2021年7月3日マチネ 劇団四季『アナと雪の女王』




アナと雪の女王
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観劇の感想

気になったポイントについて書いていきます。

I Can’t Lose Youが名曲すぎる

『アナと雪の女王』ではミュージカル用に12曲も新曲が追加されています。しかもパンフレットを読んでみると、今回は映像の口の動きに合わせて音を当てはめる(=リップシンク)必要もないからこそ原文に近いイメージで翻訳されているそうなので、結構映画とは違う歌詞も多いんだなぁ…というのが分かります。

映画はリップシンクをさせなければならないので結構強引な訳をしている部分もあるみたいですが、今回の劇団四季で採用された日本語訳は本来の原文にかなり忠実な歌詞になっているそうです。なので、既存曲も含めて歌詞をちゃんと理解したいので早くCD出ないかなぁ…とすでに待ち遠しいです。

が、その中でも今回改めて感じたのが新曲として書き下ろされたアナとエルサのデュエット曲「I Can’t Lose You」の素晴らしさでした。どちらか一方の主張だけが描かれるんじゃなくて、双方のお互いを思いやる気持ちがしっかり丁寧に描かれているのが凄く好きだなと思いました。

エルサはアナを失わないためにアナから離れようとするし、アナはエルサを失わないためにエルサのそばにいようとするし、どちらも「あなたが大切」だからこそすれ違ってしまってなかなか想いが成就しない…その切なさが2人のデュエットと共に描かれています。

でも考えてみれば、アナとエルサが大人になってからハモるのって実はこのナンバーが初めてなんですよね。「For the First Time in Forever」の「いーまー」は先に歌うエルサを追いかけるようにアナが歌いますし、そのあとはお互い違う歌詞を歌うし、2人で同じ曲を歌うけど同じ歌詞を歌ってはいません。

だけど、「I Can’t Lose You」で初めて2人が同じ歌詞を声を重ねながら、そして向き合いながら歌う…っていうのがとても印象的でした。構図しかり歌わせ方しかり、姉妹の「互いを想い合う気持ち」が強調されています。ここで初めて、ようやく対話ができて「あなたを失いたくない」という想いが重なって、だからこそのこのナンバーなんだなぁ…と感慨深くなりました。

幼少期は2人で同じ歌詞を一緒に歌うことも多々ありましたけど、あの事件があってからは同じ歌詞であってもバラバラに、もしくはタイミングをずらしながら歌っていたので、このナンバーは姉妹を描くうえでかなり重要な役割を果たしていることにも改めて気付かされました。

そして初日のレポにも書きましたけど、この曲で初めてアナがエルサを強く抱き締める演出が追加されています。なので、このナンバーでは姉妹にとって引き裂かれてから初めてのことがたくさん描かれていて、姉妹にとっていかに相手が大切なのか、エルサを救うにはどうしたらいいのかといった重要なポイントが散りばめられているんですねぇ…。素敵すぎる。

また、これは私の思い違いかもしれないのだけど、「I Can’t Lose You」に「雪だるま作ろう」のメロディが組み込まれている気がするんですよ…。別に音楽のこと詳しくないので専門的なことはさっぱりなんですけど、作曲・作詞を担当されるロペス夫妻のことなので多分相当緻密に作られているとは思います。意図的に「雪だるま作ろう」から派生してこのナンバーを作り上げたんじゃないかなぁ…って思うような音の並びが感じられました。

以前、『アナと雪の女王2』が上映されていたときに音楽ライターの小室敬幸さんが楽曲解説をされていたのですが、アナ雪シリーズでは「雪だるま作ろう」の音を分解して別の曲を作っているという話をしていました。「雪だるま作ろう」は姉妹のライトモチーフとも言える楽曲で、物語の重要なシーンやナンバーに実は「雪だるま作ろう」の音が隠れている…という驚きの音楽の仕組みを紹介されていました。

