2022年10月3日ソワレ 劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』@福岡




ロボット・イン・ザ・ガーデン
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キャストの感想

キャストの感想です!

タング:生形理菜/渡邊寛仲

京都公演ぶりのうぶかんタングでした。かなり久しぶりだしツアーでは初めまして!しかしながらツアーで観られるのも今回が最後になっちゃうかな…。あまりにも久しぶりすぎて、あれうぶちゃんってこんなに声高かったっけ!?と驚きの連続でした。

ここ最近観ているながやすペアやさらてつペアがもう少し低めの落ち着いた声なのもあって、うぶちゃんタングの声が凄く高く感じたのかもしれない。いや、実際に以前より声のトーン上がったんじゃないかな。それもあってタングの無邪気な感じがより一層強調された印象がありました。5歳児みたいなきゃっきゃした声色で、本当に子供みたい。すっごく可愛かったです。

ふとした仕草だったりが懐かしさを感じさせて、うぶかんタングってそういえばこういうことするんだった~!となって、凄く楽しく観られました。特にエモかったのはマッスルレンタカーのシーンです。ここ、今回は萩原さんと佐田さんが戻ってきたことによって初演組が揃って、萩原さんが踊りながら両腕を波を描くようにぶるぶる伸ばしているのに合わせてうぶかんタングも両腕をぶるぶる伸ばしてました。動きがシンクロするの。これそういえば初演のときもやってたわ!と思って懐かしさでいっぱいでした。

あと、ベンのリュックからズボンを取り出すシーンでは、ズボンを上手袖に投げるやつ1回失敗しちゃって、投げたらそのままするりと手から抜け落ちて足元に落下しました。「あれっ」て言いながら拾い上げてもう一度投げてました。ちょっとしたプチハプニングでしたが、笑いも起こったしタングらしさもあって凄くほっこりしちゃいました。

そして印象的だなぁ…って思ったのがボリンジャーから逃れてベンと2人きりになったときに、ベンに叱られているときのお芝居。今回は上手だったこともあってうぶちゃんの顔はタングによって隠れてしまって見えませんでした。だから声だけの情報によって感じられた印象を書きますね。

「どうして?タングがロボットで、相手が人間だから?」のセリフは怒りや悲しみといった感情を滲み込ませるのではなく、素朴にどうしてだめなの?と聞いているかのような言い方だったのが、凄く新鮮でした。分からないことに対する好奇心のようなものもありつつ、事態の重さの飲み込み切れていない感じが良かったです。ここって怒りや悲しみの感情を込めて言う印象があったので、そうじゃない言い方はハッとさせられるものがありました。いや、うぶちゃんの顔が見える状態で聞いていたら感じ方はまた違ったかもしれないけどね。

今回のうぶかんタングは全体的に凄く幼い印象を受けました。とっても可愛くて無邪気でキュンキュンしまくりでした。初演の頃はうぶかんタングがあまりにも好きすぎてうぶかんタングめっちゃ観に行っていたなぁ…っていうのも思い出しました。懐かしさもあって、観るのがとても楽しかったです。最後にうぶかんタングに会えて本当に良かったです…!

エイミー:岡村美南

今回も最高に素敵でした。もうね、ミナミーに会えるのも今週が最後かもしれない…って思ったら本当に悲しくて寂しくて、今回はガッツリとオペラグラス装着して観ていました。1幕から順に書いていきます。

冒頭の戦闘開始!はツアー数回観た感じだとシャドーボクシングがかなり割合高いみたいですね。それで気合い入れたら次は腰を振り出して謎のダンス。気合い入れるためかリズムの合間に手をパンッと叩き出して思わず笑いそうになりました(笑)

「洗濯もしとく?」と言う山下さんベンに向かって「なら干すとこまでやってね」と甲斐甲斐しく世話を焼くように言うミナミーですが、そのあとの「夜中に洗い直すのはうんざりよ」のセリフはちょっと視線を上に向けて、夜中に洗い直していたときのことを思い浮かべて本当にうんざりしているような表情をしていたのが印象的でした。こういうさりげないセリフ1つにしても、ちゃんとこれまでの生活の様子が感じ取れるのが凄いな…って。お芝居がどんどん細かくなっていて、凄く素敵でした。

ベンに対してキツイ一言を浴びせるところは、言いながら自分自身が傷ついていて、ベンがそれでも向き合ってくれないことに寂しさを感じて目がうるうるに。ここもかなり涙が込み上げるようになって、ベンが好きだからこそ悔しさと寂しさでいっぱいなのが伝わってくるようになって、ツアーでさらに素敵なお芝居になったと思います。観るたびに感心させられました。

ブライオニー宅でのシーン。まちまりさんブライに「あなたも自分の人生を生きなきゃ」と言われながら左ほっぺをツンツンされてました。可愛すぎる。Free Freeではいつも以上に強くまちまりさんブライにお尻叩かれてて可愛かった(笑)

