2021年3月21日マチネ 劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』千秋楽




ロボット・イン・ザ・ガーデン
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キャストの感想

キャストの感想を書いていきます。

ベン:田邊真也

1月に観たときよりお芝居がさらに細かくなっていて、タングとの絆もより深まっていて凄くチャーミングな瞬間が増えていました。そして千秋楽ということもあってか、お芝居の熱量も凄く高くて、特にタングに対して命の尊さを諭すシーンやタングの命が関わってくるかもしれないシーンでのベンのお芝居は力強く訴えるようで、とても胸に響きました。

冒頭の無気力なお芝居は無気力というよりも気楽?っていう印象で、自分でもダメだって分かっているんだけど手の施しようがないから開き直っているダメ男っぷりが出ていてとても良かったです。隙あらばエイミーを見送る際にキスをしようとしたり、どこか反省の色が見えないところも強調されていて良かったなと思います。ただ無気力なのではなくヘラヘラしている感じが、エイミーの気に障るんだろうなぁ…とも思いますし、エイミー目線から観たときにちゃんとどうしようもなく腹立たしくなる夫感が出せるのが凄いなと改めて思いました。

その一方で「冒険の旅へ」では過去に想いを馳せて一気に寂しさを前面に押し出して、さっきまでのベンは強がっていただけだったんだと気付かされるのもまたグッと来ます。曲の最後には目に涙を浮かべていらして、物語のまだまだ序盤でありながらすでにベンが田邊さんに憑依していて、しっかりベンの感情と向き合いながらお芝居されていたのも印象深かったです。

そして洋一郎さんボイスのタングが相手だからなのかそれともこの2か月間でタングとの絆が強まったのかは分からないんですけど、タングと凄く仲良くなっているのが至るところで伝わってきました。たとえばマッスルカーのシーンで車に乗る際にタングが「ウィ~~~」って言ったら、田邊さんベンもタングに向かって「ウィ~~~」って言ってて、それが凄く可愛くてキュンとなりました。あとは「地平線を目指して」でタングと顔をくっつけながら車を運転していた瞬間もあって、とにかくベンとタングの絆がどんどん深まっているのが感じられたんです。

なんか本当にどんどん田邊さんベンがパパみたいに思えるくらい、タングのことを凄く可愛がっているのが伝わってきてとても良かったです。そういう一面が観れれば観れるほど、ベンがタングと家族になりたいと思うようになっていくのに説得力も増しますからね。もちろん以前から素敵なお芝居はされていましたけど、今回さらに田邊さんベンのお芝居は全編を通して深みが増して説得力の感じられるものになっていました。やっぱり田邊さんって凄い俳優さんだなと再認識できた観劇ができて良かったです。

2幕ではベンにとって大切なタング、そしてエイミーに対する想いがひしひしと感じられるお芝居をされていたのが印象的でした。「Gift」終わりにエイミーに電話をかけてもう一度やりなおせないか尋ねるシーンでは、目を閉じて祈るようにエイミーに復縁を持ちかけていて、いかにベンがエイミーと過ごした日々の大切さや愛しさを実感したかが伝わってきました。でもエイミーが他の人と付き合ってみようと思うと言い、一生懸命泣くのをこらえながら笑っていた姿にも胸がギュッと掴まれそうになりました。そうやって田邊さんベンは強がって自分を殺して生きてきたんだろうなぁ…って思えて、優しい人だからこそのつらさも感じられて凄く良かったです。

あ、ちなみにここのシーンで「僕を誰だと思ってる?君の親友の弟だよ!」という台詞をちょっと間違えちゃったみたいで、「僕たちを」と始めてしまって、そうすると続く台詞に違和感が出てしまうので「僕は」をつけて「君の親友の弟だよ!」と繋げたのはさすがだなぁと思いました。咄嗟の対応力も完璧でしたし、全然台詞的にも違和感がなかったので素晴らしかったです。(教えてくださったフォロワーさんありがとうございます!)

