2020年11月14日ソワレ 劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』




ロボット・イン・ザ・ガーデン
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ゆうき
ゆうき

5週連続のロボット観劇です!

日時:2020年11月14日ソワレ公演
場所:自由劇場
座席:1階S席6列15番




はじめに

今週も『マンマ・ミーア!』福岡公演に岡村美南さんが出演されなかったので、引き続き『ロボット・イン・ザ・ガーデン』を観劇しにやってまいりました。気付いたら5週連続の観劇となります。贔屓が出ていないのにこんなに毎週観に行くのってなかなかないので、自分でも変な感覚です。でもなんだか毎週劇場に行くのが当たり前のような…今の自分にとっての居場所のような存在になっています。

というのも、ここのところまた新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にあるので、四季もいつまた公演中止になるか分からないですし、今出演されている俳優さんが今後も観られる保証もないし…と色んなことを考えました。そう思ったら、観に行けるのに観に行かないって勿体ないなって思って…。もちろん今の状況で観に行ける環境があるってすっごく恵まれていることは理解しています。

だからこそ、その恩恵を最大限に受けて行ける限りは観劇しようと思いました。ということで、今回も色んな想いを抱きながらの観劇。存分に楽しんできましたよ!

総評

全体の感想を書きます。

キャスト:★★★★★
座席:★★★★★
全体:★★★★★

この作品に関しては今のところ大きなミスやハプニングがあったり、客席の環境が悪かったり…といったことがなく、毎回素晴らしい公演を観劇できています。今回もキャスト、座席ともに凄く素敵で楽しく観劇することができました。6列までは段差がないので若干前の人の頭が気になる部分はあるのですが、それでも充分観やすいし俳優さんの表情もしっかり見えるしで大満足です!

そしてこれは俳優さんの力なのかシングルキャストゆえなのかは分かりませんけど、本当に毎週新鮮な公演を観劇できていることも凄く楽しいなと感じられる要因の1つでした。やっぱり田邊真也さんと鳥原ゆきみさんが毎回お芝居が新鮮で面白いんですよね。だから、ベンに対してもエイミーに対しても感じ方が毎回違う。今自分が観ているものがそのキャラクターのすべてなんだな、と再認識させられました。一度たりとも同じ公演がないということをいい意味で実感できています。

今回は昼間に四季ではない作品を観劇していたこともあって、舞台の見せ方の違いとか演出の違いとかを凄く痛感した日でもあったのですが、それを踏まえてみても四季の演出とお芝居のクオリティと俳優さんの実力は相当なものだな…ということも感じられました。この作品においても全体的にまとまりがあるし、ちゃんとテーマが一貫しています。だから心にストレートに響きやすいんだと思いました。何だかんだで今回で6回目?の観劇でしたけど、また泣かせられましたし、心が大きく揺らぎました。人の心を動かせるって凄いなぁ…って。本当にこの作品に出会えて、幸せです。

キャストの感想

気になるキャストの感想を書いています。

ベン:田邊真也

いやもう驚いたんですけど先週とまた全然お芝居のテイストが違っていて、めちゃくちゃ新鮮でした…。田邊さん、マジでお芝居に「型」がなさすぎて凄いです。こんなにもお芝居を毎回リセットして、新鮮にかつ「今」をリアルに演じている人って他にいないですよ…凄すぎました。だってこれが毎週こうやって上書きされていくわけだから、もはや最初の頃の田邊さんのお芝居ってどんなだったっけって思い出せませんもの…(笑)

もちろん毎回同じようにお芝居をできる人も凄いですし、田邊さんのように毎週お芝居のテイストが違うっていうのも凄いですし、要は過去をなぞるんじゃなくてちゃんとキャラクターがしっかり「今」を生きているっていうことを表現できることが凄いわけです。田邊さんはまさにこれの体現者だなと感じました。本当に素晴らしい…。

で、何がどう変わったか…って言われると上手く説明ができないです。でも、たとえば庭にやってきたタングと初めて会話を試みようとするときに「どこから来たんだ」っていうセリフとかを、序盤のタングのようにカタコトで真似しながら喋っていました。これは初めて観たかも。エイミーがベンにアンドロイドを欲しがってただろと突っ込まれたときに、ゆきみさんが公演の途中あたりから「こんなのじゃなくて」のセリフをタングの真似するように言い出したんですけど、今回の田邊さんの言い方もまさにそんな感じ。タングを真似する口調でちょっと遊び心があって、タングといい意味で対等になろうとしている姿勢が見られて素敵でした。