1幕ラストは冒頭でも書いたけどなにやら萩原さんとわちゃわちゃしてて面白かったです。ステージ上では歴なんて関係ないけど、ベテラン相手にも容赦ない岡村さん本当に面白くて好きでした。

2幕冒頭の秋葉原スタッフ。「あーきはーばらー!」のあとのフリータイムでやるダンスはここ最近日替わりなのかやることがちょこちょこ変わってきているのが最高です。今回は両腕を左右に広げるようにして弧を描いて上げ下げしてて、謎のダンスしてました(笑)あまりにもそれが面白すぎて腹筋死にそうでした。やりたい放題で本当に可愛すぎです。

「Gift」。もうね、すっっっごくニコニコしてました。あんなに優しく笑うミナミーがいたんだな…と、これが過去の回想なんだなと思うと寂しいですね。でも確かにそんな幸せな日々があったんだと思うと、どうしようもなく胸がキュンとなりました。この頃からベンへの「好き」で溢れていてとっても可愛い。ベンに惚れ込んでからずっとその気持ちは変わらないんでしょうな。もうこのシーンでベンに対する好きの気持ちが十分に伝わったから、次の電話のシーンでの寂しそうな佇まいはグッとくるものがありました。

「私たち………これからも友達でいられる?」は相当間を作って言っていて、ベンに対する未練がまだ残っているのが伝わってきました。ミナミーは今もあの頃と変わらずベンのこと愛しているんだもんね。自分から別れましょうって言ったけど、別れたくなんかなかったよね…。電話口でベンが泣いているのだってきっとミナミーには分かっています。

「これからも友達でいられる?」なんて普通は愛想を尽かした夫に言わないじゃないですか。なんとしても、彼と繋がっていたいんだな…必死に紡ぎ出した言葉がそれだったんだなと思うと愛しさが増してしまいますな。こうしたベンへの未練が感じられるから、次の「地上の星雲」での決意の表情に説得力が出てくるんですよね。

「地上の星雲」では光を空へと舞い上がらせたら、決意したような表情で下手に捌けていくんですけど、ここでミナミーはベンに自分の想いをちゃんと告げようって決意するのが凄く伝わってきます。そうして2幕ラストに繋がっていくから、ミナミーのお芝居や佇まいはどれも一貫していて、ずっと変わらずいつでも心のどこかにベンがいるのよね。他の人とも付き合ってみるとか色々言ってるけど、ずっとベンがいるのよ。忘れられないの。そうした一貫性によってお芝居の説得力が凄く感じられて好きだなと再認識しました。愛に溢れた人です、本当に。

「ラストリゾート」では上手側で自由に踊るときに、最初は好きなように踊ってたのにまちまりさんが両腕を上げて腰捻らせて踊ってるのを見たらまったく同じ動きを真似しだしました(笑)なんで真似するのよ(笑)昔っからそういうところ変わらなくて大好きです(笑)

そして2幕ラスト。「新しい人とは付き合えなかった、あなたが恋しくて」の言葉の説得力がヤバいね…。そりゃそうよね、ずっとベンが恋しかったもんね。眉毛を下げて泣きそうな顔しながらそう言うミナミーが本当に愛しくてたまりませんでした。

心臓の音を聞かせてもらいながら、音が聞こえてきたときはハッとなって思わず山下さんベンを何回も見ていました。それから両手を口元にやって泣いていて、ベンとの間に子供を授かったことが凄く嬉しかったんだなぁ…っていうのが伝わってきて、愛しさでいっぱいでした。その次のシーンではちゃんとお母さんしてんだから凄いね。女性は自分以上に大切な存在ができると強くなりますね…。

終始ガン見していたことによって、改めてミナミーのお芝居の細かさや丁寧さ、一貫性といったものを再認識できた観劇になりました。女性としての強さ、妻としての愛の深さなどエイミーから感じられるものがたくさんあって、岡村さんにしか演じられないエイミーだったなぁ…と改めて思いました。本当に素晴らしかった…。山下さんベンが相手だとよりミナミーの魅力が引き立つんだろうな。山下さんと組んでくれたことに感謝しかありません。

いやーーー見納めたくない……。観られるものならずーっと観ていたい…。それくらい凄く素敵なエイミーのお芝居でした。公演を重ねるごとにどんどん素敵になっていって、デビューのときからは比べものにならないくらい愛の深さが感じられるようになったね。なんかもう、しみじみと浸ってしまうとキリがないから今回はこの辺で。

何回も言うけど、今回も本当に素敵だった。愛に溢れた岡村さんのお芝居をたっぷり堪能できて幸せでした。素晴らしいお芝居をありがとうございました!