そしてボリンジャーから逃げてきたベンとタングが、命の大切さについて討論するシーン。ここでの田邊さんベンのお芝居が凄く熱が伝わってきて、言葉の重みを感じられて、なんか凄く心に響きました。それが「人間でも、ロボットでも、生きるものは誰でもだ!」みたいな台詞の言い方です。特に「生きるものは誰でもだ!」が本当に力強くて、真剣に叱っていて、真っ直ぐに心にグサッと刺さりました。もちろんタングが間違ったことを言っていたから怒ったっていうのもあると思うんですけど、それ以上にベンにとってタングはただのロボットなんかじゃないんだってことを伝えたかったのかな…とも感じました。

タングはただの機械なんかじゃない、「器」なんかじゃない、僕らと同じ「生きるもの」なんだよってことをこの言葉を通してベンはタングに伝えたかったのかもしれません。それくらいこの言葉に込める田邊さんベンの気持ちの強さが前面に出ていて、凄く印象に残りました。

だからこそ、タングと家族になりたいことを伝え、タングが家族になると言ってくれたのを受けて、すっごく嬉しそうな顔をしながらタングと手を取り合っていた田邊さんベンの表情がまた胸にグッと来ました。本当に優しくて温かい笑顔をしているんですよね、田邊さん。タングのことが可愛くて仕方ないんだろうし、生きることの喜びをようやく見いだせたんだなっていうのがこの笑顔からも感じられました。なので、全編を通して田邊さんのベンのお芝居はちゃんとストーリー性があって説得力もあって、何よりメッセージ性があるのがとても素敵でした。

こんなにお芝居の幅を利かせながらベンという人物の生き様を魅力的に演じられるのは田邊さんしかいないと思います。人柄的にも優しさが滲み出ていて、お人好しな感じもすっごくベンらしいんですよね。すべてにおいてベンそのものだなと思いましたし、田邊さんだからこそこの作品がこんなに温かいものに仕上がったんだと思います。改めて、田邊さんベンの魅力に取りつかれた観劇ができて嬉しかったです。千秋楽までベンとして生き続けてくださって本当にありがとうございました!

タング:斎藤洋一郎/長野千紘

10月ぶり?の洋一郎さん&長野さんタングでした。すっごく久しぶりに観たので雰囲気とかほぼ忘れかけてたんですけど、改めて観るとうぶちゃん&渡邊さんペアとは全然タイプが違うタングの演じ方で、とっても新鮮で楽しかったです。というか、洋一郎さん&長野さんペアのタングめちゃくちゃお茶目で可愛すぎてキュンキュンしまくりでした(笑)

うぶちゃんが憑依型のお芝居をするのに対し、洋一郎さんはパペットとパペティアは別の存在として切り分けてお芝居されているので、タングのお芝居のアプローチも全然違うんですよね。そういう意味でもこちらのペアだとタングのパペットそのものに集中できましたし、人間的すぎないタングなのであくまでロボットであるということを忘れられずにいるので、ブレずに観劇できました。私的にはやっぱりどっちのタングもめちゃくちゃ好みです!

洋一郎さんタングだと本当にお兄ちゃん感が出るので、ベンとの掛け合いも男同士の絆とかを感じられて距離感も結構近くて面白かったです。ベンも容赦がないというか(笑)その遠慮のなさが、ベンとタングの関係性に深みを持たせてくれていて凄く好きでした。

そして洋一郎さんのお芝居ってとても淡々としているんですけど、だんだん声が高くなったり喜怒哀楽の表現ができるようになったり、ちょっとずつ進化しているのが表れていてとても良かったです。もう人間そのもののようなうぶちゃんタングのお芝居も好きですが、感情はあれどちょっと機械的に話す洋一郎さんタングも可愛さと愛しさが感じられて引き込まれました。

で、何より可愛いのが洋一郎さん&長野さんタングの仕草です。本当にお茶目。ひたすら可愛くて、動きがとても細かいんですよね。常にタングがイキイキしていて、ずっと目が離せなかったです。

たとえばエイミーがテイクアウトで買ってきたコーヒーをタングが掴もうとするシーン。エイミーから奪うのはできませんでしたが、ベンがコーヒーを持ったときに奪おうとするんじゃなくてパンチしてたのが笑いました(笑)見事にコーヒーが1つ落っこちて、田邊さんベンも慌てていました。

それからヒースロー空港のシーン。階段をのぼるときも「うぉっちに…うぉっちに…」みたいに声を出していたり、プレミアムシートを選んでご満悦のタングが階段の踊り場でベンを待っている間に体を小刻みにして弾んでいたり、いざプレミアムシートに乗ったら「ウィ、ウィ、ウィ」と嬉しそうな声をあげていたり、そういうのが本当に1つ1つ細かくて可愛いなと思いました。

またマッスルカーのシーンで音楽に合わせてパリピな動きをする萩原さんを真似するように、両手を伸ばして萩原さんにアピールしていたタングも可愛かったです。高級車を必死で回避しようとするベンに対して、「ベン、今嘘ついた!嘘!」と言った直後に「プシュー!」って目をキッとして激おこアピールをするのもめちゃくちゃ可愛すぎました。こういう仕草も全部こちらのペアのオリジナルなので、とにかくひたすら動きも仕草も可愛すぎてキュンキュンしまくりでした(笑)