あとは序盤のエイミーとの掛け合い。いつになくエイミーの発言や態度に度肝を抜かれて驚きつつ、相当戸惑っている感じがかなり強調されていました。エイミーが出ていくときの「冗談だろ!」のいつもは滑らかなのに今回は「冗談…だろ…」っていう感じで言葉も出ないような印象を与えたり。なんか他にも結構言葉に詰まるじゃないけど、ちょっと言葉が上手く出てこないみたいな感じの言い回しが結構多かったです。それが単純に呂律…というよりは口が回らないだけなのか、あえてそういう言い方を狙ったのか…正直田邊さんだと分からないです。でもそれが自然に思えるくらい、言い方にしてもニュアンスの伝え方にしても凄く細かくて、毎回そのときに感じているであろうベンの心情を丁寧に演じていらっしゃる印象がありました。

他にもここ良かったな~とかあそこ最高だったな~っていうポイントは正直たくさんあるんですけど、あまりにも多すぎて書けません。それくらい田邊さんのベンもお芝居も魅力的です。本当に、ベンが田邊さんで良かったです。小説からそのまま飛び出してきたと思うくらいピッタリで、今回もすっごく素敵でした。

タング:生形理菜/渡邊寛仲

大好きなうぶちゃん&渡邊さんペアのタングたん!特に注目してタングを観るっていうよりは今回は色んな部分を全体的に観たりしていたのですが、やっぱりうぶちゃんと渡邊さんのタングはとってもナチュラルでお芝居の中にすっごく溶け込んでいるんですよね。それが最高に素敵だなと思いました。違和感が一切ない。うぶちゃんと渡邊さんのハモリも最高に綺麗。声の相性もいい。どれをとってもレベルが相当高いと思います。

うぶちゃんがタングとして喋るときの表情がすっごく多彩で、タングの心情に合わせてうぶちゃんの表情も変わるのが素敵っていうのは前々からずっとお伝えしていました。でも今回はようやく渡邉さんも観てみようって思ってちょっと注目していました。結構表情を大きく変えたりするような、うぶちゃんに近しい表情での表現っていうのは少ないのかな~なんて思っていたんですけど、ラストのラスト…。タングがたくさんの人やお花に囲まれているところで、渡邊さんもすっごく笑っていたのが印象的でした。

うぶちゃんは表情の変化が大きい分、渡邊さんのずっと一貫して表情が変わらなかったのにラストのラストで笑顔を見せるっていう表現に、なんか余計心を掴まれてしまったんです。別にうぶちゃんと渡邊さんとでタングの心情表現を演じ分けているっていうことはないと思うんですけど、渡邊さんの笑顔を観たときに、もっともっとタングの深い部分がきっと温かくなって幸せを感じられるようになったんだろうな…と思いました。いやもうここの渡邊さんの笑顔にはやられました…。

もちろんうぶちゃんも本当に可愛らしくて、観るたびにどんどん幼児化していくタングたんの声が可愛くて愛しくてたまりませんでした。愛嬌ありまくりです。そしてうぶちゃんの表情を合わせて観ながらの2幕のタイトルナンバー(リプライズ)はヤバいです。一生懸命泣くのをこらえながら笑顔で歌っているうぶちゃんを観るとすっごく胸がきゅっとなります。タングは涙を流さないけど、その分うぶちゃんたちがタングの感情を自分たちの身体や表情を使って表してくれているんだよなぁ…って考えたら、余計に愛しくなりました。

あとは洋一郎さん&長野さんペアとの違いも色々あるなぁ…と再認識。マッスルカーのところで、洋一郎さん&長野さんペアは音楽に合わせてリズムに乗るように両手をバーンと出す仕草をしていたのに対して、うぶちゃん&渡邊さんペアは両手をぶらぶらするようにしていました。他にもちょこちょこあったけど、それはまた次回気付いたときに書いておきます…。とりあえず両ペアとも凄く魅力的でそれぞれに良さがあるので、比較するのが凄く難しいです。うぶちゃん&渡邊さんペアならではの良さもたくさんあって、それを強く実感できた今回の観劇でした。やっぱりこのペア大好きです!

