2021年7月6日ソワレ 劇団四季『アナと雪の女王』




アナと雪の女王
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キャストの感想

キャストの感想を書いていきます!

エルサ:岡本瑞恵

先週よりもさらにパワーアップして恐ろしいくらい迫力満点のエルサでした。岡本さんファンの知り合いが「岡本さんは公演重ねるとどんどん良くなる」と言っていたんですけど、本当にその通りになってきています。歌のパワフルさはもちろんですけど、お芝居にも徐々に変化がついてきていて、エルサの感情がより滲み出るようになっていました。

エルサは表向きにはそんなに感情を出さないように意識して、「隠して、感じないで」を合言葉にずっと自分をひた隠しにして生きてきた女性です。そんなエルサの繊細さと心の弱さと切なさといった部分を、岡本さんがかなり丁寧に演じられている印象でした。エルサの性格をしっかり表現しながら演じていたのもあって、逆に感情的になってしまうお芝居が凄くメリハリついて良かったです。

なので、パーティーのシーンは特にお芝居が引き立っていて印象深かったですし、どんどん感情豊かになっていくので凄く見ごたえがありました。初日に観たときはアナに手袋を取られてしまう瞬間や怒りが沸点に達して声を荒げてしまうお芝居がやや表面上なものに感じられたんですけど、今回は感情の乗せ方を観ていても岡本さんの中にエルサがどんどん染み込んでいるのが伝わりました。自然な怒り、自然な感情の昂ぶりで、お芝居がだんだんとナチュラルになってきているのが凄く良かったです。

そしていつものことながらレリゴーは圧巻。むしろ回を増すごとにどんどん歌唱力と安定感が上向きになっているんじゃないかとすら思いました。どこまでも気持ちよく真っすぐに伸びる歌声が全身を駆け抜けるみたいでとても鳥肌が立ちました。今回もどよめきが凄かったですし、迫力もヤバかったです。

前回ちょっと不調だったモンスターも今回はしっかり歌い切れていましたし、週初めなのもあって喉の調子が相当良かったんじゃないかなと思います。ハードなナンバーが多いだけに喉の調子によってかなり左右されちゃうと思いますが、コンディション抜群なときの岡本さんの歌唱力はマジでエグいので、存分にパワフルボイスを浴びられて嬉しかったです!ますますレベルアップしていく岡本さんエルサ、観れば観るほど好きになってます。今回も本当に最高でした!

アナ:三平果歩

前回かなり不調だったので心配でしたが、今回は絶好調だったと思います。前回のように喉をケアするような歌い方ではなく、いつも通りの綺麗に伸びる歌声だったので凄く安心しました。それもあってアナの天真爛漫さと絶対的な明るさがしっかり歌声にも表れていて、よりキャラクターの説得力があって良かったです。

そしてぺーちゃんもお芝居がどんどん進化していて、少しずつ型から抜けていってぺーちゃんらしさが滲み出るアナになっていたのが印象的でした。特に「For the First Time in Forever」は歌い方もだし仕草とかも初日よりかなり動きが出てきて、なんなら初日のぺーちゃんアナは相当大人しかったんじゃないか…と思うほどです(笑)

そしてこれはミュージカル版でのアナの描かれ方も大きく関係していると思うのですが、ぺーちゃんアナは自分のことよりもエルサのことを凄く気にかけている姉想いな妹だなぁという印象でした。映画版のアナって結構自分本位な描かれ方をしているので苦手という方も多いと思うんですけど、ぺーちゃんアナはとにかく誰よりもエルサを愛してるのが凄く伝わってきます。これ、『マンマ・ミーア!』で岡村美南さんドナを本当のお母さんのように愛してくれたときに感覚近いなぁ…と思いました。

ぺーちゃんがそもそも愛に溢れた人なんだろうなぁとも思いますし、それだけアナに近い性格なのかもしれません。とにかく、エルサを大事に想う気持ちが表情で伝わってきました。岡本さんが声色で愛を伝えているのであれば、ぺーちゃんは表情で愛を伝えている気がします。エルサが最後魔法を自由に操れるようになったのを見て、すっごく優しい表情をしていたのが印象的だったんです。人の幸せをこんなにも自分のことのように喜べる人なんだなぁ…って凄く好感度あがりました。本当にぺーちゃんは愛と愛嬌に溢れた素敵な人です。

そしてカテコでは上下から岡本さんと一緒に出てきてハグするんですけど、かなりハグの勢いが強かったのでいつか岡本さん持ち上げられるんじゃないかなって思いました(笑)ぺーちゃんは愛に溢れた子だけど、愛が重すぎる節もあるので、これからもっと岡本さんとの共演回数を重ねていってどんどん愛をぶつけていってほしいです。リアル姉妹のように親密度が高まっていくことを期待しています(笑)とにかく今回はいつも通りの元気なぺーちゃんアナを観ることができて幸せでした!

ハンス:杉浦洸

杉浦さん、公演を重ねていくごとにどんどん歌も安定感出てきたしお芝居も細かくなっていって凄く良くなってると思います。ハンスは悪役なので演じるの凄く難しいでしょうけど、アナを裏切るシーンでの善から悪への切り替えのお芝居が凄く分かりやすくなって、説得力が出るようになりました。

表面上は凄くハンサムで優しくて賢そうな王子に見えるんですが、悪に振り切ったお芝居になったときに表情に少しだけ翳りが出て、声もちょっと悦びを隠し切れないような感じで喋るようになっていました。その変化があまりにもナチュラルすぎて、「あぁ…この人は善の心も悪の心もどっちも持っている人なんだ、どっちのハンスもありのままのハンスなんだ」と思わされます。

ハンスは元々悪い心を持った人じゃないし、生い立ちや環境が彼の心を蝕んだと思うので、その両面が杉浦さんハンスにはちゃんとありました。観れば観るほど杉浦さんハンスのツボにハマっていきそうです…。めっちゃかっこいいし、歌も上手いし、凄くスマートで紳士なのがずるいなぁ…となっています(笑)

そして「Love Is an Open Door」でも踊りながら歌うところも声がブレることがほぼなくなってきて、少しずつ安定するようになってきました。おかげで安心して聴いていられるので良かったです。ここからさらに良くなっていくんじゃないかなぁ…とも思うので、今後にも期待したいです!

>>次のページからは観劇の所感や考察などメモ書きです!

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