カトウ:萩原隆匡

初演の千穐楽以来の萩原さんカトウでした。もうかなり久しぶり…。今期ひたすら小林唯くんのカトウを観ていたから唯くんのお芝居が自分の中に刷り込まれていて、萩原さんカトウのお芝居を観たら凄く懐かしさが込み上げました。1幕冒頭のセールスマンの「お待たせしました!」からキターーーーーー!って感じです。

「ラブダイバー」での色っぽくて力強いダンスも健在だったし、マッスルレンタカーの店員も相変わらず似合ってなくて最高だったし、すべてにおいて懐かしさでいっぱいでした。これぞ萩原さん…って感じでした。

そんな中でやはり特筆すべきはカトウのお芝居。言うても最後に観たのは1年前の3月だったからそこまで年月が空いたわけではないけど、めっちゃ久しぶりな印象があったのと同時にやっぱり萩原さんカトウはいいなぁ…って思いました。お芝居の緩急が素晴らしい…。

ボリンジャーのことを話すとき、ベンの言葉に被せるように「ボリンジャーを探してはいけません!」「ボリンジャーと引き合わせることはオススメしない!」と熱く強く訴えていました。凄く熱かった。どれだけ彼にとってボリンジャーという存在が畏怖の対象なのかを感じさせるお芝居でした。必死にこれ以上の被害をなんとしても抑えようとしている姿が、ボリンジャーの脅威を想像させるのに容易かったと思います。

そして熱くなって周りが見えなくなっていたときにふとタングの姿が目に入って、表情を和らげていたのが凄く印象的でした。萩原さんカトウは凄く優しい雰囲気をしてるのよね。それが本当に好き。ロボットやアンドロイドのことが大好きなんだなっていうのが伝わってきます。

それから雨の秋葉原でベンとタングの絆を目の当たりにして、まるで希望を抱いたかのように穏やかな笑みを浮かべて彼らを見つめていたのが素敵でした。「絆を信じて」のセリフ部分はボリンジャーに対する恐怖と嫌悪が感じられる言い方でまくし立てるとともに、ベンとタングならやれるかもしれないという希望に溢れた「そこにチャンスがあるかもしれない」の言い方に引き込まれました。とにかく緩急が凄くて、メリハリのあるお芝居に魅了されました。

ベンとタングに希望を抱いた萩原さんカトウは、優しく穏やかに歌っていました。このナンバーは希望の歌なんだなという説得力を感じさせました。改めてそのことを再認識させられてハッとなりましたよね。だから、やっぱり萩原さんカトウが大好きです。

ちょっと喉の調子が悪いのか高音を出すのがつらそうな印象を受けましたけど、最後のロングトーンはしっかり出ていたので安心。プレイヤーとして表に出ることもしばらくなかったですしね。それでも、久々に萩原さんの歌声を聞けて凄く嬉しかったです。

あ、あとはベンにリジーのことを聞くときに「カイル!ダックスフントの…?んんんっ!」が健在だったので嬉しすぎました。この悔しがってるような恥ずかしがってるような「んんんっ」は萩原さんカトウの専売特許ですな…。可愛すぎてたまらんかったです!観られて良かった~!

あとは2幕ラスト。やまはるさんリジーと手を繋いで歩いてくるときは、萩原さんカトウがリードするように手を握っていて凄くキュンとなりました。やはまるさんリジーとの組み合わせは凄く大人~!って感じで好きでした。萌さんリジーとの組み合わせももちろん好きだけど、やはまるさんリジーとの雰囲気もお似合いで良かったです。カトリジも深掘りしたいよね。本当に可愛いカップルです。

まさか萩原さんカトウがまた観られるなんて思ってもいなかったから、嬉しかったです。やっぱり初演キャストって偉大なんだなぁ…というのを再認識させられた観劇になりました。萩原さんがいてくれて良かった。また観られて嬉しかったです。岡村さんとの絡みも観られたし大大大満足。やっぱりこの作品は萩原さんいると印象ガラリと違いますな。初演の頃の懐かしさに浸れて凄く幸せでした。

とにかく「おかえりなさい!」と言いたいです。戻ってきてくれて、ありがとうございました。観られて嬉しかったです!

まとめ

今回は萩原さん中心のレポとなってしまいましたが、千穐楽ギリギリのタイミングでまた観られたのでマジで嬉しかったな…。戻ってきてくれて嬉しかったです、岡村さんがいるタイミングでね。福岡まで来た甲斐がありましたわ…(笑)

関東は初演キャストが戻ってくるので、セカンドキャストは福岡で終わりなのかな。追加公演のキャストがどうなるのか気になるところですが、多分戻ってはこないだろうなぁ…と思っているので、福岡が見納めのつもりで観劇してきました。1月7日のデビューから追いかけ続けてきたミナミーとももうそろそろお別れなのか…。寂しすぎるな…。

関東も続投やろ~!と思って4日までの滞在にしちゃったのもったいなさすぎました。キャス変見てから帰りの飛行機取るべきだったな…。ツアー組んじゃったからさ。

なので、残り1回。これが本当の見納めになると思って、大切に観劇してきます。あー、寂しい。

そして今回念願叶ってようやく観れた岡村美南と萩原隆匡の並び。CFYとWSSを通ってきてるオタクにはエモいね。

どうか次回公演では夫婦役で共演してくださいな。待ってます。

コルクと一緒に旅を続けてきましたが、そろそろ終盤です。最後までしっかりと見届けてきます。今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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