エイミー:鳥原ゆきみ

今回は正直、ゆきみさんを観るために観劇したといっても過言ではありません。初めて観たときから凄く素敵だなとは思っていましたけど、回数を重ねるごとにお芝居の魅力やゆきみさん自身の面白さ、そして可愛らしさなどに惹かれている自分に気付きました…。恋です。ということで、今回はゆきみさんをガッツリと観てきました!

田邊さん同様、色んな部分でお芝居に変化があってやっぱり「型」がない。毎回新鮮にエイミーのお芝居をされているのがとても印象的で、今回に関して言えば凄くベンに対して怒っているのが表に出ているエイミーになっていました。なんかいつも以上に怒っているというか呆れているというか…割とドライな感じがした気がします。語尾も強かったし当たりも強かった。もう限界なんだなっていうのが伝わってきたし、だからこそ今回田邊さんのお芝居もそういったエイミーの強さを受けてあんな感じに変わったのかもしれません。お互いのお芝居が良い具合に効果を生み出しているんだなと思うと凄いです。

ちなみに「10時から戦闘開始!」の前の気合い注入の掛け声は「どーん!」でした。可愛い。「おりゃ!」とか「んにゃ!」とかいつも言葉では説明できないような雄叫びをあげるんですけど、今回はガッツリ「どーん!」で速攻笑いました。可愛いです。あとは買って帰ってきたテイクアウト用のコーヒーを1つタングにひっくり返されちゃって、泣きそうな顔で「もう…」って言ってたのも可愛くて、何なら私がコーヒー買ってきてあげたくなりました。

で、今回すっごくビックリしたのがTOKYO ELECTRIC TOWNにゆきみさんがいたのを発見したことです…。まさかここにもいるなんて全然思わなくてビックリでした。アイドルのマネージャーなのかイベントのスタッフなのかは分かりませんけど、セットの下手寄りの上のほうで萌さんを見守っている人が誰なのかをオペグラで確認してみたらゆきみさんでした(笑)地味すぎる(笑)今まで普通にガチな裏方さんが立っているものだと思っていたので…。いやもうこの作品、サンボが豪華すぎるでしょ…。

プルパーカーみたいのに黒縁メガネをかけて、音楽に合わせて顔を左右にフリフリしてリズムに乗ってたのが最高に可愛かったです。というか黒縁メガネが超絶似合っててくっそ可愛い…。美人が黒縁メガネをかけるのはずるいですよね。個人的に大好きなので、ドストライクでした。ちなみにここで萌さんがステージから降りてファンたちの前で踊り出すってなったときに、ゆきみさんはさっきまで萌さんがいたところにのぼってステージの設備を色々いじっていました。めっちゃスタッフやん(笑)地味すぎる…こんな地味すぎるゆきみさんなんて今後一生どの作品でも観られないでしょう。めっちゃ貴重だったのでガッツリと観てしまいました。

他にもちょこちょこサンボとして出てくるところはありますけど、どのシーンでも楽しそうに全力でステージに立たれていてそれも好印象です。もちろん2幕最後のエイミーとしての登場も、止まっている時計やそのままになった部屋を一望してホッとしたように笑っているのが印象的でした。大好きな空間に帰ってきたこと、ベンへの想いを再認識できたこと、色んな感情がエイミーの中に押し寄せているんだなと伝わってきました。丁寧に、かつ等身大に演じていらっしゃるだけにエイミーが凄く魅力的なキャラクターとして存在していて、それこそゆきみさんの実力と演技力あってのものなんだなということを改めて実感することができました。

今回も観ていて凄くお芝居好きだなって感じられましたし、ゆきみさんのことも大好きになりました。今後もゆきみさんのお芝居をずっと観続けていきたいです。本当に魅力的で、目が離せない女優さんでした。

観劇の感想・考察

気になるポイントについて書いています。

舞台セットと転換

前々回のレポにも書きましたけど、やっぱりこの作品における舞台転換は凄く印象的です。今回初めて意識しましたけど、タングとベンがボリンジャーの元から逃げる際のダストシュートの舞台セットって、まさに1幕が始まるときのあのセットと同じなんですね…。そっか、すべてはここから始まったのか…って思いました。ボリンジャーから逃げるっていうシチュエーションは同じだけど、あのときと大きく違うのはベンがいるかどうか、タングにとっての帰る場所があるかどうかです。