あとはタングがカイルに追いかけられているときにビビりながらも時々ちょっとおっさんみたいな声を出していて、こういう声色の使い分けは洋一郎さんだからこそできる面白さだなと思いました。可愛いタングが時々おっさんみたいな声を出すのがあまりにもギャップ凄くて、不意打ちをくらって大変でした(笑)

そしてかなり飛びますが、2幕ラストでエイミーが帰ってきたときに「ベン…エイミー…ベン…エイミー」と交互に名前を呼んでいて、最後洋一郎さんタングが「エイミィィィィィ」って言っていたのがとても可愛かったです。前にもいつだかのレポで書いたんですけど、原作だとエイミーの妊娠を知ったタングがエイミーにべったり懐くようになるんですよね。それを彷彿とさせるんです、ここの洋一郎さんタングのエイミーへの喜び方って。こちらのペアは原作のイメージに近しいタングなので、凄く自然に観られて楽しかったです。

また、以前観たときは若干違和感を抱いた、喋るときは洋一郎さんメイン、歌うときは長野さんメインという構図も今回は違和感なく観ることができました。単純に自分がその構図に慣れたっていうのもあるでしょうし、なんか気付いたらすんなり受け入れられていたんですよね。長野さんって洋一郎さんと違って凄く憑依型のお芝居をされているので、タングの感情に合わせて長野さんの表情も連動していました。だから、長野さんの存在ってタングの心そのものなんだろうなぁ…ってなんとなく感じたんです。

洋一郎さんはタングというパペットに声をあてて命を吹き込む人、長野さんはタングというパペットの心そのものを表している人。今回観ていてそういう構図が自分の中で出来上がっていて、凄く自然に受け入れられるようになりました。だから役割的にも凄くバランスが取れていると感じましたし、タングという大きなくくりで観てもかなり魅力的だと思いました。本当に、凄く良い組み合わせだったと思います。なので最後の最後でようやく再び洋一郎さん&長野さんタングを観ることができて幸せでした!

エイミー:鳥原ゆきみ

久しぶりのゆきみさんエイミー、やっぱり可愛いですねぇ…。可愛いし綺麗だし、女性としても凄く魅力的でした。ゆきみさんのお芝居ってとても自然だし感情移入がしやすいんですよね。女性なら凄くゆきみさんエイミーのお芝居に共感できると思います。それくらい、等身大の女性像を演じるのが上手なんだろうなと感じました。

今回も泣きそうな顔をしょっちゅうしていて、特に冒頭のベンとのやりとりはベンの言葉1つ1つにグッと眉を顰めて唇を噛み締めるようにしていたのが印象的でした。エイミーとしてはベンに変わってほしいと思っていたし、共に前を向いて歩いていきたいと思っていたのに、その想いが彼には届かなくて、そのもどかしさや悔しさといった感情が凄く伝わってきて胸がギュッと締め付けられました。

「ふたりのことば」も千秋楽というのもあってか凄く気合いが入っていて、最後のソロの大サビはエイミーの気持ちが歌声となって力強く響いていたと思います。家族になりたいというエイミーの想いがとにかく感じられて、温かい家庭に対する憧れや、現実と理想の乖離への苛立ち、そしてベンと想いが通じ合わないことの寂しさや悔しさが歌声にギュッと凝縮されていました。同性としてもゆきみさんエイミーの気持ちに凄く共感できるので、いち観客としてベンに変わってほしいという願いを持った状態で物語を追っていけるのも凄くありがたかったです。

そしてゆきみさん自身がその想いをずっと持ち続けながらお芝居をされているからこそ、1幕終盤でベンが旅を続けていることを知って「あなたは前を向いているんだ」と言うときも笑顔だったり、2幕でも「あなたは今もロボットと一緒?」と聞くときに嬉しそうな寂しそうな表情をしていたりするのがとても説得力あるんですよね。一度ベンから離れたから自分の想いを再認識できたし、ベンが一生懸命変わろうとしてくれていることへの嬉しさと愛しさが募っていくのがゆきみさんのお芝居から伝わってきました。

ゆきみさんって凄く心が綺麗な方なんだろうなーと思います。エイミーがベンを愛しく想う気持ちが真っ直ぐに表現されていて、最後にはボロ泣きになりながらベンに想いを告げる姿にも女性ながらとてもキュンとなるんです。お芝居に一切嘘がないなって思いました。ゆきみさんの想いとエイミーの想いが見事にリンクしているから、あそこまで憑依したお芝居ができるんでしょうね。本当にゆきみさんの表現力は凄いなと感じた観劇でした。