その話に紐づけて考えて良いのかは分かりませんけど、わざわざロペス夫妻が作りたいと言って書き上げた曲なのであればきっと音楽そのものに姉妹のライトモチーフが隠されている気がするんですよねぇ…。

ということを考えると、「I Can’t Lose You」はミュージカル版『アナと雪の女王』を描くうえで凄く大事なナンバーなんだと思います。「雪だるま作ろう」って1幕の幕開けで早速歌われるし、2幕のアナが凍ってエルサが駆け寄るシーンでも歌われるし…。姉妹にとって「雪だるま作ろう」は2人の思い出がたくさん詰まっためちゃくちゃ大切なナンバーなので、楽曲を分解して音を組み替えて「I Can’t Lose You」が作られているんだとしたらめっちゃ泣けますね。

まあこれは素人の予想なのでそこまであてにしなくていいんですが、それくらいアナ雪の楽曲って緻密に作られているので、今回はその素晴らしさも再認識できて最高でした。一番好きな楽曲は「Dangerous to Dream」ですけど、同じくらい「I Can’t Lose You」も大好きです。姉妹、本当に尊いね!!

まとめ

ということで色々書きましたけどなんだかんだめちゃくちゃ楽しい観劇でした。考えてみれば『リトルマーメイド』も引きで観たほうが絶対良いって言っているくせにいつも取るのは最前列だったりするので、『アナと雪の女王』も今後チケット取りやすくなったら前方席で観まくる未来がすでに見えています…(笑)

だけど私個人がこの作品に対して思い入れもあるからこそ、作品の世界観を大切にしたいなぁ…と思えたのは良い気付きでした。俳優さんの表情を観たり目の前で臨場感を味わったり、といった楽しみ方も最高なんですけど、やっぱり作品の世界観に入り込めるような見え方が一番楽しいかもしれません。プロジェクションマッピングが綺麗だから余計にそう思うのかも…!なので、そういう意味でも前方席で観れたのすっごく楽しかったし、色んな気付きができて実りある観劇ができたと思っています。

なのでいつか2階最前列センターで観たいんですよねぇ。多分めっちゃベスポジだと思うから、いつか座りたい…。ちなみに次の観劇は7月6日なので、最前列ではないけど2階席センターを取っているから凄く楽しみです。というか贔屓出ているわけでもないのに観劇ペースがヤバすぎ。年内に30回超えてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしています…。

それも岡本瑞恵さんエルサと三平果歩ちゃんアナがあまりにも魅力的すぎるのが悪い。責任転嫁だけど、この姉妹があまりにも良すぎるのが悪い…!めっちゃ好きすぎますわ!!!最高すぎる。これはもう早くCD出てほしいし待ちきれないですマジで。本当に開幕キャストがあまりにも好みドンピシャすぎるので、マジで沼ですよ。お金一生貯まらんわ!

そしてアナ雪はグッズもデザインが良すぎるのでヤバいです。特にオススメなのが今回購入したタブレット缶(2,000円)。

デザイン最高すぎません…?キャラクターの顔がどーんっていうようなグッズじゃなくて、姉妹のシルエットとモチーフを散りばめたセンス抜群のデザインがあまりにもオシャレすぎるんですよね。タブレット缶以外にも、珍しく四季ちゃんが本気出してきていて最高のグッズばかりなので散財不可避です。ぜひ観劇時には売店も覗いて行ってみてくださいませ!

ということでいつものごとく長文になってしまいましたが、最後までご覧くださりありがとうございました!次回は7月6日なのでキャストがどうなっているのかドキドキです。私の予想としては来週にはエルサとアナの新キャスト来ると予想しているので、週頭に来るのかそれとも週中で来るのかワクワクしています。三井さんのエルサも町島さんのアナもめっちゃ楽しみなので早く観たい!もしデビューしたら、初週には駆け付けたいです!

そんなわけで、今回も閲覧ありがとうございましたー!

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