無事に逃げ切ったベンとタングはお互いの想いをぶつけ合うように、タイトルナンバー(リプライズ)を歌い、「家族になる」と決意します。そして最後に言うのが「帰ろう、ベン。おうちへ」という言葉。もうこのとき、タングにとってあの家こそ居場所になったわけです。それは、ベンが家族になりたいと言ってくれたから。家族になるとタングも決めたから。

だからこそ、このシーンからのベンの家への場面転換の際に登場するのがブライオニーとデイブ、カトウとリジー、そしてベンの両親っていうところが凄くグッと来ました。あの家は元々ベンとブライオニー、パパ、ママの家でした。でも両親は飛行機の事故で他界。ブライオニーはデイブと結婚したことで家からいなくなり、そのあとにあの家に住み始めたエイミーもいなくなってしまいました。ベンは独りぼっちのはずでした。

でも、この旅を通じてタングと家族になることを決め、2人であの家に帰っていきます。もうベンは1人なんかじゃありません。そしてあの家は、ベンだけのものじゃなくて、ベンやタングを愛する人たちにとっても大切な居場所。始まりの場所です。すべてはあそこから始まりました。ベンがタングとあの家で出会ったことで、カトウとリジーにも出会うことができました。

そうやって2人が築き上げてきたものを証明するかのように、彼らにとってかけがえのない人たちが登場して、ベンの家の空間を作り出してくれます。まるでベンに「おかえり」って言っているかのように。そして、最後にベンの両親が旅行のバッグを2つ積み重ねるようにして舞台の中央に置き、捌けていきます。ベンが無事に旅から帰ってきたことを表しているかのようでした。この辺、誰が何を運んできたかも意味あるのかな…と考えましたが、そこまではまだ考えつかないです。

一応、ブライオニーとデイブはソファーを、カトウとリジーはテーブルを運んでいました。もしかしたらこれらも意味あるのかもしれませんね。もう少し観劇回数を重ねてみて、色々と考えてみたいと思います。そんなわけで、ベンの大切な人たちが作り上げてくれたベンの家は凄く温かくて素敵だなぁ…と感じました。それこそ1幕で登場するベンの家とはまるで印象が違うように感じます。冷めきっていたベンの家が、日差しを浴びるように温かかったです。そんな家に、エイミーも帰ってきました。しばらくするとボニーもやってきます。ここが、ベンの居場所なんだなって感じられて、すっごく心が温かくなりました。

ここの場面転換は意図的なものでしょうし、こういう演出を最後にぶっこんでくるのがずるいです。だから、とことん『ロボット・イン・ザ・ガーデン』は大好きなんです。こんなに温かくて素敵な物語、なかなか出会えないです。ぜひ観劇の際はここの場面転換にも注目してみてください。

まとめ

かなり駆け足ではありますが、今回も色々と感じながら観劇することができてとても楽しかったです。観れば観るだけ色んな発見もあるし感じられるしで、毎回新鮮な気持ちで観劇できるのが凄いなと思います。それだけに中毒性も高いですけど…(笑)

ということで今回はゆきみさん目当ての観劇でした。

ね、贔屓がどこにも出てないのをいいことに浮気しまくるオタクの図であります。とはいえ、ゆきみさんが素敵なのはもちろんなんですけどやっぱり何よりも『ロボット・イン・ザ・ガーデン』という作品が本当に素晴らしいからこそ、私はこうやって毎週劇場に足を運んでいます。それだけの価値があると感じているからです。

こうして毎週観劇していても飽きないし、常に色んな感じ方考え方を提示してもらえる作品って本当に出会えません。だから毎回観るのがすっごく楽しいです。まあ、次回の観劇予定も決まっているのですぐ観に行きますけど…。

なので、気になっているけどなかなか劇場に行けない…なんていう方は来週の配信をぜひぜひご覧くださいませ。できれば22日と23日どっちも視聴してほしいです。マジで観て損はないです。観るべきです。

最後に。綺麗だったので供養。

何だかんだで2020年もあと少しですね。クリスマスもあっという間にやってきそう。私も『ロボット・イン・ザ・ガーデン』が上演されている間は悔いのないようにたくさん観に行きたいと思います!

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