2幕終盤のボロ泣きなゆきみさんエイミーは何度観てもマジで可愛すぎましたし、エイミーが言っていた「家族になりたい」「あなたもいつかは動き出さなきゃ」といった願いもすべて叶って最後は笑顔で幕を閉じられるのも、エイミーを応援しながら観る側としても嬉しかったです。マジでエイミーはイイ女でした…。

あとはパラオのシーンで千秋楽だからかいつになくはっちゃけてるゆきみさんも観れて眼福でした。「Gift」でもひたすら両手を細かく羽ばたかせて鳥の真似してたの可愛かったし、久しぶりにゆきみさんに恋しながら観劇できたので楽しかったです。ゆきみさんも千秋楽まで完走、本当にお疲れ様でした!たくさんゆきみさんのお芝居を堪能できて嬉しかったです。

ボリンジャー:野中万寿夫

万寿夫さんのお芝居も久しぶりに観たらパワーアップしていてとても驚きました。特にボリンジャーとして出演するシーンでのお芝居は熱がこもっていて、言葉1つ1つが冷徹でありながら力強く、自分の正義を貫く姿はまさに悪役そのものでした。やっぱり万寿夫さんのヴィランとしてのお芝居ってかっこいいですね…。とにかく悪役が似合うし説得力凄いなと思わされました。

「至高の砦」の歌声もかなり痺れましたし、「たーかーみーへー」のところの歌声の伸びも素晴らしかったです。ボリンジャーが悪を正義だと信じて疑わない感じがすっごく伝わってきました。ひねくれているのに真っ直ぐって一見矛盾しているんですけど、最初から道を踏み外してきたからそれが当たり前になっている感じがとにかく前に出てるんですよね。万寿夫さんってそういうのを演じるのが上手だから、悪役も似合うんだと思います。とにかくボリンジャーとしてのお芝居の恐ろしさと力強さはさすがでした…。

一方で「ラブダイバー」ではタングとベンに絡みに行くときにかなり主張が激しかったり、ベンのパパを演じているときは凄く優しそうな表情していたり…と色んなお芝居を楽しめたのもコスパ良かったです。でもやっぱり同じ人がベンのパパとボリンジャーを演じるって凄いことですよね。同じなのに同じ人に見えない不思議…。もちろん万寿夫さんの演技力の高さもありますし、演出的に違和感がないのも不思議です。

それこそベンのパパが言う「人はいつでも生まれ変われる。心決めたら世界は変わる」っていう信念が、同じ人が真逆の役を演じることを表しているのかなと思いました。考え方1つで人の人生ってこうも変わるんだよってことを、この配役が意味しているのかなーなんて考えています。家庭の温かさを知った人ならあんな素敵な人生を過ごせるし、人もロボットも虫けらのように扱う人ならあんな極悪非道な人生しか生きられないし…。同じ人が演じることに意味があるんだろうなっていうのを今回の観劇で改めて感じました。だから、やっぱりこの作品って演出部分も含めて凄く緻密に作られていると思いましたし、それにしっかり応える俳優さんたちの力量が凄いと思います。万寿夫さんも振れ幅の広い役をたくさん演じていて、役者さんとしての凄さを再認識できました。本当にかっこよくて面白くて優しくて怖くて…と色んな一面を堪能できて楽しかったです。

カトウ:萩原隆匡

萩原さんの安定感半端なかったですね…。いつか『マンマ・ミーア!』のほう来てくれないかなぁ…とも思いましたけど、カトウを演じられるのは萩原さんしかいなかったと思います。それくらい適任でしたし、日本人の繊細さや真面目さを出しつつ、人としての温かさやスマートさも滲ませたお芝居をされていてさすがでした。

胡散臭いセールスマンも凄く似合うし、「ラブダイバー」のイケてるお兄ちゃんも凄くかっこよくてダンスのキレとダイナミックさは群を抜いていましたし、マッスルさんのテンション高い感じも微妙に似合ってないところが可愛くて、他の人同様色んなお芝居を堪能できて楽しかったです。

でも特筆するならカトウのお芝居で、カトウを観ながら萩原さんって間合いのお芝居がとても素敵だなと感じました。ベンとボリンジャーのことについて話すときはシリアスなシーンだからこそ間合いがとても重要で、萩原さんの作る間からは緊張感が漂ってきました。それがいかにカトウにとってボリンジャーという存在が脅威であるかを物語っていましたし、このあとベンとタングに待ち受けているであろう出来事の恐ろしさを凄く強調していたように思います。合わせて声色も台詞の言い方も静かではありながら、その静けさが逆にラストスパートに向けての盛り上がりを増大させていました。

