それに対して高倉さんターニャがオフマイクで「そうね」って言い返すものだから「そうねって何よ!」って増山さんロージーが反抗してて笑いました(笑)やかましすぎる(笑)

そしてドナに元カレ3人が現れたことを聞かされたとき。「ビル・オースティン。お恐るべきオーストラリア人。原野を駆け回る野生児ってとこね」と知的な身振りをくわえて増山さんロージーが話しているのを見て、高倉さんターニャがその動きを真似してオフマイクで「これ何wwwこれww」って草生やしながら言っていて「いいじゃない!」って増山さんロージーに言い返されていて、やかましすぎて笑いました(笑)横浜公演のときもかなり面白かったんですけど、福岡ではパターンが公演によって変わっていて、マチネのときも違うことしていたので不意すぎて腹筋を持っていかれます。なんというかね、高倉さんターニャが凄くフリーダムなのでそれに増山さんロージーも合わせてくれる感じで、元凶はほぼ高倉さんです(笑)本当に面白すぎてずるいです(笑)

DQでも高倉さんターニャは岡村さんドナのレイを首にぶん回すやつを神回避するの付き合ってくれてたし、ちょこちょこやることが細かくて本当に観ていて飽きません。型がなさすぎる。増山さんロージーはやかましい部分も多いけど、型にハマった中で相手に合わせて動くので結構柔軟な印象を受けました。だからこそ、この2人が揃うとすっげえうるさいんですよね…岡村さんドナの苦労が理解できます(笑)でもその分、凄く元気をもらえるし友達に欲しいタイプです。

とにかく高倉さんターニャは人の恋愛話(中でもゲスい話)が大好きみたいなので、ドナが当時3人と付き合っていたこととか、ドナがソフィに「何百人の男と寝たって気にしないわ」と言われているのとかをめっちゃ楽しそうにニヤニヤしながら聞いています。そういうネタが大好物で仕方ない人って実際にいますもんね。そういうリアルさがあるので、本当に高倉さんターニャのリアリティは凄まじいです。そんなおばちゃんっぽい一面もありながら、ダズユアでは最高にかっこいい歌声とダンスを披露してくれるから、ギャップも半端ない…。観れば観るほど魅力的な人だなと思いました。

増山さんロージーも相変わらず品がない小学生みたいなおばちゃんタイプで、とにかく元気。DQの第一声の「さあさダンス!踊っちゃおう!」の溢れ出るパワフルな歌声は毎回聴いていてあまりにも元気すぎて笑っちゃうくらいです。歴代のロージーにはきっといなかったであろうタイプですし、岡村さんドナと高倉さんターニャとの組み合わせはマジでしっくり来るので、凄くバランスが取れていていいなと思いました。今でも充分やかましいけど、もっともっとフリーダムになってさらにやかましくなってほしいです。

福岡でもこの組み合わせが観られるとは…と凄く嬉しかったので、高倉さんと増山さんの絡みも観ることができて幸せでした。今となっては唯一無二のダイナモスです。

観劇の感想・考察

気になったポイントについて書いていきます。

みなまり母娘がハグ祭り開催中

マチネでは、ダズユアカテコでまりえちゃんが岡村さんをずっとハグし続けて離さなかったというひと幕がありました。それを経てのソワレ。スパトゥルではまりえちゃんソフィが岡村さんドナの元へ走っていき、ぎゅーーーーっとハグしてました。がっちりホールドされた岡村さんドナはされるがままアリとリサに助けを求めていて、引き剥がされたまりえちゃんソフィがムスッとしてました。なんだかマチソワともにまりえちゃんソフィは相当甘えんぼでハグ大好きっ娘になっていました。可愛い。

そしてダズユアカテコ。マチネと同じようにぎゅーーーーっとハグをする岡村さんとまりえちゃん。今回は岡村さんのほうががっちりとまりえちゃんをホールドする形でした。みなまりちゃんはマチソワのときにマチネ、ソワレとでパターンが逆転するのが毎回可愛いんですよね…。こういう仲良しな姿が観られてとても幸せです。

で、そのあとサンボの人たちも全員来るところで横並びになる岡村さんとまりえちゃんが、リズムに合わせて体を揺らしながらお尻をぶつけ合う(?)みたいなことをしていてとても可愛かったです。まりえちゃんがくっつき虫なので、それに合わせるように岡村さんもまりえちゃんに合わせてエイッエイッてやっていました。可愛すぎた…。

ということで、ソワレもマチネも含めて今回はみなまり母娘が「秋のハグ祭り」を開催していました。本当に可愛すぎてとても癒やされました、ええ…。岡村美南さんドナが娘たちに愛されるのも最高に可愛いし、岡村さん自身がとても面倒見のいい人なので娘たちに合わせてくれるし、年齢的には4~5歳くらいしか離れていないのにちゃんと親子に見えるっていうのもなんだか凄いです。最高に可愛すぎる絡みをありがとうございました…!

まとめ

そんなわけでソワレもめちゃくちゃ楽しむことができました。マチネ公演で通算50回目の観劇を迎えましたけど、何度観ても全然飽きないって凄いですね。ハッピーエンドなのもあるけど、観るたびに発見があったり感じ方が異なったりするから、新鮮なに楽しく観れるんだと思います。それに何よりも岡村美南さんがドナとしてどんどん成長されていっているのを肌で感じられることが最高に楽しくて仕方ありません。

正直コロナで雲行きは怪しいですけど、来年1月3日の千秋楽まで岡村美南さんが出演される限りは通い続けたいなって思います。それくらい、劇場に通う価値があると確信しています。本当に今の岡村美南さんドナはマジで凄いです。神対応ももしかしたら福岡だけの期間限定かもしれませんしね(笑)

もちろん岡村美南さんだけでなく、マンマカンパニーの皆さんの白熱したお芝居も最高に観ていて楽しかったです。ただでさえ高い結束力をさらに高めて、もっとボルテージの上がった公演を楽しみにしたいと思います。

ということで、今回の福岡遠征は次回が最後…。早い、あっという間です。悔いのないように、大好きな岡村美南さんのお芝居を全力で堪能してきたいと思います!

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