低めのトーンで紡ぎ出すように言葉を並べていくからこそ、熱が入って感情的になる瞬間がよりグッときて、お芝居のコントラストに凄く見入ってしまいました。なので萩原さんが2幕に入ってからメインの役を演じるっていうところも良かったなぁ…と思います。空気をキュッと引き締めるお芝居ができるからこそ、ボリンジャーに繋げられたんだろうなと感じました。

一方でリジーの近況を聞くシーンではちょっと恥ずかしそうに頭を掻いていたりもして、不器用な一面が見えるのも可愛かったです。タングに対しても優しいお兄さん感を出していて、ベンとは違った温かさが感じられました。本当に終始萩原さんはお芝居上手いなぁ…って思いながら観ていました。それに「絆を信じて」の歌い出しもすっごく優しくて泣かずにはいられなかったです。改めて素敵な俳優さんだなと感じられた観劇ができました。萩原さんの色んなお芝居を堪能できて嬉しかったです。

ブライオニー:加藤あゆ美

久しぶりに観たらもう終始あゆ美さんに釘付けでした(笑)やっぱり舞台上で放つあゆ美さんのエネルギーって凄まじいんですよね。あんなにくしゃっと笑っている笑顔も凄く素敵ですし、全身を使った機敏なダンスも凄くかっこよかったです。アンサンブルとして出演しているシーンのほとんどはあゆ美さんばっかり観ていました。

そして以前からそうでしたけど、オフマイクもたくさんあって凄く面白かったです。ヒースロー空港ではタングやベンの台詞に被せるように「素敵なご旅行を」とか言ってて、その間を詰めた感じの言い方とかがとてもリアルで良かったですし、ブライオニーとして登場したときの長手さんデイブとのやりとりがただのバカップルで凄く可愛すぎました。「早起きは体にいいのよ、ダーリン」と言い終えたあとに「どうしたの?」と聞いてて長手さんデイブが「ううん、大丈夫」と答えていて、そんな長手さんデイブに両手を広げてハグをして、それから長手さんデイブのほっぺをツンツンしていました(笑)凄く短い間にかなり濃度の高いいちゃつきを詰め込んでて笑いましたし、凄くニヤニヤしました。

ここの長手さんデイブとのやりとりは毎回違うことをされていたみたいなので、いつもどんなことをしていたのか観たかったです(笑)凄くいちゃついてたくせにエイミーがいるのを思い出してサッと真顔になるあゆ美さんも面白くて好きでした。

また千秋楽だからなのか、「Free Free」のラストはゆきみさんエイミーが手を上にあげて「やったぜ!」みたいなポーズをしていてそれをあゆ美さんブライオニーも真似していてテンションが高かったのがとても可愛かったです。女性陣2人のデュエットはマジで毎回癒やしでした。

あと「ラブダイバー」も思わずオペラグラスであゆ美さんをガン見してしまっていたんですけど、色っぽさがえぐかったです…。わりとゆきみさんとかは健全な可愛さが前面に出ていて素敵なんですけど、ここのあゆ美さんは大人の色気をムンムンに出していて、なんか全女性陣の中でもずば抜けてセクシーさが半端なかったです。特に桑原さんと絡んでいるときのあゆ美さんの色っぽさ凄かったですね…。ただひたすらに色気が凄すぎて目が離せませんでした(笑)個人的には武田さんと絡むときのあゆ美さんがとても好きで、武田さんは女性アンドロイドなんですけど、そんな武田さんに色っぽく、でも優しく触れるあゆ美さんがとても素敵でした。もう眼福すぎてずっと観ていたかったです…。ありがとうございました…。

そしてやっぱりラスト、全員が集まるシーンでのあゆ美さんブライオニーがめっちゃ好きだなと再認識しました。タングをたくさん可愛がっていて優しく撫でていて、その笑顔が凄く慈愛で溢れていてお母さんみがあってとても素敵でした。タングを家族として当然のように受け入れるあゆ美さんブライオニーも素敵ですし、それからエイミーを優しく抱きしめるあゆ美さんブライオニーの温かさも素敵ですし、優しい眼差しでベンを見つめるあゆ美さんブライオニーも素敵ですし、すべてのあゆ美さんが本当に素敵でした…。ブライオニーをあゆ美さんが演じてくださって嬉しかったです。あゆ美さんのお芝居をたっぷり堪能できて幸せな千秋楽観劇になりました!

>>次のページからは「幸せの描き方」の考察です!

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